75 / 91
75話
しおりを挟む
「初めてボクサーパンツを履いたが、なんか変な感じだな」
「私はいつも履いているので、その変な感じが分かりませんが」
「そうか。けど初めてボクサーパンツを履いたが結構良いな。意外にもフィットする」
「気に入ってもらえたなら良かったです」
意外に履き心地が良かったのか、紗那がボクサーパンツを気に入る。
「やはりノーブラはなんか落ち着かないな。なんか恥ずかしい」
「そうなんですか? 私はつけないので分かりませんが。透けてないので別に恥ずかしがることはないと思うんですけど。さすがにブラジャーはないのですみません、我慢してください」
「いや、文句を言ったわけじゃないんだ。嫌な言い方をしてすまない」
「いえ」
さすがに真希は男の娘なのでブラジャーまでは持っていなかった。
別にノーブラでも服で完全に隠れているし、透けていないのだからなぜ恥ずかしいのか分からなかった。
ブラジャーを貸せなかったことを謝ると紗那も真希に気を使わせてしまったと思ったらしく紗那も真希に謝る。
例え真希が女の子でもあんなにでかいブラジャーは持っていなかっただろう。
それぐらい紗那のおっぱいは破壊力が大きかった。
その後、一時間ぐらい紗那と雑談をしていた。
まだ雨は降っているが、かなり勢いは弱くなっている。
これなら傘を貸せば帰れるだろう。
「結構雨脚が弱くなったので帰りますか?」
「そうだな。あまり長居をしていても北野後輩に悪いしな。お暇させていただくよ。今日は着替えとかありがとう。助かったよ」
シャワーや着替えを貸してくれたことに感謝しながら紗那は家に帰るために立ち上がる。
真希も玄関前まで見送るために立ち上がる。
「あれ……」
「北野後輩っ」
急に立ち上がったせいで貧血になったのか、やはり雨で体を冷やしてしまったのかは分からないが頭から血がさぁーと引いていく。
頭がクラクラして足に力が入らない。
よたつく真希を心配した紗那が真希の体を支えようとする。
しかし、支える態勢が悪かったせいで踏ん張ることができずに二人してベッドに倒れこむ。
一瞬、なにが起こったのか分からなかった。
いや、今も分からない。
目の前に吐息がかかりそうなぐらい近くに紗那の顔がある。
いや、吐息がかかりそうなぐらいではない。もうかかっている。
唇に触れる柔らかい感触。
その感触はとても瑞々しく弾力があり、今まで唇では触れたことのない感触だった。
二人の視線が混じり合う。
紗那の胸の感触もダイレクトに伝わっていく。
女の子の体ってこんなに柔らかいんだと初めて知った真希だった。
「すまない北野後輩。重くなかったか」
「はい、大丈夫です……」
紗那も真希になにをしてしまったのか理解しているらしく、慌てながら真希の上から体をどかす。
真希も平静を装うとしたが、唇の感触が忘れられず頬を赤く染め、紗那から視線をそらしてしまう。
今のは事故だから気にする必要はないと伝えるべきなのだが、動揺しすぎて言葉が出てこない。
「私はいつも履いているので、その変な感じが分かりませんが」
「そうか。けど初めてボクサーパンツを履いたが結構良いな。意外にもフィットする」
「気に入ってもらえたなら良かったです」
意外に履き心地が良かったのか、紗那がボクサーパンツを気に入る。
「やはりノーブラはなんか落ち着かないな。なんか恥ずかしい」
「そうなんですか? 私はつけないので分かりませんが。透けてないので別に恥ずかしがることはないと思うんですけど。さすがにブラジャーはないのですみません、我慢してください」
「いや、文句を言ったわけじゃないんだ。嫌な言い方をしてすまない」
「いえ」
さすがに真希は男の娘なのでブラジャーまでは持っていなかった。
別にノーブラでも服で完全に隠れているし、透けていないのだからなぜ恥ずかしいのか分からなかった。
ブラジャーを貸せなかったことを謝ると紗那も真希に気を使わせてしまったと思ったらしく紗那も真希に謝る。
