意味が分かったとしても意味のない話

韋虹姫 響華

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第二章

あとに残ったもの

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「ちくしょうっ!!」
水砂刻みさとき……」

    救えなかった。まだ、人間として生きていけたかもしれないのに。そう思うと水砂刻は自分が許せなかった。しかし、薫惹くんじゃ瞬姫ときひめは、そんな水砂刻を責めることはしない。それでも負った屈辱に、立ち直れずにいる水砂刻と二人の前に現れる影。

「…………。来幸ここさんか。君が、水砂刻に変な希望を抱かせたおかげで、水砂刻はボロボロだ。僕達は、怪異と共生できる方法を探して生きていると聞いたから、君を頼ったというのに……」
「勝手……だね。私……教えただけ。戻せるとは、言ってない。それに……あの子は、観測課に消されて……」
「正解だった!────そう言いたいんだろ?」

    水砂刻の問いに頷く来幸を掴みあげる。涙を流しながら、力む肩を薫惹に取り押さえられて気を鎮める。もう二度と、人の言葉を返せるうちの怪異には、手を差し伸べて救えないなんてことが、ないようにと思って怪異の力と向き合ってきた水砂刻。
    そんな彼にとって、今回の出来事はより噂観測課に憎しみを抱く結果となった。それこそが、来幸────スレンダーマンの狙いであったことを三人は知らない。

(怪異と人の境を完全に断つ。そのためには、観測課もインフェクターも邪魔……。この体がまともなら、こんな人達の力を借りることも、謀反を企てた彼とも組む必要はなかった)

    水砂刻が後悔に打ちのめされているのを、薫惹と瞬姫が寄り添っているなか、一人ベランダに出て星を眺める来幸。握り拳に力を込めながら、静かだが底の見えない怒りを心の中に抱き、空を睨みつけた。そして、体を完全にもとどおりとなるための、切望を内心で嘆いた。

(返してほしいよ。来幸の遺体この子の本体を……。ねぇ?この子とは親友だったんでしょう?ディフィート────、いや……■■……?)

    これから、目的を果たすために、二足の草鞋を履くことにしたスレンダーマン。その暗躍はここから、動き出そうとしていた。


□■□■□■□■□


    見事に惨敗を喫したホウライ達。
    なかでも、酷い傷を負ったのはアスモダイオスとスケープゴートであった。手酷い痛手を喰らってしまったインフェクター陣営は、今まともに機能するのは不死性の高いホウライと、温存する戦い方を終始貫いたガイヤァルくらいであった。

「く、ぅぅ……、はぅあ……。ち、ちきしょー、が……。ぶふっ!?」
「無理をするなよ。お前さん、もう少しで核をぶち抜かれるとこだったんだぜ?」
「くはぁ……はぁ、はぁ、はぁ、ベル……アイツは?」
「ベルフェゴール。上芭生かみばな エルちゃんなら、休眠中♪」

    ルンペイルの言葉どおり、ベルフェゴールは休眠状態に入っていた。それを見て安心したアスモダイオスは、自身の傷の修復に専念するのであった。
    そんな四体とは、少し離れたところでスケープゴートの手を取り、包帯を巻くガイヤァル。その人間的な手当ての仕方に手の甲を口元に当てて、クスクスと笑うスケープゴート。

「笑い事ではありませんよスケープゴート様。刀が突き刺されただけでなく、こんな無茶まで……。片手の負傷で済んだからいいものの」
「ごめんなさいねガイヤァル。でも、貴方の事が心配になったのよ」
「それは……。有り難いお気持ちでは、ありますが……」

    その傷は、ハスター達の襲撃にあった際に、背後から気付かれないように忍ばせた触手攻撃から、疲弊していたホウライ達を守るために負ったものであった。大事には至っていないと告げるも、仕えている主の身に怪我をさせてしまったことに、罪悪感を感じて居ても立ってもいられないと、言って聞かないガイヤァル。
    仕方なく、ガイヤァルの好意に甘えるスケープゴート。初志貫徹なガイヤァルの扱いを知っているからこそ、できる振る舞い。包帯を巻き終えた手を眺め、薄っすら微笑むスケープゴート。

「それにしても、これからどうしよっか?どう見ても、ぼく達は不利な気がするけど?」
「いや、そうでもないさ。自分らは傷こそ負ったが、何も失っちゃいない。でも、噂観測課の連中は自らが立てた仕来りってので、あのギャルの娘は殺すしかねぇはずだ。アスモダイオスとベルフェゴールの瘴気を一手に引き受けた身だ、あの女神さん────、いや悪魔の殿下さんがこちらに着く意思があったようには……どうも見えなかった」

    ホウライは、淫紋による洗脳は失敗だったのではないと、膝を枕替わりに貸しているアスモダイオスに、慰めるように続けた。
    音雨瑠 空美。彼女自身が怪異であり、その正体である【美しき愛性の女神】アプロディテは、自ら堕天の姿になること。つまりは、【獄炎の皇女殿下】アシュタロスとして君臨することを拒んだ。ホウライにはそう見えていたというのだ。

「思惑が他にあって、インフェクターとして存在したくはないのかもしれないな。ともあれ、それに関してはアスモダイオス。お前の部下どもに任せるしかないだろ、今は休め」
「────、────っ……」

    言葉を発することもなく、アスモダイオスは意識を閉ざした。

    やがて、起き上がったホウライとガイヤァルは、負傷した仲間達を置いてその場から立ち去った。見送るルンペイルに月の光が射すと、片腕がない。彼もまた、不意の奇襲によって痛手を負っていたのだ。
    二人きりなったところで、サングラスを取ったホウライはガイヤァルの方を見る。まるで、闇の世界に生きる漢が、腹を割って話そうと持ちかけるように、その眼差しは緊迫感を持っていた。

「自分の我儘なんだけどよ?」
「かまわん。わたしも協力しよう」

    それは意外な即答であった。
    インフェクターであっても、それぞれの役割が違う。その理由で、いつも協力的ではなかったガイヤァルが、観測課との戦いの中でみせた起点。ホウライは、そのガイヤァルならでこその、人でいう個性に近い強さを見込んで頼み込む気でいた、それをガイヤァルは二つ返事で引き受けると。
    理由は簡単なことで、ガイヤァルは己の仕える主に舞い降りた、危機を。その因子となる芽を摘むために、今尽くせる最善の手がホウライに頼まれようとしていることであると、すでに理解と覚悟の上でいたということ。

「目下の敵は、貴様が産み落としたあの邪神と、それに与したスレンダーマン……だな?」
「────ああ。…………ふふっ」
「っ?何が可笑しい?わたしはスケープゴート様に手傷を負わせた、あのうつけ者を許しはしない────ただ、それだけのこと」
「いやぁさ……、自分はこんなにも、仲間って奴に恵まれてたんだなってさ。同盟なんだと、カッコつけてはいたが……。これまでは『ごっこ遊び』だったみたいだな……。お前さんの実力、宛にさせてもらうぜ?自分が……自分の不始末にケリつけるために」

    好きにしろと、ガイヤァルは踵を返した。そして、口頭で確認することなくホウライがハスターを狙うのなら、スレンダーマンはこちらに任せろと言ったかのように、颯爽と暗闇の中へ姿を消した。
    ホウライはそれを、酒の肴にでもするかのようにパイプたばこを吸い、地面に吸い殻となったパイプを投げ捨てて、同じように闇へ影を落として消えていった。


□■□■□■□■□


    インフェクターとの戦い。そこで傷を負った観測課の怪異使い達は、少しづつではあったが回復に向かっていた。

「そうかい。ワシの命懸けの工作も、ええように利用されてたっちゅうことね」
「ああ。んでも、ディフィートの奴は軽い怪我で済んで良かったぜ」
「だぁぁあぁぁ、こらぁ!ベタベタ触ってくんじゃねぇ!!」
「あぁん♡ディフィート様ぁ♡拙僧、もう1度お会いしたいで御座います」

    未だ全身の包帯が取れていないというのに、アブノーマルはそんな体で、退院することが出来るディフィートにしがみついていた。
    本気で嫌がっているディフィートに対し、「入院中、枕を共にした仲ではありませんか♡」と、誤解を招くような言葉を大きな声で話し、ディフィートを困らせていた。

「いい加減にしろっ!この変態女がっ!!」
「あ痛ぁ~♡でも、あの殿方のお与えしてくださった痛みは────こんなものでは御座いませんでしたァァァ♡♡♡」
「ぬあぁぁぁ────っ!!??」

    引き離してきたディフィートに、覆い被さるように押しかけるアブノーマル、冷ややかな目でラットとトレードは、その一部始終を見届けていた。
    アブノーマルのいう《あの殿方》とは、インフェクターのホウライのことであった。ラットを庇って、ホウライの放った攻撃を弾き飛ばしたあの時────、全身を焼かれて病院送りにされたというのに、初めて怪異の再生力が使えず、死の予感を味わった彼女にとって、これは感覚であった。
    以来、死に近い感覚を知ることが出来ると、ホウライへの再会を待ちわびているらしく、それを本気でやり合ったディフィートに羨ましいと、感情をぶつけていたのだ。

「だいたいお前、彼氏さんはどう済んだよ?」
「まぁ……。そんなの……、本命とセックスフレンドだと思えば、違いは歴然でしょう?嗚呼……♡在砂あすな様という本命────、ホウライ様という……ハゥッ♡セッ……セックスフレンドッッ♡♡────、ソワソワ……ソワソワ……嗚呼、ソワカソワカ……♡」
「────。い、命のやり取りする相手の何処がセフレになるんだよ……」
「…………。その言いぐさ……、さてはディフィート様?」

    半ばミイラ姿のアブノーマルが、身体をくねくねさせる発作を止めると、急に静かな声と冷たく死に行く生き物をみるような目で、ディフィートを見つめながら質問を続けた。
    すると、ディフィートは本気のゲンコツを、アブノーマルの頭頂部にお見舞いして、不機嫌オーラ全開で病室を出て、退院手続きを済ませに向かった。余りの痛さに目に涙を溜めながら、「まさか図星とは……」と頭を撫でた。


□■□■□■□■□


    受付ロビーに向かうと、カウンターの前でぴょんぴょん飛び跳ねている人影。その正体は、入院中の燈火であった。

「んっしょ……、もう少し……、届けです……、はい……」
「何やってんだファイヤーボール」
「おっ、ディフィートさん。これで……よしっと!……はい」

    見るとそこには、《御意見箱》と書かれていた。燈火は、この施設のものが平均身長基準のものしかなく、利用しづらいと意見を書いた紙を入れようと、背伸びしても届かない高さに、子どもように跳んで投げ入れていたのだった。
    その意見はお見送りになるだろうと、ディフィートは思ったが退院手続きを済ませて、帰宅する前に第2課の見舞いに行くことにした。すると、燈火は自分をおぶってくれと頼み、ディフィートも特に断る理由がないと背負って、病室まで運ぶことにした。
    それにしても軽い。低身長症だと本人は言うが、これは明らかに小人症だろと内心で思っているディフィート。そして、背負っていて分かったことがあった。

(こいつ……結構、骨が繋がるの早いな?さては────、骨折経験者か……?)

    複数箇所を複雑骨折した燈火。その全治は、例え怪異の再生能力を持ってしても三週間は、最低でもかかるとトレードの旦那である憐都れんとの見解では、診断をされていた。もちろん、憐都は怪異のことまでは知らないため、奇跡的な再生力として認識はしての診断だっただろう。
    それがたったの一週間で、自力で歩ける程にまで回復していたのだから、ディフィートも驚いていた。

「ディフィート様。もう退院なされるのですか?」
「ようヒマワリちゃん♪まぁな。あたしのは擦りむいた程度だからよ。2日寝たらバッチリよ♪」

    燈火を名前の貼られたベッドに降ろし、病室内を見渡す。
    もう包帯はなく、近々退院出来そうな茅野の隣に、意識は回復した実の姿があった。しかし、予断は許さない状態ではあるため、職場復帰まではまだ時間がかかると診断され、退屈そうにしていた。

「それにしても、課題は山積みなっているらしいじゃないか……。まぁ、オレはこの有り様だし?ことの顛末に関しては、第1課の方で管理を任されるだろうから、今回はノータッチということで」
「真様……。そういうの、ノンデリと言うらしいですよ……」
「何それ?飲んだくれの略かい?」

    いつもどおりの実に、呆れ気味の麗由。そのやり取りを終えると、ディフィートのもとへ近付いて耳打ちする。
    耳打ちの内容に眉間を曇らせつつ、隣の病室に向かうディフィート。そこには、辰上と───。アスモダイオスの激しい責め苦によって、記憶を失った空美の姿があった。

    辰上は寝たきりの空美を、ずっと見つめたまま椅子に座っていた。自分の無力さを痛感させられる出来事が、辰上の心に傷を作っていた。

「よぉ、オトシゴちゃん」
「────。」
「よっと。あのな……、なにもお前だけの責任なんかじゃねぇんだ。新入りの身に起きてたことはさ────あたしら2課の奴らも、誰1人気付いてやれなかったんだ」
「…………違うんです」

    ディフィートは辰上を慰めようとした。しかし、辰上が黙りを通していたのは、記憶を失った怪異使いの処遇についてだった。

    古来から、魑魅魍魎なる存在をひた隠しにしてきた組織。人類全体に知らせて、絶望や混乱を招くことを避け続けてきたその風習は、時代とともに在り方を少しづつ変えながら、怪異と戦い続けてきた。
    ただし、秘密を守りとおすために変えることのできないものもある。その一つが、秘密を管理することの出来る《記憶》。それを保持している生き物である以上、記憶喪失とは証明の難しいものとして、噂観測課と現代は呼ばれている組織は認識していた。

「いつ記憶が戻って、世間に知らせる必要のない情報を漏らすかなんて分からない。実際に、都合のいい怪異の事だけ思い出して、それをネットに綴っている奴もいる。だからこそ、あたしらの仕事はなくならない。インフェクターの奴らが見つかるまではそう思ってきてたんだ」

   その古くからの掟ともいえるものを、すぐに変えることは難しい。
   それでも辰上は、空美が必ずそうなるとは限らないと、記憶喪失者の殺処分を受け入れられなかった。しかし、ディフィートはそれに対して、やれる処置はやってあるんだと、ここへ来た本当の目的でも一枚の用紙を、辰上に手渡した。

「例の……特別なんとか、って。確か────、ラ・フランス」
「ラウ・フロス様です」
「あ、そうそう。そいつが申請書を出してくれたおかげだ。といってもそこに書いてあるとおり何がよ────」
「申請受諾日より、90日間……観測対象とする。期限を過ぎれば……その場で射殺……」

    記憶を思い出すことが出来る。そのケースも考慮した特例措置、それは申請から《90日間》は、申請した観測課内の監視権のもと、観測を続ける形で記憶喪失者を自由に生活させるというもの。
    もちろん、記憶を取り戻すことが出来れば、観測課として復帰が許される。期間を過ぎても、記憶喪失状態が続いていると判断された場合は、規定の内容により監視班が定刻どおりに射殺を行う、というものだ。

「難しいし、可能性としてはかなり望み薄だ。んでも、そんくらいしか、あたしらには出来ない。生きるか死ぬかは、新入り次第だ。まぁ、オトシゴちゃん1人に苦労は押しつけねぇよ。あたしも2課連中も、こいつには戻ってきてほしいからさ」
「空美さん……。僕も協力させてください。麗由さん……」
「はい。言うまでもありません。わたくしも尽力を尽くしましょう」

    三人は意識を新たに、今も昏睡状態の空美を見つめながら、これからやるべき事の一つに決意を固めるのであった。

    やがて、面会時間も終えて辰上達が帰宅して、静まり返った病室。ぐが~っといびきをかいて寝る燈火と茅野が居る病室。眠りに落ちながらも、身体をくねらせているアブノーマル、そのせいで寝られないラットが居る病室。

「──────。」

    そんな真っ暗になった病棟内に、巡回の夜勤看護師が歩く足音が木霊する。看護婦が、懐中電灯でベッドを照らすと、布団が剥がされた状態となっており、患者が寝ていないことに気が付く。
    慌ててベッドに近付き、ネームプレートを見る。


────朱祝しゅた 叶逢とろあ


    看護婦は小さな声で、周りの患者に迷惑とならない程度に、朱祝さんと呼びかけるが、全然返事が返ってこないため、病室にいないのかと踵を返した。すると、そこに俯いている女性が肌に触れそうな距離に立っていた。
    身の毛もよだつような恐怖に、思わず声が出そうになるが、声を上げる前に女性に口元を押さえつけられ、そのままベッドに押し倒される。スローモーションで動いて見えるその女性の髪は、ピンクパープル色の毛先から生え際にかけて、グラーデーションが徐々に金髪になっている。
    看護婦はその人が、朱祝 叶逢であることに気が付くと同時に、違和感を感じていた。


朱祝 叶逢の髪色は金髪───。ここ最近連れてこられた急患で、今日も面会に来た人がいたが、未だ昏睡状態───。


    その違和感に気付いた時、看護婦は身体に力を入れることが、少しづつ出来なくなっていた。首筋に伝わる冷たい感触、顔を離す朱祝の口元に広がる赤い模様。
    それが、自分の血であると気付いた看護婦であったが、意識を暗黒に閉ざしてしまった。

「────はっ!?……え?」

    ふと我に返ると、目の前にはベッドで静かに眠っている、朱祝 叶逢の姿があった。首を傾げながら、さっき見たのは夢なのかと、首筋を触る。しかし、冷たくもないし、血なんて流れていない。

    気味が悪いと思いつつ、看護婦は朱祝の病室を後にした。


✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳


「はぁ……。あまり美味しくはないわね。────、精気を吸うのにも、吸血紛いのことをしなくてはならいとは……。それに────」

そう長くは、表に出ていられない。

仕方がない──。もう少し、この行動を続けることにしよう──。

さて...。

おやすみなさい...。

    足元に広がる闇が淀む池に、さっき精気を吸い尽くした看護婦を沈める。すると、池から看護婦の死体と入れ違いになるように、同じ姿をした看護婦が現れた。
    そして、吸ってしまった精気の代わりに、闇のエネルギーを与えて、精気が戻るまでの間の代用エネルギーとして、看護婦の体内に流し込む。

     やがて、看護婦が目を覚ます前に、朱祝はなにごともなかったかのようにベッドに横になり、眠り着いた。その髪色は、看護婦が認識していた金髪一色に戻り、昏睡状態の時と同じく仰向けに寝るのであった。
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