30 / 110
二章 修行編
二十九話 盗賊襲来
しおりを挟む
ポワンとルグレと出会って四年が経った。
私の体は確実に大人への階段を登っており、出るとこもそれなりに出てきている。
マナ制御の修行を毎日欠かさず行ったおかげか、マナを闘気に変える効率や速度も良くなったし、闘技の扱いにも慣れてきた。
自分でもかなり強くなっているという実感がある。
ポワンが私を強くするために、言い渡した期間は五年。
五年経てば自由にしろってポワンに言われたから、後一年だ。
私は修行を終えたら、もちろんアリアの元へと帰るつもり。
帰って迎え入れてくれるかは分からないし、ロランがどう出て来るかは分かんないんだけどね。
「――ほぇ? このマナは……」
そんなことを考えながら岩の上で瞑想の如くマナ制御をしていると、山の中では普段感じないマナを感じ、目を開ける。
「はぁっ! はぁっ!」
しばらく待っていると、マナを感じた方向から荒い息遣いが聞こえて来た。
「ジャンティ、こんな所までどうしたの?」
荒い息遣いの正体は、ジャンティだった。
アフェクシーから私達の所まで、小さい山とは言え、五つは越えないといけない。
普通の人ならば丸一日かかってもおかしくない距離だから、アフェクシーの村の人はここには滅多に来ない。
山で採れる山菜や動物のお肉が欲しかったり……ポワンに相談事がある時以外は。
「はぁ……はぁ……ヒメナ大変なの……」
汗だくで疲れ切っているのか、ジャンティの目は少し虚ろだ。
一日中走って、来ただけじゃない。
精神的に追い込まれてて……疲れてるんだ。
「助けて!!」
ジャンティの尋常でない様子を見て、直ぐにポワンとルグレを呼ぶことにした――。
ルグレとポワンを呼び、ジャンティが落ち着いた後、アフェクシーの村で起こった事を話し始める。
「村が小規模な盗賊に襲われて、金品や食糧や馬を奪われたのよ……また用意しとけって脅されて……」
「ほぇ!? ヴェデレさんや他の村の皆は大丈夫なの!?」
「所々壊されたり、軽傷を負った人はいたけど、大怪我を負ったり殺された人はいないわ……」
「良かった……不幸中の幸いだ……」
私とルグレはホッとした。
私達が村に行く度に何かくれたりして、お世話になってるもんね。
誰も殺されたりしてなくて本当に良かったよ……。
「ルグレ……どうしよう……っ!! 私達盗賊と闘うなんて出来ないし……だからといって食料とか渡すのも限界があるしっ……! きっと村の女の子や私だって、連れてかれて乱暴されちゃう……!!」
盗賊は男性が多く、女性を好んで連れて行く。
ポワンに聞いたけど、戦場でも負けた国の女性は酷い目に遭わされるみたいだから、それと同じなんだろうな……。
「状況は分かったのじゃが、盗賊の情報は何もないのかの?」
「……数は多分十人くらいで、盗賊は自分から現在地を明かしていったわ。村長が代表して話してたんだけど、定期的に物品をアフェクシーの人達に持って来いって言ったみたい……」
「ふむ。まぁ丁度良いと言えば、丁度良いかもしれんのじゃ」
ポワンはずっと落ち着き払っており、アフェクシーの人達を微塵も心配してる様子には見えない。
丁度良いって……何が?
何言ってんの、ポワン?
怪我人だってもう出てるのに、何でそんな落ち着いてられるの?
「ルグレ、小娘。此度の件は全てお主らに任すのじゃ。思う通りにやれ」
……ほぇ?
ポワンは闘わないの?
どうしたんだろう?
思う通りにやれなんて言われたことないし……何か変だ。
「アフェクシーの村を助けるも良し、見捨てるも良し。全ての判断をお主らがするのじゃ」
「見捨てるなんて……出来ないに決まってるじゃん!! 何言ってんの!?」
ヴェデレさんもジャンティも、もう友達だ。
他の村の人達にも、村に行った時いつもお世話になってるのにそんなことありえない。
「阿呆。だから、そういう判断も全て自分達でしろということなのじゃ。盗賊ごときでワシに助けを求めるでないぞ」
そう言ってポワンは、今現在寝床にしている大木に跳び登り、枝の上で昼寝をし始めた――。
*****
翌日の朝、私とルグレとジャンティはすぐにアフェクシーに向かった。
ジャンティは疲労している上に闘気を纏えないため、ルグレがおんぶをしながら走っている。
修行の成果か私のマナ量はかなり増え、闘気を纏える量も時間も四年前の私に比べたら遥かに伸びている。
普通の人なら一日かかるアフェクシーにも、闘気を纏えば十五分位で着くようになっていた。
「何なのよ、ポワンのヤツ!! 自分だって皆にお世話になってるくせにさ!! 本当に何もしない気!?」
無関心なポワンへの怒りからか、私は怒りながら闘気を纏って走る。
心なしか闘気がいつもより力強い気がした。
「師匠にも何か考えがあるんだよ。本当に僕達が困ったら、きっと助けてくれるよ」
私の後を着いて来るルグレはらポワンのことを信頼してるからか、困ったような顔でポワンを庇う。
「ヴェデレさんはポワンを連れて来いって言ってたんだけど……来てくれなかった……大丈夫かな……?」
ジャンティはポワンが来てくれなかったことに不安を感じている。
ポワンはめちゃくちゃ強いから、その気持ちは分かるけどさ。
「私とルグレがいるからいらないもんっ! ポワンの助けなんて!!」
アフェクシーの皆が困っているのに、知らんぷりなんて信じらんない!
世界一強いとか言ってるんだったら、パパっと解決してくれたらいいのにさっ!!
「ジャンティ、大丈夫だよ。俺とヒメナだって強いからさ」
「……うん」
その言葉を聞いて安心したのか、ジャンティはルグレの背中を強く抱きしめる。
そんなジャンティを見て、私は首からかけたネックレスを握った。
このネックレス……もう私には必要ないって……ジャンティがくれた恋愛成就の御守り……。
もしかして、ジャンティはルグレのことが……?
そう思うと胸の内にモヤモヤした変な感情が湧いて来たのを振り払うかのように急いでいると、いつもより早くアフェクシーに着いた。
アフェクシーの村に着き、話し合いが行われているというジャンティの宿屋へと向かうと、ロビーには村中から人がほとんど集まっている。
そこにはヴェデレさんもおり、きっとこれからどうするか話し合っていたのだろう。
「皆さん……大丈夫ですか?」
集まっている人達の顔は――暗い。
それもそうだろう、アフェクシーはあまりに田舎で帝国軍が滞在していないから、助けてくれそうな人は私達以外に誰もいない。
きっと不安で眠れなかったんだろう。
「おーう、ヒメナにルグレ……ポワンさんはどうしたい?」
ヴェデレさんが私達に気付き、声を掛けてきた。
目当ては私とルグレじゃないみたいで、辺りを見渡す。
「ポワンは来ないよ。私達に任せるんだって」
「……そーかい……」
ヴェデレさんはポワンが来ないことに落胆した。
ヴェデレさんはポワンのことを昔から一方的に知っていたみたいだから、実力も知っているからかな……?
「……大丈夫だよ、心配しないでっ!! 私とルグレに全部任せてよ!! 私達が盗賊なんてやっつけちゃうからさ!!」
「やっつける……か」
「え?」
「いや、いい。何でもないわーな」
そう言ったヴェデレさんは、ロビーの隅の方のソファーに座りこんだ。
きっと、私とルグレを信用してないんだ。
「……何よ、ポワンがいなくたって何とかなるもん」
私が誰にも気付かれないようにそう呟いて周囲を見渡すと、アフェクシーの皆には不安と動揺が広がっていた。
「俺達はこれからどうなるんだ……?」
「このまま搾取され続けたら、私達生きていけないわよ……」
「くそ……何であいつらこんな辺境の村に……!!」
アフェクシーの皆の様子を見たルグレは、皆のそんな不安と動揺を払拭するため、テーブルの上に立って高らかに宣言する。
「師匠はいませんが、俺とヒメナは対人戦を師匠にみっちり教えてもらってます!! 俺とヒメナが必ずアフェクシーを守ります!! 皆様安心してください!!」
ルグレの言葉を聞いた皆は静寂する。
無理もないよね、私達の見た目はただの子供だもん……。
だけど、静寂を切り裂くようにジャンティが拍手をし始めたことで、他の皆も次第に拍手をし始め――次第にそれは歓声へと変わり、沸き上がった。
アフェクシーの村には戦えるよう訓練されている人は、一人もいない。
そんな中で、ポワンの元で修行をしている私とルグレが子供と言えど、自分達の代わりに戦ってくれることに安心し、高揚したのだろう。
「行こう、ヒメナ」
「気を付けて、ルグレ……ヒメナも」
ジャンティを始めとした皆に送り出され、私とルグレは盗賊達の元へと向かう。
唯一気がかりなのは、ヴェデレさんだけが最後まで浮かない顔をしていたことだ。
ヴェデレさんから見たら、盗賊の方が私達より強く見えたってことなのかな……気を引き締めないと。
私の体は確実に大人への階段を登っており、出るとこもそれなりに出てきている。
マナ制御の修行を毎日欠かさず行ったおかげか、マナを闘気に変える効率や速度も良くなったし、闘技の扱いにも慣れてきた。
自分でもかなり強くなっているという実感がある。
ポワンが私を強くするために、言い渡した期間は五年。
五年経てば自由にしろってポワンに言われたから、後一年だ。
私は修行を終えたら、もちろんアリアの元へと帰るつもり。
帰って迎え入れてくれるかは分からないし、ロランがどう出て来るかは分かんないんだけどね。
「――ほぇ? このマナは……」
そんなことを考えながら岩の上で瞑想の如くマナ制御をしていると、山の中では普段感じないマナを感じ、目を開ける。
「はぁっ! はぁっ!」
しばらく待っていると、マナを感じた方向から荒い息遣いが聞こえて来た。
「ジャンティ、こんな所までどうしたの?」
荒い息遣いの正体は、ジャンティだった。
アフェクシーから私達の所まで、小さい山とは言え、五つは越えないといけない。
普通の人ならば丸一日かかってもおかしくない距離だから、アフェクシーの村の人はここには滅多に来ない。
山で採れる山菜や動物のお肉が欲しかったり……ポワンに相談事がある時以外は。
「はぁ……はぁ……ヒメナ大変なの……」
汗だくで疲れ切っているのか、ジャンティの目は少し虚ろだ。
一日中走って、来ただけじゃない。
精神的に追い込まれてて……疲れてるんだ。
「助けて!!」
ジャンティの尋常でない様子を見て、直ぐにポワンとルグレを呼ぶことにした――。
ルグレとポワンを呼び、ジャンティが落ち着いた後、アフェクシーの村で起こった事を話し始める。
「村が小規模な盗賊に襲われて、金品や食糧や馬を奪われたのよ……また用意しとけって脅されて……」
「ほぇ!? ヴェデレさんや他の村の皆は大丈夫なの!?」
「所々壊されたり、軽傷を負った人はいたけど、大怪我を負ったり殺された人はいないわ……」
「良かった……不幸中の幸いだ……」
私とルグレはホッとした。
私達が村に行く度に何かくれたりして、お世話になってるもんね。
誰も殺されたりしてなくて本当に良かったよ……。
「ルグレ……どうしよう……っ!! 私達盗賊と闘うなんて出来ないし……だからといって食料とか渡すのも限界があるしっ……! きっと村の女の子や私だって、連れてかれて乱暴されちゃう……!!」
盗賊は男性が多く、女性を好んで連れて行く。
ポワンに聞いたけど、戦場でも負けた国の女性は酷い目に遭わされるみたいだから、それと同じなんだろうな……。
「状況は分かったのじゃが、盗賊の情報は何もないのかの?」
「……数は多分十人くらいで、盗賊は自分から現在地を明かしていったわ。村長が代表して話してたんだけど、定期的に物品をアフェクシーの人達に持って来いって言ったみたい……」
「ふむ。まぁ丁度良いと言えば、丁度良いかもしれんのじゃ」
ポワンはずっと落ち着き払っており、アフェクシーの人達を微塵も心配してる様子には見えない。
丁度良いって……何が?
何言ってんの、ポワン?
怪我人だってもう出てるのに、何でそんな落ち着いてられるの?
「ルグレ、小娘。此度の件は全てお主らに任すのじゃ。思う通りにやれ」
……ほぇ?
ポワンは闘わないの?
どうしたんだろう?
思う通りにやれなんて言われたことないし……何か変だ。
「アフェクシーの村を助けるも良し、見捨てるも良し。全ての判断をお主らがするのじゃ」
「見捨てるなんて……出来ないに決まってるじゃん!! 何言ってんの!?」
ヴェデレさんもジャンティも、もう友達だ。
他の村の人達にも、村に行った時いつもお世話になってるのにそんなことありえない。
「阿呆。だから、そういう判断も全て自分達でしろということなのじゃ。盗賊ごときでワシに助けを求めるでないぞ」
そう言ってポワンは、今現在寝床にしている大木に跳び登り、枝の上で昼寝をし始めた――。
*****
翌日の朝、私とルグレとジャンティはすぐにアフェクシーに向かった。
ジャンティは疲労している上に闘気を纏えないため、ルグレがおんぶをしながら走っている。
修行の成果か私のマナ量はかなり増え、闘気を纏える量も時間も四年前の私に比べたら遥かに伸びている。
普通の人なら一日かかるアフェクシーにも、闘気を纏えば十五分位で着くようになっていた。
「何なのよ、ポワンのヤツ!! 自分だって皆にお世話になってるくせにさ!! 本当に何もしない気!?」
無関心なポワンへの怒りからか、私は怒りながら闘気を纏って走る。
心なしか闘気がいつもより力強い気がした。
「師匠にも何か考えがあるんだよ。本当に僕達が困ったら、きっと助けてくれるよ」
私の後を着いて来るルグレはらポワンのことを信頼してるからか、困ったような顔でポワンを庇う。
「ヴェデレさんはポワンを連れて来いって言ってたんだけど……来てくれなかった……大丈夫かな……?」
ジャンティはポワンが来てくれなかったことに不安を感じている。
ポワンはめちゃくちゃ強いから、その気持ちは分かるけどさ。
「私とルグレがいるからいらないもんっ! ポワンの助けなんて!!」
アフェクシーの皆が困っているのに、知らんぷりなんて信じらんない!
