孤児のTS転生

シキ

文字の大きさ
上 下
37 / 196
孤児の異形戦争

37

しおりを挟む
「んー…どれにしようかな?」

かれこれ2時間ぐらいは考え込んでいる。
これはゲームのようなRPGの職業ではなく現実になる職業だ。
一度選んだらその職業を全うしなければならない。
いやもしかしたら職業の変更を冒険者ギルドでできるかもしれないが…。
どうするべきだろうか。

一応2つに絞り込んだ。
1つ目は魔術士。
単純に能力の向上とレベルアップによる魔術系のスキルを狙うことができる。
2つ目は研究者。
これはただ単に興味があるからだ。
説明にある秘められた能力を知ることができるという点も非常に魅力的だしな。

「さて、この2つに絞り込んだが…魔術を伸ばすかそれとも他の分野を伸ばすか…いや器用貧乏になったらまずいしここは魔術士になったほうがいいか?」

ということで魔術士を選んだ。
研究者もなかなか興味があったのだがしょうがないこれは現実なのだから気軽に職業を決めてはいけないのだ。
まぁ前世の職は適当に決めたが…。

さてこれで俺は職業が魔術士になったわけだが。
まぁ転職したばっかだからレベルが1だ。
レベルアップを今から行ってこようかな?

「ふぅではそろそろ動きますかね」

最近魔物とかと戦っていなかったしなぁ。
久しぶりに狩りでもしますかねぇ。
そう考え軽い腰を上げてドアを開け宿を出る。

外は相変わらず鎧を着込んだ騎士と冒険者で賑わっている。
しかしここ王都に元々住んでいた住人が少ないように見える。
なかなか困った物だな冒険者が多くなりすぎるというのも。

「まぁ今日も冒険者ギルドには行かないようにしようかな」

魔物を狩ったら魔物の素材を得ることができるがそれを売るための冒険者ギルドに行けないということは収益がないということだ。
はぁ全くこれじゃ依頼も受けれないからランクも上がらない。
高ランクの奴らは下の人のことを考えてから行動してもらいたいものだな。

そんなことを考えながら門を抜けていつもの場所へ移動する。
王国からは木が邪魔になって見えないようになっているしここではちょっと高いCランクの魔物が出てくる場所だが俺の実力的にはピッタリな場所だ。
まぁ出てくる魔物の中には俺にとって天敵となる奴もいるが…それさえ避けたら非常に良い場所だ。

「さてと早速狩りを開始しますかねぇ」

周りを見渡してから木に登る。
鳥系の魔物がいたら即死するがまぁいたらいたで魔術をかませば大丈夫だろう。

「よいしょよいしょ…ふぅ到着と」

さてと何か魔物いるかな?
ふむふむなるほどにゃるほど?
えーとカバ系魔物が4体、猪系魔物が2体あとは…。
なんか継ぎ接ぎで見たことのない魔物が3体いるな。
なんというか不気味な感じだし皮膚の部分が布になっているのかな?
そして姿的にはケンタウロスに似てる。
まぁくっきりと身体の色が分かれているからなんというかあまりじっとは見たくない感じだが。

「なんつーか人形みたいな感じで不気味だなぁ」

そんな言葉を述べてから頭の中で魔法陣を描く。
とても良く燃やせそうだが燃やしたら後始末が面倒だから属性は…風か氷かな?
いや水でもいいな。
まぁとりあえず全部やりますか。

「魔法陣展開からのウィンドボール、アイスボール、ウォーターボール」

3つの魔法陣からそれぞれボールが出てきて継ぎ接ぎの魔物へと当たっていく。
ウィンドボールとアイスボールに当たった奴はそのまま腹を抉って吹き飛ばしていったがウォーターボールに当たった奴は濡れただけでそのまま立っている。
やっぱり水だからなぁ。
じゃあ継ぎ接ぎ魔物は仲間が倒れたことを見て棒立ちしているからそのまま倒させてもらいますかね。

「魔法陣展開…エアーカッター」

魔法陣から放たれた薄緑色の軌跡は継ぎ接ぎ魔物の首を斬り落としていく。
すると首から透明な液体を撒き散らしながら倒れた。
やっぱり普通の生き物じゃ無いんじゃ無いだろうかあれ?
だって出ているのが明らかに透明だし。

「いや確か南極だか北極だかの魚が透明な血をしているんだったっけか?」

なら生き物に分類されるのかな?
まぁ一応討伐は完了したということでいいかな?
…あいつから剥ぎ取れるところなんてあるのかなぁ…。
いやいやあるにしろないにしろ討伐した奴は剥ぎ取りが終わったら埋めて腐らないようにしなくちゃいけないな。

~幼女後処理中~

「ふぅ土の中に入れたことだし帰るかな」

今日はこれでお終いにしよう。
そろそろ日が傾いてきたし。
うーむやっぱり今日は寝過ぎてしまったか。
この世界でまだ時計を見たことがないから時間がわからないんだよなぁ。
つまり2時間作業したと思っても実は3時間作業していたなんてこともあるのだ。
この世界の住人はどうやって時間を見ているんだろうか。

「まぁいいや帰るか」

~幼女帰宅中~

「宿にやっと着いたぜぇ…」

はぁぁぁマジで酒場はうるさいなぁ。
お腹が空いたから途中にあるいつも行っている酒場に行こうと思ったが今日は諦めた。
何故なら人がいっぱいいたからだ。
全くあんなに人気になってしまって…俺が初めて行った時は閑古鳥が鳴いていたというのに。

「何か食べる物持ってたっけかなぁ?」

虚空庫を開けて食べ物を探す。
にしても本当に冒険者が増えたなぁ。
帰るときにも見たが宿を取れない人が多かったからそこら辺の道端で布にくるまっている人もいたな。

「食べられる物無いなぁ…魔石…前食べた時何故か美味しかったんだよなぁ」

虚空庫から今日狩った魔物の魔石を取り出しておもむろに口に入れ込む。
なんとも不思議な味だが不味くは無いが前食べた魔石ほどでは無い。

「まぁあいつ見るからに美味しくなさそうだったからなぁ。ふぁぁぁ…寝よ」

明日もきっといい日になるよね?
そんなこと確定してあるわけないがそんなことを考えながら寝ることにした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

異世界転生、死に損なったら鬼スキルが付いた。そして俺は吸血鬼ハンターとなる

ものぐさたろうの末裔
ファンタジー
橘秀樹はバイクの事故で死ぬことになったが、異世界に転生する事が出来た。 ラノベ小説を読んでいた為、転生するとチート能力が付くのではと喜んだが、ろくなスキルがつかない上に家は貧乏で、ろくでなし親父が嫌になり家を飛び出し冒険者になる。しかし伸び悩み盗賊にまで落ちぶれてしまっう。 ある日、山で馬車を襲った仕事帰りに隕石が落ちて来て仲間全員が吹き飛ばされ死ぬ中、瀕死状態になるも秀樹は何処からか聞こえて来た不思議な声の力で生きながらえた。 理由は解らないが、せっかく助かった命なのでやり直す事を決めたやさき、必死に生きているスラムの孤児達に襲われ、捕まえた孤児達に昔の自分の姿を見た秀樹は腹が立ち殴ろうとしたが、やり直す気持ちと思惑が相まって孤児達を1人前にしようと決め共同生活を始める事になる。 そんな中、拾った隕石のお陰で自分に特別なスキルが付いている事に気づき、成り上りを目指すが孤児達の仲間が国の軍部に拐われた事をきっかけに、裏で国に繋がっている盗賊が国に渡す金を強奪し孤児の仲間を救出する事を企てる。 まんまと金を強奪し孤児の仲間を救出した秀樹達は安全の為に他の遠い国へ逃げ、目立たないように何でも屋を開業する事にした。 仕事をする内に今まで鳴りを潜めていた吸血鬼が各国で暗躍している事に気づく。それは遥か昔に落ちた隕石にまつわる物だった。 秀樹自身も隕石を持っている事から因縁に巻き込まれ吸血鬼と戦う事を決意する。 何でも屋で冒険者でもあり吸血鬼ハンターの秀樹達は現れる強敵に打ち勝ち、成り上がれるか?

クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~

空地大乃
ファンタジー
「殺すと決めたら殺す。容赦なく殺す」 クラスで酷いいじめを受けていた猟牙はある日クラスメート共々異世界に召喚されてしまう。異世界の姫に助けを求められクラスメート達に特別なスキルが与えられる中、猟牙にはスキルが一切なく、無能として召喚した姫や王からも蔑まされクラスメートから馬鹿にされる。 しかし実は猟牙には暗殺者としての力が隠されており次々とクラスメートをその手にかけていく。猟牙の強さを知り命乞いすらしてくる生徒にも一切耳を傾けることなく首を刎ね、心臓を握り潰し、頭を砕きついには召喚した姫や王も含め殺し尽くし全てが終わり血の海が広がる中で猟牙は考える。 「そうだ普通に生きていこう」と――だが猟牙がやってきた異世界は過酷な世界でもあった。Fランク冒険者が行う薬草採取ですら命がけな程であり冒険者として10年生きられる物が一割もいないほど、な筈なのだが猟牙の暗殺者の力は凄まじく周りと驚かせることになり猟牙の望む普通の暮らしは別な意味で輝かしいものになっていく――

転生皇太子は、虐待され生命力を奪われた聖女を救い溺愛する。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

チートな転生幼女の無双生活 ~そこまで言うなら無双してあげようじゃないか~

ふゆ
ファンタジー
 私は死んだ。  はずだったんだけど、 「君は時空の帯から落ちてしまったんだ」  神様たちのミスでみんなと同じような輪廻転生ができなくなり、特別に記憶を持ったまま転生させてもらえることになった私、シエル。  なんと幼女になっちゃいました。  まだ転生もしないうちに神様と友達になるし、転生直後から神獣が付いたりと、チート万歳!  エーレスと呼ばれるこの世界で、シエルはどう生きるのか? *不定期更新になります *誤字脱字、ストーリー案があればぜひコメントしてください! *ところどころほのぼのしてます( ^ω^ ) *小説家になろう様にも投稿させていただいています

いらないと言ったのはあなたの方なのに

水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。 セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。 エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。 ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。 しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。 ◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬 ◇いいね、エールありがとうございます!

ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?

望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。 ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。 転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを―― そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。 その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。 ――そして、セイフィーラは見てしまった。 目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を―― ※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。 ※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)

魔王のジョブを持っているVRMMOのアバターで異世界へ転移してしまった件

Crosis
ファンタジー
借金まみれになり自殺した滝沢祐介は、目覚めると自分がプレイしていたVRMMOのアバター、クロ・フリートの身体とチート能力を持ち異世界に転生してしまう。 しかしいくら強力な力があってもお腹は満たせない為転生してすぐ、空腹により気を失うのであった。 そんな彼のハーレム異世界奮闘記である。

処理中です...