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46 重くて熱い

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 音もなく開くドアから帰って来る彼に気が付かなくて、驚かされたことも多かったけれど、今日は気づいた。

「お帰りなさい、看守さん。今日は遅かったですね」


 かなり夜は遅い。427くんはもう眠ってしまった。

 起きて待っていろとは言われていないけれど、何となく先に眠るのも憚られ、私はいつも彼の帰りを出迎えることにしている。


「……」

 看守さんは私の顔を見ずにコートを脱ぎ、その場にうち捨てた。
 私が拾うと、彼はそれを睨んで取り上げ、ゴミ箱に放り込んだ。


「あっ、ランドリーボックスは向こうですよ」
「……」
「看守さん?」

 彼は制服に手をかけ、ボタンを無視して乱暴に引っ張る。
 ブチブチと糸と布が裂ける嫌な音と共に、キラキラしたボタンが、宝石みたいに床に散らばった。


「どうなさったんですか、看守さん?」
「……」

 彼は制服もゴミ箱に投げ込み、ベルトも外してそれもゴミ箱に投げ込む。
 それは複雑な軌道を描いて、ガタンと蓋を揺らした。


「どうなさったんですか?」

 疲れているのか、寝ぼけているのか。
 彼は酒癖が悪いとか言っていたから、そうは見えないけど酔っているのかもしれない。

 私はゴミ箱の蓋を開けて、中身を取り出そうとした。


 コートは土に汚れていて、灰の香りが僅かに残っている。

 嗅いだことのない香りだった。


「……捨てろ」

 彼は蒼白な顔をしていた。
 その目は虚ろで、どこも見ていないみたいに見える。

「ですが、看守さん……」
「捨てろ。全部捨てろ。代わりはある」
「……」

 私は逆らえず、仕方なく頷き、持ち上げた蓋をもう一度置いた。


「……何があったんですか?」
「食事は要らない。今日は疲れた。寝る」
「ですが看守さん、私……」
「シャワーを浴びる。お前も寝ろ」

 取りつく島もなく、彼はシャワールームに行ってしまった。


「……」

 散らばったボタンを集める。キラキラしていてとても綺麗だ。一つ一つに装飾が施されていて、高価な物に見える。

 なんとなく捨てられなくて、私はそれを自分の服のポケットに忍ばせた。


「……看守さん」

 私はシャワーの前で、彼が出てくるのを待った。
 ざあざあと水の落ちる音がする。

 出て来たら話をしよう。今日こそは何かあったのか、ちゃんと聞きたい。
 少しでもいいから、彼の力になりたい。


「……」

 全然出てこない。
 どうしたんだろう、もしかして中で倒れてたり?


 心配になった私は、ドアを叩いてみた。

「看守さん? 大丈夫ですか?」

 声をかけると、ドンッ、と、大きく扉が歪んで音を立てた。

「あの……」
「淫売が! 拷問されたくなければ寝ろ!」

 突然の怒鳴り声に、ビクッと体が揺れる。

「……でも……私、心配で……」
「お前に心配される覚えはないんだよ! 消えろ!」

 彼は、感情のままに叫んでいるようだった。

 やっぱり、何かあったのだろう。
 彼ですら押し殺しきれないほどの、何かが。


「でも……でも私は、看守さんと、結婚、したんですよ?」

 動くことができなくて、私はまたシャワールームの薄い扉に手を当てる。

 すると、ガタンッ、と大きな音を立てて扉が開いた。
 酷い湿気と火傷しそうなくらいに熱い蒸気に包まれる。

 思わずビクッと怯んで、私は床に尻もちをつく。


 そこで彼の顔の半分が、酷い火傷で爛れているのに気がついた。

 皮膚は剥がれ、真っ赤になって一部には血が滲んでいる。
 右眼は白く濁り、明らかに見えていない。

 傷痕はあまりにも惨く、息を呑んだ。


「……そうだったな」

 看守さんはまるで何も起きていないみたいに、私を見下ろした。

「…………」
「……看守さん?」
「…………」

 彼は何も言わず、私を睨みつける。

「お前は、この国が好きか?」
「えっ、あ、えと」
「俺は嫌いだ」

 彼は乾燥機に掛けられたタオルを手に取って、自分の髪を拭き始めた。


「……心中、」
「かんしゅ、さん……」
「馬鹿馬鹿しい。売国奴だって、それでも俺は……」

 看守さんはブツブツと何かを呟きながら、髪を拭き終わり、体を拭き始めた。
 ただでさえボロボロだった皮膚は容赦なくタオルの繊維に摩擦され、その布は真っ赤に染まっていく。

「看守さん、あの、そんなに、しないでください、お薬を……」
「薬?」
「火傷をして……」
「火傷?」
「はい、お湯の温度が、きっと……」
「……あぁ」

 彼は鈍く頷き、「そうだな」と、生返事をした。

「……たまにやるんだ。間抜けだろ」


 いや、そんな、たまにやるとか、そんな程度じゃない。
 薬と言わず、今すぐに病院に行った方がいい。というか、行ってほしい。

 彼は痛みを感じていないのか、洗面台から化粧水のようなものを手に取り、それを自分の体にかけ始めた。
 いや、もしかしたら、治療薬なのかもしれない。


「いえそんな、間抜けだなんて、そんなつもりじゃ」
「遠慮しなくていい」
「いえ私は本当にただ、心配で」
「俺のことが嫌いなんだろ? じゃあ心配する必要はない」
「そんなこと、ありません、私は、私……」
「594」

