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連撃幼女

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「私って、天才幼女! お友達になろう! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
 楓、お友達70億人キャンペーン実施中!

「か、勝てない!? 我が妹ながら、なんと恐ろしい妹をもったんだ!? アメマ!?」
 道場で真理亜が妹の楓に稽古をつけていた。
「私って、天才なので。アハッ!」
 しかし真理亜は楓には刀の腕で勝てなかった。
「譲ります!」
「え? 何を?」
「ガパオ流ムエタイの正統継承者の座を!」
「いらない。」
「え? どうして?」
「だって、私、タイキックなんかダサいのしないもん。」
「ガーン! 妹にダサいって言われた・・・・・・。」
 楓のダメ出しに落ち込む真理亜。
「しょうがない。私がお姉ちゃんに刀の稽古をつけてあげましょう。」
「本当ですか!? なんて優しい妹をもったんだ! 私は幸せ者です! アハッ!」
「こっちはおバカな姉の相手に疲れてるつーの。」
 姉よりも妹の方が強いという図。
「いくわよ! 真理亜お姉ちゃん!」
「お願いします! 楓師匠!」
 いつの間にか師になった楓の刀術稽古が始まる。
「二連撃!」
「えいえい!」
「四連撃!」
「なんですと!? 倍になった!?」
「八連撃!」
「ええー!? マジですか!?」
「十六連撃!」
「ギャアアアアアアー!? 無理無理!?」
「三十二連撃!」
「もう許してください!? これ以上叩かれたらお嫁にいけない顔になっちゃいます!? グブッ!」
「六十四連撃!」
「・・・・・・。」
 どんどんボコボコにされ、遂に天に召された真理亜。
「お、鬼だ!? 楓は連撃の鬼だ!?」
 ガパオ師匠は楓の強さを見た。人は楓のことを「連撃幼女」と呼ぶ。
「大変だ!」
 その時、道場に誰かが駆け込んできた。
「どうしたの?」
「人斬りだ! 人斬りが現れた!」
「また人斬りか!? 物騒な世の中じゃ。」
 時代劇の村を騒がせる人斬り。
「行ってきます。ガパオちゃん、お姉ちゃんの介抱よろしくね。」
「大丈夫か? 子供のおまえに人斬りの相手は・・・・・・。」
「私って、天才なので。アハッ!」
 笑顔で楓は道場を後にした。
「人斬りさんはどこにいるのかしら?」
 楓は村をブラブラと歩いている。
「キャアアアアアアー! 誰か捕まえて! スリよ! スリ!」
「どけ! どけ! どけ!」
 スリ少女が財布を吸っている現場に出くわす。
「ふう~、また、あいつか。」
 呆れる楓。
「いでよ! サイキック刀!」
 超能力で刀を出す楓。
「飛べ! 飛翔連撃!」
 楓の連撃がスリ少女を目掛けて放った連撃が飛んでいく。
「ギャアアアアアアー!?」
 見事にスリ少女に命中して足を止めた。
「何するんだい!? んん!? 楓親分!?」
「誰が親分だ。おまえの様な奴を弟子に持った覚えはない。」
「そんな冷たいことを言わないで助けてくださいよ!?」
「嫌だ。」
 そこに変な男たちが現れる。
「おまえが、こいつの親分か。」
「なんだ? おまえたちは?」
「俺たちは賽銭泥棒よ! 俺たちの獲物をこいつが横取りしやがったんだ!」
「違います! 私が先に目を付けていたんだ! それなのにこいつらが神社の再選を盗みやがったんだ!」
「はあ・・・・・・。」
 ため息しか出ない楓。
「どっちもどっちだな。」
「楓親分! 助けてください!」
「嫌だ。」
 賽銭泥棒たちは楓をジッと見つめる。
「親分なら子分の後始末は付けてもらわないとな。カワイイ幼女なら妓楼で高く売れるぜ! グワッハッハー!」
 賽銭泥棒たちは楓を売り飛ばす気だった。
「カワイイだなんて。アハッ!」
 カワイイという褒め言葉に弱い楓。
「さあ! 一緒に来てもらおうか! お嬢ちゃん!」
「はい! ついていきます!」
 可愛いと言われて素直に賽銭泥棒についていこうとする楓。良い子は悪いおじさんに付いていかないようにね。
「楓親分!? しっかりしてくださいよ!? そいつらに付いていったら身も心もボロボロにされちゃいますぜ!?」
 必死に止めるスリ少女。
「それは可愛くない!」
 我に戻る楓。
「フッ、もう少しで危ない所だった。」
 魔法が解けた楓。
「クソ! こうなったら力尽くだ! 野郎ども! やっちまえ!」
「おお!」
 賽銭泥棒10人位が楓に襲い掛かってくる。
「十連撃!」
 楓は刀から連撃を放つ。
「うわあ!?」
「ギャア!?」
「アベシ!?」
 次々と賽銭泥棒たちを打ちのめしていく。
「カワイイは勝つ! カワイイは無敵! アハッ!」
 さすが次期ガパオ流の正統継承者の楓。
「さすが楓親分だ!」
「だから親分、言うな!」
「カワイイ! 親分!」
「いや~、それほどでも! アハッ!」
 その時、賽銭泥棒の頭が起き上がる。
「クソガキに負けたとあっては賽銭泥棒の名折れだ!」
 楓に襲い掛かる賽銭泥棒。
「おまえなんぞに刀は不要。幼女奥義! 金〇キック!」
 楓の蹴りが賽銭泥棒の急所に命中する。
「ギャアアアアアアー!?」
 賽銭泥棒は口から泡を吹いて絶命した。
「私って、天才なので。アハッ!」
 可愛く笑って見せる楓。
「男の急所を蹴るなんて!? なんて恐ろしい幼女なんだ!?」
 スリ少女は幼女の楓に恐怖を感じる。
「お姉ちゃんのタイキックより、金〇キックの方がマシよ。アハッ!」
 ここに新世紀末覇者伝説が開幕する。
 つづく。
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