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第五章 塵も積もればなんとやら

もしもばれていなくても

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「……はい。もう良いわよセプトちゃん」
「うん」

 ここはエリゼ院長の教会。セプトの経過観察で、前に来た部屋で再診を受けていた。魔力の流れを見せる為、セプトが闇属性の“影造形シャドウメイク”を使って影絵を披露している。

 内容は次々違う動物に変化させるというもので、魔力消費のノルマとして今では毎日の日課だ。

「ど、どうですか? セプトの具合は?」
「大丈夫。経過は順調よ」

 おそるおそるした質問に、エリゼさんは微笑みながら返した。その瞬間部屋の雰囲気が明るくなる。

「良かったなぁ。嬢ちゃん」
「はい。良かったですねセプトちゃん」
「うんうん。やっぱり元気が一番だよね!」
「健康なのは……良い事……です」

 俺がホッとしている横で、バルガスや三人娘も口々にセプトに語り掛けている。

 バルガスは同じく凶魔化した縁で。三人娘は純粋に仲が良くなったらしく、皆の言葉にセプトもどことなく嬉しそうだ。……一見無表情だけど。

 扉に背を預けているエプリも口元が僅かに上がっている。なんだかんだセプトを気にしていたからな。

「この調子ならもう二、三日で外れると思うわ。もう少し頑張ってね。……はい。器具も問題ないわ」
「うん。ありがとう」

 器具の点検を終えたエリゼさんの言葉に、セプトはペコリと頭を下げる。……っと。忘れる所だった。俺はエリゼさんに魔力が溜まった方の器具の魔石を取り出して差し出す。

 回収した魔石は換金して道具の整備費用にあて、ドレファス都市長からも資金を貰っているので医療費は心配しなくても良いという。ありがたい。

「……確かに受け取ったわ。だけどまさかこんなに早く限界を迎えるなんて」
「はい。なので今回交換の後、念の為にこちらに伺いました」

 交換のペースにはこちらも驚いた。エリゼさんの話ではまだ猶予が有る筈だったのだ。

「器具に異常は見られなかったわ。どうやらセプトちゃんの魔力量が私の予想より多かったようね。……ごめんなさいね」
「いえ。セプトに大事が無くて良かったです。それに治療の経過は順調なんですよね? じゃあ逆にこっちがお礼を言わなきゃですよ。ありがとうございます」

 無理やり埋め込まれた物を外して後遺症が出たらマズいけど、この分なら大丈夫だろう。それだけでもこっちが礼を言うべき立場だ。俺は深々と頭を下げて礼を言う。

「トキヒサ君……ありがとうね。こんなおばあちゃんに気を遣ってくれて。じゃあ気を取り直して、ここしばらくのセプトちゃんの様子を聞いてもいいかしら。セプトちゃん自身にも後で聞くから大まかで良いけど……時間は大丈夫?」

 俺は腕時計をチラリと見る。まだ大分余裕が有るな。

「大丈夫です。じゃあ少し長くなりますがお話しますね」

 俺はこれまでにあった事を振り返りながらぽつぽつ話し始めた。

 ◆◇◆◇◆◇◆◇

 異世界生活十九日目。

「ジューネ。ちょっと話があるんだが……良いか?」

 朝食を終え、アシュさんを伴い部屋に戻ろうとするジューネに声をかけると、怪訝そうな顔で振り返る。

「話? 勉強会の件ですか? 当然今日の夜も行いますから気を引き締めてくださいね」
「ああいや。それもだけど、それとは別に少し話があるんだ。約束してた勉強会の対価の件で」
「それは……儲け話という事ですか?」

 その言葉と共にジューネの表情が引き締まり、一瞬置いてニヤリと笑みを浮かべた。アシュさんは何も言わずに流れを見守るって感じだな。

「それはまだ何とも。だからこそこういう事に鼻が利くジューネに相談したい。頼めるか?」
「モチのロンですとも。では早速私の部屋に行きましょうか。さあ早く。アシュも行きますよっ!」

 そう言うとジューネは一人ウキウキと部屋に向かっていった。アシュさんはその様子を見てやれやれと肩を竦めながらついていく。乗り気になったのは良いんだけど、肝心の俺を置いていかないでほしい。

「……トキヒサ。ジューネに相談するのは良いけど、?」

 ゆっくりと後を追う俺に、いつものようにフードを目深にかぶりながらエプリがそう尋ねてきた。

「問題はそこだな。一晩考えたんだけど、場合によっては大体ぶっちゃけても良いかもって思ってる」

 今回考えたやり方では『万物換金』の加護をかなり使う事になる。ジューネには前にダンジョンで軽く説明したけど、今回はそれだけじゃないからな。

 まあ知らない仲じゃない。この際俺が異世界から来たってことをバラしても何とかなる……か? 一応アンリエッタにも諸々確認をとったけど、あまり大人数にばらさなければ問題ないらしいし。

