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魔法剣士

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「夢!? 卑怯だぞ!?」
「何とでも言え。おまえたち灰色の魔法使いが規格外の強さだから、それに対応しようと必死で強くなっているんでな。」
 望は強敵や難しい問題と戦っていくことによって、魔法使いとしてのレベルが上がって強くなっていた。もちろん新しい魔法も覚えていく。
「分かった。なら、面倒臭いけど、直接、剣で斬り刻んで血を貰うまでだ。」
 灰色の魔法使いは剣を構える。
「ちょっと待った。」
「なんだ?」
「この物語は、魔法使いだぞ。どうして魔法使いが剣を使えるんだ? おかしいだろう。」
「そうよ! そうよ! 邪道よ!」
 望は灰色5号が魔法の杖からの魔法ではなく、魔法使いなのに剣を使って攻撃しようとすることに疑問を抱く。
「ワッハッハー! そんな小さなことにこだわっているのか!」
「なに!?」
「時代は多種多様なのだ! 魔法使いが剣を使えて何が悪い! 魔法剣士! 魔法勇者! 魔法聖騎士! 魔法姫! 魔法魔王! 魔法ネコちゃん! 魔法ホスト! いろいろな魔法使いがいてもいいじゃないか!」
「逆ギレか!?」
「開き直ったな!?」
 こうして魔法使いベースの剣でも槍でも核爆弾でも、魔法ベースで剣が扱えることになった。
「さあ、説明も終わった所で、おまえたちの血を吸わせてもらうぞ!」
「ヒイイイイー!?」
 灰色5号の不気味さにハチコは引きまくる。
「ちょっと待ってくれ!」
「どうした、この期に及んで命乞いか?」
「もう俺たちは血を吸われてミンチに切り刻まれて死ぬのは分かった。だから死ぬ前に教えてほしいんだ。灰色の魔法使い、おまえたちは何者なんだ?」
 望は死ぬ前に灰色の魔法使いの正体が知りたかった。
「いいだろう。教えてやろう。我々は反神様抵抗勢力だ。」
「反神様抵抗勢力?」
「そうだ。天界にいる神様は退屈しのぎに人間を魔法使いにして遊ぶ悪い遊びを覚えてしまった。だから人間界で争いが絶えないのだ。それを見て神様は暇つぶししているのだ。そんな神様の暴挙に気づき、神に戦いを挑むのが灰色の魔法使いだ。」
「ありがとう。よくわかった。」
 望も納得の灰色5号の説明であった。
「これで心置きなく死ねるだろう! 血を寄こせ!」
 灰色の魔法使いが血の剣ブラッディソードで望に斬りかかる。
「なに!?」
 しかし望が剣で灰色5号の剣を受け止める。
「俺が剣を使ってもいいんだよな? なんせ多種多様な時代なんだろ。」
 望の剣は神々しい光を放つ。
 つづく。
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