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新しい命

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「ああ~沖縄っていいな。大阪は酸素が薄かったです。生き返るです!」
 那覇は沖縄に帰って来て、沖縄を満喫している。
「あなた、ご飯が出来たわよ。」
「はい~。」
 安室との新婚生活もバッチリである。
「青い空! 白い雲! そして我が家には安室ちゃん! 僕は生きてて良かったです!」
 那覇は幸せを噛み締めている。
「安室ちゃんも甲子園で投げる僕を応援に来てくださいね。」
「無理。」
 初めての甲子園出場なので安室を観戦に誘うも断られてしまう。
「え? どうしてですか?」
「だって、大阪って、大気汚染で毒ガスの中を防護マスクをつけて、大阪人って暮らしているんでしょ? それに噂では入国するのにパスポートがいるって聞いたわよ。」
「なんですとー!? そうだったのか!? 大阪!? 恐るべし!?」
 日本の中で大阪だけは独特の文化であった。
「そんな空気の悪い所に行って、お腹の赤ちゃんに何かあったらどうするのよ?」
「そうですね。大阪は空気が悪いですからね・・・・・・って!? 赤ちゃん!?」
「4カ月目です。」
 なんと安室が妊娠していることを初めて知った那覇。10代の性欲はお盛んである。
「やったー! これで僕もパパになるです!」
「私はママよ!」
「ありがとうです! 安室ちゃん!」
「那覇くんが頑張ったおかげよ!」
 那覇と安室は新しい生命の誕生で18歳で子供の親になるのだ。
「でも安室ちゃんが応援に来てくれないんなら、僕も甲子園に出場するのやめようかな? 安室ちゃんのいない甲子園は甲子園じゃないです。」
 甲子園を辞退しようとする那覇。
「何を言っているのよ。あなたは死んだデニーくんのためにも甲子園にでないとダメよ。彼の夢を叶えるために野球を始めたんでしょ? そのためにメジャーリーガーもやめたんだから。」
「ええー!? デニーくんは、いじめっ子だったからどうでもいいです。僕は安室ちゃんと赤ちゃんの側にいたいです。お金も腐るほどありますからね。」
 今や那覇家は大富豪である。
「じゃあ、私たちの赤ちゃん誕生の記念に行って来て。そして赤ちゃんのために甲子園で優勝してきて。」
「はい! 安室ちゃんが望むなら、子供のために甲子園で優勝するです!」
「よろしくね。パパ。」
「パパ。いい響きです。安室ちゃん、がんばって、二人目を作るです!」
「バカ。」
 こうして那覇は甲子園で優勝を目指すのであった。
 つづく。
 
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