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12話 保護者的な2人と私
しおりを挟む翌日、時計を見ると8時ジャスト
無事、遅刻せずに学校へと到着しました。
何故だろう、通るたびチラチラと見られるんだけど、今日の私どこか変なのかなとか思いながら教室に着いた。
「あ~おはよう深雪ちゃん」
「あら、今日は遅刻しなかったのね」
「うん、おはよう桃乃にあずにゃん!
さすがに今日は遅刻しないよ」
2人に返事を返して自分の席にへと着席する。
「で?深雪。その頬はどうしたの?
少し赤いわよ」
ギクッ、ギロリと私を睨みつける
「本当だ、梓の言う通り赤いよ?どうかしたの」
桃乃もそう言って私の頬の赤みについて疑問を持っているみたいだ。
「あ、えっと‥これはー」
昨日、優斗さんの手当てのおかげで腫れは引いたんだけどやっぱりまだ少し赤いか。
「その前にあずにゃんっ!!!」
ガバァ
「わぁ、ちょっとどうしたのよ」
いきなり私に抱きつかれて驚いた声を上げてる
クラスのみんなの視線と隣にいる桃乃の視線が痛いですけど気にしない今だけは。
「ありがとうね」
「は?一体なんの話」
「昨日、生徒会に言ってくれたんでしょう
おかげで無事に生還できたよ、本当に大好き」
と言うと、はぁとため息が溢れたのがわかった。
「別に、私に来ないでって言うんだもんそれに約束したでしょ‥‥心配してた訳とかじゃないんだから」
見事なツンデレ振りをするあずにゃんを可愛いなって思った。きっと彼女は私の意見を尊重してくれたんだ。まぁ抱きついているから表情はみえないんだけどね。彼女はツンデレですから
え?どれくらいのツンデレかって言われると
某アニメのア◆カって感じですかね
「はいはい、二人だけの空間作らないでウチが入れないでしょうが」
桃乃の手によって剥がされた。ごめん話に入れてなかったね桃乃。
「それで?」
突然桃乃の言葉で私はへ?と言った表情を浮かべた。
「それで?とは一体何のことでしょうかね桃乃さん」
「もぅ、深雪ちゃんのその頬はどうしたのかって聞いてるの」
片眉を吊り上げて私に問いただす桃乃に
タジタジになる。
「え、これには深い事情が‥」
どうしよう、どうすればいい私。
ファンクラブの幹部から殴られましたって言うのだけど安心してもう危害は加えないって誓約書まで書かせたよテヘペロなんて言えるか!
やめて桃乃とあずにゃんのお説教タイムに入られたら私の豆腐メンタルが壊れる。
だけど、この問題から逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ‥‥なんとか上手い言い訳
適当に話して考えよう、そうしよう
「話せば長くなるってもんなんだけどね」
「手短に答えなさい、そうねー今から10秒あげるからそれ以内に答えてね」
と言ってストップウォチで計るあずにゃん
無理だよ、10秒くらいじゃ話してもすっごいざっくりだけどいいの?
いやダメだろだって「先輩方に殴られた」だよ
言えるわけないじゃん誤解招くよ
「えーとね、転んだの!豪快に」
「転んだの?それも左頬から?」
「そうだよ!左頬から」
2人が全く納得していない目を私に向けた。
「ちょっと待ってよく考えてみて、どう転んだら左頬から落ちるの?それにね人間には咄嗟的に出る脊髄反射ってものがあるから、手をつくはずなのに、深雪ちゃんは神経をどこにおいてきたわけ?」
「‥‥‥はい‥‥」
桃乃さん、確かにあなたのおっしゃるとおり
人間には脊髄反射があります。それに手は出ますよね、なんと間抜けな解答を出したものだ。
無理だ、2人には隠し事なんて通せないよやっぱり。
「でも、これからは注意しなさいよ」
それだけを言ってあずにゃんは自分の席にへと帰ってしまった。
待って、信じたの!?アレをありえない
「まぁ、梓もウチも心配してるってこと」
桃乃は肩にポンと手を置いて、私の斜め横の席にへと帰っていった。
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