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青年トビーと初めての村
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「イノを離せええ!」
佐々木はイノを抱えたまま、声の方向に顔を向ける。そこに居るのは鉄のロングソードをこちらに向けた青年であった。歳にして十代後半だろうか日本人である佐々木には西洋人の容姿は判断しづらい。
「と、トビー!?」
イノは佐々木に抱かれたまま素っ頓狂な声を上げる。
「待ってろ!今助けて……お、お、おう!?お前イノか!?」
目を丸くしイノを指差すトビー。彼の目はまるでとんでもないものを見たと言わんばかりだ。
それもそのはずだ、トビーの前にいるのはいつもの野暮ったい田舎汚れのイノではない。純白のワンピースに絹のような髪を下ろした美少女である。
「失礼ね!幼馴染の顔を忘れたの?」
トビーのまるで珍獣を見るようなもの驚いた顔に怒りを露わにする。佐々木にお姫様抱っこされた状態でバタバタと手足を動かしている。
「ばっ…バカヤロウ!お前が心配でわざわざ探しに来てやったのに何で小綺麗になってんだ!?」
「ええっ!!…トビー、あたしを探しに来てくれたの?」
「いや、なっ、そのだな…」
(なんだこれは…)
喧嘩を始めたと思ったら二人とも赤面してそっぽを向いてしまった。自分を無視して痴話喧嘩に思わずため息をついた。
「……そもそもその男は誰だ!お前は襲われたんじゃないのか!?」
佐々木を指差すトビー。その目は怪しいものを見つめている。
「む?ようやく痴話喧嘩が済んだか…もう少し続けても良いのだぞ?」
「「誰がコイツ(トビー)なんかと!」」
心地よくハモりながら否定する二人。しかしその顔はやはり赤い。
「…拙者はただの流浪人よ、この娘は朝方倒れているのを見つけただけのこと…安心されよ、手を出したりなどしとらんぞ?」
「だっ誰が安心なんかっ!」
裏返った声で反論するトビーに佐々木は悪い笑みを浮かべた。
「本当よ!ササキさんはあたしの怪我まで治してくれたんだから」
熱弁するイノに押されたのかトビーは納得はいっていないものの剣を下げる。
「…ちっ、紛らわしい事しやがって。オイ、いつまでイノを抱き上げてるつもりだ?」
佐々木はここまでずっとイノをお姫様抱っこしている。佐々木の筋力では荷物にもならない重さであった為、指摘されて気がついた。
「拙者としてはこのままでも良いぞ?…娘の姿には少々配慮が足りなんだからな」
佐々木は済まなそうな目でイノを見た。イノは突然向けられた視線に困惑する。
イノの姿はワンピースであり山下りには適さない。このワンピースが《カオスエイジ》において鉄の鎧より防御力があろうとも見てくれの問題がある。
「そんな事ないですよ!この服なんだか不思議と寒さを感じませんし」
どうやらフレーバーテキスト以外の効果があるらしくイノはこの姿を気に入っているらしい。
「しかし配慮が足りんのは拙者に責がある。どうかこのまま身を預けていてくれ」
「えっと…、じゃあ…お言葉に甘えて…」
仄かに朝頬を赤らめながら佐々木の胸に埋まるイノ。非常に初々しい反応とは裏腹に向かいの青年は顔面蒼白といったところであった。
「テメー!少し顔が良いからって調子乗ってんじゃねーぞ!!」
威勢のいい怒鳴り声に反して何かを我慢しているように下唇を噛むトビー。余りのコテコテの反応に流石の佐々木も少し反省する。
「拙者はコレでも一騎当千を自負しておる。例え両腕に自由が無くとも百戦錬磨の足技があるゆえ心配なされるな」
実際ネタキャラである佐々木は必殺技をメインとする火力キャラだが速度カンストの副産物としての足技が多くある。逃げるだけでも手に負えないのだ。
「…わかったよ、だが村までだかんな!」
素人目で見ても佐々木が強者であると悟ったトビーは渋々納得し、後ろを向いた。
「案内してやる、ついてこい」
少し強張った声でヅカヅカと歩き出すトビーの後をついて行くのであった。
*
自然にできた木の根の階段や開けた道を通っていくとその内に開けた場所に出た。そこは山村と言うべきか里山にいくつもの家が建つ、農業を主体にしているような村であった。
「…着いたぞ」
道中一切口をきかなかったトビーがジトッとした目で佐々木を見る。佐々木は肩をすくめて返すとイノをそっと下ろした。
「…あ、ありがとうございました」
「なに、拙者はただの罪滅ぼしのつもりだ。礼を言うなら先頭で危険がないか見張り続けたあの青年に言うのだな」
佐々木の目には、と言うよりも誰が見ても道中のトビーは過剰気味に辺りに軽快を払っていた。他の男に連れられている事よりもイノの安全を優先する辺りトビーという青年は彼女の事を大切に思い、更には賢い頭を持っているらしい。
「…ありがと、トビー」
佐々木からの言葉に少々驚きながらも素直に礼を言うイノ。トビーは先程の顔とは真逆の表情でソッポを向いた。
「…ただ俺は、…お前…ガッ!?」
ドビーが何かを言う途中でそれは断ち切られ、気付けば頭を抑えながら地面で悶絶していた。
「イッデェ~~!!」
そこには筋骨隆々な髭面の大男が握り拳のまま立っていた。どこぞの世紀末覇者の様な迫力に佐々木も思わず息を飲む。
「このバカ息子!こんな時にどこほっつき歩いてんだ!!」
「ぶべらっ!!」
大男は倒れ込んでいるドビーに追撃の蹴りをぶちかます。ドビーはサッカーボールの様に空高くドビー小麦の植えられた畑に消えていった。
「あん?……ってイノちゃん!?かっ…帰ってきたのか!」
イノの姿を認めると大男はそのごつい腕でイノを抱き締めた。
「良かった!!見つかって良かった!婆さんも心配してたんだぞ!」
「くっ…苦しい、チューズさん離して…」
大男の号泣しながらの抱擁はイノにとっては強力なものであり、声を出すのも苦難な圧迫であった。
「おおっと、済まねぇ、済まねぇ」
大男はその声にすぐさま拘束を解いた。イノは深呼吸をすると、頭を下げる。
「ごめんなさい、皆さんにご迷惑をおかけして…」
「…ちゃんと反省してるならいいって事よ、どうせ婆さんの為に薬草でも取りに行ったんだろ?」
「はい…、本当にごめんなさい」
「それは俺じゃなく婆さんにしてやりなさい。さっさと安心させてやりな」
大男はイノの肩を軽く叩くと、さっさと行けと顎を振った。
「はい!…ササキさん、お礼は後ほどでお願いします」
「うむ、拙者の事は構わん。為すべきことを為されよ」
佐々木の返事を聞くとイノは自宅に向けて駆け足で去って行った。残ったのは長身の美丈夫と熊の様な大男であった。
「お前さんがイノを助けてくれたのか?」
「そうだ、怪我をしていた様なので治療もした。村があると聞いて等価交換に案内を頼んだのだ」
佐々木はどこからともなく取り出した風呂敷を大男に放り投げる。大男は訝しげな顔でその結びを解く。
「こりゃ…命の恩人だな」
大男は血だらけのイノの服を見ると佐々木に近づく。その迫力に佐々木は後退りしそうになった。
「ありがとな!村の宝物のイノを助けてくれたお前はヒーローだ!」
「ゴッボ!」
避けることのできない、いや威圧感に気圧されて動けなかった佐々木はごつい腕でと厚い胸板に万力の様に締め上げられた。
(何だこれ!?ラグビー部の部室みてーな匂い)
高ランクの佐々木の肉体はこんな熊オヤジの熱い抱擁にもビクリともしないはずであるが、むせ返る程の男の匂いには耐えられなかった。
「ササキっつたか、見た目の割にガッチリ筋肉あんじゃねーか!気に入った!!今夜は俺んとこで飯食ってけ!」
何を気に入ったのか大男は佐々木の背中を叩きながら胴間声でガハハと笑う。
「そ、そうか、ではご相伴に預からせてもらおう。出来れば名物などが出てくれば良いが?」
佐々木は大男の様な人間が苦手ではあるがここで角を立てるわけにはいかない。
「にゃろぉー、言うじゃねーか。安心しな!採れたての鹿肉を食わせてやんよ」
(おお!鹿肉!ジビエって食べたことないんだよな)
都会での生活でこういう機会に恵まれなかった佐々木は少しテンションが上がる。
「酒もあるしな、…っとその前に忘れもんだ」
そう言うと畑の中に腕を突っ込み伸びきったドビーを片手で持ち上げた。
(こいつマジで人間か!?)
存在がチートである佐々木の言えたことではないが、何の能力を使わずに男を持ち上げると言うのは相当の筋力を必要とする。
(もしかしたらこの大男は結構なレベルなのかもしれないな)
邪神曰く《カオスエイジ》と同じ魔物達が存在する世界ならレベルアップの概念があってもおかしくない。佐々木は大男の村人にしても有り余った筋肉にそんな事を考えてしまった。
「…じゃあ行こうか、俺たちの村《メイス》にようこそ」
力なき青年を小脇に抱えた大男チューズはニヤリと笑った。
佐々木はイノを抱えたまま、声の方向に顔を向ける。そこに居るのは鉄のロングソードをこちらに向けた青年であった。歳にして十代後半だろうか日本人である佐々木には西洋人の容姿は判断しづらい。
「と、トビー!?」
イノは佐々木に抱かれたまま素っ頓狂な声を上げる。
「待ってろ!今助けて……お、お、おう!?お前イノか!?」
目を丸くしイノを指差すトビー。彼の目はまるでとんでもないものを見たと言わんばかりだ。
それもそのはずだ、トビーの前にいるのはいつもの野暮ったい田舎汚れのイノではない。純白のワンピースに絹のような髪を下ろした美少女である。
「失礼ね!幼馴染の顔を忘れたの?」
トビーのまるで珍獣を見るようなもの驚いた顔に怒りを露わにする。佐々木にお姫様抱っこされた状態でバタバタと手足を動かしている。
「ばっ…バカヤロウ!お前が心配でわざわざ探しに来てやったのに何で小綺麗になってんだ!?」
「ええっ!!…トビー、あたしを探しに来てくれたの?」
「いや、なっ、そのだな…」
(なんだこれは…)
喧嘩を始めたと思ったら二人とも赤面してそっぽを向いてしまった。自分を無視して痴話喧嘩に思わずため息をついた。
「……そもそもその男は誰だ!お前は襲われたんじゃないのか!?」
佐々木を指差すトビー。その目は怪しいものを見つめている。
「む?ようやく痴話喧嘩が済んだか…もう少し続けても良いのだぞ?」
「「誰がコイツ(トビー)なんかと!」」
心地よくハモりながら否定する二人。しかしその顔はやはり赤い。
「…拙者はただの流浪人よ、この娘は朝方倒れているのを見つけただけのこと…安心されよ、手を出したりなどしとらんぞ?」
「だっ誰が安心なんかっ!」
裏返った声で反論するトビーに佐々木は悪い笑みを浮かべた。
「本当よ!ササキさんはあたしの怪我まで治してくれたんだから」
熱弁するイノに押されたのかトビーは納得はいっていないものの剣を下げる。
「…ちっ、紛らわしい事しやがって。オイ、いつまでイノを抱き上げてるつもりだ?」
佐々木はここまでずっとイノをお姫様抱っこしている。佐々木の筋力では荷物にもならない重さであった為、指摘されて気がついた。
「拙者としてはこのままでも良いぞ?…娘の姿には少々配慮が足りなんだからな」
佐々木は済まなそうな目でイノを見た。イノは突然向けられた視線に困惑する。
イノの姿はワンピースであり山下りには適さない。このワンピースが《カオスエイジ》において鉄の鎧より防御力があろうとも見てくれの問題がある。
「そんな事ないですよ!この服なんだか不思議と寒さを感じませんし」
どうやらフレーバーテキスト以外の効果があるらしくイノはこの姿を気に入っているらしい。
「しかし配慮が足りんのは拙者に責がある。どうかこのまま身を預けていてくれ」
「えっと…、じゃあ…お言葉に甘えて…」
仄かに朝頬を赤らめながら佐々木の胸に埋まるイノ。非常に初々しい反応とは裏腹に向かいの青年は顔面蒼白といったところであった。
「テメー!少し顔が良いからって調子乗ってんじゃねーぞ!!」
威勢のいい怒鳴り声に反して何かを我慢しているように下唇を噛むトビー。余りのコテコテの反応に流石の佐々木も少し反省する。
「拙者はコレでも一騎当千を自負しておる。例え両腕に自由が無くとも百戦錬磨の足技があるゆえ心配なされるな」
実際ネタキャラである佐々木は必殺技をメインとする火力キャラだが速度カンストの副産物としての足技が多くある。逃げるだけでも手に負えないのだ。
「…わかったよ、だが村までだかんな!」
素人目で見ても佐々木が強者であると悟ったトビーは渋々納得し、後ろを向いた。
「案内してやる、ついてこい」
少し強張った声でヅカヅカと歩き出すトビーの後をついて行くのであった。
*
自然にできた木の根の階段や開けた道を通っていくとその内に開けた場所に出た。そこは山村と言うべきか里山にいくつもの家が建つ、農業を主体にしているような村であった。
「…着いたぞ」
道中一切口をきかなかったトビーがジトッとした目で佐々木を見る。佐々木は肩をすくめて返すとイノをそっと下ろした。
「…あ、ありがとうございました」
「なに、拙者はただの罪滅ぼしのつもりだ。礼を言うなら先頭で危険がないか見張り続けたあの青年に言うのだな」
佐々木の目には、と言うよりも誰が見ても道中のトビーは過剰気味に辺りに軽快を払っていた。他の男に連れられている事よりもイノの安全を優先する辺りトビーという青年は彼女の事を大切に思い、更には賢い頭を持っているらしい。
「…ありがと、トビー」
佐々木からの言葉に少々驚きながらも素直に礼を言うイノ。トビーは先程の顔とは真逆の表情でソッポを向いた。
「…ただ俺は、…お前…ガッ!?」
ドビーが何かを言う途中でそれは断ち切られ、気付けば頭を抑えながら地面で悶絶していた。
「イッデェ~~!!」
そこには筋骨隆々な髭面の大男が握り拳のまま立っていた。どこぞの世紀末覇者の様な迫力に佐々木も思わず息を飲む。
「このバカ息子!こんな時にどこほっつき歩いてんだ!!」
「ぶべらっ!!」
大男は倒れ込んでいるドビーに追撃の蹴りをぶちかます。ドビーはサッカーボールの様に空高くドビー小麦の植えられた畑に消えていった。
「あん?……ってイノちゃん!?かっ…帰ってきたのか!」
イノの姿を認めると大男はそのごつい腕でイノを抱き締めた。
「良かった!!見つかって良かった!婆さんも心配してたんだぞ!」
「くっ…苦しい、チューズさん離して…」
大男の号泣しながらの抱擁はイノにとっては強力なものであり、声を出すのも苦難な圧迫であった。
「おおっと、済まねぇ、済まねぇ」
大男はその声にすぐさま拘束を解いた。イノは深呼吸をすると、頭を下げる。
「ごめんなさい、皆さんにご迷惑をおかけして…」
「…ちゃんと反省してるならいいって事よ、どうせ婆さんの為に薬草でも取りに行ったんだろ?」
「はい…、本当にごめんなさい」
「それは俺じゃなく婆さんにしてやりなさい。さっさと安心させてやりな」
大男はイノの肩を軽く叩くと、さっさと行けと顎を振った。
「はい!…ササキさん、お礼は後ほどでお願いします」
「うむ、拙者の事は構わん。為すべきことを為されよ」
佐々木の返事を聞くとイノは自宅に向けて駆け足で去って行った。残ったのは長身の美丈夫と熊の様な大男であった。
「お前さんがイノを助けてくれたのか?」
「そうだ、怪我をしていた様なので治療もした。村があると聞いて等価交換に案内を頼んだのだ」
佐々木はどこからともなく取り出した風呂敷を大男に放り投げる。大男は訝しげな顔でその結びを解く。
「こりゃ…命の恩人だな」
大男は血だらけのイノの服を見ると佐々木に近づく。その迫力に佐々木は後退りしそうになった。
「ありがとな!村の宝物のイノを助けてくれたお前はヒーローだ!」
「ゴッボ!」
避けることのできない、いや威圧感に気圧されて動けなかった佐々木はごつい腕でと厚い胸板に万力の様に締め上げられた。
(何だこれ!?ラグビー部の部室みてーな匂い)
高ランクの佐々木の肉体はこんな熊オヤジの熱い抱擁にもビクリともしないはずであるが、むせ返る程の男の匂いには耐えられなかった。
「ササキっつたか、見た目の割にガッチリ筋肉あんじゃねーか!気に入った!!今夜は俺んとこで飯食ってけ!」
何を気に入ったのか大男は佐々木の背中を叩きながら胴間声でガハハと笑う。
「そ、そうか、ではご相伴に預からせてもらおう。出来れば名物などが出てくれば良いが?」
佐々木は大男の様な人間が苦手ではあるがここで角を立てるわけにはいかない。
「にゃろぉー、言うじゃねーか。安心しな!採れたての鹿肉を食わせてやんよ」
(おお!鹿肉!ジビエって食べたことないんだよな)
都会での生活でこういう機会に恵まれなかった佐々木は少しテンションが上がる。
「酒もあるしな、…っとその前に忘れもんだ」
そう言うと畑の中に腕を突っ込み伸びきったドビーを片手で持ち上げた。
(こいつマジで人間か!?)
存在がチートである佐々木の言えたことではないが、何の能力を使わずに男を持ち上げると言うのは相当の筋力を必要とする。
(もしかしたらこの大男は結構なレベルなのかもしれないな)
邪神曰く《カオスエイジ》と同じ魔物達が存在する世界ならレベルアップの概念があってもおかしくない。佐々木は大男の村人にしても有り余った筋肉にそんな事を考えてしまった。
「…じゃあ行こうか、俺たちの村《メイス》にようこそ」
力なき青年を小脇に抱えた大男チューズはニヤリと笑った。
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