大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第三章 一途な想いが届くとき

23.アルジのお心

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 帰国後、私は真っ先にこの人に会いに行った。
 神崎コーポレーションオフィスビルのエントランスで、見覚えのあるスキンヘッドを見つける。

「大垣さん、お久しぶり!神崎社長はいる?」
「朝霧……ユイ。社長は今、朝のミーティング中だ。何か用か」
 この人とは一戦を交えて以来の対面となる。
「別に急ぎの用ではないの。待たせてもらってもいい?」
 相変わらずの巨体を見上げながら尋ねると、ついて来い、という言葉が返ってきた。

「ねえ。そのミーティングに、秘書のあなたは出なくていいの?」
「受付に用があってな」
「ふう~ん」
 こんな会話をしつつ、エレベーターで最上階の社長室まで案内される。

「もう時期、社長もお戻りになる。ここで待つといい」
 言葉少なにそれだけ言うと、私を残して大垣はすぐに姿を消した。
「あり、がと……」閉じたドアに向かって言う形になる。

「あ~あ。少しは仲良くなれたと思ったのにな~。ダメかぁ」
 少々落ち込みながら、ソファに腰を下ろした。
 三月に入って、室内に差し込む朝日はどこまでも心地良く、ぼんやりしていると睡魔が襲ってきそうだ。

 テーブルに目をやると、今朝の朝刊が山積みになっていた。それも、国内のものばかりではなく、英語やらスペイン語やら中国語やら、世界各国目白押し!
 そのうちの一部を手に取って眺める。「これ、全部読むの?!」

 こんな驚きの言葉を口にした時、ドアが開いた。

「待たせたな」
「いいえ、全然。忙しい時間に来ちゃったね」立ち上がって答える。
「気にするな。良かった、元気そうじゃないか」
「ずっと連絡できなくて、ごめんなさい」
「いやいや。それよりどうだ、新堂先生とは。上手くやってるのか?」
「なぜ先生の話題?」
「別に深い意味はない」

 神崎さんは新堂さんと、頻繁に連絡を取り合っているのだろうか。
「ねえ?新堂先生とは、良く話すの?」
「俺が先生と話すとすれば、それはユイの事だ。他に何がある?」
 それはそうなのだが……。
「そもそも!お前が音信不通になったからだぞ?」

「申し訳アリマセン……」
 気まずい雰囲気になり、それ以上追求するのはやめる事にする。そしてすぐに新しい携帯番号を教えてこの場を収める。
「今後番号を変える際は、きちんと俺に報告する事。いいな?」
「はい、ボス!」

「それにしても、新聞、一体何部取ってるの?しかも世界中から!」それらを改めて眺め回して尋ねる。
「国内主要紙と、海外から七部だ。そんなに多いか?」
 平然と返され驚きながらもさらに聞く。「これ、全部読むの?」
「もちろん。近いうちに、あと三部取る予定だ」
「これ以外に何があるの!」

「イズベスチヤ、セヴォードニャ、ウェルトだ。どこのか分かるか?」
「ロシアにドイツ?何でまた、ロシアの新聞なんて」
「何を分かりきった事を!新たに始めた事業のためじゃないか」

 朝霧家を継いだ神崎さん。あれから一年半が経つ。情報収集は抜かりなく、という事か。さすがはやり手の実業家だ。

「ただ、問題はだな。ロシア語ができる人間がウチにいないんだ」
「そうなの?」
「ユイ、語学得意だったよな。ロシア語できたり……しないよな!さすがに」
「できるけど」

 神崎さんの動きが止まった。

「冗談……」と呟く彼の言葉を遮って、「じゃないよ。エータ・ファークト!」とロシア語を交えて答えてみる。
「驚いた!それなら、ユイが毎朝ここに翻訳に通ってくれれば解決だな」
「毎朝……。それはちょっと!」
 そうだよなぁ、と彼がソファの背に体を預けて伸びをした。

「しかし。それだけの語学力があれば、危険な仕事などしなくてもやって行けるだろ」
「そういう使い方をするために、覚えたんじゃないの」
 神崎さんはやはり、私に危険な事をさせたくないのだ。
「そんな事言わずに、まともな職に就け。今からでも遅くはない。何なら俺が……」

「神崎さん!」私は再び彼の言葉を遮る。今度は強く感情を込めて見つめながら。
 そして静かに頭を左右に振って、拒絶の意思を伝える。
 ごめんなさい……。私はもう引き返せないくらい、こちらの世界にどっぷりと浸かってしまった。

 そんな私の気持ちを汲んでくれたのか、神崎さんが立ち上がった。
「もったいないな!俺の秘書にしたいくらいだよ」
 そう言うと、日頃の定位置である大きなデスクに向かい腰を下ろす。
 背後の窓には、朝日を浴びて輝く街の景色が広がる。

「あなたには、大垣さんという完璧な秘書がいるじゃない」
「二人いてもいいだろ?それとも、あいつと上手くやってく自信がないとか?」
「それも、あるかなぁ~」大垣とはどう考えても仲良く付き合えるとは思えない。
「コワモテだが、いいヤツなんだぞ?」

「それは知ってる」思い出し笑いをしつつ答える。
 神崎さんが不思議そうな顔をしているのに気づき、慌てて話題を変える。
「ところで、引き継いだ例の仕事は順調?」

 こんな私の問いかけに、神崎さんが一瞬、神妙な顔をした。
「実は、そっちの件で困ってる事があってな。それでずっとユイに会いたかったんだ」
「困ってるって、どんな事?」
「隠す必要もないので率直に言うが」

 そう言うと、神崎さんが引出しから拳銃を一丁取り出してデスクに置く。
 重々しいゴトリ、という音が響いた。

「それ……!」
「見ての通りだ。まさか俺までが、こんなモノとお近づきになるとはな」
 神崎さんは立ち上がって窓のブラインドを閉めた。
 私もデスクに近寄り、その存在を隠すように身を寄せる。

「心配するな。この部屋に監視カメラは付いてない」
「ダメよ!油断は禁物。どこに何が潜んでいるか分からない。そんな場所に無防備に仕舞わないでよっ」
 済まん、と申し訳なさそうに彼が答えた。

 危険だ!何がって、警察に捕まる方の危険だ!

「本っ当に……こんなんで大丈夫かしら?」
 こう嘆いた直後、透かさずやり返される。「そういうお前だって、無防備にバッグなんかに入れて持ち歩いてたじゃないか?」
「あれは……。取り出すの忘れてたのっ!」
「大丈夫か?そんなんで!」

 口ではこの人に勝てそうもない。昔も散々言い負かされた気がする。
〝雨宿りがてら、未成年が堂々と喫煙か!〟とか、〝良く言うよ。あっさり俺の誘いに乗ったくせに〟とか……。

「俺は何も、ユイと言い合いをしたい訳じゃない」
「……ワタシも」

 改めて今度は控え目に尋ねた。「それで神崎さん。もちろん、それの扱いは心得ているんでしょ?」
 すると彼は、両手を広げて首を横に振った。
「ボスになっておきながら何も知らん……では、下の連中に信用されるはずがない」
 拳銃に目を落としながら、独り言のように言う。

 腰を下ろしている彼が、私をやや見上げて続ける。
「何しろ、その手の知識はゼロなんだ。そもそも、ユイの代わりに継いだようなもんなんだからな?」
「経営という意味では、あなたの方がエキスパートじゃない」
「せめて、足りない部分は補ってもらいたいな」

「私はもうあの家に関わりたくないの!」
 こんな事を言いながらも、結局悪の道からは抜け出せないのだが。
「あの家じゃなく、俺を助けるためにだ。知識を分けてくれるだけでいい」
「ああ……それなら、できそうね」

 デスクに置かれた黒い物体を手にする。
「だけどこれ、前にウチに置いてあったヤツじゃないね」
 その昔、朝霧家にあった物でない事は一目で分かった。
「良く気づいたな!そうだ。俺が総入れ替えした」
「何も知識がないのに?」

「随分年季が入ってたしな。新しい方がいいだろ。……違うのか?」
 こんな解答に一時無言になる。私のコルトは相当の年代物だ。ちょっぴり否定された気がした。
「古いものにも、良さはある。でもまあ……こっちの方が素人向きでいいんじゃない?安全装置も付いてるし。軽いし?」
「だろ?」少々得意げな様子の神崎さん。「それを聞いて安心した。是非今度、色々と教えてもらいたい」

「いいわ。殺人から護身術、尾行の仕方から撒き方まで。何でも聞いて!」
 つい楽しくなって語ってしまい……当然、神崎さんは面食らっている。

「やっぱりお前が継げば良かったんじゃ……」ポツリと言った。
「あら、何か言った?」私はわざと聞こえないフリをした。
 神崎さんが、何でもないと小さく微笑んだ。

 下まで送ると言ってくれる彼を押し留めて、私は一人社長室を後にした。

 社長室を出てエレベーターを待っていると、待ち構えたように横から大垣が現れた。
「朝霧」
「あら、大垣さん」
「今夜にでも、少し……話せるか?」言い出しにくそうに口を開く。
「話すって何を?」

「別に、大した事じゃない。時間があればでいい」
「私は今からでもいいけど!あなたが無理よね、大忙しの社長さんの秘書だもの!」
「……では八時に、あの道場でいいか」

 やはりこの人に、神崎さんのような洒落たレストランに誘うなどという芸当はできないか。それにしても道場に誘うなんて?
「何なら、道着、持参した方がいい?」わざと皮肉を込めて聞いてみる。
「必要ない。あなたとはもう、戦わない」

 じゃあ、なぜ道場に誘うの?と不審に思いつつも、この申し出を受ける事にした。


 約束の時間。例の道場にて。
 私達は一年半ぶりに、畳上で向かい合って正座する。前回との違いは、畳が冷え切っている事と、お互い道着ではなく私服である事か。

「朝霧ユイ。あなたの父親は、どんなヤツだった?」
 予想外のセリフに思わず動揺してしまった。
「はぁ?今さらそんな事、聞いてどうするの?」
「私は、龍司さんの将来が……気にかかっているだけだ」

 それは当然だろう。進んで犯罪を犯したがる人間などいない。

「善か悪かなどの、分かりきった事ではない。もっと人間的な部分だ。強いて言うなら、龍司さんとの共通点、とか」
 義男という父親を知る事で、神崎龍司をより深く理解しようとしているのか。

 その共通点について、私はしばし考えを巡らせた。
「そうねぇ。神崎さんはカッコ良くてジェントルマンだけど、あいつは違ったでしょ~。あいつはドケチだったけど、神崎さんはいつも高級料理をご馳走してくれるし!」
 思いつくのはどれも相違点ばかり。

「つまり、共通点はないって事か」
 結論を出そうとする大垣に向かって、人差し指を立てる。「一つ、あるとすれば」
 そして続ける。「組織を束ねる力があるところ、かしら。それについては、あなたの方が良く知ってるんじゃなくて?」
 こんな私の解答に、大垣が肩を竦めた。

 大垣は先代の社長についてはほとんど知らないようだ。最も義男は裏の顔をしている時間の方が長かったのだから当然か。

「龍司さんから聞いていた話を踏まえると、私の考える共通点は、権力に対する異様な執着や、激高型の性格」
 権力への執着、か。義男の大好物(!)だった、権力を握るという行為。神崎さんが朝霧家を継いだ理由は、それを手に入れたかったから?
 それに激高型とは……。義男はともかく、神崎さんはいつも穏やかなのに?

 そんな私の疑問に、大垣が答えをくれた。
「あなたには、まだそんな顔はお見せになっていないだろうが。案外、激しい部分もお持ちだ。特にここ最近は……」
 あえてなのか、大垣は私を見つめただけでその先の説明を控えた。

 それはつまり、朝霧家を継いでからという意味と取る。血は争えないという事か……。
 けれど、そんな神崎さんを見たくないと思った。

「龍司さんは、あなたの芯の強さに惹かれていた。あの出会った頃から……」
 不意に大垣が語り始めた。
「あなたは母君に似ているそうだ。とても強い心をお持ちだったと聞いている」
 聞き役に徹する私に向かって、大垣が続ける。
「そんな大切な母君を助ける事ができなかった事を、今も悔やんでおられます」

「大垣さん、もしかして、神崎さんのお母さんが亡くなった時の事、何か知ってるの?」
「申し訳ないが、私の口から話す事ではありません」
 期待して尋ねたけれど、残念ながら答えはもらえなかった。
「そうよね……。ごめんなさい。だけどあなたは、本当に神崎さんの事、良く分かってるのね」

「主のお心を知らずして、秘書は務まりません」真面目な顔で言い放つ大垣。
「いよっ!秘書の鑑っ!」思わずこんな合いの手を入れてしまった。

 だが、何をしてもこの仏頂面は崩せそうもない。
「付き合わせて悪かったな。家まで送る」大垣は立ち上がった。
「もういいの?」
「ああ」

 こんな具合に秘密の会合は終了した。

 結局、大垣が私に聞きたかった事とは何だったのだろう。アルジの、お心?
 今度は是非、喫茶店とかで待ち合わせしましょ、大垣さん!心の中でそう訴える私なのだった。


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