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12日目 ドラゴン バエ
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「ナイモンしようぜ! んん? おまえは誰だ?」
サトはナイト・オブ・モンスターというスマホのカード・ゲームで楽しく遊んでいる。
「俺はバエ! 転校生だ! よろしく!」
バエは普通の10才の男の子。
「ナイモン・ファイトも始めてやるんだ! お手柔らかに!」
「そうなんだ! 分からない所は僕に聞いて! 何でも教えるよ!」
サトはバエを無警戒で仲良くなろうとする。
「ナイモン! ファイト!」
サトとバエの戦いを始める。
「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」
「スラスラ!」
サトはスラちゃんをナイモン・カードから呼び出す。
「スラちゃん! 鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身!」
スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライム・ナイトに変身した。
「どう? 僕のスライム・ナイト! カッコイイでしょ!」
「そうだね。今度は俺の番だ! 俺のナイトもカッコイイよ!」
バエはナイモン・カードを取り出す。
「バエの名において命じる! いでよ! 悪魔バエル!」
「バエバエ!」
バエはナイモン・カードから悪魔バエルを呼び出す。
「悪魔!? 悪魔のナイモン・カードなんかあったのか!? そんなものどこで手に入れたんだよ!?」
「ガチャ! ワッハッハー!」
困った時はガチャか、親がゲーム運営会社で働いているなのだ。バエは平気な顔で嘘を吐く。
「初めて見たわ!? 悪魔のナイモン・カード!? 超レアだね!?」
「人間がビビる姿を見るのは気持ちがいいな! ワッハッハー!」
まだビビっているサト。
「悪魔バエル! 鎧に変身だ!」
「バエバエ!」
「ナイモン。変身。」
悪魔バエルは鎧に変身し、バエの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 悪魔の騎士。バエル・ナイト。」
バエはバエル・ナイトに変身した。
「悪いが戦う前から俺の勝ちだな! 蹂躙してやるぜ! ワッハッハー!」
「それはどうかな?」
「なに?」
「ちょうどいい。僕も試してみたいことがあるんだ!」
サトとバエは対峙する。
「スラエル! 進化するぞ!」
「スラスラ! エルエル!」
「ナイモン! 進化!」
スラちゃんの鎧が光り輝く。
「ナイト・オブ・モンスター! 光スライムの騎士! スライム・ライト・ナイト!」
サトはスライム・ライトの騎士に進化した。
「バカな!? まるで光の騎士ではないか!?」
はい。その通り。光の騎士が正体をバレない様にスライム・アーマーをまとっているだけの省エネ型のナイモンである。
「いいだろう! 悪魔の力を思い知らせてやる!」
「こい! 悪魔騎士! 光に滅してやる!」
サトとバエは戦いを始める。
「いくぞ! バエ! くらえ! スライム・ライト・ソード! でやあ!」
「しゃらくさい! デビル・バエル・ソード! うりゃあ!」
サトとバエが斬り合う。
「ギャア!」
バエは倒された。
「やったー! 勝った! 悪魔に勝てたぞ! わ~い!」
勝利に大喜びのサト。
「クソッ!? 悪魔の俺が負けるなんて!?」
バエは敗戦が信じられなかった。
「やったー! 対人戦! 初勝利だ! わ~い!」
サトは勢いに乗る。
「じゃあ、悪魔のカードはもらうよ! イエース!」
サトはバエから悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れた。
「え? 俺、そのカードしか持ってないんだけど?」
バエは悪魔バエルのナイモン・カードしか持っていなかった。
「そんなことは知らない。ルールはルールだもん。アハッ!」
「そんな!? 俺はそんなことは知らないぞ!?」
バエはパニくる。
「仕方がないな。スライムのカードを1枚あげよう。ほい!」
サトはバエにスライムのカードを与えた。
「あ、ありがとう・・・・・・。」
バエはショックで言葉を失った。
「やったー! 超レアなナイモン・カードをゲットしたぜ! わ~い!」
サトは大喜び。
「よし! 次は物語だ!」
サトは冒険を始める。
「愚かな。これではまるで人間みたいではないか・・・・・・。」
悪魔バエルは現実世界から物語に戻っていた。
「知らなかった・・・・・・。俺も負けると自分のカードを取られるなんて・・・・・・。」
まだ悪魔バエルは傷心だった。
「二度と対人戦なんかやるもんか! ・・・・・・んん? そうか! 勝って取り戻せばいいんだ! ワッハッハー! やる気が出たぞ! ワッハッハー!」
悪魔バエルの舌は乾く前に潤う。
「俺にスライムから始めろというのか!? ギャアアアアアアー!」
悪魔バエルの先は長い。
「おかえり! サト!」
「ただいま! エル!」
物語を始めると陽気な光の精霊エルフが笑顔で出迎えてくれる。
「エル! 聞いてくれ! 対人戦で初めて勝ったぞ!」
「そうだろう。そうだろう。スライム・ライト・ナイトなら勝って当然よね! アハッ!」
光の精霊エルフはサトの初勝利を喜ぶ。
「そしたら悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れちゃった!」
「おお! すごいな! 悪魔のカードか! アハッ! ・・・・・・はあっ!?」
サトが悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れたと聞いて耳を疑う光の精霊エルフ。
「そんなことがあるのか!?」
「ほれ!」
サトは悪魔バエルのナイモン・カードを光の精霊エルフに見せる。
「ゲッ!? 本当だ!? もしかして対人で戦った相手は悪魔バエルが人間の姿をして参戦していたのでは?」
「そんなことこそあるかよ! 悪魔は悪魔だぜ! 人間にはなれないだろうよ! アハッ!」
大正解な光の精霊エルフ。
「ということは、これからは悪魔のナイモン・カードもいっぱい出てくるんだな!? 悪魔バエルに続く第二の悪魔が現れるかもしれないな!?」
第二悪魔アガレスが現れるのも時間の問題であった。
「せっかくだから悪魔のナイトに変身してみようか?」
「やめときなよ! 鎧を装備した時点で呪われるよ!」
悪魔バエルのナイモン・カードは酷い言われようである。
「試しにだよ! 何かあったら光で助けてくれ! サトの名において命じる! いでよ! 悪魔バエル!」
「バエバエ!」
悪魔バエルが現れた。
「誰だ!? 俺を呼び出した奴は!?」
「僕だよ! 僕!」
「おまえは!? 光の騎士のガキ!? なんでおまえが俺を呼び出せるんだ!? まさか!? おまえが俺に対人戦で勝ったガキなのか!?」
「その通りだ!」
呼び出された悪魔バエルは記憶があった。
「悪魔バエル! おまえは僕の命令にはきいてもらうよ! ナイト・オブ・モンスターのルールでは呼び出されたナイモンは、呼び出した者に逆らうことはできないのだから! アハッ!」
「クッ!? まさに悪魔契約だ!?」
悪魔が悪魔契約を呪う。
「俺に何をさせようというんだ!?」
「バエル! 鎧になれ!」
「嫌だ! 誰が人間なんかの鎧になるもんか!」
拒否する悪魔バエル。
「では強制的に! 悪魔バエル! ナイモン! 変身!」
「ギャア!」
悪魔バエルは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 悪魔バエルの騎士! デビル・ナイト・バエル!」
サトは悪魔騎士になった。
「これで悪魔の力も僕のものだな! アハッ!」
「物語のバエルも優しくなってるといいわね! アハッ!」
サトは悪魔バエルと仲良くなった。
「悪魔の力を使ってみようか? 属性は闇かな? 闇の魔法とか使えるんじゃない? 即死の魔法デスとか?」
「怖~い! そんなの使っていたら、そのうち闇に呑み込まれるわよ!」
「それはそれで面白いかも! アハッ!」
気軽なサト。
「エル! 次の物語は?」
「魔王の城の門にドラゴンが現れたんだって。怖いから人々が困っているの。サト! ドラゴンを倒しに行こう!」
「おお! 魔王の城に行くぞ! いよいよ! 最終決戦だ! とう!」
サトは魔王の城に向かう。
「おいおい!? バエルの奴は何をやっているんだ!? 人間なんかと仲良くしやがって!?」
その様子を遠くから眺めている者がいた。
「悪魔が人間と仲良くするなんて許されることではないぞ! この悪魔アガレス様が見たからには人間もバエルも許さないぞ! ワッハッハー!」
現れたのは悪魔アガレス。遂に第二の悪魔が現れた。
「やって来ました! 魔王の城! ゲゲゲッ!? 門の所にドラゴンが待ち構えている!?」
「長かった! ここまでの道のり! クスン!」
サトは晴れの魔王の城の門に着いた。
「よし! がんばるぞ!」
サトは気合を入れる。
「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」
「スラスラ!」
サトはナイモン・カードからスラちゃんを呼び出す。
「よろしく! スラちゃん!」
「スラ!」
「スラちゃん! いよいよ魔王の城だ! 一緒にドラゴンを倒そう!」
「スラ!」
一致団結するサトとスラちゃん。
「私もいるわよ! アハッ!」
「ごめんごめん!」
忘れられていた光の精霊エルフ。
「最終決戦だ! いくぞ! スラちゃん! エル!」
「スラ!」
「おお!」
サトたちは気合を入れる。
「スラちゃん! 鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身! チェンジ!」
スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライムの騎士になった。
「いくぞ! エル!」
「おお!」
「ナイモン! 進化! エボリューション!」
光の精霊エルフがスライムの鎧と一つになっていく。
「ナイト・オブ・モンスター! 光のスライムの騎士! スライム・ライト・ナイト!」
サトは光のスライムの騎士になった。
「ちなみにスラちゃんとエルは合体できたけど、三人目って合成できるのかな?」
サトは良からぬことを考える。
「サト! あんた何を考えてるのよ?」
スラエルは嫌な予感がする。
「バエルも混ぜたら最強になるんじゃないかな~っと思った! アハッ!」
サトは悪魔バエルも混ぜるつもりだった。
「やめい! 光の精霊の私と悪魔なんて対極の最悪のツイン・ドライブよ!」
「そうかな? 光と闇の属性が使えたら最強の騎士になれると思うんだけどな! アハッ!」
サトは夢見る10才の男の子なので発想が柔軟であった。
「よし! いくぞ!」
サトは気合を入れる。
「俺はバエル。悪魔・・・・・・のはず!?」
悪魔バエルは対人戦で負けてから不安定だった。
「なんで人間と契約せねばならないんだ!?」
悪魔バエルは対人戦でサトに負けてナイモン・カードを取られてしまった。
「俺は俺のナイモン・カードを取り返す!」
悪魔バエルは対人戦でサトに勝利して自分のカードを取り戻すと決意する。
「ガチャをするお金はないので、スライムから戦って徐々に強くするしかない! いくぞ! タマネギ畑!」
悪魔バエルはスライム畑に向かうのであった。
「ドラドラ!」
「魔王の城の門番のドラゴンよ!」
「ドラゴンだらけだ!?」
遂にサトは魔王の城の門にたどり着いた。ドラゴンたちが魔王の城の門を守っていた。
「ドラドラ! ファイア!」
ドラゴンは口から火を吐いて攻撃。
「ギャア!」
サトはダメージを受ける。
「強い!? さすがドラゴンだ!? でもスライム・ライト・ナイトの僕なら勝てるはずだ!」
サトは自分の強さに自信があった。
「よし! いくぞ! ドラゴン! くらえ! スライム・ライト・ソード! でやあ! 27連撃!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴンは倒された。
「やったー! ドラゴンを倒したぞ! ドラゴンのナイモン・カードだ! わ~い!」
サトはドラゴンのナイモン・カードを手に入れた。
「よし! ドラゴンのナイモン・カードを試してみよう! サトの名において命じる! いでよ! ドラちゃん!」
「ドラドラ!」
サトはナイモン・カードからドラゴンのドラちゃんを呼び出す。
「ドラちゃん! 鎧に変身だ!」
「ドラ!」
「ナイモン! 変身!」
ドラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! ドラゴンの騎士! ドラゴン・ナイト! 参上!」
サトはドラゴンの騎士に変身した。
「よし! ドラゴンを倒しまくるぞ!」
サトはドラゴンと戦いまくる。
「ドラドラ!」
ドラゴンたちが現れた。
「出たな! ドラゴン! くらえ! ドラゴン・ソード! でやあ! 27連撃!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴンたちを倒した。
「よし! ガンガンいくぞ!」
サトはドラゴンを倒しまくる。
「よし! ドラゴンを倒しきったぞ!」
サトはドラゴンをほぼ全て倒した。
「あれ? なんかクリスタルが落ちている。」
サトはクリスタルを拾った。
「それはクラウディ・クリスタルよ! これでレインボーブリッジをかけるための3つの材料が揃ったわ!」
サトはサン・ストーン、レイン・ロッド、クラウディ・クリスタルの3つを手に入れた。
ピカーン!
「あれは!? 虹の橋だ!?」
「きれい! アハッ!」
3つの材料が一つになりレインボーブリッジをかける。
「よし! これで魔王の城に行けるぞ!」
サトは気合を入れる。
「遂に会えるのね。魔王・・・・・・。」
光の精霊エルフは魔王を知っているみたいだった。
「エル。なんか言った?」
「サト。魔王の真実を知っても驚かないでね。」
「え?」
珍しく真顔な光の精霊エルフ。
「哀れなドラゴンたちよ! おまえたちの無念を晴らさせてやるぞ! デビル・ヒュージ!」
悪魔バエルが魔力でやられたドラゴンたちを一つに合体させていく。
ドラドラ!
「巨大なドラゴンだ!?」
ドラゴン・ビックが現れた。
「ドラドラ! ファイア!」
ドラドラ・ビックの攻撃。
「ギャア!」
サトはダメージを受ける。
「よし! いくぞ! エル! 光の騎士になるぞ!」
「おお!」
「ナイモン! 変身!」
光の精霊エルフは光の鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 光の騎士! ライト・ナイト! 参上!」
サトは光の騎士に変身した。
「いくぞ! エル!」
「おお!」
「光の速度で移動! スピード・オブ・ライト!」
サトは光の速さで光速移動する。
「ドラドラ!?」
ドラゴン・ビックは光の騎士のサトの光速の動きに翻弄される。
「いくぞ! ドラゴン! くらえ! 必殺! ライト・ソード・スラッシュー!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴン・ビックを倒した。
「やったー! ドラゴンを倒したぞ! わ~い!」
サトは勝利を喜んだ。
ピロロロローン!
「やったー! レベルアップだ!」
サトのレベルが28になった。
「ドラゴン。手ごわい相手だった。」
サトはゴーレムとの戦いの余韻に浸る。
ピキーン!
サトは嫌な気配を感じとる。
「バエル! 契約もしたし仲良くしようぜ?」
「誰がするか!?」
悪魔バエルが現れた。
「おまえに対人戦で負けたおかげで俺はタマネギ畑のスライムから戦って、ナイモン・カードを一から集めているんだぜ!? この屈辱! おまえに分かるか?」
「分かんない。だって僕10才の子供だもん。アハッ!」
悪魔バエルの苦労をサトはこなしてきた。
「光の騎士! おまえを倒して俺のカードを取り戻す!」
「そうはいくか! バエル! おまえも僕のお友達になれ!」
サトと悪魔バエルの意地と意地がぶつかり合う。
「いくぞ! バエル! 必殺! ライト・ソード・スラッシュー! でやあ! 28連撃!」
「くらえ! 必殺! バエル・ソード・スラッシュー!! 30連撃!」
サトと悪魔バエルの攻撃。
「ギャア!?」
レベルで上回る悪魔バエルの攻撃がサトにダメージを与える。
「俺はナイモン・カードを集めるのに忙しい! それに、おまえは魔王を見たらゾッとするぞ! さらばだ! ワッハッハー!」
悪魔バエルは闇に消えていった。
「魔王を見たらゾッとする? いったい何のことだろう?」
首を傾げるサト。
「バエル。あいつは魔王の正体を知っているんだわ・・・・・・。」
渋い顔をする光の精霊エルフ。
「俺が魔王になる日まで後1日だ! ワッハッハー! さあ。洞窟にコウモリを倒しに行こうっと。」
悪魔だけどバエルは憎めないキャラクターだった。
「何はともあれ、レインボーブリッジをかけたわよ! アハッ!」
「よし! 明日は魔王と対決だ!」
サトの冒険はつづく。
サトはナイト・オブ・モンスターというスマホのカード・ゲームで楽しく遊んでいる。
「俺はバエ! 転校生だ! よろしく!」
バエは普通の10才の男の子。
「ナイモン・ファイトも始めてやるんだ! お手柔らかに!」
「そうなんだ! 分からない所は僕に聞いて! 何でも教えるよ!」
サトはバエを無警戒で仲良くなろうとする。
「ナイモン! ファイト!」
サトとバエの戦いを始める。
「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」
「スラスラ!」
サトはスラちゃんをナイモン・カードから呼び出す。
「スラちゃん! 鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身!」
スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライム・ナイトに変身した。
「どう? 僕のスライム・ナイト! カッコイイでしょ!」
「そうだね。今度は俺の番だ! 俺のナイトもカッコイイよ!」
バエはナイモン・カードを取り出す。
「バエの名において命じる! いでよ! 悪魔バエル!」
「バエバエ!」
バエはナイモン・カードから悪魔バエルを呼び出す。
「悪魔!? 悪魔のナイモン・カードなんかあったのか!? そんなものどこで手に入れたんだよ!?」
「ガチャ! ワッハッハー!」
困った時はガチャか、親がゲーム運営会社で働いているなのだ。バエは平気な顔で嘘を吐く。
「初めて見たわ!? 悪魔のナイモン・カード!? 超レアだね!?」
「人間がビビる姿を見るのは気持ちがいいな! ワッハッハー!」
まだビビっているサト。
「悪魔バエル! 鎧に変身だ!」
「バエバエ!」
「ナイモン。変身。」
悪魔バエルは鎧に変身し、バエの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 悪魔の騎士。バエル・ナイト。」
バエはバエル・ナイトに変身した。
「悪いが戦う前から俺の勝ちだな! 蹂躙してやるぜ! ワッハッハー!」
「それはどうかな?」
「なに?」
「ちょうどいい。僕も試してみたいことがあるんだ!」
サトとバエは対峙する。
「スラエル! 進化するぞ!」
「スラスラ! エルエル!」
「ナイモン! 進化!」
スラちゃんの鎧が光り輝く。
「ナイト・オブ・モンスター! 光スライムの騎士! スライム・ライト・ナイト!」
サトはスライム・ライトの騎士に進化した。
「バカな!? まるで光の騎士ではないか!?」
はい。その通り。光の騎士が正体をバレない様にスライム・アーマーをまとっているだけの省エネ型のナイモンである。
「いいだろう! 悪魔の力を思い知らせてやる!」
「こい! 悪魔騎士! 光に滅してやる!」
サトとバエは戦いを始める。
「いくぞ! バエ! くらえ! スライム・ライト・ソード! でやあ!」
「しゃらくさい! デビル・バエル・ソード! うりゃあ!」
サトとバエが斬り合う。
「ギャア!」
バエは倒された。
「やったー! 勝った! 悪魔に勝てたぞ! わ~い!」
勝利に大喜びのサト。
「クソッ!? 悪魔の俺が負けるなんて!?」
バエは敗戦が信じられなかった。
「やったー! 対人戦! 初勝利だ! わ~い!」
サトは勢いに乗る。
「じゃあ、悪魔のカードはもらうよ! イエース!」
サトはバエから悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れた。
「え? 俺、そのカードしか持ってないんだけど?」
バエは悪魔バエルのナイモン・カードしか持っていなかった。
「そんなことは知らない。ルールはルールだもん。アハッ!」
「そんな!? 俺はそんなことは知らないぞ!?」
バエはパニくる。
「仕方がないな。スライムのカードを1枚あげよう。ほい!」
サトはバエにスライムのカードを与えた。
「あ、ありがとう・・・・・・。」
バエはショックで言葉を失った。
「やったー! 超レアなナイモン・カードをゲットしたぜ! わ~い!」
サトは大喜び。
「よし! 次は物語だ!」
サトは冒険を始める。
「愚かな。これではまるで人間みたいではないか・・・・・・。」
悪魔バエルは現実世界から物語に戻っていた。
「知らなかった・・・・・・。俺も負けると自分のカードを取られるなんて・・・・・・。」
まだ悪魔バエルは傷心だった。
「二度と対人戦なんかやるもんか! ・・・・・・んん? そうか! 勝って取り戻せばいいんだ! ワッハッハー! やる気が出たぞ! ワッハッハー!」
悪魔バエルの舌は乾く前に潤う。
「俺にスライムから始めろというのか!? ギャアアアアアアー!」
悪魔バエルの先は長い。
「おかえり! サト!」
「ただいま! エル!」
物語を始めると陽気な光の精霊エルフが笑顔で出迎えてくれる。
「エル! 聞いてくれ! 対人戦で初めて勝ったぞ!」
「そうだろう。そうだろう。スライム・ライト・ナイトなら勝って当然よね! アハッ!」
光の精霊エルフはサトの初勝利を喜ぶ。
「そしたら悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れちゃった!」
「おお! すごいな! 悪魔のカードか! アハッ! ・・・・・・はあっ!?」
サトが悪魔バエルのナイモン・カードを手に入れたと聞いて耳を疑う光の精霊エルフ。
「そんなことがあるのか!?」
「ほれ!」
サトは悪魔バエルのナイモン・カードを光の精霊エルフに見せる。
「ゲッ!? 本当だ!? もしかして対人で戦った相手は悪魔バエルが人間の姿をして参戦していたのでは?」
「そんなことこそあるかよ! 悪魔は悪魔だぜ! 人間にはなれないだろうよ! アハッ!」
大正解な光の精霊エルフ。
「ということは、これからは悪魔のナイモン・カードもいっぱい出てくるんだな!? 悪魔バエルに続く第二の悪魔が現れるかもしれないな!?」
第二悪魔アガレスが現れるのも時間の問題であった。
「せっかくだから悪魔のナイトに変身してみようか?」
「やめときなよ! 鎧を装備した時点で呪われるよ!」
悪魔バエルのナイモン・カードは酷い言われようである。
「試しにだよ! 何かあったら光で助けてくれ! サトの名において命じる! いでよ! 悪魔バエル!」
「バエバエ!」
悪魔バエルが現れた。
「誰だ!? 俺を呼び出した奴は!?」
「僕だよ! 僕!」
「おまえは!? 光の騎士のガキ!? なんでおまえが俺を呼び出せるんだ!? まさか!? おまえが俺に対人戦で勝ったガキなのか!?」
「その通りだ!」
呼び出された悪魔バエルは記憶があった。
「悪魔バエル! おまえは僕の命令にはきいてもらうよ! ナイト・オブ・モンスターのルールでは呼び出されたナイモンは、呼び出した者に逆らうことはできないのだから! アハッ!」
「クッ!? まさに悪魔契約だ!?」
悪魔が悪魔契約を呪う。
「俺に何をさせようというんだ!?」
「バエル! 鎧になれ!」
「嫌だ! 誰が人間なんかの鎧になるもんか!」
拒否する悪魔バエル。
「では強制的に! 悪魔バエル! ナイモン! 変身!」
「ギャア!」
悪魔バエルは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 悪魔バエルの騎士! デビル・ナイト・バエル!」
サトは悪魔騎士になった。
「これで悪魔の力も僕のものだな! アハッ!」
「物語のバエルも優しくなってるといいわね! アハッ!」
サトは悪魔バエルと仲良くなった。
「悪魔の力を使ってみようか? 属性は闇かな? 闇の魔法とか使えるんじゃない? 即死の魔法デスとか?」
「怖~い! そんなの使っていたら、そのうち闇に呑み込まれるわよ!」
「それはそれで面白いかも! アハッ!」
気軽なサト。
「エル! 次の物語は?」
「魔王の城の門にドラゴンが現れたんだって。怖いから人々が困っているの。サト! ドラゴンを倒しに行こう!」
「おお! 魔王の城に行くぞ! いよいよ! 最終決戦だ! とう!」
サトは魔王の城に向かう。
「おいおい!? バエルの奴は何をやっているんだ!? 人間なんかと仲良くしやがって!?」
その様子を遠くから眺めている者がいた。
「悪魔が人間と仲良くするなんて許されることではないぞ! この悪魔アガレス様が見たからには人間もバエルも許さないぞ! ワッハッハー!」
現れたのは悪魔アガレス。遂に第二の悪魔が現れた。
「やって来ました! 魔王の城! ゲゲゲッ!? 門の所にドラゴンが待ち構えている!?」
「長かった! ここまでの道のり! クスン!」
サトは晴れの魔王の城の門に着いた。
「よし! がんばるぞ!」
サトは気合を入れる。
「サトの名において命じる! いでよ! スラちゃん!」
「スラスラ!」
サトはナイモン・カードからスラちゃんを呼び出す。
「よろしく! スラちゃん!」
「スラ!」
「スラちゃん! いよいよ魔王の城だ! 一緒にドラゴンを倒そう!」
「スラ!」
一致団結するサトとスラちゃん。
「私もいるわよ! アハッ!」
「ごめんごめん!」
忘れられていた光の精霊エルフ。
「最終決戦だ! いくぞ! スラちゃん! エル!」
「スラ!」
「おお!」
サトたちは気合を入れる。
「スラちゃん! 鎧に変身だ!」
「スラ!」
「ナイモン! 変身! チェンジ!」
スラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! スライムの騎士! スライム・ナイト! 参上!」
サトはスライムの騎士になった。
「いくぞ! エル!」
「おお!」
「ナイモン! 進化! エボリューション!」
光の精霊エルフがスライムの鎧と一つになっていく。
「ナイト・オブ・モンスター! 光のスライムの騎士! スライム・ライト・ナイト!」
サトは光のスライムの騎士になった。
「ちなみにスラちゃんとエルは合体できたけど、三人目って合成できるのかな?」
サトは良からぬことを考える。
「サト! あんた何を考えてるのよ?」
スラエルは嫌な予感がする。
「バエルも混ぜたら最強になるんじゃないかな~っと思った! アハッ!」
サトは悪魔バエルも混ぜるつもりだった。
「やめい! 光の精霊の私と悪魔なんて対極の最悪のツイン・ドライブよ!」
「そうかな? 光と闇の属性が使えたら最強の騎士になれると思うんだけどな! アハッ!」
サトは夢見る10才の男の子なので発想が柔軟であった。
「よし! いくぞ!」
サトは気合を入れる。
「俺はバエル。悪魔・・・・・・のはず!?」
悪魔バエルは対人戦で負けてから不安定だった。
「なんで人間と契約せねばならないんだ!?」
悪魔バエルは対人戦でサトに負けてナイモン・カードを取られてしまった。
「俺は俺のナイモン・カードを取り返す!」
悪魔バエルは対人戦でサトに勝利して自分のカードを取り戻すと決意する。
「ガチャをするお金はないので、スライムから戦って徐々に強くするしかない! いくぞ! タマネギ畑!」
悪魔バエルはスライム畑に向かうのであった。
「ドラドラ!」
「魔王の城の門番のドラゴンよ!」
「ドラゴンだらけだ!?」
遂にサトは魔王の城の門にたどり着いた。ドラゴンたちが魔王の城の門を守っていた。
「ドラドラ! ファイア!」
ドラゴンは口から火を吐いて攻撃。
「ギャア!」
サトはダメージを受ける。
「強い!? さすがドラゴンだ!? でもスライム・ライト・ナイトの僕なら勝てるはずだ!」
サトは自分の強さに自信があった。
「よし! いくぞ! ドラゴン! くらえ! スライム・ライト・ソード! でやあ! 27連撃!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴンは倒された。
「やったー! ドラゴンを倒したぞ! ドラゴンのナイモン・カードだ! わ~い!」
サトはドラゴンのナイモン・カードを手に入れた。
「よし! ドラゴンのナイモン・カードを試してみよう! サトの名において命じる! いでよ! ドラちゃん!」
「ドラドラ!」
サトはナイモン・カードからドラゴンのドラちゃんを呼び出す。
「ドラちゃん! 鎧に変身だ!」
「ドラ!」
「ナイモン! 変身!」
ドラちゃんは鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! ドラゴンの騎士! ドラゴン・ナイト! 参上!」
サトはドラゴンの騎士に変身した。
「よし! ドラゴンを倒しまくるぞ!」
サトはドラゴンと戦いまくる。
「ドラドラ!」
ドラゴンたちが現れた。
「出たな! ドラゴン! くらえ! ドラゴン・ソード! でやあ! 27連撃!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴンたちを倒した。
「よし! ガンガンいくぞ!」
サトはドラゴンを倒しまくる。
「よし! ドラゴンを倒しきったぞ!」
サトはドラゴンをほぼ全て倒した。
「あれ? なんかクリスタルが落ちている。」
サトはクリスタルを拾った。
「それはクラウディ・クリスタルよ! これでレインボーブリッジをかけるための3つの材料が揃ったわ!」
サトはサン・ストーン、レイン・ロッド、クラウディ・クリスタルの3つを手に入れた。
ピカーン!
「あれは!? 虹の橋だ!?」
「きれい! アハッ!」
3つの材料が一つになりレインボーブリッジをかける。
「よし! これで魔王の城に行けるぞ!」
サトは気合を入れる。
「遂に会えるのね。魔王・・・・・・。」
光の精霊エルフは魔王を知っているみたいだった。
「エル。なんか言った?」
「サト。魔王の真実を知っても驚かないでね。」
「え?」
珍しく真顔な光の精霊エルフ。
「哀れなドラゴンたちよ! おまえたちの無念を晴らさせてやるぞ! デビル・ヒュージ!」
悪魔バエルが魔力でやられたドラゴンたちを一つに合体させていく。
ドラドラ!
「巨大なドラゴンだ!?」
ドラゴン・ビックが現れた。
「ドラドラ! ファイア!」
ドラドラ・ビックの攻撃。
「ギャア!」
サトはダメージを受ける。
「よし! いくぞ! エル! 光の騎士になるぞ!」
「おお!」
「ナイモン! 変身!」
光の精霊エルフは光の鎧に変身し、サトの体に装着していく。
「ナイト・オブ・モンスター! 光の騎士! ライト・ナイト! 参上!」
サトは光の騎士に変身した。
「いくぞ! エル!」
「おお!」
「光の速度で移動! スピード・オブ・ライト!」
サトは光の速さで光速移動する。
「ドラドラ!?」
ドラゴン・ビックは光の騎士のサトの光速の動きに翻弄される。
「いくぞ! ドラゴン! くらえ! 必殺! ライト・ソード・スラッシュー!」
サトの攻撃。
「ギャア!」
ドラゴン・ビックを倒した。
「やったー! ドラゴンを倒したぞ! わ~い!」
サトは勝利を喜んだ。
ピロロロローン!
「やったー! レベルアップだ!」
サトのレベルが28になった。
「ドラゴン。手ごわい相手だった。」
サトはゴーレムとの戦いの余韻に浸る。
ピキーン!
サトは嫌な気配を感じとる。
「バエル! 契約もしたし仲良くしようぜ?」
「誰がするか!?」
悪魔バエルが現れた。
「おまえに対人戦で負けたおかげで俺はタマネギ畑のスライムから戦って、ナイモン・カードを一から集めているんだぜ!? この屈辱! おまえに分かるか?」
「分かんない。だって僕10才の子供だもん。アハッ!」
悪魔バエルの苦労をサトはこなしてきた。
「光の騎士! おまえを倒して俺のカードを取り戻す!」
「そうはいくか! バエル! おまえも僕のお友達になれ!」
サトと悪魔バエルの意地と意地がぶつかり合う。
「いくぞ! バエル! 必殺! ライト・ソード・スラッシュー! でやあ! 28連撃!」
「くらえ! 必殺! バエル・ソード・スラッシュー!! 30連撃!」
サトと悪魔バエルの攻撃。
「ギャア!?」
レベルで上回る悪魔バエルの攻撃がサトにダメージを与える。
「俺はナイモン・カードを集めるのに忙しい! それに、おまえは魔王を見たらゾッとするぞ! さらばだ! ワッハッハー!」
悪魔バエルは闇に消えていった。
「魔王を見たらゾッとする? いったい何のことだろう?」
首を傾げるサト。
「バエル。あいつは魔王の正体を知っているんだわ・・・・・・。」
渋い顔をする光の精霊エルフ。
「俺が魔王になる日まで後1日だ! ワッハッハー! さあ。洞窟にコウモリを倒しに行こうっと。」
悪魔だけどバエルは憎めないキャラクターだった。
「何はともあれ、レインボーブリッジをかけたわよ! アハッ!」
「よし! 明日は魔王と対決だ!」
サトの冒険はつづく。
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