上 下
18 / 71

第十八話 『狼煙を上げろ』

しおりを挟む
 優斗が大量の魔物の暴走が起こり、キャンプ場へ魔物が押し寄せる事を全員の前で話してしまい、共同広場が大騒ぎになってしまった。 魔力感知が出来る者は、森の方へ視線を向けた。

 新成人たちの騒ぐ声が大きく共同広場で響き、大股で草地を蹴って歩く足音が近づいて来る。

 クリストフが優斗の肩を掴み、自身の方へ身体を向かせた。 眉間が寄せられ、深く溝が刻まれて目尻も吊り上がっている顔が目の前まで寄せられた。 クリストフの顔が凶悪なモノになっていた。

 鼻息も荒くなり、肩で息をして、思いっきり息を吐き出したクリストフ。

 何を言われるのか、僅かに目を見開いた優斗は、内心で叱責を受ける事を覚悟した。 背後で瑠衣たちが息を呑む音が耳に届く。 深呼吸をして少し落ち着いたクリストフが口を開いた。

 「今更、お前たちに文句を言っても仕方がない。 いずれ気づいただろうしな。 それよりも無事で良かった。 今から、迎えに行こうと思っていたところだ。 作戦を考える。 お前らも来い」
 「「「はいっ」」」

 優斗たちはクリストフから説教されずに済み、ホッと安堵した。 優斗の頭の上で弾力のある物体が乗る感触を感じる。 羽根がリズミカルに羽ばたき、フィルの不安そうな声が降りて来た。

 「ユウトっ、まものがふえていってるよっ」

 『これ以上増えると不味いかもね。 キャンプ場を囲っている森が無くなるかも』
 
 「それ、すっごい危ない状況じゃないかっ! ここの結界が、どれくらい持つのかも分からないしっ!」
 「うへぇ」

 監視スキルの内容に、優斗とフィルが焦っていると、隣で森をじっと見ていた瑠衣から声がかかった。 何か思う事がある様だ。
 
 「優斗、魔力感知が出来るようになったんだよな? どうやるんだ?」
 「えっ、えっと周囲に自分の魔力を流すんだ。 俺の場合は、空気中の水分に魔力を含ませるんだけど、魔力を含んだ水分に触れた物の魔力を感じ取れるんだ」
 「なるほどな」

 瑠衣が顎に手を当てて何かを考え込む様子を見せる。 瑠衣の魔力が溢れ出ると、一陣の風が共同広場から森の中へ吹き抜けていった。 優斗たちの白銀の髪と深緑のマントが、瑠衣の魔力を含んだ風に煽られ、波をうたせた。

 瑠衣の白銀の瞳が大きく見開かれ『こういう事か』と口から呟きが零れた。

 優斗の1回の助言だけで魔力感知が出来た事に、瑠衣から魔法のセンスを感じて、優斗と仁奈、フィルの目が大きく見開いた。 『へぇ~、やるじゃないか』と監視スキルさえも、驚きの声を上げて面白そうに笑っていた。

 新成人がざわつく中、クリストフが優斗たちを呼ぶ大きな声が聞こえる。

 急いでクリストフたちと合流した。 カラトスはまだ、エカテリー二のそばにいて、状態を確認している所らしい。 エカテリー二の幼馴染のリアアンナがいないので、リアアンナもエカテリー二の所に居るのだろう。 クリストフから、今後の作戦が新成人たちへ伝えられた。

 まず、2種類の狼煙を上げる事。 『災害』が無事に治まった事を知らせる狼煙と、魔物の暴走が起きた時に知らせる狼煙だ。 『災害』の知らせを聞いて、オースターに常駐している戦士隊が応援に駆けつけ、既に森の中を移動している事が予想できる。 危険を知らせないと、オースターの戦士隊が全滅する。

 「いいか、狼煙を上げたら戦士隊から返事の狼煙が上がる。 狼煙の内容で、後の作戦を考える。 ここは結界が張られていて、強化もしている。 だが、セーフティーエリアだからと言って、安心は出来たない。 全員、警戒体制だけは解くなっ! いいなっ!」

 新成人たちは全員が声を合わせ、『はいっ!』と返事を返した。 中には力強い返事もあったが、緊張気味に返事をした者も少なからずいた。

 狼煙を上げる準備で、皆がせわしくなく動く中、草地を踏みしめて近づいて来る足音に気づく。

 背後の人の気配に振り返った優斗は、目を見開いた。 白銀の瞳に映っているのは、エカテリー二の幼馴染でお付きもしているエヴァンゲリアアンナだ。 リアアンナは平民女戦士で、ノトス村の集落ポモナの出身だ。 白銀の髪を襟足で2つにまとめて垂らしていて、知的美人な印象だ。

 白銀の瞳が不安そうに揺れていた。 リアアンナとは、幼い頃にエカテリー二と一緒に遊んだ事がある。

 「レアンドロス、久しぶりね。 貴方がエカテリー二を助けてくれたって聞いたわ」
 「リアアンナ、久しぶり」

 空気を読んで、フィルが優斗の頭の上から降り、銀色の美少年の姿へ変えた。 直ぐに瑠衣と仁奈と一緒に優斗から離れて行った。

 「エカテリー二が助かったのは、エカテリー二が悪魔に呑まれまいと頑張ったからだ。 俺は……エカテリー二が『災害』を起こしたのは、俺の所為だっ」
 「……」

 話の内容に、今は監視スキルの声も聞こえない。 黙って優斗とリアアンナの話を聞いている様だ。

 拳を強く握り締める優斗の姿に目を留めて、リアアンナの白銀の瞳が大きく見開き、小さく笑う声が草地に落ちる。 リアアンナが笑った気配を感じて、優斗が顔を上げた。

 「レアンドロスがそんな顔をするなんて……。 エカテリー二が悪魔に取り込まれたのは、あの子の心が弱かったからよ。 貴方の所為じゃないわ」
 「あ、エカテリー二は?」
 「今は、取り敢えずの治療が終わって、眠ってるわ。 大丈夫よ、浄化はある程度、成功してるから。 後は根気よく浄化薬を飲ませれば良くなるって、カラトス教官が言ってたわ」
 「そうか、なら良かった」

 優斗から安堵の息が漏れる。 リアアンナが瞳を伏せて小さく息を吐いた。
 
 「秘術を受け継いだ術者だったら、1回の浄化魔法でいいらしいけどね」
 「……っ」

 (そうか、華ならエカテリー二を治せるのか)

 首都ユスティティアで修行を頑張っているだろう華の事を考えると、自然と優斗の表情が柔らかくなる。 柔らかい表情をする優斗の心の変化を見て、リアアンナはなるほど、と納得するのだった。

 「貴方のそんな顔、初めて見たわ。 私、貴方はエカテリー二に押し切られて、結局は結婚するだろうなって、ずっと思ってたわ」
 「いやいやっ! エカテリー二には、小さい頃からずっと断ってたよっ!」
 「そうなのね。 まぁ、あの子……レアンドロスの事、自分の物だって言ってたくらいだから、取られて悔しかったのだと思うわ。 こんな事になっては、もう諦めてると思うけどね」

 優斗は何とも言えない表情を浮かべた。 リアアンナの背後で狼煙が上がる。 優斗とリアアンナの瞳に狼煙が映し出された。 狼煙が上がると、緊張が胸に拡がっていく。

 最初に上がるのは、『災害』が無事に治まった事を知らせる赤から緑へ色が変わる狼煙、次に上がったのは、魔物の暴走が起きた事を知らせる赤から黒へ色が変化する狼煙だ。

 後は、戦士隊からの返事の狼煙を待つだけだ。

 「エカテリー二の事、助けてくれてありがとう。 それだけ言いたかったの。 じゃ、私はエカテリー二の様子を見て来るわ」
 「ああ、リアアンナもこの後、気を付けて」
 「ええ、ありがとう。 レアンドロスもね、あまり無茶しない様に」
 「ああ、ありがとう。 気を付けるよ」

 リアアンナが離れて行った後、瑠衣たちが近づいて来る足音が耳に届く。 フィルに名前を呼ばれた後、頭の上に弾力のある物体が弾んで飛び乗って来た。 フィルの羽根が羽ばたき、空気が震える。

 「優斗、返事の狼煙が上がるぞっ!」
 
 瑠衣に無言で頷くと、狼煙が上がるであろう方角へ視線を向ける。 集落オースターがある方向で、狼煙が上がった。 優斗の瞳に狼煙の色が映し出された。

 風が共同広場に吹き抜け、優斗たちの白銀の髪と深緑のマントを揺らしていた。

 ◇

 森の中を進む深緑のマントの集団。 森が薄暗い事もあり、南の里のメインカラーである深緑は、森の中に溶け込んでいた。 キャンプ場の方で立ち昇る狼煙が戦士隊たちの瞳に映し出された。
 
 オースターで常駐していた戦士隊たちは、足を止めて上がった狼煙の色を見て険しい表情をした。

 戦士隊たちから息を呑む音が森の中で静かに落ちた。 そして、自分たちが危険な状況にある事を理解した。 最悪の状況だった『災害』が治まったという知らせの狼煙があった事は良かったが、次は魔物の暴走とはついていない、と戦士隊の隊員達の表情が硬くなっている。
 
 「隊長、狼煙の色は赤から黒です。 これは大規模な魔物の暴走だと予想されます」
 「……キャンプ場を捨てねばならないかもな」
 「今年のブートキャンプには、南の里の長のご子息が参加されています。 彼だけでも助けなければっ」

 隊長は副隊長へ厳しい瞳を向ける。
 
 「それを言うなら、里長の愛娘の婚約者で、次期里長も参加されているだろう。 それに、命は身分に関係なく、皆に等しくある」
 「ええぇ、エレクトラアハナ様の婚約者様が参加されているのですかっ! 慣例では里長の関係者は首都ユスティティアのブートキャンプに参加されるのでは?」
 「そうだが、直前で変更になったらしい。 南の里の長も直前の変更で少し、困っておられたわ。 エレクトラアハナ様も、さぞご心配されている事だろう」

 オースターの戦士隊隊長が重々しく頷き、隊員に狼煙の指示を出す。 1人の隊員が前へ出た。

 深緑の隊服の懐から、魔法陣が描かれた羊皮紙を2枚、取り出す。 草地に2枚の羊皮紙を置き、隊員が魔法陣に触れて魔力を流す。 魔法陣が光を放ち、2種類の狼煙が上がった。

 上げられた2種類の狼煙が、森の中で空高く立ち昇っていく。

 黄色から青へ色が変わる狼煙、『待機からの状況判断で応戦しろ』という意味だ。 紫の狼煙は、『要人を保護せよ、絶対に死なせるな』という意味だ。

 ◇
 
 序列として、エルフの里長、東の里エウロスの長、西の里ゼピュロスの長、南の里アウステルの長、北の里アクイロの長である。 中央の里は、中央に首都ユスティティアの大きなツリーハウスが1つだけあり、政治や軍部が行われている。 ユスティティアの周りに10の村が首都ユスティティアを守るように作られている。 10村のそれぞれの村を治める家は別格で、中央では高い地位に居る。 10村の内の1つが、華の暮らすグラディアス村である。

 エルフの里長は、術者の名家である5家(グラディアス家、ファウヌス家、ポリアス家、カルナ家、アンギティア家)の中から生まれる秘術を受け継いだ者が、里長候補として選ばれる。

 今のエルフの里長が華の父親、グラディアス家の当主だ。 秘術を受け継いだ者たちは、政治や軍部に参加しない。 主に秘術を守る事と、浄化に従事する事を強いられる。 里長の仕事(政治や軍部)は、伴侶の仕事だと、昔から決められている。

 序列でいくと、優斗は華の婚約者で次期里長なので、里長の次は1人娘の華、次が優斗のだが。 まだまだひよっこで、成人したてという事で、政治や軍部にも参加しておらず、知らない人も居たりする。

 ◇

 一方、キャンプ場へ向かっていた華はどうなったのか。

 野生動物の鳴き声が遠くで聞こえ、遠くに魔物の気配を感じながら、馬車が往復して出来た馬車道をフィンが跳ねながら進み、真っ直ぐに南の里アウステルへ向かっていた。

 弾力がある巨大なボールの上に乗っている様な感覚を感じ、華は瞳を強く閉じていた。

 相変わらず、フィンの移動方法には慣れないと、フィンの肉をしっかりと握りながら、華は心の中で悲鳴を上げていた。 優斗たちの危機を聞いてから、居ても立っても居られなくて、首都ユスティティアを飛び出して来てしまったが、少しだけ罪悪感に駆られていた。

 (あぁぁ、もうバレてるだろうな。 私が飛び出して来た事、お父様に……)

 怒っている父はとても怖い。 父のお仕置きを思い出すと、華はフィンの上で身震いした。

 前世での父親は、弟が生まれて直ぐに亡くなっていた。 華自身も前世の父親の事をあまり覚えていない。 今世で初めて父親の愛情というものを知った。 罪悪感で押し潰されそうだったが、決然とした色が華の白銀の瞳に混じっていた。

 (ごめんなさい、お父様。 でも、どうしても行かないとダメなの。 お仕置きは後でいくらでも受けるからっ)

 通行申請はグラディアスから首都ユスティティアまでに申請しか出していない。 首都ユスティティアを出た時点で、警報が鳴る結界に触れた。 きっと、本部で華が何処に向かっているのか、もう既に分かっているだろう。

 思考に耽っている華に、心配そうなフィンの声が掛かる。

 「ハナ? だいじょうぶ? どうしてもこわいなら、わたしのからだのなかにはいる?」
 「えっ?! そんな事、出来るの?!」
 「うん、できるわよ。 そのままじっとしていて」

 フィンにじっとしていろと言われたが、最初から1ミリたりとも動けないでいた。 柔らかいフィンの弾力のある体が、更に柔らかくなり、お湯の中に入るようにフィンの中に落ちた。

 驚きで白銀の瞳が大きく見開いた。

 フィンの中は無重力で、華の身体が浮かんでいる。 『宇宙飛行士みたいっ!』などと吞気な事を思ってしまっていた。 しかし、フィンの上で必死につかまって、恐怖に耐える事がなくなり、華は心の底から安堵した。 フィンの中でフィンの声が響いて来た。

 「どう? これですこしは、こわくなくなったでしょ?」
 「うん、ありがとう、フィン」

 問題なく会話も出来る様だ。 恐怖感も無くなった華は、フィンの次の言葉に力強く頷いた。
 
 「じゃ、スピードをあげるわね。 ハナがきになって、スピードをあげられなかったのよね」
 「お願いっ! 出来るだけ早く行きたいのっ!」
 「りょうかいっ!」

 フィンがスピードを上げかけた時、前方で一個小隊の一団が馬車道を塞いでいた。 フィンの中で浮いていた華の眉が寄る。 フィンの歩みは意外と速く、後もう少しで優斗の監視スキルの範囲に入る距離まで来ていたというのに、ここで足止めになるとは。 フィンの声が響く。

 「かんたんにとびこえられるけど、どうする? ハナ」
 「待ってっ! 警報が鳴る結界に触れながら走ってるんだから、居場所を知られてる。 どうせ、逃げ切れないっ。 彼らと話し合おう」

 途中の村で本部から知らせを受けた戦士隊が捜索しており、華たちは保護された。 保護された先で戦士隊の隊長に頼み込み、土下座する勢いの華に根負けした隊長が、オースターの村まで同行する旨を伝えて来た。 戦士隊の馬車に乗り込んだ華は、隊長から今のブートキャンプ場の状況を聞いた。

 「じゃ、『災害』は治まっていて、今は魔物の暴走の応戦をしているんですね」
 「はい、ここからだとオースターの村まで二日程です。 出来るだけ早く着くようにします」
 「……ご迷惑を掛けてしまってすみません」
 「いえ、気になさらないで下さい。 どちらにしろ、私たちはオースターへ向かわねばらなかったんですから」
 「ありがとうございます」

 華は表情を明るくさせて隊長にお礼を言った。 隊長は里長と同じくらいの年齢で、華と同じ年の娘もいるそうだ。 隊長は自分の娘を見るような瞳で華を見ていた。

 華は流れていく窓の景色を眺めながら、祈りを捧げた。
 
 (優斗、仁奈、瑠衣くん、フィル、風神 どうか皆、無事でいてっ!)
 
 華の隣に座って油断ない視線を送っていたフィンも、少しだけ安心した様な表情をした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

男女比が偏っている異世界に転移して逆ハーレムを築いた、その後の話

やなぎ怜
恋愛
花嫁探しのために異世界から集団で拉致されてきた少女たちのひとりであるユーリ。それがハルの妻である。色々あって学生結婚し、ハルより年上のユーリはすでに学園を卒業している。この世界は著しく男女比が偏っているから、ユーリには他にも夫がいる。ならば負けないようにストレートに好意を示すべきだが、スラム育ちで口が悪いハルは素直な感情表現を苦手としており、そのことをもどかしく思っていた。そんな中でも、妊娠適正年齢の始まりとして定められている二〇歳の誕生日――有り体に言ってしまえば「子作り解禁日」をユーリが迎える日は近づく。それとは別に、ユーリたち拉致被害者が元の世界に帰れるかもしれないという噂も立ち……。 順風満帆に見えた一家に、ささやかな波風が立つ二日間のお話。 ※作品の性質上、露骨に性的な話題が出てきます。

女性の少ない異世界に生まれ変わったら

Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。 目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!? なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!! ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!! そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!? これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい

ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。 だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。 気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。 だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?! 平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

処理中です...