 彼は私の口を塞いで、少し笑った。

「俺は人に愛されたくないんだ。大切な人には、特にな」
「看守さん……」
「愛してる。良い子だから俺を憎め」

 彼は酷い火傷を負った手で、私の頭を押し付けるように撫でると素早く体を拭いた。

「……どうして嫌なんですか? 愛されるのが」
「さっさと寝ろ」
「教えて下さい」

「愛情ってのはな、与えるより受け取る方がしんどいんだよ。痛いし、重いし、無くても平気なのに、失くなると思うだけで気が狂いそうになる。一度失ってしまえば、もう二度と欲しくなくなる」

「……誰か、失ったご経験があるんですか?」
「言わなかったか? 俺は、好きな人に愛されたことがないんだ」

 彼は能面のような微笑のままそう言った。


「それは、看守さんがそう思っているだけじゃないんですか?」
「いや」
「だって、そんなことありませんよ。看守さんは素敵な人ですし、私だって……」
「言っただろ、愛されるのは嫌いなんだ。俺のことを好きな人には惹かれない」

「……それなら、私が看守さんのことを好きになったら、どうするんですか?」
「お前が俺を?」

 看守さんは笑みを深め、首を傾げて私のことを覗き込む。
 濁った右眼が痛々しい。


「俺のことが好きになったのか?」

 彼は心底楽しそうに笑って言った。

「……質問しているのは私です」
「看守なんて好きになったら終わりだ、594。自分で言ってただろ。好意なんかを踏みにじられて、散々利用されて捨てられるだけだ」
「私は、看守さんと結婚したんですよ」
「結婚したから、律儀に好きになろうと努力してるのか? そんなに可愛いところがあったなんて驚きだな」

 彼はそう言って、私にタオルを押し付ける。
 濡れた布。血に汚れた布。

 けれど顔を上げると、彼の皮膚は既に再生を始めている。


「……言ったじゃありませんか。私、看守さんのこと、好きだから結婚したんですよ」
「そうだったか?」

 彼は服を着ながらそう言った。
 やはり笑っているけれど、いつになく苦しそうだった。

「看守さんも嬉しいって、言って下さいましたよ」
「……どうだったか」
「忘れてしまったんですか?」
「色々あったからな」
「何があったんですか?」
「大したことじゃない」
「大したことです!」
「そう怒るな。可愛い奴だな」

 彼は服を着て、私のことを緩く抱きしめる。
 身体は既に冷えていた。


「……そうだったな。俺にはまだ、お前らがいた」

 彼は、何かを噛みしめるようにそう呟いた。

「……そうですよ」
「はは」

 彼は乾いた笑い声を漏らし、静かに私を抱きしめる手に力を込めた。

「……なぁ、594。遠くに、行くのはどうだ?」
「遠くへ?」
「あぁ」
「四人でですか?」
「……いや、どうだろうな。もっと多いかもしれない……それか、もっと少ないかもしれない」

 彼は、私の体をへし折りそうなくらいにまで強く抱き締める。


「……いずれにしろ、俺がこの場所に執着する理由は、もうない。しばらく……静かに暮らしたい」

「それなら、人のいない場所に行くんですか?」
「……できることなら、な」

 彼は私を見て、頬に手を添えた。

 久しぶりに彼の顔を、こんなに近くから見たかもしれない。
 いつも飽きるくらいに見ていた顔なのに。


「……しないんですか?」
「何を?」
「キスです。いつもしていたのに」
「なんだ、してほしいのか?」
「……聞いただけです」
「意地悪言って悪かった、そう怒るな」

 看守さんはそう言って、優しく唇を合わせて触れるだけのキスをした。


「ちゃんと愛してるよ、594。だから寝ろ、もう夜も深い」
「一緒に寝たいです」
「……お前、放っておかれると寂しくなっちゃうタイプなのか?」

 看守さんは私の頬を優しく撫でて、額にまたキスをした。

「可愛いことを言うな、虐める理由がなくなるだろ」
「……パンチしましょうか?」
「分かった分かった、一日中427を甘やかしてるから、自分もしてほしくなったのか?」
「そういうつもりじゃ……」
「分かったよ」

 看守さんは、少しだけ首を傾げ、独り言のように呟く。

「お前と一緒なら、良い夢が見られるかもしれない」



 近頃看守さんは、私を抱かない。

 でも久しぶりに、彼に抱きしめられて、眠る気がする。
 ふわりと優しく包み込むように、まるで愛しい人にするみたいに。

 雑に扱われて嬉しいわけでは決してないけれど、不安じゃないかと言われるとそうでもない。


「看守さん」
「ん?」

 看守さんは目を開けて、私を見ている。
 いつもそうだ、彼は私より先に起きて後に寝る。

「……おやすみなさい」
「ああ」

 鎖のない、まるで本当の恋人みたいな正常な関係。
 なのに私は満たされない。
 昔より彼を遠くに感じる。
 あれほど重かった鎖の呪縛を、心の奥底で望んでいる。
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