「……そう。分かった」
「ちょっと意外だったな。エプリだったら止めるかと思ったけど」
「傭兵は基本的に依頼人に従う者だもの。……ただ忠告はさせてもらう。話す相手は選ぶ事ね」
「分かってる。信用出来ると思った相手にしか言わないって。まあエプリの場合はこちらが話す前から色々ばれてたけどな」

 そう言うと、エプリは少し皮肉気に口元を歪める。

「……そう。なら、ばれていなかったら私には話さなかったかしら?」
「どうだろな? 結局たらればになるけど、多分言ってたんじゃないかな」
「……理由は?」
「それくらいは信用してるって事さ。信用出来ない相手ならあの時契約続行しようなんて言わないって」
「成程。では……その信用分くらいは働くとしましょうか」

 どうやらこの答えはお気に召したらしい。フードの下に僅かに見えたその表情は、どこか機嫌が良さそうだった。

「トキヒサ。行こっ」

 軽く俺の服を引っ張りながらセプトが急かす。セプトは前とは違って今はフードはしていない。エプリと違ってパッと見はヒト種とそう変わらないから隠す必要があまりないのだ。

 セプトにも……言っても良いかな。奴隷だからって訳じゃないが、何故か分からないけど俺を慕ってくれているのは間違いないみたいだし。話した結果態度が変わったらそれはそれで仕方ないけど。

「ああ。そうだな。急がないとジューネが機嫌を悪くしそうだ」

 俺は軽くポンっとセプトの肩を叩くと、そのまま皆でジューネの部屋に向かった。




「遅いですよ! トキヒサさんから提案してきたのに遅れないでくださいよ」
「ジューネがさっさと先に行ったからだよ。道すがらちょっと話しても良かったのに」
「甘いですねぇ。こういうのは誰に聞かれてるか分かりません。なるべく安全な場所でやるものですよ」

 いや、一応ここドレファス都市長の屋敷だからね。聞かれてるったってこの家の人達だろうし、そこまで気にする事もないと思うんだけど、

「念の為部屋の周りを探ったが、潜んでる奴はいなさそうだな」

 アシュさんは大真面目に言っている。よく見たらエプリやセプトも一緒になって調べている。……これって俺の危機管理能力が低いだけなのだろうか?

「それじゃあ本題に入るとしましょうか。相談とはどういった物で?」

 ざっと確認し終えた後、ジューネはメイドさんが淹れてくれた紅茶を飲みながらそう切り出した。……って普通にメイドさんいるじゃんっ!?

「さっきのは不特定多数に聞かれてはマズイという意味です。この方は肝心の所では耳を塞いでくれるので大丈夫ですよ」

 耳を塞ぐって……あっ!? ホントにメイドさん紅茶を淹れた後に手で塞いでる。意外にノリが良い。

「まあこれは流石にジョークだけどな。メイドさんには茶を淹れてもらったら一度退席してもらう」

 アシュさんの言う通り、全員分の茶を用意し終わるとメイドさんはペコリと一礼して部屋を出ていった。俺達はそれぞれ好きな所に座り、相談と言う目的上俺は小さなテーブルを挟んでジューネの前に移動する。

「では改めまして、相談とは何でしょうか?」
「ああ。色々金を稼ぐ方法を考えていたけど、幾つか思いついたから現実的かどうか教えてほしいんだ。まず一つ目は……これだ」

 俺は事前に用意しておいた品を数枚取り出してテーブルの中央に置く。その内の一つをジューネはゆっくりと手に取ると、様々な角度からじっと見つめる。

「これは……硬貨ですか? しかし私の知るどの硬貨とも違うようですね」
「ああ。俺の故郷で流通しているからここらへんじゃまず出回ってないと思うぜ」

 俺も同じように今取り出した硬貨、を手に取る。まずは何処までもシンプルに、日本円デンで売れるかどうか調べてみようじゃないか。




「ふ~~む」

 ジューネは難しい顔をする。儲け話と聞いたらいきなりこんな物を見せられたから困惑しているのかもしれない。

「……どう言ったら良いのか。なにしろ初めて見ますからね。この……」
「一円玉だ」
「はい。このイチエンダマですが、これはどういった用途で使われる物ですか?」
「いや、だから硬貨だって」
「最初は私もそう思ったんですが、よくよく見れば非常に細かい造形ですし、ただの硬貨にしては芸術性がやたら高いというか」

