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機動兵士 4

死闘!岩原戦車軍団!

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 テスカトリポカに、プラズマビーム、ナパーム、反重力ミサイル、タキオン粒子弾などが襲いかかるが、もし、攻撃が効いているなら、少しでも形状が変形するものであるが、一切変わらない。ただ、勢いが凄いので少し後ろに押されただけであった。

「今度はあたしの番よ!」

   と言って、両サイドのミサイルポッドから発射されそうになった時に、背後から、山のような弾丸がテスカトリポカに衝突する。

「来てくれたか、お前たち」
「兄(あに)さんを一人ぼっちにはさせませんぜっ!」

    大きなサングラスをかけた団長が岩原真太郎に通信する。五台の宇宙戦車T800が横に並んでいるではないか。テスカトリポカは、慌てて旋回して、対応しようとするが、戦車軍団は、ありったけの弾丸を放出するのであった。

「うおおおおおおお」

    四条夏生が唸り声をあげる。テスカトリポカの右側の足である蛇の頭の目から、黄色い光線が奔り出た。

「蛇の目(スネークアイズ!)」

   光線は、あっという間に五台の宇宙戦車を薙ぎ倒して爆破させてしまう。

「みんなのくれたチャンスを無駄にはしないぞっ!」

  丁度、テスカトリポカの背後にいた岩原真太郎の宇宙戦車は、もはや撃つ弾丸もないので、特攻するのであった。

 爆炎があがる。
 炎の向こうに、六人の命をかけた戦士たちが笑顔でどこか遠くへ歩み去ってゆく姿が見えたのだった。

「し……真太郎さん!」

     すると、はにかんだ笑みをした岩原真太郎の顔が浮かび上がる。

「シズマ君。
 私たちはよく戦ったと、皆に伝えてくれよ……。
 そして、私たちの死をどうか無駄にしないでくれ……。それから、これは私の辞世の句だ。

 花と生き
 花と消えゆく
 わが闘争(いのち)

    珍冬社の社長の貝城徹君なら、この歌を使って良い小説を作ってくれるだろう……」

    というと、くるりと振り返り岩原真太郎は、宇宙の闇の中に消えてゆくのであった。

「俺が手早くあいつを倒さなかったから、かけがえのない仲間たちをこんなにも失ってしまった」
「ふっ。冥土に行って後悔でもしな」

  というとテスカトリポカはこちらに砲台を向けるのであるが、その時に、凄まじく明るい白い光が広がった。

「な、何だ。これは」
「蓮華?」

   私が目を凝らしてみると、白い大きな蓮華のようなものが宇宙空間に浮遊しているのだ。

   
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