〇〇少女ワールド 3

渋谷かな

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女子高生名探偵少女

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「お友達のクラスター! 私とお友達になろうよ! アハッ!」
 真理亜、お友達100万人キャンペーン実施中。
「う~ん。」
 何かに真理亜が悩んでいた。
「どうしたの? 真理亜ちゃん。便秘?」
 魔法少女アリアが心配して声をかけてくれる。
「そうなの。なかなか出ないの・・・・・・違うわい!」
 ノリッツコミのできる真理亜。
「アイドル編を続けるのか? それとも新しい○○少女を出して、悲しみと戦うのか? どちらにしようか悩んでいるのよ。」
 笑えない真理亜。
「両方すればいいんじゃないかな。よく分からないけど。」
 天然なアリアは素直に思ったことを言葉にできる。
「そうね。そうよね。どちらかにするんじゃなくて、両方にすればいいんだ! さすがアリアちゃん! 我がお友達よ! アハッ!」
 例えると、Aさんとだけ遊ぶ。Bさんとだけ遊ぶ。ではなく、AさんとBさんと3人で遊べば誰も悲しくない。3人お友達で遊べば、みんな笑顔になれる。
「フレンズのでデビュー曲を考えなくっちゃ。」
「フレンドは友達。フレンズは友達たち。お友達は、おフレンズ?」
「真理亜ちゃん、少しズレてるよ。」
「アハッ!」
 お約束の展開。
「難しいことを考えるのはやめましょう。人生に答えはない!」
「そうだね。アハッ!」
 分からないものは考えても分からない。
「アハッ! アハッ! アハ教! 最高!」
「それ何の歌?」
「アハ教の教歌。」
「・・・・・・。それは〇〇少女ワールドのテーマソングじゃないね。」
「アハッ!」
 笑って誤魔化す真理亜。
「困った時は私のタイキックで、みんな歌って踊れるお友達アイドルとしておこう。」
「サイキック! 真理亜ちゃん、少しズレてるよ。」
「アハッ!」
 お約束の展開。
「いざとなったら、私の魔法で歌って踊れるアイドルユニット、フレンズにしてあげる。」
「ありがとう。アリアちゃん。」
「だって私たちはお友達だから。」
「誰かが自分のことを心配してくれる。こんなに素敵なことはない。」
 お友達は優しくて暖かいもの。困った時は助けてくれる。
「アハッ!」
 これでアイドルには触れた。
「次は新しい○○少女の登場ね。」
「今までの流れでいくと次の○○少女はオリアちゃんね。」
「・・・・・・オリアちゃん!?」
 その時、近所で大声が聞こえてくる。
「事件だ! 人殺しだ!? 難事件だ!?」
 何か事件が起こったらしい。
「事件!? 人殺し!? 難事件!?」
 その声に反応する○○少女がいた。
「どうしてオリアちゃんの登場シーンは事件の発生から始まるの?」
「だってオリアちゃんは名探偵少女だから事件が起こらないと登場できないじゃない。」
「不幸がないと現れることができないなんて、呪われてるぜ!」
「誰かオリアちゃんの日常が見たい! っていう投書が多ければ事件が起こらなくても登場できるのにね。」
「でもオリアちゃんの日常は、不幸の連続よ。道を歩けば誰かが死に、マンションに引きこもればマンションでも誰かが死ぬ。」
「ダメだよ。真理亜ちゃん、ネタのオチを言っちゃあ。」
「アハッ!」
 やっぱり呪われているオリア。
「甘いな! 真理亜ちゃん!」
「その声は!? オリアちゃん!?」
 颯爽と現れるオリア。
「事件が私を呼んでいる! 私の名前は・・・・・・女子高生名探偵少女だ!」
 女子高生名探偵少女オリアの誕生である。
「あ、改名した。」
「私たちに名探偵少女って先に言われたのが、よっぽど悔しかったのね。」
「不幸をまき散らす少女にすれば良かったのに。」
 好き勝手言う真理亜とアリア。
「クッ!?」
 それを耐え忍ぶオリア。
「やっぱり呪われてるぜ! アハッ!」
 伏線はバッチリ。
 つづく。
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