164 / 196
孤児と大罪を背負う英雄
164
しおりを挟む
馬車に揺られること3日目流石に足の速い馬を走らせても海上国家シーヒルズ行きの船が出る港町まで行くには時間がかかる。
幸いなことに私達はここまで山賊、野盗に狙われることなくここまで来ることが出来た。
予定ではどうやら今日の昼頃に港町に着くらしくその為に朝早くから馬車を走らせている。
「ダイスは…2でえーと『ドラゴンに襲われて金貨300枚落とす』ですか…はぁ」
「アルはあんまり運が良くないよね」
アルキアンがそう言ってがっかりしているところに私はこの3日間で思ったことを言い放つ。
この3日間私達2人は馬車の中では退屈だということで街でアルキアンが買った娯楽遊具を使って遊びまくった。
トランプから始まり馬車が揺れないということでジェンガをやりこの異世界にはないだろうと思っていたが何故かあった将棋もやった。
ちなみにアルキアンは王様ゲーム用の棒も用意していたが2人しかやる人がいないということでやらないこととした…アルキアンは何故か非常にがっかりした顔をしていたのを覚えている。
「そろそろ着きますので準備しといて下さいね~」
そんな風に遊具で遊んでいると眠そうな御者の声が聞こえたので遊具をしまうこととした。
御者を相変わらずやってくれているレイノルドさんはほぼ眠らずに馬を操縦してくれている為身体的疲労が多いようだ。
港町につけば休める筈だし宿で休ませることとしようとアルキアンと話をした。
そうしているうちに馬車は港町の入り口を抜けて馬車置き場とされている広場に置かなければならないとのことなので私とアルキアンは海の近くで降りることとした。
その際にアルキアンは御者の方に近づくと手にそっと銀貨を握らせるとこの後の指示を出してこちらへと近づいてきた。
どうやら予約をとった宿にそのまま移動させる指示のようだったようだ。
「さて、ようやく港町に着いたわけだが…何しよう?」
「そうだね…とりあえずせっかく港町だし屋台を見て回らない?」
周りを見るとこの港町の馬車の通る大通りの端には屋台がずらりと並んでおり船が出ることもあって内陸では見られなかった魚の屋台や異国のアクセサリーが見られた。
2人並んで屋台を見ながら歩いて行く。
こうして平民と貴族が並んで歩くなんてのは側から見れば珍しいことだと思うが…アルキアンと私が着ている服というのは冒険者が着るような機能性に優れた防具。
貴族が着るような煌びやかな装飾が付けられた服ではない為貴族には見られない筈…だと思いたい。
「寄ってらっしゃい見てらっしゃいッ!美味しいよ安いよ~ッ!ヘイッそこのお二人さんこちらの朝の採れたてのシールドフィッシュ焼きはいかがだい?一つ銅貨3枚だよッ!?」
色々な魚や果物をアルキアンと共に食べ歩きながら歩いているとそのように誘い文句がこちらへと向けられそちらを見る。
ソコには…売っているおっちゃんの顔ぐらいの大きさのカブトガニのような姿の魚というには難しい形容し難い何か異様な魚っぽい奴がグリルの上で焼かれていた。
焼かれているのに焼き目はそのシールドフィッシュの血であろう青い血が色づいておりどう見ても食欲が起きる気がしないが未知のものを食べたいという欲求もある。
「おっちゃん…それ一つ」
そう言いながらポケットから銅貨を3枚取り出し手渡すとおっちゃんは「勇気あるね嬢ちゃん」と呟きながら木でできたスプーンと共に手渡してきた。
チラッと横目でアルキアンの方を見ると少しワクワクしているような顔をしている…。
というかこれの食べ方はこのシールドフィッシュの身をスプーンで抉って喰えば良いのだろうか?
私とアルキアンは屋台の裏にある家の石段に座ると身をスプーンで抉って喰らうこととした。
…味は意外にも美味しい白身魚の味がしてホクホクしており見た目が最悪だが美味いと言える。
私はそのまま美味しそうに食べて行くと視界の端のアルキアンが食べたそうにコチラを見ていた為一口サイズにスプーンでシールドフィッシュの身を抉りアルキアンの口に運ぼうとするが…何故かアルキアンはそれを食べようとしない。
食べたそうに見ていたのに何で食べようとしないのだろうか?
こうしているうちに冷めてしまうと思った私は手に持ったスプーンをそのままアルキアンの口に無理矢理入れて食べさせるとシールドフィッシュの身をもう一度抉り再び口に入れては抉って身を掬うを繰り返し…残るは皿代わりとなっていた表面の殻のみになってしまった。
私は手に持っていたスプーンを屋台のすぐそばに置いてあるスプーン置き場と書いてある場所に置くとそのまま手に残る殻に齧り付く。
横から驚きの声が聞こえるが気にしない。
少し硬いが食べれないこともない例えるなら少し硬いお煎餅って感じ…味はグリルで殻を下にしていたからだろうか炭とこげの味がする。
それ以外には味がしない為そもそもが殻は無味なのだろう…まぁ食べれないこともないっていえば良いのだろうか?
「それ美味しいの?」
私が独り言のように「味がしない」と呟くとアルキアンは怪訝そうな表情でそう言ってくる。
まぁ食べてしまったもんはしょうがない…食べ始めたんだから最後まで食べないと行儀が悪いからねちゃんと食べなきゃいけない。
そう思いながらバリバリボリボリと音を立てて無味の殻を早食いする。
「…ご馳走様。それじゃ行こう?」
そう言って次の目的地へとアルキアンと共に歩き出した。
幸いなことに私達はここまで山賊、野盗に狙われることなくここまで来ることが出来た。
予定ではどうやら今日の昼頃に港町に着くらしくその為に朝早くから馬車を走らせている。
「ダイスは…2でえーと『ドラゴンに襲われて金貨300枚落とす』ですか…はぁ」
「アルはあんまり運が良くないよね」
アルキアンがそう言ってがっかりしているところに私はこの3日間で思ったことを言い放つ。
この3日間私達2人は馬車の中では退屈だということで街でアルキアンが買った娯楽遊具を使って遊びまくった。
トランプから始まり馬車が揺れないということでジェンガをやりこの異世界にはないだろうと思っていたが何故かあった将棋もやった。
ちなみにアルキアンは王様ゲーム用の棒も用意していたが2人しかやる人がいないということでやらないこととした…アルキアンは何故か非常にがっかりした顔をしていたのを覚えている。
「そろそろ着きますので準備しといて下さいね~」
そんな風に遊具で遊んでいると眠そうな御者の声が聞こえたので遊具をしまうこととした。
御者を相変わらずやってくれているレイノルドさんはほぼ眠らずに馬を操縦してくれている為身体的疲労が多いようだ。
港町につけば休める筈だし宿で休ませることとしようとアルキアンと話をした。
そうしているうちに馬車は港町の入り口を抜けて馬車置き場とされている広場に置かなければならないとのことなので私とアルキアンは海の近くで降りることとした。
その際にアルキアンは御者の方に近づくと手にそっと銀貨を握らせるとこの後の指示を出してこちらへと近づいてきた。
どうやら予約をとった宿にそのまま移動させる指示のようだったようだ。
「さて、ようやく港町に着いたわけだが…何しよう?」
「そうだね…とりあえずせっかく港町だし屋台を見て回らない?」
周りを見るとこの港町の馬車の通る大通りの端には屋台がずらりと並んでおり船が出ることもあって内陸では見られなかった魚の屋台や異国のアクセサリーが見られた。
2人並んで屋台を見ながら歩いて行く。
こうして平民と貴族が並んで歩くなんてのは側から見れば珍しいことだと思うが…アルキアンと私が着ている服というのは冒険者が着るような機能性に優れた防具。
貴族が着るような煌びやかな装飾が付けられた服ではない為貴族には見られない筈…だと思いたい。
「寄ってらっしゃい見てらっしゃいッ!美味しいよ安いよ~ッ!ヘイッそこのお二人さんこちらの朝の採れたてのシールドフィッシュ焼きはいかがだい?一つ銅貨3枚だよッ!?」
色々な魚や果物をアルキアンと共に食べ歩きながら歩いているとそのように誘い文句がこちらへと向けられそちらを見る。
ソコには…売っているおっちゃんの顔ぐらいの大きさのカブトガニのような姿の魚というには難しい形容し難い何か異様な魚っぽい奴がグリルの上で焼かれていた。
焼かれているのに焼き目はそのシールドフィッシュの血であろう青い血が色づいておりどう見ても食欲が起きる気がしないが未知のものを食べたいという欲求もある。
「おっちゃん…それ一つ」
そう言いながらポケットから銅貨を3枚取り出し手渡すとおっちゃんは「勇気あるね嬢ちゃん」と呟きながら木でできたスプーンと共に手渡してきた。
チラッと横目でアルキアンの方を見ると少しワクワクしているような顔をしている…。
というかこれの食べ方はこのシールドフィッシュの身をスプーンで抉って喰えば良いのだろうか?
私とアルキアンは屋台の裏にある家の石段に座ると身をスプーンで抉って喰らうこととした。
…味は意外にも美味しい白身魚の味がしてホクホクしており見た目が最悪だが美味いと言える。
私はそのまま美味しそうに食べて行くと視界の端のアルキアンが食べたそうにコチラを見ていた為一口サイズにスプーンでシールドフィッシュの身を抉りアルキアンの口に運ぼうとするが…何故かアルキアンはそれを食べようとしない。
食べたそうに見ていたのに何で食べようとしないのだろうか?
こうしているうちに冷めてしまうと思った私は手に持ったスプーンをそのままアルキアンの口に無理矢理入れて食べさせるとシールドフィッシュの身をもう一度抉り再び口に入れては抉って身を掬うを繰り返し…残るは皿代わりとなっていた表面の殻のみになってしまった。
私は手に持っていたスプーンを屋台のすぐそばに置いてあるスプーン置き場と書いてある場所に置くとそのまま手に残る殻に齧り付く。
横から驚きの声が聞こえるが気にしない。
少し硬いが食べれないこともない例えるなら少し硬いお煎餅って感じ…味はグリルで殻を下にしていたからだろうか炭とこげの味がする。
それ以外には味がしない為そもそもが殻は無味なのだろう…まぁ食べれないこともないっていえば良いのだろうか?
「それ美味しいの?」
私が独り言のように「味がしない」と呟くとアルキアンは怪訝そうな表情でそう言ってくる。
まぁ食べてしまったもんはしょうがない…食べ始めたんだから最後まで食べないと行儀が悪いからねちゃんと食べなきゃいけない。
そう思いながらバリバリボリボリと音を立てて無味の殻を早食いする。
「…ご馳走様。それじゃ行こう?」
そう言って次の目的地へとアルキアンと共に歩き出した。
0
お気に入りに追加
164
あなたにおすすめの小説
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
異世界転生、死に損なったら鬼スキルが付いた。そして俺は吸血鬼ハンターとなる
ものぐさたろうの末裔
ファンタジー
橘秀樹はバイクの事故で死ぬことになったが、異世界に転生する事が出来た。
ラノベ小説を読んでいた為、転生するとチート能力が付くのではと喜んだが、ろくなスキルがつかない上に家は貧乏で、ろくでなし親父が嫌になり家を飛び出し冒険者になる。しかし伸び悩み盗賊にまで落ちぶれてしまっう。
ある日、山で馬車を襲った仕事帰りに隕石が落ちて来て仲間全員が吹き飛ばされ死ぬ中、瀕死状態になるも秀樹は何処からか聞こえて来た不思議な声の力で生きながらえた。
理由は解らないが、せっかく助かった命なのでやり直す事を決めたやさき、必死に生きているスラムの孤児達に襲われ、捕まえた孤児達に昔の自分の姿を見た秀樹は腹が立ち殴ろうとしたが、やり直す気持ちと思惑が相まって孤児達を1人前にしようと決め共同生活を始める事になる。
そんな中、拾った隕石のお陰で自分に特別なスキルが付いている事に気づき、成り上りを目指すが孤児達の仲間が国の軍部に拐われた事をきっかけに、裏で国に繋がっている盗賊が国に渡す金を強奪し孤児の仲間を救出する事を企てる。
まんまと金を強奪し孤児の仲間を救出した秀樹達は安全の為に他の遠い国へ逃げ、目立たないように何でも屋を開業する事にした。
仕事をする内に今まで鳴りを潜めていた吸血鬼が各国で暗躍している事に気づく。それは遥か昔に落ちた隕石にまつわる物だった。
秀樹自身も隕石を持っている事から因縁に巻き込まれ吸血鬼と戦う事を決意する。
何でも屋で冒険者でもあり吸血鬼ハンターの秀樹達は現れる強敵に打ち勝ち、成り上がれるか?
クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~
空地大乃
ファンタジー
「殺すと決めたら殺す。容赦なく殺す」
クラスで酷いいじめを受けていた猟牙はある日クラスメート共々異世界に召喚されてしまう。異世界の姫に助けを求められクラスメート達に特別なスキルが与えられる中、猟牙にはスキルが一切なく、無能として召喚した姫や王からも蔑まされクラスメートから馬鹿にされる。
しかし実は猟牙には暗殺者としての力が隠されており次々とクラスメートをその手にかけていく。猟牙の強さを知り命乞いすらしてくる生徒にも一切耳を傾けることなく首を刎ね、心臓を握り潰し、頭を砕きついには召喚した姫や王も含め殺し尽くし全てが終わり血の海が広がる中で猟牙は考える。
「そうだ普通に生きていこう」と――だが猟牙がやってきた異世界は過酷な世界でもあった。Fランク冒険者が行う薬草採取ですら命がけな程であり冒険者として10年生きられる物が一割もいないほど、な筈なのだが猟牙の暗殺者の力は凄まじく周りと驚かせることになり猟牙の望む普通の暮らしは別な意味で輝かしいものになっていく――
チートな転生幼女の無双生活 ~そこまで言うなら無双してあげようじゃないか~
ふゆ
ファンタジー
私は死んだ。
はずだったんだけど、
「君は時空の帯から落ちてしまったんだ」
神様たちのミスでみんなと同じような輪廻転生ができなくなり、特別に記憶を持ったまま転生させてもらえることになった私、シエル。
なんと幼女になっちゃいました。
まだ転生もしないうちに神様と友達になるし、転生直後から神獣が付いたりと、チート万歳!
エーレスと呼ばれるこの世界で、シエルはどう生きるのか?
*不定期更新になります
*誤字脱字、ストーリー案があればぜひコメントしてください!
*ところどころほのぼのしてます( ^ω^ )
*小説家になろう様にも投稿させていただいています
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
魔王のジョブを持っているVRMMOのアバターで異世界へ転移してしまった件
Crosis
ファンタジー
借金まみれになり自殺した滝沢祐介は、目覚めると自分がプレイしていたVRMMOのアバター、クロ・フリートの身体とチート能力を持ち異世界に転生してしまう。
しかしいくら強力な力があってもお腹は満たせない為転生してすぐ、空腹により気を失うのであった。
そんな彼のハーレム異世界奮闘記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる