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番外編
13話 長谷川愛音の教師生活
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「おはようございます!」
「あぁ、おはよう」
「長谷川先生、おはようございます!」
「あぁ、おはよう」
「長谷川先生、今日も綺麗だよね~」
「だよな。あれこそがホントに憧れってやつだよ」
私の名前は長谷川 愛音。
男女問わずに生徒から挨拶される私はこの学校の教師だ。
1年生の数学と生徒指導を担当している。
この仕事に就いてからもう数年が経つが、辞めるつもりはない。
他の教師たちと同様に私の指導や教育によって、生徒たちが将来に向かって希望を持てるならと常に思っている。
だからこそ私は教師である今の自分に誇りを持っている。
恋人はいるのかって?そんなのは居ないさ。
生徒や同僚から慕われるのは構わない。
だが「恋と仕事は両立しない」と言うように、恋をしていては教師の役目が務まらないとの考えから恋はしないことにしている。
ただし、現在の私にとってそれはただ一人の除けばの話である。
◇◇◇◇
「1年B組に転校生が来る?」
その話題が私に舞い込んだのは、新学期が始まってまだ間もない頃だった。
新しい生活が始まってこれからという時期に転校生とはおかしな話だ。
それも今年の春に入学してきたばかりの1年生にだ。
一体何処の誰なのだ?
まるで途中で夢を諦めてのこのこと田舎に帰ってくるような奴は。
何かしら事情があるかは知らないが、中途半端にも程がある。
しかし今更そう言ったところで転入してくることには変わらない。
仮にもこの学校に入ってくる生徒なんだ。
一人の教師として出迎えてやろうじゃないか。
しかし私はクラスを持っていない。
受け持っているのはあくまで教科と生徒指導。
その転校生に会えるのは数学の授業の時だけだ。
しかしわざわざ教室に会いに行くのは教師としてあざとい。
大人しく授業の日まで会うのは控えることにしよう。
そう心に決めつつも、教師として会う前に名前ぐらいは知っておこうと私はその転校生の名前を調べた。
すると私は目を疑った。
何故なら名前は私の 憧れの人の名前がそこにあった。
しかしながら直接会ったわけではないが、私にとってその人との出会いはおよそ2年前に遡る。
当時中学生であった彼はある規模な大会に大阪代表として出場して優勝を果たした。
私はその様子を全国で生放送されているのを偶然テレビで見かけた。
見て呉れは中学生にしては幼いそのものだが、目は輝いて純粋さが伝わってきた。
私の心は打ち抜かれた。私は、彼に恋をした。
自分でもどうかしていると思いつつも、一時的とはいえ彼は芸能界においても話題となっていくつかテレビ出演を果たし、気がつけばいつのまにかできていたファンクラブに入っていた。
完全に魅了されていた。
いつか会いたい。
その願いが叶ったと確信した。
更に彼が転校してくる日には丁度私の担当する数学の授業がある。
一体どこまで願いが通じたというんだ。
転校初日から顔を拝めるなんてこれ以上の最高はない。
「・・・チッ」
しかしその日の前日、自身のスケジュールを確認しているとその日は出張で埋まっていた。
つまり転校初日から授業で彼に会うことは叶わなくなってしまったのだ。
その予定を組んだのは奇しくも私自身だが、自らの幸せをぶち壊しにしたことに腹が立ったが、無理もないと冷静になる。
まあいい、その日しか授業ができないというわけでもない。
そう心に決めて私は出張の準備をしつつ、学校の資料をまとめるのであった。
「あぁ、おはよう」
「長谷川先生、おはようございます!」
「あぁ、おはよう」
「長谷川先生、今日も綺麗だよね~」
「だよな。あれこそがホントに憧れってやつだよ」
私の名前は長谷川 愛音。
男女問わずに生徒から挨拶される私はこの学校の教師だ。
1年生の数学と生徒指導を担当している。
この仕事に就いてからもう数年が経つが、辞めるつもりはない。
他の教師たちと同様に私の指導や教育によって、生徒たちが将来に向かって希望を持てるならと常に思っている。
だからこそ私は教師である今の自分に誇りを持っている。
恋人はいるのかって?そんなのは居ないさ。
生徒や同僚から慕われるのは構わない。
だが「恋と仕事は両立しない」と言うように、恋をしていては教師の役目が務まらないとの考えから恋はしないことにしている。
ただし、現在の私にとってそれはただ一人の除けばの話である。
◇◇◇◇
「1年B組に転校生が来る?」
その話題が私に舞い込んだのは、新学期が始まってまだ間もない頃だった。
新しい生活が始まってこれからという時期に転校生とはおかしな話だ。
それも今年の春に入学してきたばかりの1年生にだ。
一体何処の誰なのだ?
まるで途中で夢を諦めてのこのこと田舎に帰ってくるような奴は。
何かしら事情があるかは知らないが、中途半端にも程がある。
しかし今更そう言ったところで転入してくることには変わらない。
仮にもこの学校に入ってくる生徒なんだ。
一人の教師として出迎えてやろうじゃないか。
しかし私はクラスを持っていない。
受け持っているのはあくまで教科と生徒指導。
その転校生に会えるのは数学の授業の時だけだ。
しかしわざわざ教室に会いに行くのは教師としてあざとい。
大人しく授業の日まで会うのは控えることにしよう。
そう心に決めつつも、教師として会う前に名前ぐらいは知っておこうと私はその転校生の名前を調べた。
すると私は目を疑った。
何故なら名前は私の 憧れの人の名前がそこにあった。
しかしながら直接会ったわけではないが、私にとってその人との出会いはおよそ2年前に遡る。
当時中学生であった彼はある規模な大会に大阪代表として出場して優勝を果たした。
私はその様子を全国で生放送されているのを偶然テレビで見かけた。
見て呉れは中学生にしては幼いそのものだが、目は輝いて純粋さが伝わってきた。
私の心は打ち抜かれた。私は、彼に恋をした。
自分でもどうかしていると思いつつも、一時的とはいえ彼は芸能界においても話題となっていくつかテレビ出演を果たし、気がつけばいつのまにかできていたファンクラブに入っていた。
完全に魅了されていた。
いつか会いたい。
その願いが叶ったと確信した。
更に彼が転校してくる日には丁度私の担当する数学の授業がある。
一体どこまで願いが通じたというんだ。
転校初日から顔を拝めるなんてこれ以上の最高はない。
「・・・チッ」
しかしその日の前日、自身のスケジュールを確認しているとその日は出張で埋まっていた。
つまり転校初日から授業で彼に会うことは叶わなくなってしまったのだ。
その予定を組んだのは奇しくも私自身だが、自らの幸せをぶち壊しにしたことに腹が立ったが、無理もないと冷静になる。
まあいい、その日しか授業ができないというわけでもない。
そう心に決めて私は出張の準備をしつつ、学校の資料をまとめるのであった。
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