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居眠り厳禁〜前〜
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居眠り厳禁
会社
………テ、タ…ケテ、タスケテ!
ハッ!飛び上がった。また変な夢をみた。最近多いな。数少ない睡眠を悪夢で邪魔されるなんて。今は何時だろう。時計を見る前に、「先輩よく寝ましたね、もう4時ですよ。」ときこえてその声のした方をみる。そこには目の下に酷いクマを作った自分が信頼している部下がいた。この子は仕事を頼むと断りはするがなんやかんや引き受けてくれる。そして、仕事は短時間で終わらせる割には丁寧なのだ。時々俺の奢りで一緒に飯を食いに行くこともある。大抵「今日食べに行きませんか?先輩の奢りで。」と、普段の仕返しのように言ってくる。まぁ、断る気もないのだが。誰かと食べる飯は上手い。不思議なものだ。もしかしたら相手が、会社で密かに人気のある子だからかもしれん。とりあえず、そろそろ無駄なことは考えないでおこう。仕事が間に合わない。いや、寝てしまったのだから間に合うはずがない。そもそもが、徹夜のつもりだったのだから。なんだか、上手くいかないな。「仕事、いくつかこっちにまわしてください。もう私の分は終わったので。」「いつもすまんな。」「そもそも、先輩自身の仕事も多めなのに他の方の手伝いなんかしてるからですよ。自分に余裕が持てるくらいにしてください。」「そうだな…。」
楽しイ食事と痛ム懐
仕事終わりにとある居酒屋で待ち合わせる。今日の分が終わりしばらく余裕が出来たから、あの部下に誘われ…いや、たかられたのだ。悪い気はしない。懐には悪いが。寂しい飯より、楽しい飯だ。そう思い、財布を閉じる。ちょうど、あの部下が着く。「余裕はありましたか?」「…あったよ。」そう言うと、クスクス笑い「そうですか、それでしたら今日は高めのを」「いや、それは勘弁してくれ。」たったこんだけの話で笑いあえる。もっとまとまった金があれば会社でパーティとかできるのにな。
いい夢見ロヨ
「ただいま。」そう小声で呟く。久しぶりに家に帰れた。ちょっと酔いが入ってるからか、意味の無いただいまを言って満足している。さて、少しテレビでもとリモコンを探す。何か見ながらちょっと呑み直そうかなと思ったがリモコンが見当たらない。手がおぼつかない。おや、そんな飲んだか?おっかしいな、生を1杯しか……
ドサッ
酔イハ覚めるが夜ハ明けず
ブロロロロロ…キー。ん…?ここは、バスの中?「着きましたよ。神無町です。お降り下さい。」「…は?」「神無町です。お降り下さい。」あ?俺は今家に…帰ってなかったのか?帰りは酔ったアイツをタクシーに乗せてアイツの家までわざわざ連れてって。そして…同じくタクシーで帰ったはず。鍵を開けて意味の無いただいまをして…そして…倒れたのか。そうだ。倒れたんだ。そしたらこれは天国行きのバス…?笑えるな。周りに優しくしてきたけど、それで恋人が出来たわけでもなく。ただ、仕事に終われ親孝行もろくに出来なかった。もう死ぬのか。「あの、もうそろそろお降り頂かないと、あとあなただけです。」「あ、あぁすまんね…ん?ちょっとまって、今さっき神無町っつったか?」「はい。神の無いと書いて神無町です。」「そしたらここは天国じゃないのかい?」「えぇ、そうですよ?」「神無町…聞いた事ねぇな…そういえば若いもんがなんか神無町って言ってたような…」「あぁ、それはまた違います。ただ神の居ない町なのです。いわゆる無法地帯というやつです。」「そんなとこがあるのかい?」「そちらお降り頂いて右手の方に看板が御座います。そちらに色々な情報があるはずです。そして何人かの生存者(サバイバー)が見えますか?その方達と協力するのも良いですし、1人で動いてもらって構いません。とにかく生き残り、このバスに乗る、もしくは脱出方法をお探しください。この悪夢から抜け出す為に必要な条件を満たして下さい。」そう言うと運転手は運転席からこちらに乗り出す。「神無町の住人は生存者を見つけたら直ぐに追いかけてきます。あのお方達の視界に入らないようお気をつけ下さい。また、五感が優れていますので近くにいる時は動かないようにじっとして下さい。また…この町の中心地には大きな館があります。この館の主人はこの町で唯一生存者の味方で、館へあのお方達は入れません。以上の点を誰かにお話になってもいいですし、1人でもっていても構いません。ただ生き残って下さい。でないと、被害者が…話しすぎましたね。お降り下さい。きっとあのお方達が怪しがってるはずです。気をつけて下さい。」「何がなんだか分かんないけど、ありがとう。とにかく生き残ればいいんだな。」そう言ってバスから降りる。「おせぇんだよ。チッ、おっさんじゃねぇか。」そこにヤンキーのような風貌をした男が文句をつけに来た。
会社
………テ、タ…ケテ、タスケテ!
ハッ!飛び上がった。また変な夢をみた。最近多いな。数少ない睡眠を悪夢で邪魔されるなんて。今は何時だろう。時計を見る前に、「先輩よく寝ましたね、もう4時ですよ。」ときこえてその声のした方をみる。そこには目の下に酷いクマを作った自分が信頼している部下がいた。この子は仕事を頼むと断りはするがなんやかんや引き受けてくれる。そして、仕事は短時間で終わらせる割には丁寧なのだ。時々俺の奢りで一緒に飯を食いに行くこともある。大抵「今日食べに行きませんか?先輩の奢りで。」と、普段の仕返しのように言ってくる。まぁ、断る気もないのだが。誰かと食べる飯は上手い。不思議なものだ。もしかしたら相手が、会社で密かに人気のある子だからかもしれん。とりあえず、そろそろ無駄なことは考えないでおこう。仕事が間に合わない。いや、寝てしまったのだから間に合うはずがない。そもそもが、徹夜のつもりだったのだから。なんだか、上手くいかないな。「仕事、いくつかこっちにまわしてください。もう私の分は終わったので。」「いつもすまんな。」「そもそも、先輩自身の仕事も多めなのに他の方の手伝いなんかしてるからですよ。自分に余裕が持てるくらいにしてください。」「そうだな…。」
楽しイ食事と痛ム懐
仕事終わりにとある居酒屋で待ち合わせる。今日の分が終わりしばらく余裕が出来たから、あの部下に誘われ…いや、たかられたのだ。悪い気はしない。懐には悪いが。寂しい飯より、楽しい飯だ。そう思い、財布を閉じる。ちょうど、あの部下が着く。「余裕はありましたか?」「…あったよ。」そう言うと、クスクス笑い「そうですか、それでしたら今日は高めのを」「いや、それは勘弁してくれ。」たったこんだけの話で笑いあえる。もっとまとまった金があれば会社でパーティとかできるのにな。
いい夢見ロヨ
「ただいま。」そう小声で呟く。久しぶりに家に帰れた。ちょっと酔いが入ってるからか、意味の無いただいまを言って満足している。さて、少しテレビでもとリモコンを探す。何か見ながらちょっと呑み直そうかなと思ったがリモコンが見当たらない。手がおぼつかない。おや、そんな飲んだか?おっかしいな、生を1杯しか……
ドサッ
酔イハ覚めるが夜ハ明けず
ブロロロロロ…キー。ん…?ここは、バスの中?「着きましたよ。神無町です。お降り下さい。」「…は?」「神無町です。お降り下さい。」あ?俺は今家に…帰ってなかったのか?帰りは酔ったアイツをタクシーに乗せてアイツの家までわざわざ連れてって。そして…同じくタクシーで帰ったはず。鍵を開けて意味の無いただいまをして…そして…倒れたのか。そうだ。倒れたんだ。そしたらこれは天国行きのバス…?笑えるな。周りに優しくしてきたけど、それで恋人が出来たわけでもなく。ただ、仕事に終われ親孝行もろくに出来なかった。もう死ぬのか。「あの、もうそろそろお降り頂かないと、あとあなただけです。」「あ、あぁすまんね…ん?ちょっとまって、今さっき神無町っつったか?」「はい。神の無いと書いて神無町です。」「そしたらここは天国じゃないのかい?」「えぇ、そうですよ?」「神無町…聞いた事ねぇな…そういえば若いもんがなんか神無町って言ってたような…」「あぁ、それはまた違います。ただ神の居ない町なのです。いわゆる無法地帯というやつです。」「そんなとこがあるのかい?」「そちらお降り頂いて右手の方に看板が御座います。そちらに色々な情報があるはずです。そして何人かの生存者(サバイバー)が見えますか?その方達と協力するのも良いですし、1人で動いてもらって構いません。とにかく生き残り、このバスに乗る、もしくは脱出方法をお探しください。この悪夢から抜け出す為に必要な条件を満たして下さい。」そう言うと運転手は運転席からこちらに乗り出す。「神無町の住人は生存者を見つけたら直ぐに追いかけてきます。あのお方達の視界に入らないようお気をつけ下さい。また、五感が優れていますので近くにいる時は動かないようにじっとして下さい。また…この町の中心地には大きな館があります。この館の主人はこの町で唯一生存者の味方で、館へあのお方達は入れません。以上の点を誰かにお話になってもいいですし、1人でもっていても構いません。ただ生き残って下さい。でないと、被害者が…話しすぎましたね。お降り下さい。きっとあのお方達が怪しがってるはずです。気をつけて下さい。」「何がなんだか分かんないけど、ありがとう。とにかく生き残ればいいんだな。」そう言ってバスから降りる。「おせぇんだよ。チッ、おっさんじゃねぇか。」そこにヤンキーのような風貌をした男が文句をつけに来た。
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