大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第四章 狂い始めた歯車を修正せよ!

  クナシリの悲劇(3)

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 新堂さんの事故から、あっという間に一ヶ月が過ぎた。あれから一度も見舞いにすら行かず、何も考えないようにひたすら仕事に励んでいた。
 退院の報告を受けて、今日久しぶりに貴島邸に顔を出す事になった。
 宣言通りひと月後の退院となり、貴島医師の腕の良さは見事に証明された。

「お世話になりました」
 新堂さんが、丁寧に貴島さんとまなみに頭を下げている。
「まだムリしちゃダメよ?」まなみが相変わらずの大人びた口調で彼に告げる。
「ああ、分かってる」
 腰を屈めて、笑顔でまなみに答える新堂さん。

「さあ。それじゃ、新堂先生。帰りましょうか」
 私は愛車の助手席ドアを開けて、乗るよう促した。
「それにしても……。この時期にまさかオープンカーとはな!変わったヤツ!」
「何よ!貴島さんに言われたくないんだけど?」変わってるのはどっちだ?

 私達が言い合いを続ける中、車を見つめて新堂さんが何やら考え込んでいる。

 それを横目に軽い調子で会話を続ける。「仕方ないでしょ。ちょっと屋根壊れちゃって修理中なの!好きでオープンにしてる訳じゃないから」
「さてはお前、怒りに任せて、乱暴な運転でもしたんだろ!」
 この鋭い突っ込みに、「あれは、どう見ても不可抗力です!」と一人状況を思い返しながら即答した。

 憤慨した自分の顔がサイドミラーに映り込む。
 その顔色の悪さには自分でも驚いた。ファンデーションでも塗ってくるんだったと後悔したくらいに。

「そんな話はいいから!貴島さ……いいえ先生、色々ありがとうございました。何か困った事でもあったら、今度は私がただで、依頼、受けてあげるから言ってね!」
 貴島さんに向かってウインクを飛ばす。
「どんな事が起きたらだって?」腕を組んだまま、訝しげに確認される。

「人探しでも謎解きでも何でもよ。殺し屋に狙われたとか、誘拐事件なんかも大歓迎よ。ただし、オカルト系だけはお断りね?」
 もう二度と訳の分からない超常現象には関わりたくない!あの雨の夜の事を思い出して、思わず身震いする。
 そんな恐怖心を封印すべく、上着の下からコルトを抜いた。

「おい……、お前、何でそんなモン持ってる?」貴島さんは驚いて後ずさった。
 新堂さんのように、患者から大金を受け取っていたという貴島総一郎。だが無免許医でもなく、拳銃も見慣れていない。
 裏社会に精通しているとは言い難い。全く謎多き人物だ。

 対して、こんな光景を静観していた新堂さんは一瞬、何かを思い出しかけたように見えた。しかし、その後すぐに頭を抱え込んでしまう。
「あ……新堂さん!大丈夫?ごめんなさい……」

 ショック療法で思い出させる方法もありかと考えたが、苦しむ彼を見ていたらとてもそんな気にはなれず。むしろ軽率な行動を取った自分を悔やんだ。

 貴島さんが彼に駆け寄って、何やら話している。
 しばらくして、彼の表情は穏やかなものに戻った。

「お前がそんなモン出すからだぞ?」
 こんな言い草に思わず反論してしまう。「でも、今何か、思い出しそうになったじゃない!」本当はあなたの正体を探るために見せたのよ!と心の中で言い訳して。
「大体……そんなオモチャ持ち歩いて、何なんだ?お前!」

「オモチャですって?」この言葉に、怒りが沸々と湧き上がる。
「こいつに今、あまり強烈な刺激を与えるのは、控え……」
 貴島の言葉を最後まで聞かず、私は再び銃を構えた。
「おい、何をする気だ?」
「試し撃ち。オモチャかどうか、確認してくれる?」そう言って車内から手頃な的を物色する。

 つば広の帽子を見つけて掴む。これなら良く飛びそうだ。
 何度か素振りをした後、上空に勢い良く投げ飛ばした。それは予想通り空高く舞い上がり、一瞬フワリと浮かんで徐々に落下を始めた。
 そこに狙いを定めて撃ち放つ。

 鋭い音が辺りに響く。弾はそれを見事に貫いた。

「ワォ~!」何も知らずに、歓声を上げるまなみ。
「ここは、本当に空気が澄んでる。弾の勢いが違うわ~、向こうとは!」
「よく言うぜ……」貴島さんが蒼ざめた顔で呟いた。
 途端に清々しい気分になって、両手を広げて大きく深呼吸した。

「どう?確認できた?私の相棒を、二度とオモチャ呼ばわりしないでくださる?」
 そう言い放った時、新堂さんの姿が視界に入る。

「拳銃なんて……!どこで入手した?君は一体、どういう……」
 どこまでも不審な目が、私に向けられている。
「どうもこうも、私はただの民間女性よ」警察の人間ではなく。
「これのどこがただの女だって?」即反論したのは貴島さんだ。
「ちょっと!外野の人、うるさいわよ?」との私の言い分に、本当の事だろ、と続ける貴島さん。

「私は本当に、君と知り合いだったのか……?」新堂さんが口元に手を当てて呟く。
「相手の事何も知らないのに、交際を申し込んだりしない方がいいですよ?プレイボーイの新堂先生!」こんな嫌味を言ってやった。

「交際、申し込まれたのか?何だよ、お前ら恋人同士なんじゃないのか」
「違うわよ。だったら何よ」
 思わず貴島さんに向けて不機嫌な声を出してしまう。恋人なんかじゃない!
「自分はどうなってもいいから、新堂を助けろ、なぁんて言ってたから!てっきり……」
「今は関係ないでしょ、そんな事!」

「そこまで想ってくれていたのか、朝霧さん……嬉しいよ」
 不審感はどこへやらで、一転して新堂さんは私を抱きしめてきた。
「ちっ、ちょっとっ!」
 この人とのこういうシーンには慣れていない。恥ずかしながら酷く動揺してしまった。

 新堂和矢という男は元から変だったが、さらについて行けなくなった……。

「そうそう。仲良くな、お二人さん!」

 段々うんざりしてきた。うんざりというか、どっと疲れがというか……。この先一体どうなるのだろう?
 笑顔の新堂さんを横目に、大きなため息をついたのだった。

 抱きつかれて急に黙り込んだ私を、新堂さんが気にして様子を窺ってくる。
 私はすぐに顔を背けた。
「さあ、先生。ムダ話はお仕舞いです。お宅までお送りします。寒いから早く乗ってください!」車の方に移動して言う。
「乗っても寒いだろう、オープンじゃ!」ここで透かさず貴島さんの突っ込みが入る。

「そうよね……やっぱりマズかったかしら」
 申し訳なく思って彼を見ると、新堂さんはコートを羽織りながら答えた。
「別に構わないよ。これ、着ているから」
「新堂は紳士だな。良かったな、朝霧!」
「気にしないでくれ。来てくれてありがとう」新堂さんは私へのフォローを続ける。

 彼の真っ直ぐな感謝の言葉に戸惑いを受け、またも顔を背ける。
 まなみにだけ笑顔で手を振ってから、車に乗り込んだ。


 ここからは、二人きりのドライブとなる。

 車内にて彼が問いかけてくる。「私の家の場所は、知っているのか?」
「もちろん。だってあそこは、私が勧めた物件だから」
「君が?」
「ええ。先生ったら、あまりに危険な所に住んでいたから……」ボロアパートを思い出して苦笑する。

 しばらく走って、途中のアクアライン海ほたるに寄り休憩を取る事にする。ここはドライブインだ。
 私が先頭になって敷地内に入って行く。

 振り返ると、新堂さんは腰に手を回して支えるように歩いている。
 そんな彼の様子が気にかかった。

「まだ辛そうね……。やっぱり車に戻りましょうか?」
「いや。大丈夫だ。このくらいは動かないとな。リハビリだ」笑顔で答えてくれる。
「そう。でも、あまり無理はしないでね」
「朝霧さんは、優しいんだね」静かに微笑んで彼が言う。
「え~?初めて言われた!そんな事」

 実際、新堂さんに褒められた事などあっただろうか?でも今の彼は別人。褒められても全然嬉しくない。
 そんな事を思っていたら、急に気持ちが沈んだ。

「朝霧さん、君の方こそ……何だか顔色が良くないな」彼が私を見つめて言う。
「そう?やっぱり、オープンじゃ寒かったのかな。風邪でも引いたかしら」
 誤魔化す私だが、またも顔を覗き込まれる。
「私も医者だ。見たところ貧血のようだが……」

 本日二度目の至近距離の彼に、一人で熱くなる。
「安心してください!お宅までは、無事にお連れしますので」
 そんな彼から、またしても顔を背けてしまった。


 ようやく目的地へと到着して、車をマンション前でゆっくりと停車させる。

 私は心身共に疲れ果てていた。早く帰ろう。
「それでは、私はこれで……」
 彼を降ろして走り去ろうとするが、新堂さんがドアに掛けた手を放さない。
「朝霧さん、私の部屋で休んで行きなさい。そんな調子では事故を起こし兼ねない」
「そんな事はないですって!」

 拒絶する私を彼が強引に誘う。頷かない私に、仕舞いには窓から手を伸ばしてエンジンを切られる。
「ね?」
 この強引さは、記憶がなくても変わらない!

