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悲しみのさんま少女
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「あなたも今日からアハ教徒! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中!
「次は目黒村でござる。」
「なんか魔界村みたいね。アハッ!」
真理亜と楓の極悪姉妹は山の手街道を制覇する度に出ていた。
「遠いな~、空でも飛べたらいいのに。」
「テレポーテーションで瞬間移動すればいいんじゃない?」
「でも一度も行ったことがない所には行けないのがお約束よね。悲しい。」
「アハッ!」
笑って誤魔化す楓。
「さあ! やって来ました! 目黒村!」
でも周囲を見渡すと何かが変だった。
「さ、さんま?」
「なぜ!? 村人はサンマの顔をしているの!?」
目黒の村人たちは顔はサンマ顔だった。
「きっと仮装行列よ! ドンキでサンマのコスプレ衣装を買ったのよ!」
「だから時代劇にドンキはないわよ! お姉ちゃん、少しズレてるよ!」
「アハッ!」
笑って誤魔化す真理亜。
「これはサンマの呪いです。」
その時、目黒に詳しそうな目黒少女が現れた。
「サンマの呪い!?」
「そうです。サンマの呪いです。目黒村は毎年、目黒のサンマ祭を行っているので、大量に食べられて殺されたサンマ立ちが悪霊になって、人々を呪っているんです。」
「なんだって!? なんて恐ろしいんだ!? 目黒村!?」
サンマの大量殺害事件が原因であった。
「どうか! サンマの呪いから目黒村の人々を救ってください! 救世主様!」
目黒少女は救いを求めていた。
「任せなさい! 私はガパオ流ムエタイの正統継承者! 時代劇覇者アハ救世主伝説の始まりね! アハッ!」
「不幸を呼ぶお姉ちゃん。でも、困った人も見捨てないのが真理亜お姉ちゃんよ。アハッ!」
こうして目黒村に呪いをかけたサンマの悪霊を退治することになった。
「目黒ちゃんはサンマをたくさん食べてしまったのね。」
「はい。実に油が乗っていておいしかったので。何匹でも食べることができました。アハッ!」
目黒少女の好きな食べ物は、もちろんサンマである。
「でも美味しくて食べ過ぎたことで、サンマの怨念が目黒村に集中し過ぎて、村人にサンマの呪いがかかってしまったんです。」
「サンマの祟りね。」
「はい。サンマさんに悪いことをしました。悲しいですね。今度からはサンマを食べる時は手を合わせて、感謝の気持ちを忘れずに食べたいと思います。」
「そうね。それならサンマも許してくれるわよ。きっと。」
呪いのサンマがいるサンマ祭の会場までやって来た。
「おかしいわね? 誰もいないわ。」
しかし、誰もいなかった。
「まさか!? 私がおバカだからサンマ祭の日を間違えたとか!?」
「そんなことはないわ。もしもお姉ちゃんが間違っていても、天才の私が間違えるはずがないわ。アハッ!」
「何よ!? 自称天才のくせに!? もっと姉を敬いなさい!」
「アハッ!」
笑って誤魔化す楓。
「誰もいない? それはそうですよ。」
「え?」
目黒少女の様子が少し変だ。
「だって、呪いのサンマ少女は私なんですから!」
「なんですと!?」
目黒少女の姿がサンマの被り物を着た、サンマの擬人化少女になっていく。
「どうして!? 君が!? さんまに!?」
「それは去年のサンマ祭のことでした。卑しい私は準備されていたサンマをフライングして100匹程食べちゃいました。「美味しい! アハッ!」その時でした。「うわあ!? サンマー!?」見る見る私の体はサンマになってしまいました。」
「恐るべきサンマ娘の誕生の悲劇の物語ね・・・・・・。」
悲劇的サンマ呪い伝説である。
「私を倒してください! そして目黒村の人々を救ってください!」
「そんな!? あなたを倒せば目黒村の人々は救われるけど、そしたらあなたはどうなるのよ!?」
「私は罪を償って天に召されるでしょう。アハッ!」
自分のみを犠牲にしても村人を助けたいという健気な目黒少女。
「ちょっと待って! あなた、時々「アハッ!」って笑うけど、もしかして、アハ教徒なの!?」
「はい。私の両親が熱狂的なアハ教徒で、その影響で私もアハ神を信仰しています。」
目黒少女はアハ教徒であった。
「おお! 同士よ! 私たちもアハ教徒なの! 私たちはお友達よ!」
「お友達!?」
「そう、お友達は絶対に助けてみせる! タイキック少女の名にかけて!」
「サイキック! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
「アハッ!」
アハ教徒の悪い所は笑って誤魔化す所である。
「サイキック少女、真理亜の名において命じる! サイキック・インスピレーション!」
真理亜は目黒少女の精神世界に旅立つ。
「サンマ! サンマ! サンマ!」
目黒少女に取り憑いているサンマのお化けが躍っていた。
「こらー! そこのサンマ!」
「サンマ!? おまえは何者だ!?」
「私はガパオ流ムエタイの正統継承者の真理亜。お友達を救うために、サンマ! おまえを倒す!」
「サンマ!? やれるものならやってみろ! おまえも呪ってやる! 食べられた大量のサンマの無念を思い知るがいい!」
「我がガパオ流は一子相伝の最強の暗殺拳。サンマ如きに負けはしない。」
「俺だってサンマ神拳の使い手だ! おまえなんかに負けるものか!」
遂に最終決戦の時が来た。
「くらえ! サンマ百裂拳!」
「ガパオ流奥義! トム・ヤム・クン!」
ただのタイキックである。
「おまえの背骨は私のサイコキネシスで抜き取った。おまえはもう死んでいる。」
「ば、ばかな!? サンマが負けるなんて!? アベシー!?」
呪いのサンマは天に召された。
「助けてくれて、ありがとうございます。アハッ!」
「何を言っているの。私たちはお友達よ。アハッ!」
「お友達がどんどん増えていくね。アハッ!」
めでたし、めでたし。
つづく。
真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中!
「次は目黒村でござる。」
「なんか魔界村みたいね。アハッ!」
真理亜と楓の極悪姉妹は山の手街道を制覇する度に出ていた。
「遠いな~、空でも飛べたらいいのに。」
「テレポーテーションで瞬間移動すればいいんじゃない?」
「でも一度も行ったことがない所には行けないのがお約束よね。悲しい。」
「アハッ!」
笑って誤魔化す楓。
「さあ! やって来ました! 目黒村!」
でも周囲を見渡すと何かが変だった。
「さ、さんま?」
「なぜ!? 村人はサンマの顔をしているの!?」
目黒の村人たちは顔はサンマ顔だった。
「きっと仮装行列よ! ドンキでサンマのコスプレ衣装を買ったのよ!」
「だから時代劇にドンキはないわよ! お姉ちゃん、少しズレてるよ!」
「アハッ!」
笑って誤魔化す真理亜。
「これはサンマの呪いです。」
その時、目黒に詳しそうな目黒少女が現れた。
「サンマの呪い!?」
「そうです。サンマの呪いです。目黒村は毎年、目黒のサンマ祭を行っているので、大量に食べられて殺されたサンマ立ちが悪霊になって、人々を呪っているんです。」
「なんだって!? なんて恐ろしいんだ!? 目黒村!?」
サンマの大量殺害事件が原因であった。
「どうか! サンマの呪いから目黒村の人々を救ってください! 救世主様!」
目黒少女は救いを求めていた。
「任せなさい! 私はガパオ流ムエタイの正統継承者! 時代劇覇者アハ救世主伝説の始まりね! アハッ!」
「不幸を呼ぶお姉ちゃん。でも、困った人も見捨てないのが真理亜お姉ちゃんよ。アハッ!」
こうして目黒村に呪いをかけたサンマの悪霊を退治することになった。
「目黒ちゃんはサンマをたくさん食べてしまったのね。」
「はい。実に油が乗っていておいしかったので。何匹でも食べることができました。アハッ!」
目黒少女の好きな食べ物は、もちろんサンマである。
「でも美味しくて食べ過ぎたことで、サンマの怨念が目黒村に集中し過ぎて、村人にサンマの呪いがかかってしまったんです。」
「サンマの祟りね。」
「はい。サンマさんに悪いことをしました。悲しいですね。今度からはサンマを食べる時は手を合わせて、感謝の気持ちを忘れずに食べたいと思います。」
「そうね。それならサンマも許してくれるわよ。きっと。」
呪いのサンマがいるサンマ祭の会場までやって来た。
「おかしいわね? 誰もいないわ。」
しかし、誰もいなかった。
「まさか!? 私がおバカだからサンマ祭の日を間違えたとか!?」
「そんなことはないわ。もしもお姉ちゃんが間違っていても、天才の私が間違えるはずがないわ。アハッ!」
「何よ!? 自称天才のくせに!? もっと姉を敬いなさい!」
「アハッ!」
笑って誤魔化す楓。
「誰もいない? それはそうですよ。」
「え?」
目黒少女の様子が少し変だ。
「だって、呪いのサンマ少女は私なんですから!」
「なんですと!?」
目黒少女の姿がサンマの被り物を着た、サンマの擬人化少女になっていく。
「どうして!? 君が!? さんまに!?」
「それは去年のサンマ祭のことでした。卑しい私は準備されていたサンマをフライングして100匹程食べちゃいました。「美味しい! アハッ!」その時でした。「うわあ!? サンマー!?」見る見る私の体はサンマになってしまいました。」
「恐るべきサンマ娘の誕生の悲劇の物語ね・・・・・・。」
悲劇的サンマ呪い伝説である。
「私を倒してください! そして目黒村の人々を救ってください!」
「そんな!? あなたを倒せば目黒村の人々は救われるけど、そしたらあなたはどうなるのよ!?」
「私は罪を償って天に召されるでしょう。アハッ!」
自分のみを犠牲にしても村人を助けたいという健気な目黒少女。
「ちょっと待って! あなた、時々「アハッ!」って笑うけど、もしかして、アハ教徒なの!?」
「はい。私の両親が熱狂的なアハ教徒で、その影響で私もアハ神を信仰しています。」
目黒少女はアハ教徒であった。
「おお! 同士よ! 私たちもアハ教徒なの! 私たちはお友達よ!」
「お友達!?」
「そう、お友達は絶対に助けてみせる! タイキック少女の名にかけて!」
「サイキック! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
「アハッ!」
アハ教徒の悪い所は笑って誤魔化す所である。
「サイキック少女、真理亜の名において命じる! サイキック・インスピレーション!」
真理亜は目黒少女の精神世界に旅立つ。
「サンマ! サンマ! サンマ!」
目黒少女に取り憑いているサンマのお化けが躍っていた。
「こらー! そこのサンマ!」
「サンマ!? おまえは何者だ!?」
「私はガパオ流ムエタイの正統継承者の真理亜。お友達を救うために、サンマ! おまえを倒す!」
「サンマ!? やれるものならやってみろ! おまえも呪ってやる! 食べられた大量のサンマの無念を思い知るがいい!」
「我がガパオ流は一子相伝の最強の暗殺拳。サンマ如きに負けはしない。」
「俺だってサンマ神拳の使い手だ! おまえなんかに負けるものか!」
遂に最終決戦の時が来た。
「くらえ! サンマ百裂拳!」
「ガパオ流奥義! トム・ヤム・クン!」
ただのタイキックである。
「おまえの背骨は私のサイコキネシスで抜き取った。おまえはもう死んでいる。」
「ば、ばかな!? サンマが負けるなんて!? アベシー!?」
呪いのサンマは天に召された。
「助けてくれて、ありがとうございます。アハッ!」
「何を言っているの。私たちはお友達よ。アハッ!」
「お友達がどんどん増えていくね。アハッ!」
めでたし、めでたし。
つづく。
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