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ラストQ サイキック

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「みんな、真面目にラストクエストを考えようよ?」
 天才ゲーム・プログラマーの姉の日向は、ストーリー展開を考えることが出来なくてスランプだった。
「みんなで日向お姉ちゃんを助けるぞ!」
「おお!」
「みんな! ニューヨークに行きたいか!」
「おお!」
 渋子たちは一致団結して、物語の創作に取り掛かる。
「高校生のモチーフはソウちゃんたちよ。名前は・・・・・・そこが問題だ!?」
 渋子はキャラクターの名前を決めるのが苦手だった。
「面倒臭いから、キャラクター名は全て元の名前をもじった名前でいいや。」
「ソウちゃんなら曹田操助。」
「やだ! 却下する! もっとカッコいい名前にしてくれ!」
「それを拒否する。」
 平行線だが生い立ちから出生の秘密、現在の人格形成まで、これで全てクリアだ。
「名前だ! 敵は名前だけだ!」
 渋子は仮の名前を付けることにした。もちろん擬人化や世界観をコンバートしても、登場人物は全員イケメンである。なぜなら、それだけで腐女子ファンが付いてくる。アハッ!
「司馬高懿。」
「佐藤アーサー。」
「織田長信。」
「鈴木ジャー。」
「高橋パルン。」
 一応だが疲れを軽減した即席の名前ができた。
「これでいいのかな? よし! これで良しとしとこう! だって名前を決めるのって面倒臭いんだもん。アハッ!」
 今更だが渋子は、こういう人間である。
「次に魔法やスキルの習得や売買は面倒臭いので、サイキックにしよう。」
 某巨大ロボのニュータイプみたいなものである。
「超能力少年! バビル1世よ!」
 サイキックとは、超能力のことである。魔法というよりは、スキルという言葉を使った方が正しい。超能力を現代ドラマに実装する新しい物語である。
「超能力にはどんな種類があるのかしら?」
「我、ソウちゃんの名において命じる! 死ね!」
「それはコード・抜けた。」
 超能力の一つ。相手を命令に従わせる。カリスマ力。
「我、シバちゃんの名において命じる! 燃えろ!」
「まあ、魔法の置き換えね。」
 超能力の一つ。魔法的使用。サイキックを使うには体力を消費する。
「我、アーちゃんの名において命じる! 聖剣エクスカリバー!」
「魔法の次は武器への置き換えね。」
 超能力の一つ。武器的使用。サイキックの強弱は能力者のレベル次第。
「我、ノブちゃんの名において命じる! 銃の三連続撃ち!」
「連続サイキックもありね。」
 超能力の一つ。サイキックの連続使用。今の思考されているのは全てハイスペックの超能力者。
「我、ジャーちゃんの名において命じる! 見える! 私にも敵が見えるぞ!」
「ニュータイプが感じるというやつね。」
 超能力の一つ。敵や危険を察知する力。超能力者の基本である。
「我、パルちゃんの名において命じる! お宝は頂いたぜ。悪く思うなよな。」
「モノを引き寄せる力や、温泉の女湯を覗く力ね。」
 超能力者イコール変態の法則である。
「これだけ考えるだけでも、新しいことを考えるのでワクワク・ドキドキだわ! 楽しい! アハッ!」
 渋子は大喜びなサイキック企画であった。
「あの・・・・・・ラスボスはどうするのよ?」
 日向は一人蚊帳の外で戸惑っていた。
 つづく。
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