15 / 32
15_ こんらん
しおりを挟む
「ふむ、つまりは味方が増えたんだな? なら、僥倖といっていいか」
「そうだよそうだよ、ぎょーこーだよ! ね、サシャ」
「……」
サシャは、でかい馬が下半身にくっついた露出狂の女に対し、どういう反応をすればいいのか決めかねていた。
ハンサムな笑顔で美女といっていいくらいに美しい人だったが、下半身がウマなのと、結構寒いのにほとんど服を着ていない変態だ。
見ようによっては思春期のサシャがドキドキしてもおかしくないくらいだったが、今彼はそれどころではなかった。
(亜人……亜人なのかこれ? 人としての部分より、獣としての部分の方が多いんだけど……)
「いひぅゃっ!」
立派過ぎる大殿筋に恐れ戦いていると、急に尻尾に違和感を感じ、サシャは飛び跳ねる。
反射的に振り返ると、テドがすごい笑顔でサシャの尻尾を揉んでいた。
「サシャの尻尾は、とってももふもふで気持ちいいなぁ」
「クゥ……」
「んっ、ちょっと、付け根はやめ……いってぇ!!」
「クーー!」
テドはサシャの黒い尻尾をもみもみしていただけだったが、嫉妬に目覚めたリリーがサシャの頭に乗り、その三角の耳に強烈に齧り付いた。
悲鳴を上げたサシャは、激しく頭を振ってリリーを振り落とす。
「クゥ! クゥクゥ!」『ケケッ! ザマァミロ!』
「しゃ、喋ってる……!?」
『オマエハ オレノ テシタ! ワカッタナ!』
「え、い、いいけど……」
ここ半日くらいで、片足を失い、出血多量で死にかけ、見知らぬ不気味な少年と出会い、その少年のペットにされ、大きな半裸の亜人と出会ったサシャにとっては、今更意味の分からない小さな生物にマウントを取られることくらい、大した問題ではなかった。
「ちなみに確認なんだが、その黒いのは裏切ったりしないよな?」
「もちろん、僕のお友達だもん! ね、サシャ」
「へっ? あ、あぁ……まぁ……友達というか、ご主人様というか……」
歯切れの悪いサシャとは裏腹に、テドはニコニコと満面の笑みを浮かべている。
「ご主人様?」
「そうだよ! サシャは忠実だもん」
「そう……なのか? ネコ科に見えるが」
「俺はフォックスだよ。イヌだ」
「フォックス? ……人間には懐かないんじゃ?」
「大丈夫、大丈夫! すごく忠実だよ! ねー、サシャ?」」
「あぁ、うぅんと……」
サシャは、尻尾の先の部分だけをファサファサと撫でられ、注意力が散漫になっていた。
尻尾は敏感なので、できれば触らないでほしいということはテドにも伝えたのだが、どうやらそれを尊重するつもりはないようだ。
そして名実共に命を握られているサシャには、そんなテドに強く逆らうことなどできなかった。
(くっ……尻尾が……ゾワゾワする……)
首にかけられたのは、黒い首輪。
何故そんなものを当然のように持ち歩いているのかは甚だ疑問だったが、とにかくそれを懐から取り出しサシャに取り付けたテドによると、その首輪はリリーと繋がっており、その場所を把握できるらしい。
サシャは変な契約書にサインさせられた挙句、そんな訳の分からない道具をつけられたのだった。
『ケケケ。セイゼイ カワイガッテヤルヨ』
心の声で喋るオーアリザードことリリーは、新しい下僕にえらくご執心らしい。サシャにしてみればいい迷惑だった。
頭の真下に爆発の危険が常駐する上、その中身まで盗聴されているのだ。
そのストレスは半端ではなかった。
(アンタのご主人様に頼んで、俺の尻尾を解放してくれよ。頼むから)
サシャはできるだけ深刻に告げてみる。
『ジャクテン、ジャクテン!』
「……」
しかしリリーは面白がるばかりで、全然協力してくれようとはしない。
さほど腕に覚えがあるわけでもなく、しかも片足を失ったサシャには抵抗する術はなかった。
サシャは現状を受け入れ、諦めた。それでも死ぬよりはマシだ。
「リリー、リスペディアの居場所は、まだ分からないの?」
「クゥ、クゥ……」『ズット サガシテルヨ!』
「……リリーは、聖女様を探してんのか?」
「そうだよー! 長いこと仲良くしてたから、魔力の反応を探ってもらってるんだ。今は気を失ってるみたいで、どこにいるか分からないけど」
「……それ、どうして分かるんだ? テドはリリーの考えてることが分からないって……言ってなかったか」
「言葉は伝わらなくても、気持ちは伝わるよ!」
テドは自分の胸に両手を当てて、目を閉じて言う。
(胡散臭い……)
「ク、クゥ……」『テド、スキ……ッ』
「二人には、なんだかんだ言って深い絆があるからな! 微笑ましい限りだ」
(本当に絆なのか……?)
疑り深いサシャは、幸せそうなリリーを懐疑的な目で見つめる。
しかし、満面の笑みを浮かべたテドと目が合い、すぐに視線を逸らした。
「……く、クゥ! クゥクゥ! クゥクゥクゥ!」
「何? どしたのリリー、食べ過ぎでお腹痛くなっちゃったの?」
「クゥ!」
「見つけたんじゃないか? ほらリリー、教えてくれ! この辺りの地形図だ!」
シエルが床に地形図を広げる。リリーはその上をちょこちょこと動き回り、ある一点で立ち止まって「クゥ!」と鳴いた。
「シエル、ここってどこ?」
「ここからそう遠くない。国境近くの、山岳のキャンプ地だ。行こう」
「行こう行こう! ほら、サシャも行くよ!」
やる気満々のテドは、満面の笑みで立ち上がる。
「恐れながらご主人様、俺は今片足が吹き飛んでるんですが、それでも行けと?」
「シエル、サシャを乗せてあげられる?」
「君ら二人くらいなら、問題ないな! 大した距離じゃないし。それより、レベルはまだ残ってるのか?」
(レベルが残ってるって、どういう意味だ?)
「魔物と戦うのは難しいかなぁ。でも人間相手なら平気だよ、相手は冒険者でしょ」
テドはそう呟き、地形図を丸めてシエルに返した。
とにかく、早く出発したいらしい。
「急ごう。これ以上ぐずぐずしてたら、あっという間にレベルがなくなっちゃいそうだし」
「レベルがなくなるってどういうことだよ」
「後でリリーに説明してもらって、サシャ。しゅっぱーつ!」
「出発だな!」
「クゥ!」
「……しゅ、しゅっぱーつ……」
サシャは口角を引き攣らせたまま、変なテンションについていくことにした。
「そうだよそうだよ、ぎょーこーだよ! ね、サシャ」
「……」
サシャは、でかい馬が下半身にくっついた露出狂の女に対し、どういう反応をすればいいのか決めかねていた。
ハンサムな笑顔で美女といっていいくらいに美しい人だったが、下半身がウマなのと、結構寒いのにほとんど服を着ていない変態だ。
見ようによっては思春期のサシャがドキドキしてもおかしくないくらいだったが、今彼はそれどころではなかった。
(亜人……亜人なのかこれ? 人としての部分より、獣としての部分の方が多いんだけど……)
「いひぅゃっ!」
立派過ぎる大殿筋に恐れ戦いていると、急に尻尾に違和感を感じ、サシャは飛び跳ねる。
反射的に振り返ると、テドがすごい笑顔でサシャの尻尾を揉んでいた。
「サシャの尻尾は、とってももふもふで気持ちいいなぁ」
「クゥ……」
「んっ、ちょっと、付け根はやめ……いってぇ!!」
「クーー!」
テドはサシャの黒い尻尾をもみもみしていただけだったが、嫉妬に目覚めたリリーがサシャの頭に乗り、その三角の耳に強烈に齧り付いた。
悲鳴を上げたサシャは、激しく頭を振ってリリーを振り落とす。
「クゥ! クゥクゥ!」『ケケッ! ザマァミロ!』
「しゃ、喋ってる……!?」
『オマエハ オレノ テシタ! ワカッタナ!』
「え、い、いいけど……」
ここ半日くらいで、片足を失い、出血多量で死にかけ、見知らぬ不気味な少年と出会い、その少年のペットにされ、大きな半裸の亜人と出会ったサシャにとっては、今更意味の分からない小さな生物にマウントを取られることくらい、大した問題ではなかった。
「ちなみに確認なんだが、その黒いのは裏切ったりしないよな?」
「もちろん、僕のお友達だもん! ね、サシャ」
「へっ? あ、あぁ……まぁ……友達というか、ご主人様というか……」
歯切れの悪いサシャとは裏腹に、テドはニコニコと満面の笑みを浮かべている。
「ご主人様?」
「そうだよ! サシャは忠実だもん」
「そう……なのか? ネコ科に見えるが」
「俺はフォックスだよ。イヌだ」
「フォックス? ……人間には懐かないんじゃ?」
「大丈夫、大丈夫! すごく忠実だよ! ねー、サシャ?」」
「あぁ、うぅんと……」
サシャは、尻尾の先の部分だけをファサファサと撫でられ、注意力が散漫になっていた。
尻尾は敏感なので、できれば触らないでほしいということはテドにも伝えたのだが、どうやらそれを尊重するつもりはないようだ。
そして名実共に命を握られているサシャには、そんなテドに強く逆らうことなどできなかった。
(くっ……尻尾が……ゾワゾワする……)
首にかけられたのは、黒い首輪。
何故そんなものを当然のように持ち歩いているのかは甚だ疑問だったが、とにかくそれを懐から取り出しサシャに取り付けたテドによると、その首輪はリリーと繋がっており、その場所を把握できるらしい。
サシャは変な契約書にサインさせられた挙句、そんな訳の分からない道具をつけられたのだった。
『ケケケ。セイゼイ カワイガッテヤルヨ』
心の声で喋るオーアリザードことリリーは、新しい下僕にえらくご執心らしい。サシャにしてみればいい迷惑だった。
頭の真下に爆発の危険が常駐する上、その中身まで盗聴されているのだ。
そのストレスは半端ではなかった。
(アンタのご主人様に頼んで、俺の尻尾を解放してくれよ。頼むから)
サシャはできるだけ深刻に告げてみる。
『ジャクテン、ジャクテン!』
「……」
しかしリリーは面白がるばかりで、全然協力してくれようとはしない。
さほど腕に覚えがあるわけでもなく、しかも片足を失ったサシャには抵抗する術はなかった。
サシャは現状を受け入れ、諦めた。それでも死ぬよりはマシだ。
「リリー、リスペディアの居場所は、まだ分からないの?」
「クゥ、クゥ……」『ズット サガシテルヨ!』
「……リリーは、聖女様を探してんのか?」
「そうだよー! 長いこと仲良くしてたから、魔力の反応を探ってもらってるんだ。今は気を失ってるみたいで、どこにいるか分からないけど」
「……それ、どうして分かるんだ? テドはリリーの考えてることが分からないって……言ってなかったか」
「言葉は伝わらなくても、気持ちは伝わるよ!」
テドは自分の胸に両手を当てて、目を閉じて言う。
(胡散臭い……)
「ク、クゥ……」『テド、スキ……ッ』
「二人には、なんだかんだ言って深い絆があるからな! 微笑ましい限りだ」
(本当に絆なのか……?)
疑り深いサシャは、幸せそうなリリーを懐疑的な目で見つめる。
しかし、満面の笑みを浮かべたテドと目が合い、すぐに視線を逸らした。
「……く、クゥ! クゥクゥ! クゥクゥクゥ!」
「何? どしたのリリー、食べ過ぎでお腹痛くなっちゃったの?」
「クゥ!」
「見つけたんじゃないか? ほらリリー、教えてくれ! この辺りの地形図だ!」
シエルが床に地形図を広げる。リリーはその上をちょこちょこと動き回り、ある一点で立ち止まって「クゥ!」と鳴いた。
「シエル、ここってどこ?」
「ここからそう遠くない。国境近くの、山岳のキャンプ地だ。行こう」
「行こう行こう! ほら、サシャも行くよ!」
やる気満々のテドは、満面の笑みで立ち上がる。
「恐れながらご主人様、俺は今片足が吹き飛んでるんですが、それでも行けと?」
「シエル、サシャを乗せてあげられる?」
「君ら二人くらいなら、問題ないな! 大した距離じゃないし。それより、レベルはまだ残ってるのか?」
(レベルが残ってるって、どういう意味だ?)
「魔物と戦うのは難しいかなぁ。でも人間相手なら平気だよ、相手は冒険者でしょ」
テドはそう呟き、地形図を丸めてシエルに返した。
とにかく、早く出発したいらしい。
「急ごう。これ以上ぐずぐずしてたら、あっという間にレベルがなくなっちゃいそうだし」
「レベルがなくなるってどういうことだよ」
「後でリリーに説明してもらって、サシャ。しゅっぱーつ!」
「出発だな!」
「クゥ!」
「……しゅ、しゅっぱーつ……」
サシャは口角を引き攣らせたまま、変なテンションについていくことにした。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
ダンジョンが現れてからジョブが『死神』になって無双状態 ~視線だけで人は殺せます~
十本スイ
ファンタジー
現実世界が突然ダンジョン化した。大型ショッピングモールにいた主人公――鈴町太羽(すずまちたいは)の目の前には、ファンタジーにしか棲息していないはずのドラゴンが現れる。次々と人が殺されていく中、追い詰められた太羽は、ドラゴンを視線だけで殺してしまう。そして気づく。この世界は突如変貌し、ステータスを持った人種が現れたことを。太羽もまた、ユニークなジョブである『死神』を有していた。そのスキル――《死眼》は、視線だけで対象物を死滅させる能力を持っていたのである。しかし太羽は、世界を救うつもりも、変えるつもりもなく、もらったスキルや〝ショップ機能〟などを駆使して楽しく過ごしていくつもりだ。ただそんな中、通っていた大学に足を延ばした際に、ぼっち同士で気が合った先輩――愛葉(あいば)こまちが図書館で生活しているところに出くわす。そこから彼女と一緒にギルドを作り、パーティで活動していくことになる。だがそこへ、高校時代に出会った後輩である姫宮小色(ひめみやこいろ)とも遭遇し、太羽の生活は一気に賑やかになっていく。ただそれでも太羽の信念は変わらない。世界が、環境が、どのように変わったところで、自分はのんびりスローライフをエンジョイするために行動する。そして気が向けば、まったりと旅をするのもいい。この変わり果てた世界で、太羽はいつか叶える夢のために今を奔走していくのである。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!
町島航太
ファンタジー
ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。
ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
鬼神の刃──かつて世を震撼させた殺人鬼は、スキルが全ての世界で『無能者』へと転生させられるが、前世の記憶を使ってスキル無しで無双する──
ノリオ
ファンタジー
かつて、刀技だけで世界を破滅寸前まで追い込んだ、史上最悪にして最強の殺人鬼がいた。
魔法も特異体質も数多く存在したその世界で、彼は刀1つで数多の強敵たちと渡り合い、何百何千…………何万何十万と屍の山を築いてきた。
その凶悪で残虐な所業は、正に『鬼』。
その超絶で無双の強さは、正に『神』。
だからこそ、後に人々は彼を『鬼神』と呼び、恐怖に支配されながら生きてきた。
しかし、
そんな彼でも、当時の英雄と呼ばれる人間たちに殺され、この世を去ることになる。
………………コレは、そんな男が、前世の記憶を持ったまま、異世界へと転生した物語。
当初は『無能者』として不遇な毎日を送るも、死に間際に前世の記憶を思い出した男が、神と世界に向けて、革命と戦乱を巻き起こす復讐譚────。
いずれ男が『魔王』として魔物たちの王に君臨する────『人類殲滅記』である。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる