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7話
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「いたっ」
「す、すみません」
廊下を走っていた真希が百パーセント悪いため、真希はぶつかった相手に素直に謝る。
「廊下を走るとぶつかって危ないか
ら、廊下を走ってはいけないという校則があるのに知らなかったんですか」
「いえ……すみません」
その女子生徒は校則を破った真希にかなり怒っているらしく静かな口調で説教をする。
冷静に怒っているせいか、普通に怒られるよりも恐怖感は強い。
しかも圧を感じるのでなおさらだ。
真希も自分が百パーセント悪いと言うことを自覚しているので、素直に謝ることしかできない。
そして相手の顔を見た時、今朝紗那と話していた真面目な女の子ということに気づいた。
黒木麗奈(くろきれいな)、朝紗那と一緒にいた女の子だった。
身長は百六十一と、この女の子も真希よりも高い。
黒髪のロングヘアーで、腰近くまで長い。それにも関わらず枝毛一本もなくサラサラして美しい髪だった。
前髪は姫カットで、目は釣りあがっていてクールな印象を与える。
それに真希と同じく眼鏡をかけている。
制服は当たり前と言えば当たり前だが、しっかり校則通り着ている。
胸は制服の上から分からない感じなので、推定Aカップぐらいだろう。
紗那と清美と違って、貧乳の分類に入るだろう。
「廊下を走るとぶつかって、最悪の場合大けがになることだってあるんですよ。以後気を付けてくださいね」
別に後輩に先輩風をふかしたかったわけではなく、説教はすぐに終わった。
「……はい」
真希は深く反省し、その場から離脱を計ろうとする。
「捕まえたぞ北野後輩。ナイスアシストだった麗奈」
「つーかまえたー、北野」
そこに廊下を走って来た紗那と清美が逃げられないようにするためにしっかりと真希の両腕を抱きしめる。
制服越しからも分かる胸の弾力のせいで、脈拍が少しだけ上がってしまう。
やはり、女の子特有の柔らかい体は色々と刺激が強い。
真希が紗那たちに捕まった瞬間、前から今までの比ではないぐらいの圧を感じた。
「紗那、清美。あなたたちもう高校三年生ですよね。廊下を走って後輩を追いかけ回してなにをしているんですか。来年は大学生、もしくは社会人になっているんですよ。それに今年私たちは成人するのですよ。高校三年生になって少しは大人しくなると期待した私が馬鹿でした。ですので期待は止めます。私は二人の友達として二人には大人になってもらいたいのです。ですからまずはそこに正座をしてください」
麗奈の言葉には有無を言わせないほどの圧力があった。
当事者ではない真希ですら、ビビるほどに麗奈の言葉は本能的に恐怖を感じた。
「……ヤバい、完全に麗奈を怒らせてしまった」
「……こうなったら気が済むまで怒られないと長引きそうね」
「ここは逃げるしかないよな」
「そうね。面倒だし」
紗那と清美は一瞬青ざめた表情を浮かべたが、すぐに切り替え二人で逃げることを画策し先ほど麗奈に『廊下を走るな』ということを無視し、逃げ出した。
「す、すみません」
廊下を走っていた真希が百パーセント悪いため、真希はぶつかった相手に素直に謝る。
「廊下を走るとぶつかって危ないか
ら、廊下を走ってはいけないという校則があるのに知らなかったんですか」
「いえ……すみません」
その女子生徒は校則を破った真希にかなり怒っているらしく静かな口調で説教をする。
冷静に怒っているせいか、普通に怒られるよりも恐怖感は強い。
しかも圧を感じるのでなおさらだ。
真希も自分が百パーセント悪いと言うことを自覚しているので、素直に謝ることしかできない。
そして相手の顔を見た時、今朝紗那と話していた真面目な女の子ということに気づいた。
黒木麗奈(くろきれいな)、朝紗那と一緒にいた女の子だった。
身長は百六十一と、この女の子も真希よりも高い。
黒髪のロングヘアーで、腰近くまで長い。それにも関わらず枝毛一本もなくサラサラして美しい髪だった。
前髪は姫カットで、目は釣りあがっていてクールな印象を与える。
それに真希と同じく眼鏡をかけている。
制服は当たり前と言えば当たり前だが、しっかり校則通り着ている。
胸は制服の上から分からない感じなので、推定Aカップぐらいだろう。
紗那と清美と違って、貧乳の分類に入るだろう。
「廊下を走るとぶつかって、最悪の場合大けがになることだってあるんですよ。以後気を付けてくださいね」
別に後輩に先輩風をふかしたかったわけではなく、説教はすぐに終わった。
「……はい」
真希は深く反省し、その場から離脱を計ろうとする。
「捕まえたぞ北野後輩。ナイスアシストだった麗奈」
「つーかまえたー、北野」
そこに廊下を走って来た紗那と清美が逃げられないようにするためにしっかりと真希の両腕を抱きしめる。
制服越しからも分かる胸の弾力のせいで、脈拍が少しだけ上がってしまう。
やはり、女の子特有の柔らかい体は色々と刺激が強い。
真希が紗那たちに捕まった瞬間、前から今までの比ではないぐらいの圧を感じた。
「紗那、清美。あなたたちもう高校三年生ですよね。廊下を走って後輩を追いかけ回してなにをしているんですか。来年は大学生、もしくは社会人になっているんですよ。それに今年私たちは成人するのですよ。高校三年生になって少しは大人しくなると期待した私が馬鹿でした。ですので期待は止めます。私は二人の友達として二人には大人になってもらいたいのです。ですからまずはそこに正座をしてください」
麗奈の言葉には有無を言わせないほどの圧力があった。
当事者ではない真希ですら、ビビるほどに麗奈の言葉は本能的に恐怖を感じた。
「……ヤバい、完全に麗奈を怒らせてしまった」
「……こうなったら気が済むまで怒られないと長引きそうね」
「ここは逃げるしかないよな」
「そうね。面倒だし」
紗那と清美は一瞬青ざめた表情を浮かべたが、すぐに切り替え二人で逃げることを画策し先ほど麗奈に『廊下を走るな』ということを無視し、逃げ出した。
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