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アップルと一致団結
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「お集まりいただきありがとうございます。私は女王のアップルです。」
アップルは、空に現れた化け物から避難するという名目で、逃げて来た国民をお城に集めた。
「今、私たちの国は危機に瀕しています。新たな邪悪なる未知の生物が空から現れ、あれが地上に命中すると衝突の衝撃で、パンジャの人口は半減し、首都キョウトウは壊滅してしまうだろう。」
「キャアアア!?」
「もうダメだ!?」
「助けてくれ!? 嫌だ!? 死にたくない!?」
アップルの発言に国民たちは悲鳴を上げて、涙を流しながら泣き叫ぶ。
「みなさんは聞いたことがあるだろうか? 腐った林檎の物語、ロット・アップル・ストーリーを。それは私のことを心無い人間が好き勝手に描いた物語だ。その中で私は、ドジっ子、ダメっ子、使えない子、いらない子と好き勝手な陰口を言っている物語だ。」
アップルは、民衆を怖がらせた後に、自分の物語を民衆に聞かせた。
「では、国民の皆さんには、私は何者に見える? 私は、この国の女王である! もし本当に私が腐った林檎であれば、女王になることも、今、ここに生きていることも無いだろう。」
「そう言われてみれば!?」
「女王様になられるような方が、できない子のはずがない!?」
ザワザワと民衆が思い思いの半信半疑のことを口にする様になった。
「今、上空のデカ物と、私たちの国の兵士たちが一生懸命に戦って、化け物の地上への衝突を食い止めようと必死に戦っている。皆さんには、自分の国の戦っている兵士たちを信じてもらいたい。女王である私を信じて欲しい。」
国民たちは必死で戦う兵士たちを見つめる。
「一度だけでいい、今だけでもいいから、みんなが私を信じてくれるのなら、私は神から与えられた、この天空の剣で、あのデカ物を倒してみせると約束しよう!」
アップルは剣を振りかざして、国民に問いかける。
「そうだ。アップル様を信じよう。」
「アップル様には神様がついているのよ!」
「私の命をアップル様に捧げよう。」
「みんな死ぬ時は一緒だ!」
「そうだ。アップル様なら何とかしてくれるかもしれねえ!」
「頼みますよ! アップル新女王様!」
「ありがとう。みんな。私のような若い女王を信じてくれて。」
アップルの呼びかけに、国民はアップルを信じるという答えを出した。
「いざ! 戦わん! デカ物め!」
アップルは鎧の背中の翼を広げて空に羽ばたく。
「と、飛んだ!?」
「神だ!? 神様に違いねえ!? アップル様は神様の生まれ変わりだ!?」
国民は人間が空に飛ぶなどという、有り得ない奇跡を見せられる。
「攻撃をやめろ! 女王様に当てる気か!?」
キウイが全ての舞台の攻撃をやめさせる。
「でやあああああー!」
アップルは上空高く大きな神の使徒よりも高く舞い上がる。
「アップルはすごいね。人間の心を手に入れることが得意だ。」
「人間なんて、自分が助かりたければ、神でもアリンコでも信じるわ。自分では何もしないのに、偉そうに自分の意見を言う。人は、自分の命すら他人に委ねる生き物だから、人を操るのは簡単よ。」
「人間って、どうしようもない生き物なんだね。」
「人間如きは置いといて、今は目の前のデカ物を倒すことだけ考えるわよ。」
「おお。」
アップルとジュライは、キングのチェスの駒から作られた大きな神の使徒を倒すことを考え始める。
「大砲も魔法も効かなかったようね。さすが神様、いいの作るわ。」
「いや~、それほどでも。」
「別にジュライを褒めてない。」
自分と同じ神の使徒が褒められて何故か照れるジュライ。
「それでも敵が傷ついていないということは、私の剣と鎧も頑丈なはずよね。やってみる価値はありそうね。」
アップルは剣を握りしめて、空飛ぶ城に特攻する。
「でやあああああ!」
アップルは剣で空飛ぶ城を斬りつけた。
「グオオオオー!?」
空飛ぶ城が悲鳴をあげる。
「斬れた! やはり同じ材質なら、神の使徒でもダメージを与えることができるんだわ!」
「小さなダメージでも蓄積すれば、大ダメージになるよ!」
「いこう! もう一度、攻撃を仕掛ける!」
アップルは、攻撃の効いた自称、天空の剣で空飛ぶ城を斬りつけにかかる。
「グオオオオー!」
その時、空飛ぶ城が悲鳴を上げる。そして悲鳴を発した大きな口が姿を現わす。
「大きな口!?」
「あれは!? 神様が神の使徒全員に与えた神の口だよ!?」
「グオオオオ-!」
「なんだ!?」
空飛ぶ城の神の口から魔法のような、レーザーのようなものが周囲に放たれる。家や建物、そして逃げ惑う人間は、口から放たれた怪光線によって燃やされていった。
「ま、街が燃えていく!? これじゃあ火の海になっちゃう!?」
「前言撤回! 神様め!? 何て者を作ってくれたんだ!?」
「アップル見て!? さっき切った所が治癒されていく!?」
「自然治癒能力もあるというのか!? いったいどうすればいい!? どうすれば、あいつに勝てるんだ!?」
大型の神の使徒に戦慄を覚えるアップルとジュライであった。
つづく。
アップルは、空に現れた化け物から避難するという名目で、逃げて来た国民をお城に集めた。
「今、私たちの国は危機に瀕しています。新たな邪悪なる未知の生物が空から現れ、あれが地上に命中すると衝突の衝撃で、パンジャの人口は半減し、首都キョウトウは壊滅してしまうだろう。」
「キャアアア!?」
「もうダメだ!?」
「助けてくれ!? 嫌だ!? 死にたくない!?」
アップルの発言に国民たちは悲鳴を上げて、涙を流しながら泣き叫ぶ。
「みなさんは聞いたことがあるだろうか? 腐った林檎の物語、ロット・アップル・ストーリーを。それは私のことを心無い人間が好き勝手に描いた物語だ。その中で私は、ドジっ子、ダメっ子、使えない子、いらない子と好き勝手な陰口を言っている物語だ。」
アップルは、民衆を怖がらせた後に、自分の物語を民衆に聞かせた。
「では、国民の皆さんには、私は何者に見える? 私は、この国の女王である! もし本当に私が腐った林檎であれば、女王になることも、今、ここに生きていることも無いだろう。」
「そう言われてみれば!?」
「女王様になられるような方が、できない子のはずがない!?」
ザワザワと民衆が思い思いの半信半疑のことを口にする様になった。
「今、上空のデカ物と、私たちの国の兵士たちが一生懸命に戦って、化け物の地上への衝突を食い止めようと必死に戦っている。皆さんには、自分の国の戦っている兵士たちを信じてもらいたい。女王である私を信じて欲しい。」
国民たちは必死で戦う兵士たちを見つめる。
「一度だけでいい、今だけでもいいから、みんなが私を信じてくれるのなら、私は神から与えられた、この天空の剣で、あのデカ物を倒してみせると約束しよう!」
アップルは剣を振りかざして、国民に問いかける。
「そうだ。アップル様を信じよう。」
「アップル様には神様がついているのよ!」
「私の命をアップル様に捧げよう。」
「みんな死ぬ時は一緒だ!」
「そうだ。アップル様なら何とかしてくれるかもしれねえ!」
「頼みますよ! アップル新女王様!」
「ありがとう。みんな。私のような若い女王を信じてくれて。」
アップルの呼びかけに、国民はアップルを信じるという答えを出した。
「いざ! 戦わん! デカ物め!」
アップルは鎧の背中の翼を広げて空に羽ばたく。
「と、飛んだ!?」
「神だ!? 神様に違いねえ!? アップル様は神様の生まれ変わりだ!?」
国民は人間が空に飛ぶなどという、有り得ない奇跡を見せられる。
「攻撃をやめろ! 女王様に当てる気か!?」
キウイが全ての舞台の攻撃をやめさせる。
「でやあああああー!」
アップルは上空高く大きな神の使徒よりも高く舞い上がる。
「アップルはすごいね。人間の心を手に入れることが得意だ。」
「人間なんて、自分が助かりたければ、神でもアリンコでも信じるわ。自分では何もしないのに、偉そうに自分の意見を言う。人は、自分の命すら他人に委ねる生き物だから、人を操るのは簡単よ。」
「人間って、どうしようもない生き物なんだね。」
「人間如きは置いといて、今は目の前のデカ物を倒すことだけ考えるわよ。」
「おお。」
アップルとジュライは、キングのチェスの駒から作られた大きな神の使徒を倒すことを考え始める。
「大砲も魔法も効かなかったようね。さすが神様、いいの作るわ。」
「いや~、それほどでも。」
「別にジュライを褒めてない。」
自分と同じ神の使徒が褒められて何故か照れるジュライ。
「それでも敵が傷ついていないということは、私の剣と鎧も頑丈なはずよね。やってみる価値はありそうね。」
アップルは剣を握りしめて、空飛ぶ城に特攻する。
「でやあああああ!」
アップルは剣で空飛ぶ城を斬りつけた。
「グオオオオー!?」
空飛ぶ城が悲鳴をあげる。
「斬れた! やはり同じ材質なら、神の使徒でもダメージを与えることができるんだわ!」
「小さなダメージでも蓄積すれば、大ダメージになるよ!」
「いこう! もう一度、攻撃を仕掛ける!」
アップルは、攻撃の効いた自称、天空の剣で空飛ぶ城を斬りつけにかかる。
「グオオオオー!」
その時、空飛ぶ城が悲鳴を上げる。そして悲鳴を発した大きな口が姿を現わす。
「大きな口!?」
「あれは!? 神様が神の使徒全員に与えた神の口だよ!?」
「グオオオオ-!」
「なんだ!?」
空飛ぶ城の神の口から魔法のような、レーザーのようなものが周囲に放たれる。家や建物、そして逃げ惑う人間は、口から放たれた怪光線によって燃やされていった。
「ま、街が燃えていく!? これじゃあ火の海になっちゃう!?」
「前言撤回! 神様め!? 何て者を作ってくれたんだ!?」
「アップル見て!? さっき切った所が治癒されていく!?」
「自然治癒能力もあるというのか!? いったいどうすればいい!? どうすれば、あいつに勝てるんだ!?」
大型の神の使徒に戦慄を覚えるアップルとジュライであった。
つづく。
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