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初夜5
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よく見ると、テーブルの上には氷の入ったミキサーと牛乳、アイス、バニラエッセンスにボールとイチゴがのっていた。
「…ジュース?」
なんとなく予想が声に出ると、ふと顔を上げた駒井さんがふっと目を合わせて笑いながら隣においでと言った。
失礼しますと恐縮しながらも隣に座ると、包丁を使う彼の指が綺麗で感動した。
「お風呂上がりはいつもなんだ。
いつもはバナナセーキかいちごオレのどっちかなんだけど…、君が来た記念日だから両方ってね。」
苦笑しながらも切り終わった彼は「はい、できたよ」とカズさんに渡す。
カズさんは「おう。どうも」と言ってそれをミキサーに突っ込んでボタンを押す。
隣で美津さんとユウくんは頑張ってイチゴを潰していて微笑ましい。
「…いいですね」
ぽろっと心の声が漏れてそう言うと、隣で駒井さんはまた優しく笑った。
「いつもはアイスだってハーゲンダッツなんて使わないで普通のカップのだよ。イチゴだって、こんなよく聞くブランド品じゃなくて1番安くセールしてるやつだよ」
そう笑う彼に「ありがとうございます」と笑いかえす。
「いらっしゃい。」
そのタイミングで、なぜかそう言って頭に手を乗せられた。
涙が出そうな気がした
「…ジュース?」
なんとなく予想が声に出ると、ふと顔を上げた駒井さんがふっと目を合わせて笑いながら隣においでと言った。
失礼しますと恐縮しながらも隣に座ると、包丁を使う彼の指が綺麗で感動した。
「お風呂上がりはいつもなんだ。
いつもはバナナセーキかいちごオレのどっちかなんだけど…、君が来た記念日だから両方ってね。」
苦笑しながらも切り終わった彼は「はい、できたよ」とカズさんに渡す。
カズさんは「おう。どうも」と言ってそれをミキサーに突っ込んでボタンを押す。
隣で美津さんとユウくんは頑張ってイチゴを潰していて微笑ましい。
「…いいですね」
ぽろっと心の声が漏れてそう言うと、隣で駒井さんはまた優しく笑った。
「いつもはアイスだってハーゲンダッツなんて使わないで普通のカップのだよ。イチゴだって、こんなよく聞くブランド品じゃなくて1番安くセールしてるやつだよ」
そう笑う彼に「ありがとうございます」と笑いかえす。
「いらっしゃい。」
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涙が出そうな気がした
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