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クラーケン

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「おまえのエナジーを寄こせ! 僕は地球の神だぞ! ワッハッハー!」
 僕は大爆発で干上がった竜神様の祠の跡地にいた。
「何を言っているんですか? もう誰もいませんよ。」
「みんな、あんたの性だ。あんたの性だ。」
 そう言いながらも草の精霊スプライトと水の精霊ウンディーネは何かを料理している。
「できました! クラーケン焼き!」
 クラーケン焼きとは、たこ焼きの様なものである。
「おまけに、ダイオウイカ焼きもあるよ!」
 ダイオウイカ焼きとは、イカ焼きの様なものである。
「これはこれで美味しいな。モグモグ。」
 食べてみると二つの料理は美味しかった。
「貴重な食材です。」
「事故にあったと思って、安らかに眠ってね。」
 もちろん竜神様の祠が大爆発した時に、巻き添えを食らってクラーケンとダイオウイカは良い感じに焼けてしまった。
「でも命が助かって良かったね。ウンディーネ。」
「そうね。祠は無くなっても生きていることは幸せなことよね。」
「風の谷で戦死した、シルフとシルフィードに敬礼!」
 ピシッと手をこめかみにあてて敬礼をするスプライトとウンディーネ。
「今は森と風と水の精霊のエナジーを集めたけど、次はどこの妖精にエナジーを貰いに行けばいいのかな?」
「私の友達の火の精霊サラマンダーに会いに行きましょう。」
「暑そうだね。」
「サラマンダーの住所は火の山ですから。」
 この何の面白みもない話を誰かが盗み聞きしていた。
「火の山が暑い? 私の恋の邪魔をしようとは、自殺志願者か? そういえばサラマンダーの奴、引越ししたいとか言っていたな。」
 ルシファーだ。そして彼女は指をパチンと鳴らすのだった。
「いや~食った食った。お腹いっぱいだ。」
 僕は満腹になった。ダイオウイカとクラーケンはレアで美味しかった。
「じゃあ、そろそろ火の山に行くことしようか。」
「そうですね。さすがのあの方も先読みして破壊活動までしないでしょう。」
「元気出していこう!」
「おお!」
 僕たちにチームの仲間としての友情が芽生え始めていた。
「ズソーンー!!!!!!!」
 どこからか何かが爆発する轟音が聞こえてきた。
「うわあああああー!? なんだ!?」
「何かが破壊される音です!?」
「あっちは火の山の方向!?」
「まさか!?」
 精霊たちは嫌な予感がした。
 つづく。
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