性教育はコッソリと

一章：教育されてます！

再会は最悪の始まり 16＊

蟻の戸渡りを通り過ぎ、搾（すぼ）まりを人差し指で撫ぜる。
あり得ない場所に指の肉感を感じ、羽李は戸惑いの声を上げ神流を凝視する。

「羽李さん。男同士の性交渉、遣り方は解りますよね？　羽李さんのココに、僕の性器を捩じ込んで、中に一杯注ぎ込むんです。ちゃんとほぐさないと痛いですから、抵抗はしてはいけませんよ。解りました？」

指に着いた羽李の迸りを菊門に擦り付け、くっくっ、と少しずつ力を入れて押し込む。
羽李は尻の穴に違和感を感じ、神流の指が入り込んでいることを思い知らされた。
が、抵抗すれば慣らさずに犯されそうで、抵抗は出来なかった。
感じたことのない感覚に耐えることしか出来なかった。


　神流は反対の手に羽李の腹の精液を絡め取り、潤滑を足すように其処に塗り付ける。
羽李の両足を掴み持ち上げ、赤ちゃんがおしめを替える体勢にし、羽李の秘部を露にした。
神流の指の刺激でひくひくと蠢いている。
周りには潤滑油代わりの羽李の精液がまとわりついており、搾まりは白濁液を吸収するかのように飲み込もうとしていた。

「ぐぱぐぱ口を動かしてイヤらしいですね。そろそろ入れましょうか」

神流はそう宣うと懐から小さめのボトルを取り出した。
蓋を開け中の液体を双丘の中心に垂らす。
ぬらぬらとテカるその液体は潤滑油のようだ。
冷たさに身を縮める羽李は冷や汗をかいていた。
犯されてしまう恐怖と、抵抗したくとも出来ないもどかしさに、余計に体はガチガチに固まってしまう。

「ぅあっ、うーー、あ、へ、んっ」

つぷん、と潤滑油に助けられてか、人差し指が楽に吸い込まれていった。
第二関節まで埋まって見えなくなる。
羽李は目をぎゅっと瞑る。
手はシーツを握り締めている。

「大丈夫そうですね。動かしますよ」
「ひっぅ、んんんぅ」

更に指を根本まで沈ませると、一気に指先まで引き抜く。
また根本まで、ぐっと押し込んでは引き抜いてを繰り返しつつ、するり、と片手を萎えている羽李の陰茎に伸ばした。
握り込み上下に動かす。
カリの部分を指先で刺激すれば、ゆるゆると勃ち上がり、瞳には快感の色を滲ませていた。


　不意に内壁を擦っている人差し指が、くいっと曲げられる。
襞を刺激するように、まんべんなく押され、違和感だけではない何かを感じ始めていた。

「気持ち良いですね、羽李さん。もっとよくなりましょうか」