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孤児の学園生活
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そう言いつつ防具を纏った青年は足を退けてその足で騎士団長の頭を再び踏みつけた。
そうしてその青年は下を見た後にしゃがみ下に落ちているものを拾い上げ騎士団長にその拾い上げたものを押し付けた。
青年から渡された物を見た瞬間に騎士団長は顔を青くし股間を押さえながら小鹿のようなプルプルと震える足で立ち上がると声を上げた。
「客人レナさん…ようこそおいでくださいましたこちらへどうぞ!」
騎士団長はそう叫ぶと足と手が同じになりながらロボットのように歩き出した。
どうやら青年がしゃがんでまで拾い上げたものは宿の主から渡された紙だったらしい…多分だが騎士団長がこちらまで一瞬で詰めてくる際に構えを取ったからその際にポケットから落ちたのだろう。
いやぁ…この青年にそれが見られててよかった。
あの一撃を喰らえばタダでは済まなかっただろうし…。
にしても最初私と騎士団長しかあの場にはいなかったような気がするのだが気のせいだったのだろうか?
もしくは落とし物を見かけて一瞬で駆けつけたとか?
それだったらこの青年どれだけ早い速度で動いたんだって話になってくるが…。
そう思いながら青年の方を見つめる。
「…?あぁ自己紹介がまだでしたね。僕はそこでガッチガチになってる団長の部下…まぁ副団長をやってるヴィンという者だよろしくね」
私が見続けていると私の視線に気づいた青年が自己紹介をしてきたため自分もなんとなく「レナです…よろしく」とだけ返し騎士団長の後を追うこととした。
なんとなくだがあの副団長のヴィンという青年からは不思議な視線を感じる。
例えるとすれば…品定めされる商人からの目みたいな感じだ。
酒場で蔓延る爺の下品な目では少なくともない。
酒場でローブを羽織らないましてや仮面をつけないでいくと爺や酔っ払いには辺な目で見られるからなぁ…私まだ子供なのにな。
まぁこんな血生臭い世界だ。
この世界の男性は生物の生存本能が活性化でもしてんのかねぇ…。
来たらきたで返討ちするだけだが出来るだけ普通の酒場には立ち寄りたくないものだ。
そうして騎士団長の後ろを歩くこと数分階段を登り廊下を歩きとある場所へと辿り着いた。
そこからは外の景色が見ることができ処刑場を民衆より近くで見ることができるまさに絶好の場所であった。
まぁ王族よりかは負けるが処刑を見るには最適な場所である。
俗にいう関係者席というモノだろうか周りにはすでに始まっている処刑を酒片手に持ちながら魅入っている貴族らしき集団もいる。
「コチラをどうぞ…ではお楽しみください」
騎士団長はその部屋のある程度のところまで歩くと私の方を向き一枚の紙を渡し頭を下げるとそのまま去っていった。
紙に書かれていることは今日行われる処刑の時刻表のようなモノだ。
私の目的である参謀の処刑は時間的に…あと二人処刑した後に実行されるのか。
まぁかなり良い時間にきたのではないかと実感する。
とりあえずどうしようかな?
時間まで処刑を見るのも別に良いがこの城をもう少し探索したいという気持ちもある。
…城で迷ったらそれはそれで面倒だな。
ここはおとなしく処刑を見ることとしよう。
私はテーブルの上に置かれている子供用の色的にグレープジュースらしき飲み物が入ったコップを手に取ると紙の裏に記されている座席表の通りの場所に座ることとした。
そこからは民衆と処刑人を見ることができた。
「殺せ!」やら「首を刎ねろ!」という民衆…そして辞世の句のような文章を拡声器のような魔道具を用いて読む処刑囚。
その後ろでは処刑執行人が断頭台所謂ギロチンに手をかけいつでもその首を落とせるようにしている。
死刑をされる処刑囚は涙交じりに嗚咽を漏れつつ牢獄の中で書いたであろう文を読む。
その内容は途中からでもわかる戦友との思い出や親への謝罪…そうして文を読み終え文を書き記した紙を騎士が回収すると民衆の声はさらに大きくなっていく。
まさにその行動は「狂っている」とも言えるほど狂気に満ちている。
この場にいる誰もが…何百もの人が一人の死を願っている待ち侘びている。
死刑執行人がギロチンにレバーを両手で持つそれが引き金に全ての人の声が一瞬にして消える。
アレが倒された時死刑囚の頭の上にある刃が自由落下し首を刎ねることとなるだろう。
…そしてそのレバーは倒される。
その瞬間は嫌にスローモーションに見えた。
刃が重力によって地面へと近づき間にあった人体を無慈悲に突き刺し、押し潰し、粉砕し、引き裂いて切断する。
コレで一生元には戻らない。
死刑囚はコレにて人生を終えたのだ…多くの歓声の中で。
顔からは涙と鼻水そして汗とあらゆる体液が滴り恐怖したかのような笑っているかのような生首が処刑台に転がり…下に落ちる。
身体は指令を出される部分が欠如したことで普通で無くなり鼓動する心臓のみとなりその身体をピクピクと動きながら最後の時を待ち全身の血を外にまわし放出していく。
狂気が渦巻き民衆は次の囚人を求める。
誰もが笑い興奮して見続ける中で騎士は次の囚人を連れて首に縄をかける。
次は絞首台を処刑場に持ってきたようだ。
台の上に処刑囚を立たせ台がパカっと扉のように開くことで首を吊る…そんな処刑道具だ。
今回の死刑執行人はとにかくせっかちだった。
辞世の句を処刑囚が読み終える前に死刑を実行した。
喋っている途中で息をつかっていたため息を吸えず吊られる処刑囚…観客となった民衆はその息苦しい様を魅入るようにただただ静観する。
処刑囚は最後の抵抗に恨むように死刑執行人を睨むが…時すでに遅しそのまま息を引き取った。
そこから聞こえるのは歓声に拍手。
そこで誰かが言った「今の処刑囚は馬鹿だ」と…「身体を強化していたから楽に死ぬことができなかった」と…「首の骨さえ折れていれば楽に済んだ」と言い放った。
私はそんな言葉に倫理観が終わってるなと思いながら次に来る処刑を待ち侘びることとした。
そうしてその青年は下を見た後にしゃがみ下に落ちているものを拾い上げ騎士団長にその拾い上げたものを押し付けた。
青年から渡された物を見た瞬間に騎士団長は顔を青くし股間を押さえながら小鹿のようなプルプルと震える足で立ち上がると声を上げた。
「客人レナさん…ようこそおいでくださいましたこちらへどうぞ!」
騎士団長はそう叫ぶと足と手が同じになりながらロボットのように歩き出した。
どうやら青年がしゃがんでまで拾い上げたものは宿の主から渡された紙だったらしい…多分だが騎士団長がこちらまで一瞬で詰めてくる際に構えを取ったからその際にポケットから落ちたのだろう。
いやぁ…この青年にそれが見られててよかった。
あの一撃を喰らえばタダでは済まなかっただろうし…。
にしても最初私と騎士団長しかあの場にはいなかったような気がするのだが気のせいだったのだろうか?
もしくは落とし物を見かけて一瞬で駆けつけたとか?
それだったらこの青年どれだけ早い速度で動いたんだって話になってくるが…。
そう思いながら青年の方を見つめる。
「…?あぁ自己紹介がまだでしたね。僕はそこでガッチガチになってる団長の部下…まぁ副団長をやってるヴィンという者だよろしくね」
私が見続けていると私の視線に気づいた青年が自己紹介をしてきたため自分もなんとなく「レナです…よろしく」とだけ返し騎士団長の後を追うこととした。
なんとなくだがあの副団長のヴィンという青年からは不思議な視線を感じる。
例えるとすれば…品定めされる商人からの目みたいな感じだ。
酒場で蔓延る爺の下品な目では少なくともない。
酒場でローブを羽織らないましてや仮面をつけないでいくと爺や酔っ払いには辺な目で見られるからなぁ…私まだ子供なのにな。
まぁこんな血生臭い世界だ。
この世界の男性は生物の生存本能が活性化でもしてんのかねぇ…。
来たらきたで返討ちするだけだが出来るだけ普通の酒場には立ち寄りたくないものだ。
そうして騎士団長の後ろを歩くこと数分階段を登り廊下を歩きとある場所へと辿り着いた。
そこからは外の景色が見ることができ処刑場を民衆より近くで見ることができるまさに絶好の場所であった。
まぁ王族よりかは負けるが処刑を見るには最適な場所である。
俗にいう関係者席というモノだろうか周りにはすでに始まっている処刑を酒片手に持ちながら魅入っている貴族らしき集団もいる。
「コチラをどうぞ…ではお楽しみください」
騎士団長はその部屋のある程度のところまで歩くと私の方を向き一枚の紙を渡し頭を下げるとそのまま去っていった。
紙に書かれていることは今日行われる処刑の時刻表のようなモノだ。
私の目的である参謀の処刑は時間的に…あと二人処刑した後に実行されるのか。
まぁかなり良い時間にきたのではないかと実感する。
とりあえずどうしようかな?
時間まで処刑を見るのも別に良いがこの城をもう少し探索したいという気持ちもある。
…城で迷ったらそれはそれで面倒だな。
ここはおとなしく処刑を見ることとしよう。
私はテーブルの上に置かれている子供用の色的にグレープジュースらしき飲み物が入ったコップを手に取ると紙の裏に記されている座席表の通りの場所に座ることとした。
そこからは民衆と処刑人を見ることができた。
「殺せ!」やら「首を刎ねろ!」という民衆…そして辞世の句のような文章を拡声器のような魔道具を用いて読む処刑囚。
その後ろでは処刑執行人が断頭台所謂ギロチンに手をかけいつでもその首を落とせるようにしている。
死刑をされる処刑囚は涙交じりに嗚咽を漏れつつ牢獄の中で書いたであろう文を読む。
その内容は途中からでもわかる戦友との思い出や親への謝罪…そうして文を読み終え文を書き記した紙を騎士が回収すると民衆の声はさらに大きくなっていく。
まさにその行動は「狂っている」とも言えるほど狂気に満ちている。
この場にいる誰もが…何百もの人が一人の死を願っている待ち侘びている。
死刑執行人がギロチンにレバーを両手で持つそれが引き金に全ての人の声が一瞬にして消える。
アレが倒された時死刑囚の頭の上にある刃が自由落下し首を刎ねることとなるだろう。
…そしてそのレバーは倒される。
その瞬間は嫌にスローモーションに見えた。
刃が重力によって地面へと近づき間にあった人体を無慈悲に突き刺し、押し潰し、粉砕し、引き裂いて切断する。
コレで一生元には戻らない。
死刑囚はコレにて人生を終えたのだ…多くの歓声の中で。
顔からは涙と鼻水そして汗とあらゆる体液が滴り恐怖したかのような笑っているかのような生首が処刑台に転がり…下に落ちる。
身体は指令を出される部分が欠如したことで普通で無くなり鼓動する心臓のみとなりその身体をピクピクと動きながら最後の時を待ち全身の血を外にまわし放出していく。
狂気が渦巻き民衆は次の囚人を求める。
誰もが笑い興奮して見続ける中で騎士は次の囚人を連れて首に縄をかける。
次は絞首台を処刑場に持ってきたようだ。
台の上に処刑囚を立たせ台がパカっと扉のように開くことで首を吊る…そんな処刑道具だ。
今回の死刑執行人はとにかくせっかちだった。
辞世の句を処刑囚が読み終える前に死刑を実行した。
喋っている途中で息をつかっていたため息を吸えず吊られる処刑囚…観客となった民衆はその息苦しい様を魅入るようにただただ静観する。
処刑囚は最後の抵抗に恨むように死刑執行人を睨むが…時すでに遅しそのまま息を引き取った。
そこから聞こえるのは歓声に拍手。
そこで誰かが言った「今の処刑囚は馬鹿だ」と…「身体を強化していたから楽に死ぬことができなかった」と…「首の骨さえ折れていれば楽に済んだ」と言い放った。
私はそんな言葉に倫理観が終わってるなと思いながら次に来る処刑を待ち侘びることとした。
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