世界一強いとか言ってるんだったら、パパっと解決してくれたらいいのにさっ!!
「ジャンティ、大丈夫だよ。俺とヒメナだって強いからさ」
「……うん」
その言葉を聞いて安心したのか、ジャンティはルグレの背中を強く抱きしめる。
そんなジャンティを見て、私は首からかけたネックレスを握った。
このネックレス……もう私には必要ないって……ジャンティがくれた恋愛成就の御守り……。
もしかして、ジャンティはルグレのことが……?
そう思うと胸の内にモヤモヤした変な感情が湧いて来たのを振り払うかのように急いでいると、いつもより早くアフェクシーに着いた。
アフェクシーの村に着き、話し合いが行われているというジャンティの宿屋へと向かうと、ロビーには村中から人がほとんど集まっている。
そこにはヴェデレさんもおり、きっとこれからどうするか話し合っていたのだろう。
「皆さん……大丈夫ですか?」
集まっている人達の顔は――暗い。
それもそうだろう、アフェクシーはあまりに田舎で帝国軍が滞在していないから、助けてくれそうな人は私達以外に誰もいない。
きっと不安で眠れなかったんだろう。
「おーう、ヒメナにルグレ……ポワンさんはどうしたい?」
ヴェデレさんが私達に気付き、声を掛けてきた。
目当ては私とルグレじゃないみたいで、辺りを見渡す。
「ポワンは来ないよ。私達に任せるんだって」
「……そーかい……」
ヴェデレさんはポワンが来ないことに落胆した。
ヴェデレさんはポワンのことを昔から一方的に知っていたみたいだから、実力も知っているからかな……?
「……大丈夫だよ、心配しないでっ!! 私とルグレに全部任せてよ!! 私達が盗賊なんてやっつけちゃうからさ!!」
「やっつける……か」
「え?」
「いや、いい。何でもないわーな」
そう言ったヴェデレさんは、ロビーの隅の方のソファーに座りこんだ。
きっと、私とルグレを信用してないんだ。
「……何よ、ポワンがいなくたって何とかなるもん」
私が誰にも気付かれないようにそう呟いて周囲を見渡すと、アフェクシーの皆には不安と動揺が広がっていた。
「俺達はこれからどうなるんだ……?」
「このまま搾取され続けたら、私達生きていけないわよ……」
「くそ……何であいつらこんな辺境の村に……!!」
アフェクシーの皆の様子を見たルグレは、皆のそんな不安と動揺を払拭するため、テーブルの上に立って高らかに宣言する。
「師匠はいませんが、俺とヒメナは対人戦を師匠にみっちり教えてもらってます!! 俺とヒメナが必ずアフェクシーを守ります!! 皆様安心してください!!」
ルグレの言葉を聞いた皆は静寂する。
無理もないよね、私達の見た目はただの子供だもん……。
だけど、静寂を切り裂くようにジャンティが拍手をし始めたことで、他の皆も次第に拍手をし始め――次第にそれは歓声へと変わり、沸き上がった。
アフェクシーの村には戦えるよう訓練されている人は、一人もいない。
そんな中で、ポワンの元で修行をしている私とルグレが子供と言えど、自分達の代わりに戦ってくれることに安心し、高揚したのだろう。
「行こう、ヒメナ」
「気を付けて、ルグレ……ヒメナも」
ジャンティを始めとした皆に送り出され、私とルグレは盗賊達の元へと向かう。
唯一気がかりなのは、ヴェデレさんだけが最後まで浮かない顔をしていたことだ。
ヴェデレさんから見たら、盗賊の方が私達より強く見えたってことなのかな……気を引き締めないと。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる