127 / 204
孤児の学園生活
127
しおりを挟む
暗殺者を埋めてから数分後ようやく能無しの悪魔は落ち着きを取り戻したようでその場にしゃがみ込んでいた。
その間私は何をしていたかというと…。
まぁさっき使った魔術の魔法陣を眺めていたり召喚のために使った魔法陣の確認していた。
「気を取り直して…さぁ!僕ちゃんにお願いを言ってごらん?なんでも叶えてあげるよッ!」
「…もうないからさっさと帰れ。というか帰すわ」
そう私は言いながら自分の手に持っていた起動中の召喚の魔法陣が描かれた紙に手を翳し魔力を流すのをやめて魔法陣を停止させようとすると能無しの悪魔がコチラへ高速で擦り寄ってきて魔法陣の上に乗せた手を掴んできた。
私はその手を払い除けようとするが…相手はあくまで中級の悪魔。
人間それも少女の腕力如きでは払い除けることさえできない。
というか元々悪魔は人より魔力も身体能力も段違いに強い存在だ。
まぁ…ちょっと工夫すれば倒せないこともないが。
それでも中級の悪魔を相手に取るのはかなーり面倒で痛い目を見る羽目になることだろう。
え、上級だったらどうなるんだって?
そんなん勝てる訳ないだろいい加減にしろ。
魔術や魔法勝負だったら苦戦して多分勝てるだろうけど身体能力での勝負に持ち込まれた瞬間に即死することだろう。
奴らの真面目にやった戦闘は馬鹿みたいにヤバい。
速度は音速を超えた行動をしてその剛腕を振るえば暴風が吹き荒れる…そんなんに勝てるわけなくね?
というわけでここは機嫌を損なわせないよう注意しながらそれでいてコチラが格下だと諭されないよう堂々としながら話を進めよう。
悪魔には舐められないようにコレが一番大事だ。
「ちちちちょっと待ってよ…何も願いを叶えないなら僕は何の為にここに呼ばれたのさ!」
「あ?そんなん知らないよ」
私はそう反論の意を告げると悪魔は「待って待って!」と言い出し自分ができることを披露し始めた。
まず最初に水芸を始め次に種を取り出しそれを成長させ花にしたり逆にそれを種に戻したりと宴会芸のようなことを次々とやり出した。
芸を披露し終わりに近づくたび少しずつ少しずつ顔を青くしていき…そして最後にもう一度最初にやった水芸をやり地に頭をつけた。
「…コレで満足ですよね☆さ、さぁやって欲しいことを欲望を言ってみてください…何でもやりますので」
そう言いながら次は私の足に擦り寄ってきた。
今やっていた中で一番めぼしかったことは…やはりこの悪魔の最初の口上で言っていた種の成長とそれを戻すことが目を見張ったかな?
まぁ今使えるかと言われれば使えないと言えるが。
「あぁじゃあ…その成長と衰退の能力?自由に使いたいなぁなんて」
「え?この能力?使えないこともないけどそのぉ…対価を色付けてくれればいいっていうか?もっと欲しいなぁなんて☆」
悪魔には舐められてはならない。
だが機嫌を損ねさせてもいけない。
変に対価を値切るのもダメだろう…まぁ普通の中級の悪魔が戦闘の際に求めてくる対価の倍を対価としてあげればいけるだろう。
そう思い私は魔法陣に対価となる魔力を流す。
コレにより私の魔力が対価として支払われたはずだ。
「おーキタキタ☆ってそれよく見れば僕の固有の魔法陣じゃんよく持っていたね?」
「はい?」
そう言うと悪魔は空中に魔法陣を描き始めた。
それは私の描いた悪魔召喚の魔法陣とそっくりだがどこか違う模様をしている。
どうやら私が使っている魔法陣はこの無能な悪魔の魔法陣でありこの悪魔が描いた魔法陣が本当の悪魔召喚の魔法陣らしい。
こういうの描く時って大体夜に描いていたから深夜テンションで間違った模様を描いてしまったのだろう。
まぁよくあることだ…頭では火を描こうとしているのに手では光の模様を描いているなんてことよくある。
描いていると没頭しちまって朝まで魔法陣を描き続けていたなんてザラだしな。
にしても悪魔に固有の魔法陣なんてあったんだな初めて知ったわ。
「いやぁよく僕みたいなマイナー中のマイナーな悪魔の固有魔法陣なんて持ってたね感心したよ…さてとそろそろ君の願いを叶えてあげようではないか☆」
そう悪魔が呟くと背に持つ翼を使い低浮上すると手を前に出した。
すると少しずつ黒いモヤのようなものがその手に集まり出し二つの玉が表れた。
「コレが僕の持つ成長と衰退の力を込めた魔玉だよ☆まぁ一度使えば無くなるけど…その時は僕にまた呼んで頼んでね☆」
悪魔は私にその二つの玉を手渡してきた。
コレで成長と衰退の力を手に入れたわけだがこの玉を触った瞬間これについての知識が頭の中に入ってきた。
やはり仮にも悪魔の産物と言ったところなのだろう…規格外の代物だ。
どうやら成長の力は生命のみに力が反映しその生命の成長を促進させるというか代物のようだ。
そして衰退の力は生命のみに力が反映し生命の成長と逆に作用し時が戻るかのようになったりその対象が朽ちて無くなったりする使い方ができる代物らしい。
全ての結果はイメージが大事らしく成長を願えば願った分の成長を起こし衰退を願えば願った形の衰退の形を起こす…らしい。
「んじゃもういいよな?」
「はい…僕は何百年ぶりの対価で満足です☆…では困った時はまた呼んでください☆」
そう言い終わるとなんとも言えない全てやり切ったという清々しい顔をしながらその場に座った。
まさにその顔は悟りを開いた菩薩のような雰囲気を醸しだしており見るからに満足したと言える顔をしている。
「じ、じゃあまたな…召喚解除」
私はその顔を見て悪魔とは思えねぇなと思いながら召喚をようやく解除した。
その間私は何をしていたかというと…。
まぁさっき使った魔術の魔法陣を眺めていたり召喚のために使った魔法陣の確認していた。
「気を取り直して…さぁ!僕ちゃんにお願いを言ってごらん?なんでも叶えてあげるよッ!」
「…もうないからさっさと帰れ。というか帰すわ」
そう私は言いながら自分の手に持っていた起動中の召喚の魔法陣が描かれた紙に手を翳し魔力を流すのをやめて魔法陣を停止させようとすると能無しの悪魔がコチラへ高速で擦り寄ってきて魔法陣の上に乗せた手を掴んできた。
私はその手を払い除けようとするが…相手はあくまで中級の悪魔。
人間それも少女の腕力如きでは払い除けることさえできない。
というか元々悪魔は人より魔力も身体能力も段違いに強い存在だ。
まぁ…ちょっと工夫すれば倒せないこともないが。
それでも中級の悪魔を相手に取るのはかなーり面倒で痛い目を見る羽目になることだろう。
え、上級だったらどうなるんだって?
そんなん勝てる訳ないだろいい加減にしろ。
魔術や魔法勝負だったら苦戦して多分勝てるだろうけど身体能力での勝負に持ち込まれた瞬間に即死することだろう。
奴らの真面目にやった戦闘は馬鹿みたいにヤバい。
速度は音速を超えた行動をしてその剛腕を振るえば暴風が吹き荒れる…そんなんに勝てるわけなくね?
というわけでここは機嫌を損なわせないよう注意しながらそれでいてコチラが格下だと諭されないよう堂々としながら話を進めよう。
悪魔には舐められないようにコレが一番大事だ。
「ちちちちょっと待ってよ…何も願いを叶えないなら僕は何の為にここに呼ばれたのさ!」
「あ?そんなん知らないよ」
私はそう反論の意を告げると悪魔は「待って待って!」と言い出し自分ができることを披露し始めた。
まず最初に水芸を始め次に種を取り出しそれを成長させ花にしたり逆にそれを種に戻したりと宴会芸のようなことを次々とやり出した。
芸を披露し終わりに近づくたび少しずつ少しずつ顔を青くしていき…そして最後にもう一度最初にやった水芸をやり地に頭をつけた。
「…コレで満足ですよね☆さ、さぁやって欲しいことを欲望を言ってみてください…何でもやりますので」
そう言いながら次は私の足に擦り寄ってきた。
今やっていた中で一番めぼしかったことは…やはりこの悪魔の最初の口上で言っていた種の成長とそれを戻すことが目を見張ったかな?
まぁ今使えるかと言われれば使えないと言えるが。
「あぁじゃあ…その成長と衰退の能力?自由に使いたいなぁなんて」
「え?この能力?使えないこともないけどそのぉ…対価を色付けてくれればいいっていうか?もっと欲しいなぁなんて☆」
悪魔には舐められてはならない。
だが機嫌を損ねさせてもいけない。
変に対価を値切るのもダメだろう…まぁ普通の中級の悪魔が戦闘の際に求めてくる対価の倍を対価としてあげればいけるだろう。
そう思い私は魔法陣に対価となる魔力を流す。
コレにより私の魔力が対価として支払われたはずだ。
「おーキタキタ☆ってそれよく見れば僕の固有の魔法陣じゃんよく持っていたね?」
「はい?」
そう言うと悪魔は空中に魔法陣を描き始めた。
それは私の描いた悪魔召喚の魔法陣とそっくりだがどこか違う模様をしている。
どうやら私が使っている魔法陣はこの無能な悪魔の魔法陣でありこの悪魔が描いた魔法陣が本当の悪魔召喚の魔法陣らしい。
こういうの描く時って大体夜に描いていたから深夜テンションで間違った模様を描いてしまったのだろう。
まぁよくあることだ…頭では火を描こうとしているのに手では光の模様を描いているなんてことよくある。
描いていると没頭しちまって朝まで魔法陣を描き続けていたなんてザラだしな。
にしても悪魔に固有の魔法陣なんてあったんだな初めて知ったわ。
「いやぁよく僕みたいなマイナー中のマイナーな悪魔の固有魔法陣なんて持ってたね感心したよ…さてとそろそろ君の願いを叶えてあげようではないか☆」
そう悪魔が呟くと背に持つ翼を使い低浮上すると手を前に出した。
すると少しずつ黒いモヤのようなものがその手に集まり出し二つの玉が表れた。
「コレが僕の持つ成長と衰退の力を込めた魔玉だよ☆まぁ一度使えば無くなるけど…その時は僕にまた呼んで頼んでね☆」
悪魔は私にその二つの玉を手渡してきた。
コレで成長と衰退の力を手に入れたわけだがこの玉を触った瞬間これについての知識が頭の中に入ってきた。
やはり仮にも悪魔の産物と言ったところなのだろう…規格外の代物だ。
どうやら成長の力は生命のみに力が反映しその生命の成長を促進させるというか代物のようだ。
そして衰退の力は生命のみに力が反映し生命の成長と逆に作用し時が戻るかのようになったりその対象が朽ちて無くなったりする使い方ができる代物らしい。
全ての結果はイメージが大事らしく成長を願えば願った分の成長を起こし衰退を願えば願った形の衰退の形を起こす…らしい。
「んじゃもういいよな?」
「はい…僕は何百年ぶりの対価で満足です☆…では困った時はまた呼んでください☆」
そう言い終わるとなんとも言えない全てやり切ったという清々しい顔をしながらその場に座った。
まさにその顔は悟りを開いた菩薩のような雰囲気を醸しだしており見るからに満足したと言える顔をしている。
「じ、じゃあまたな…召喚解除」
私はその顔を見て悪魔とは思えねぇなと思いながら召喚をようやく解除した。
0
お気に入りに追加
170
あなたにおすすめの小説
引きこもりのニートは異世界を旅したい。
有栖紫苑
ファンタジー
引きこもりのニート富永理玖24歳はいつの間にか異世界転生とやらをさせられていた。それも、幼児まで逆戻り。また、人生やり直しかよ!!そう思ったのもつかの間、貧しい家に生まれたらしく捨てられた!?しかし、そんなことは気にしない。楽をして過ごしたい理玖は、家も持たずに自由気ままに旅をしていく。無自覚の成り上がりを実行するお話です、多分。
更新は不定期です。ご了承ください。そして作者の気まぐれで趣旨も変わっていくかもしれません。
異世界転生したら何でも出来る天才だった。
桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。
だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。
そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。
===========================
始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
辺境伯令嬢に転生しました。
織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。
アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。
書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
結婚なんて無理だから初夜でゲロってやろうと思う
風巻ユウ
恋愛
TS転生した。男→公爵令嬢キリアネットに。気づけば結婚が迫っていた。男と結婚なんて嫌だ。そうだ初夜でゲロってやるぜ。
TS転生した。女→王子ヒュミエールに。そして気づいた。この世界が乙女ゲーム『ゴリラ令嬢の華麗なる王宮生活』だということに。ゴリラと結婚なんて嫌だ。そうだ初夜でゲロってやんよ。
思考が似通った二人の転生者が婚約した。
ふたりが再び出会う時、世界が変わる─────。
注意:すっごくゴリラです。
転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚
熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。
しかし職業は最強!?
自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!?
ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる