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禁止、化学兵器

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「アトミックボムとバスターランチャーを禁止します!」
「ええー!? 戦闘なんか一撃ドッカンでいいじゃない!?」
「ダメです! 剣と原子爆弾じゃ、破壊力に差があり過ぎるの!」
「お姉ちゃんのケチ!」
 こうして渋子の化学兵器は禁止された。
「殿、姉妹で争うのは良くありません。今後の後継者問題に発展してしまいます。こういうのはどうでしょう。課金者は化学兵器が買えて、どれだけクエストの人を殺した数や、建物の破壊率を競うことができる。無課金者は普通に剣や槍で従来の三国志の世界の武器で戦ってもらうというのは?」
「さすが孔明! 頭いい!」
「殿に褒めて頂き光栄です。」
 最強の軍師、諸葛亮孔明は的確にゲーム開発のアイデアを出してくれる。
「メモしておかなくっちゃ。カキカキと。」
 孔明のアイデアをメモに書きパクる姉の日向。
「さあ! 次、行ってみよう!」
「おお!」
 渋野姉妹は第4クエストに進む。
「はあ・・・・・・はあ・・・・・・歴史書を読むのも大変だわ!?」
 姉の日向はゲームのシナリオを考える手前、曹操の歴史書を読んでいた。膨大な資料に読むのが疲れて肩が凝ってしまう。
「日向お姉ちゃん、もしも私が側にいたら肩を揉んであげられるのに。クスン。」
「ありがとう。渋子。なんてカワイイ妹なのかしら。」
「やったー! 私はカワイイ! お姉ちゃんに褒められた! アハッ!」
「何としてもゲームを作り終えて、妹を救い出さなくっちゃ!」
 麗しい姉妹愛である。妹が姉のために。姉は妹のために頑張るのであった。
「クエスト4は、曹操軍と呂布軍ね。」
「呂布?」
「呂布奉先は三国志で一番強い武将よ。誰よりも強かったんだから。渋子、絶対に近づいたらダメよ。殺されちゃうんだから。」
「大丈夫だよ。私、近づかないから。」
 渋子の第4クエストが始まる。
「渋野ピヨコ! 略して渋子の名において命じる! いでよ! 巨大ロボット! バニーちゃん!」
 渋子の呼びかけに応じて、どこからか巨大ロボットのバニーガールが飛んでくる。姉の日向が巨大ロボットのプログラミングを終えて実装していたのだ。
「必殺! バニー・スタンピング!」
「うさ!うさ! うさ! うさ! うさ! うさ! うさ! うさ! うさ!」  巨大ロボのバニーガールが曹操と呂布の軍勢を踏みまくり細切れミンチにしていく。
「やったー! クエストをクリアだー! アハッ!」
 確かに渋子は近づかないので自分の手を汚していない。
 つづく。
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