例え真希が女の子でもあんなにでかいブラジャーは持っていなかっただろう。
それぐらい紗那のおっぱいは破壊力が大きかった。
その後、一時間ぐらい紗那と雑談をしていた。
まだ雨は降っているが、かなり勢いは弱くなっている。
これなら傘を貸せば帰れるだろう。
「結構雨脚が弱くなったので帰りますか?」
「そうだな。あまり長居をしていても北野後輩に悪いしな。お暇させていただくよ。今日は着替えとかありがとう。助かったよ」
シャワーや着替えを貸してくれたことに感謝しながら紗那は家に帰るために立ち上がる。
真希も玄関前まで見送るために立ち上がる。
「あれ……」
「北野後輩っ」
急に立ち上がったせいで貧血になったのか、やはり雨で体を冷やしてしまったのかは分からないが頭から血がさぁーと引いていく。
頭がクラクラして足に力が入らない。
よたつく真希を心配した紗那が真希の体を支えようとする。
しかし、支える態勢が悪かったせいで踏ん張ることができずに二人してベッドに倒れこむ。
一瞬、なにが起こったのか分からなかった。
いや、今も分からない。
目の前に吐息がかかりそうなぐらい近くに紗那の顔がある。
いや、吐息がかかりそうなぐらいではない。もうかかっている。
唇に触れる柔らかい感触。
その感触はとても瑞々しく弾力があり、今まで唇では触れたことのない感触だった。
二人の視線が混じり合う。
紗那の胸の感触もダイレクトに伝わっていく。
女の子の体ってこんなに柔らかいんだと初めて知った真希だった。
「すまない北野後輩。重くなかったか」
「はい、大丈夫です……」
紗那も真希になにをしてしまったのか理解しているらしく、慌てながら真希の上から体をどかす。
真希も平静を装うとしたが、唇の感触が忘れられず頬を赤く染め、紗那から視線をそらしてしまう。
今のは事故だから気にする必要はないと伝えるべきなのだが、動揺しすぎて言葉が出てこない。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
好感度MAXから始まるラブコメ
黒姫百合
恋愛
「……キスしちゃったね」
男の娘の武田早苗と女の子の神崎茜は家が隣同士の幼馴染だ。
二人はお互いのことが好きだったがその好き幼馴染の『好き』だと思い、恋愛の意味の『好き』とは自覚していなかった。
あまりにも近くにいすぎたからこそすれ違う二人。
これは甘すぎるほど甘い二人の恋物語。
楠葵先輩は頼られたい
黒姫百合
恋愛
「これからはもっとたくさん楠先輩と思い出を作っていきたいです」
教室に友達がいなかった高校一年生の男の娘、中村優(なかむらゆう)は居心地が悪くなり当てもなく廊下を歩いていると一人の少女にぶつかる。その少女は高校三年生の女の子でもあり生徒会長でもある楠葵(くすのきあおい)だった。
葵と出会った放課後、優は葵に助けられたお礼をするためにシュガーラクスを持っていく。葵は優の作ったシュガーラクスを気に入り、また作って来てほしいとお願いする。
それをきっかけに優は葵とどんどん交流を重ね、しまいにはお泊り会も?
後輩に頼られたい女の子と友達作りが苦手な男の娘のラブコメが今、始まる。
柊瑞希は青春コンプレックス
黒姫百合
恋愛
「何度も言うが私は青春が嫌いだ」
高校一年生の男の娘、柊瑞希は青春が大嫌いだ。
理由はそんな安っぽい言葉で自分の人生や苦悩を語ってほしくないからである、
青春なんていらない。
瑞希はそう思っていた。
部活も時間の無駄だと思った瑞希は帰宅部にしようとするものの、この学校には帰宅部はなく瑞希はどこかの部活に入るように先生に言われる。
それと同じタイミングで瑞希と同様部活は時間の無駄だと考える少女が先生と言い争っていた。
その後、瑞希は部活をしない部活を創立し、二人の女子と交流を持つようになり……。
ひねくれ男の娘が少しずつ大切なものを知っていく物語が今、始まる。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる