こんなのもいいんじゃないです？

#2 夏の情景

セミがけたたましく鳴いている。
1週間の命だと言うのに、いや、だからこそとも言えるが、この暑い中必死に存在を明確に表現している。
川のせせらぎも十分な程にうるさく心地よい。

おーい。

声が聞こえくる。いや、気のせいか、暑さで幻聴まで聞こえてきてしまったようだ。

いや幻聴じゃないが！

隣で大声で叫んだのはたけし。
…うるさい。

なんで無視するのよ？

いや本気で気の所為だと思って。

気の所為なわけあるか！！耳ぶち壊れてんのか！

今日もたけしは元気だ。
未だかつてこんなに丁寧に突っ込む短パン小僧がいただろうか。いやいない（反語）。
まぁ冗談はさておき
せっかくたけしと出会ったので遊ぶことにしよう。

遊んでやるよ…かかってきな

いやおめーはボスかよ！！
まぁいいや、で、何して遊ぶよ。

しりとりでもするか？

この炎天下で！？気でも触れているのかよ！しかも屋内で出来ることだし！しかも超絶つまんねぇ！

しりとりに謝れ！しりとりに失礼だ。不敬罪にするぞ。

…ええぇぇ …ごめんなさい。

わかればいいのよ。

…なんだこの理不尽。つら。これが現実かよ。

いつだって現実は無情なもんさ。
辛い時は支えあおうな。

お前…いやもういいや。いやせっかく夏なんだからさ！やっぱり夏らしいことして遊びたいじゃん！

一理ある 。 

そこでもちろん準備をしてきました！夏と言えば花火よ！

いやいま昼だぞ。

どっこい！常識に捕われてる！あんた常識にとらわれてるよ！！
 
いいか？
これからやるのはただのHANABIじゃァない。白昼夢のような花火さ！

花火の発音がウザイ
そして意味わからん。

帰って寝る。

そう言うなよbrother！ビッグイベントにするぜ！

何人集まるんだ？

いや、2人だけど   
…まって無言で帰ろうとしないで！まって！
ちょ…力つっよ圧倒的な帰宅力を感じちゃう！

まぁいいや。でどこでやるんだよ？

なんだかんだでこいつの提案は暇つぶしに…いや面白いから乗るんだよなぁ…