一坪から始まる新世界創造

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第010話 ( ˘ω˘)スヤァ

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「そろそろ戻りますかー!!」

 アイシャさんの声が聞こえた瞬間、はっと意識が戻った。

 もうね、単調なリズムにトランス状態に入っていまして。

 クローネちゃんはにっこにこですが、立ち上がって腰を伸ばした瞬間痛みが走り、前のめりに倒れそうでした。

 ふぅぅっと溜息を吐きながら、振り返ると。

「なんじゃこりゃー!?」

 道々に積まれた薬草、ベルダインの小山達。

 どんだけ摘んどんねんと。

 軽い環境破壊の跡を見て、戦々恐々としたのですが。

 摘んだ場所にはもう色々な薬草が生い茂っておりまして。

 たくましいなと思わせる風景でした。

 大分傾いた太陽の下、近くの森から採ってきた蔓草で小山を縛っていき、ずんずんと俺の背中に積んでいく。

「ふぉぉ。すごぃの!!」

 太陽を背にすると、どんだけ積んどんねんとツッコミたくなるほどの伸びた影なのですが。

 そこまで重い訳では無いので、そのまま帰村。

 倉庫に並べて、再び森へ。

 三度ほど繰り返して、小山が綺麗さっぱり無くなったところで本日のお仕事終了。

「「おつかれさまでした」」

 二人で、ぺこぺことお辞儀し合って、今日の労を労う。

 ちなみに、本日の上がりに関しては数えてみないと分からないと。

 生まれて初めてこんな量を見たので、概算も出来ないというのがアイシャさんの言でした。

 アイシャさんのご家族は本日も会議だそうで、戻りは遅くなるそうです。

 あぁ、ちなみにクローネちゃんはアイシャさんの年の離れた妹だそうです。

 アイシャさん、クローネちゃん、俺の三人で夕食を頂き、昨日の部屋へ。

 ここは客間だそうで。

 落ち着くまでは使って下さいと言ってもらえたので、ご好意に甘える事に。

 ふわぁと溢れてくる眠気を欠伸で抑えつつ。

 ベッドに寝転がり、『一坪の世界』の設定を行います。

 もう、広がって三坪六畳なのですが、名前はそのままでいいかなと。

 折角世界樹さんも生えたので、ちょっと色々弄ってみようかなと。

 太陽光とか水分量とかは外から取り込まなくても、自動的に設定出来るので。

 地面に湿り気がある感じで、二十四時間で明暗を付けて。

 後は、時間の進み……具合……です……が。

 まぁ、適当に……はや……めて……。

 日中の重労働の疲労が出てきたのか。

 めっちゃ睡魔が限界バトルを叩きこんできて、視界が狭まります。

 おや……すみ。

 かゆ……うま。
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