 そこっ!? まあ流石ジャパンクオリティーと言うか、やたら細かい所にこだわる国民性が硬貨にもろに出てしまったと言うか。

「どれどれ。俺にも見せてみな。……ほう。こいつはよく出来てるな」
「よく出来ているどころじゃないですよアシュっ! 何かの植物の葉を模ったこの精密な彫り。意味は分かりませんが何かの紋様も彫ってありますし、仮に硬貨だとしても相当な価値のある硬貨だと見ました」

 それ日本国硬貨で一番価値の低い奴なんだけど。ジューネが真剣に考察している中、俺はちょっと申し訳なく思う。

「ま、まあ硬貨云々は今は置いておいてくれ。どうせここらじゃ硬貨としての価値はあってないようなものだしな。今見てもらいたいのは……
「素材として……ですか」

 ジューネが不思議そうな顔をして一円玉を見つめる。そう。別に一円玉を一円のままで売ろうなんて思ってはいない。硬貨としては一円でも、素材としてはまた別だろう。

 今日までこの町を見て回って幾つか気付いた点を挙げると、まずノービスは石材を多く使っている。

 例えば建物や道路の大半は石造りで、次に多いのが木材だ。鉄等の金属類も使われてはいるのだが、石材や木材に比べると相当少なかった。

 石材や木材が多いのは近くに森なり石切り場なりがあるからだとして、じゃあ金属類が少ないのは何故だ? 近くに鉱脈が無いからか? そんな事を考えていると、ふと儲け話に使えるのではないかと頭をよぎった。

 つまり『万物換金』で適当な硬貨を大量に出し、それをとして売り捌くという考えだ。

 ちなみに一円玉なのは単にコストパフォーマンスが最も高い為。仮に失敗しても単価は安いので、損害はほとんど発生しないというのも魅力だ。

 さて。どうなるか。それなりにここら辺では珍しい方だと高く売れそうなんだが。最悪ダメだった場合は次は十円玉でも用意してもみるか? そう考えながら固唾を飲んで見守るのだが、

「……困りました。素材としても初めて見ますね」

 えっ!? 嘘だろっ!?

「そのぉ。アルミニウムって金属なんだけど、ここらじゃ使われてないか? 俺の故郷じゃわりと良くあるけど」
「少なくともここや近くの交易都市では見た事ありませんね。私が商人として未熟であるという事を差し引いても、相当珍しい金属じゃないでしょうか?」

 本当かとエプリとセプトの方を見ると、二人とも頷いている。……しまったあぁぁっ!! コストパフォーマンスばかり気にして、そもそも存在しない場合を考えてなかった。

 数が少ないならともかく、無いんじゃ値段のつけようがないじゃないか。俺はがっくり膝をつく。

「ちょっ!? 大丈夫ですか?」
「ああ。ありがとう。予定が狂って力が抜けただけだから気にしないでくれ。セプトも大丈夫だから」

 俺が膝をついたのを見てジューネとセプトが駆け寄ってきた。エプリはいつものように壁に背を預けながら額に手を当てて呆れてる。アシュさんは……なにやら難しい顔をしているな。

「それはそうでしょう。私だってこんな品が出るとは思いもしませんでした」

 そうだよなぁ。これじゃあ売れないよな。何せ情報の一切無いものだ。そんな危なっかしいものを取引する物好きなんて、

「こんな……

 ……はいっ?

「いや。俺が言うのもなんだけど、ジューネくらいの奴がこれ見たことないんだろ? つまりここら辺では一切無いってことだ。一切情報のない品なんてよく扱えるな」
「いえいえ。だってこれはトキヒサさんの故郷でよく使われている品なのでしょう? ならばそこまで危険でも無いでしょうし、トキヒサさんから性質等を聞けば良いだけの話じゃないですか。……それに」
「それに?」

 そこでジューネは一度言葉を切ると、目をキラキラさせて俺の顔を見つめた。

「初めてという事は、この品に適正価格を付けていくという事。これほど心躍る物はそうはありませんよっ! ああどうしましょう。胸が高鳴りますねぇ!」

 そうだった。ジューネはこういう奴だった。多少の危険を踏まえた上で、それでも儲け話に手を伸ばす根っからの商人だった。ここで安全策をとるような奴ならダンジョンにたった二人で潜るなんてしないもんな。

 何やら予想外の展開になってきたが、これはこれでオッケー……なのだろうか?
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