25 / 66
25
しおりを挟む
「今、先輩の守護霊とルキに会話してもらって詳しい話をきいたんだけど、先輩を守護していた守護霊は同じ歳くらいの女子だったんだけど、蜂が飛んでくるのを一切予知できなかったみたい。むしろ弓を引ききったのを見計らって隠れていた蜂が飛んできたみたいだったって」
「一応、業務的に先輩の身を守らねばとは思ったらしいが、守護術を使う暇もなく矢は放たれてしまったようなのだ」
ルキもそう教えてくれた。
俺は、もうその時、怪我のこととかどうでもよくなっていて、レナちゃんの『好き』って言葉の意味を深く訊きたかった。けど、俺に立て続けに起こる厄の方に話がいってしまって、全然、恋愛の話にならなかった。
「レナちゃんは、俺のこと、恋愛対象として好きなのかな?」
「……なんであたしに訊くん?」
「は?」
「なんで、あたしにそんなこと訊くんよ。そういうの友達とか家族とかと話せばいいのに、なんであたしに言うんよ」
何怒ってるんだろう。
一人で入れば普通にゆったりできる浴槽も、パキネが入ってくると狭い。俺の太股の間にパキネの太股が挟まるように、お互い正座をして浴槽での体の居場所を譲り合った。
子供の頃はよく一緒に風呂の中で遊んだ。その時もパキネは服を着ていた。でも、楽しく遊んでいても、疫病神が呼び寄せてしまう不幸に何度も引っかかった。
風呂に入ろうとしたら、浴槽にお湯が溜まっていなかったり、シャンプーを出すつもりが、リンスを出してしまったり。シャワーを出したら滅茶苦茶冷たい水が出て来たり、浴槽から出ようとしたら滑って浴槽の淵に股間を強打したり、風呂場だけでも色々やられている。普通の人でもたまにやらかすミスくらいのことだけど、俺の場合、回数が多いのだ。二日に一回は何かされる。
浴槽に深くパキネが浸かると、胸が湯船に少しだけ浮いてきていた。やっぱり、確実にデカくなっている。
「パキネは俺の守護霊じゃん」
「うん」
「俺は自分の守護霊が見える珍しい人間なんでしょ」
「うん」
「せっかく話せるんだから、話訊いてくれたっていいじゃん」
「でも、レナ、言ったもん。うっかりあたしを御祓いするかもしれんって」
「そんなことさせないよ。ってか何?御祓いされるのが怖いの?」
「一応、業務的に先輩の身を守らねばとは思ったらしいが、守護術を使う暇もなく矢は放たれてしまったようなのだ」
ルキもそう教えてくれた。
俺は、もうその時、怪我のこととかどうでもよくなっていて、レナちゃんの『好き』って言葉の意味を深く訊きたかった。けど、俺に立て続けに起こる厄の方に話がいってしまって、全然、恋愛の話にならなかった。
「レナちゃんは、俺のこと、恋愛対象として好きなのかな?」
「……なんであたしに訊くん?」
「は?」
「なんで、あたしにそんなこと訊くんよ。そういうの友達とか家族とかと話せばいいのに、なんであたしに言うんよ」
何怒ってるんだろう。
一人で入れば普通にゆったりできる浴槽も、パキネが入ってくると狭い。俺の太股の間にパキネの太股が挟まるように、お互い正座をして浴槽での体の居場所を譲り合った。
子供の頃はよく一緒に風呂の中で遊んだ。その時もパキネは服を着ていた。でも、楽しく遊んでいても、疫病神が呼び寄せてしまう不幸に何度も引っかかった。
風呂に入ろうとしたら、浴槽にお湯が溜まっていなかったり、シャンプーを出すつもりが、リンスを出してしまったり。シャワーを出したら滅茶苦茶冷たい水が出て来たり、浴槽から出ようとしたら滑って浴槽の淵に股間を強打したり、風呂場だけでも色々やられている。普通の人でもたまにやらかすミスくらいのことだけど、俺の場合、回数が多いのだ。二日に一回は何かされる。
浴槽に深くパキネが浸かると、胸が湯船に少しだけ浮いてきていた。やっぱり、確実にデカくなっている。
「パキネは俺の守護霊じゃん」
「うん」
「俺は自分の守護霊が見える珍しい人間なんでしょ」
「うん」
「せっかく話せるんだから、話訊いてくれたっていいじゃん」
「でも、レナ、言ったもん。うっかりあたしを御祓いするかもしれんって」
「そんなことさせないよ。ってか何?御祓いされるのが怖いの?」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
未亡人クローディアが夫を亡くした理由
臣桜
キャラ文芸
老齢の辺境伯、バフェット伯が亡くなった。
しかしその若き未亡人クローディアは、夫が亡くなったばかりだというのに、喪服とは色ばかりの艶やかな姿をして、毎晩舞踏会でダンスに興じる。
うら若き未亡人はなぜ老齢の辺境伯に嫁いだのか。なぜ彼女は夫が亡くなったばかりだというのに、楽しげに振る舞っているのか。
クローディアには、夫が亡くなった理由を知らなければならない理由があった――。
※ 表紙はニジジャーニーで生成しました
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる