LAWS

渋谷かな

文字の大きさ
上 下
48 / 101

依頼殺到

しおりを挟む
「見て! 見て! LAWS国家試験の第4次の会場になりたいと日本各地から応募が殺到してるわ。」
「地域活性化の宣伝になるから、名を売りたい団体からラブコールが鳴りやまないぜ! 私たちも秘境バス探検ツアーでもやろうか?」
 望と希に宛てたラブレターが大量に送られていた。そして手紙を読む二人のJRSの目覚ましとホープ。
「私たちの路線は田舎を走っていて利益に困っています。助けてください。」
「電車もいいのですが、新幹線もやってください。」
「日本国内だけでなく、海外の路線でもやってください。」
「電車でなく、船の航路や、空の空路でもやってください。」
「乗り物だけでなく、ビルや地下でもやってください。例えば、新・六本木ヒルズ、新・東京スカイツリー、新・再開発の渋谷の地下、新・国会議事堂なんかもダンジョンにすれば面白そうですよ。」
「なんでも新・をつければ使い放題ね。」
 それでいいのだ。たぶん。
「どれも頭を使って考えないといけないようなとこばかりだな。もっと短くて楽なステージがいい。」
「そうそう。もうダンジョンの構築は終わったから、もっとシステムを突き詰めていかないといけないのに。」
 悩む二人に、目覚ましは言った。
「これなんかどうだ? 駅の数は少ないぞ。」
「どれどれ? 新・みなとみらい線!? おおー! たったの6駅しかないぞ!」
「例えば新・JR山手線一周30駅をやった私たちからすると余裕ね!」
「決めた! 新・みなとみらい線だ!」
 望と希は、新・みなとみらいに挑戦することに決めた。
「問題は、卑怯にレベルが上がりそうなところがないというところか。」
「特に伝説の武器や神様が登場してくれそうな場所もない。」
「う~ん、困った。」
 悩む望たち。
「おまえら、真面目にやれよ。」
「LAWS国家試験の試験管たちに連絡しときますね。」
 望たちは、LAWS国家試験4次を受けるのだった。

「カッカッカー! 引っかかったな! 神の回し者共目! AIロボットの崇高さを教えてやる!」
 LAWS国家試験の試験管たちは、高笑いが止まらなかった。
「こいつらは、総合直通乗り換えという言葉を知らないんだな。ワッハッハー!」
「新・みなとみらい線は、新・東急東横線から、新・東京メトロ副都心線。さらに新・西武鉄道と新・東武鉄道に繋がっているのだ! 地獄を見せてやるぜー!」
「あの、横浜からスタートですので、元町・中華街駅で終わりですよ。ニコッ。」
「なにー!? 折り返し運転にすればいいだろう!?」
 LAWS国家試験4次は、風雲急を告げるのであった。
 つづく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

処理中です...