 確かに疲れていたし、それならば休ませてもらおうという事になった。全然気は進まないけれど……。


「新堂さん、このマンションに越した時の事、何か覚えてないの?」
 部屋に向かいながら尋ねる。
「さあ……。良く、分からない」
 当然の答えだ。引越しを覚えているならば、そのきっかけを作った私の事も、必然的に思い出すはずだから。

 部屋に入って、私にとっては見慣れた家具やインテリアを共に一通り眺める。

「朝霧さんは、ここには何度も来てるんだろ?」
「ええ、そうね」座り慣れたソファに腰を降ろして答える。
 合鍵をもらっている事は、あえて告げなかった。誤解されて、今のこの人に馴れ馴れしくされるのもイヤだから!

 彼がその横に座って、私の方をじっと見てくる。

「あ、あの、何か?」
 眉をひそめて尋ねると「やっぱり貧血だ。食事はきちんと摂ってるのか?」と私の頬に手を伸ばして言ってくる。
「食べてますよ!あんまり、食欲ないですけど?」
 こんな嘘はすぐに見破られるのは分かっているが、本心を打ち明ける気にはならない。

 居た堪れずに、触れられた手を振り払おうとしたが、できなかった。なぜなら、彼の表情があまりにも真剣だったから。

「朝霧さんの方が、辛そうだ」
「っ、新堂さん……!」思わず彼の名を呼ぶ。
 別人になってしまった優しい彼を前に、いつの間にか私の頬を涙が伝っていた。

「朝霧さん?どうしたの」急に泣き出した私に、彼が驚いている。
「私、どうしたらいいか分からない……。あなたの事、どう思ったらいいのか!」
 彼にしがみ付いて、本当の気持ちを打ち明ける。

「感じたままに思えばいい。好意でも、嫌悪感でも。自分の直感のままに」
 こんな言葉が、師匠の言葉のように聞こえた。
「……今、何て?」
 直感を信じろと、キハラが良く言っていたから。

「あ……ごめん、偉そうに……。でも私は朝霧さんの事、好きだからね」
 今度はさっきとは別人のような口調で言うではないか。

 この人は本当に、どうなってしまったのだろう?
 今の荒んだ心には、この優しい新堂さんはとても心に響いた。このままこの人の優しさに包まれてしまいたい、などと思ってしまうくらいに。

 もし彼が出会った時から今のような優しい男だったなら、私はあっという間に好きになっていたかもしれない。
 でもそれは裏を返すと、あっという間に騙されていたという事でもある?

「私も!私もあなたの事、とても……」好き。
 こんな言葉が喉まで出かかったところで、強引に引っ込めた。「ダメ……っ!やっぱりダメ」
 一人で結論を出す私を、彼が不思議そうに見つめる。

「今のあなたは本当の新堂和矢じゃない。こんなんじゃダメ!私は、本当のあなたに言ってほしいの、本当の……っ」
「今の私が、本当の新堂和矢じゃないって言うのか?」
「そうよ。違うわ、全然」

「だって、君のいう男は最低のヤツだったんだろ?今の私の方が断然いいはずだ。なぜダメなんだ?」
「そうよ、最低な男だったわ、あなたは。……でも、少しずつだけど、あなたは変わった」変わってくれた。

 何も反論しない彼に、私は言いきった。「私は信じてる。きっとあなたは、もっともっと変われるって……。だからごめんなさい、今のあなたじゃダメなの」
 やはり彼は何も言って来なかった。

「それじゃ私、これで失礼しますね」私は立ち上がる。
「まだ疲れは取れてないだろ。もう少し休んで行きなさい」彼も立ち上がって言う。
 そんな言葉を無視して話題を反らす。
「あ、ねえ新堂先生。ピアノ、お弾きになりましたよね?」
「ああ……もうずっと触れてもいないが。どうしてその事を……?」

 不思議そうに問われるも、それに答えるつもりはない。
「私の部屋に、誰にも弾いてもらえない可哀想なピアノがいるので、今度良かったら」

 それだけ言って笑顔をつくり、逃げるように部屋を出た。


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