39 / 106
参上! 花筏ノ巫女編
巫女、発つ
しおりを挟む
澄男たちがヘルリオン山脈の麓あたりでスケルトン・アークと戦い始めた頃。
場所は変わって、武市西部。そこは武市の中でも内陸に属し、最も上威区に近い場所。高層ビルの過密度は最も高く、それゆえ人口も中威区では最大と言われている都市。中威区西部都心である。
しかし、そこは決して健全に栄えているというわけではなかった。
最も上威区に近いということは、上威区侵略を狙う中威区民が多く住んでいることを意味し、彼らは虎視眈々と上流階級国民である上威区民から利権を強奪するべく、日夜血で血を洗う抗争を繰り広げているのである。
ここ中威区西部都心は、中威区において最悪の治安を誇る闇都市。任務請負機関の司法が中々行き届かない、戦争上等の無法地帯である。
今日も魔法や銃器を使った銃撃、魔法戦が各所で繰り広げられており、高層ビルが立ち並ぶ大都市である反面、建物や舗装された道路の傷み具合は尋常ではない惨状と化している。
そんな中、何故か傷一つない、漆黒の堅牢な装甲に守られた、一際目立つ高層ビルの入り口から、巫女服を着こなす一人の少女が姿を現した。
「まったく、なんじゃこやつらは! わっちはただ、西支部の手伝いをしにきただけだというに、何の脈絡もなく襲ってきおって!」
ビルの正門前には、ボロボロになった武市民が、死体のように道路を埋め尽くしている。
「いやぁ……ホント、マジすんません。ここら一帯は上威区民反抗戦線とかなんとかで、最近物騒なんで……」
巫女服姿の少女を送りに来たのか、Tシャツとジャージという適当な組み合わせの服を着た、天然パーマの少年が申し訳なさげに頭を下げる。死んだ魚のような目が、一瞬だけ見え隠れした。
「頭を下げるのはわっちではない! よいか、そなたはここの主。なればこそ、ここら一帯をきちんと仕切らんと、無法者で溢れることとなる! そもそもじゃな―――」
くどくどと、少年に向かって説教くさいことをつらつらと並べ立て、反論の余地を許さない。流石に少年の顔は、彼女が語る度、徐々にげっそりとしたものへ変わる。
「そう言われてましてもね……俺一人でどうこうなるようなもんじゃ……俺、言っちゃなんですけど、そこまで影響力ないですし」
「だから捨ておくと申すか?」
「いやぁ、そういうわけじゃないですけど!! 俺も、その……目の前の仲間で精一杯っつーかなんつーか、分かるでしょ? アンタみたいに強かったら話は別ですけど!」
「なればこそ、その仲間とやらと力を合わせれば良かろう。この戦、そなたが止めず誰が止める? ``竜殺``よ」
「その二つ名やめてくれません!? 確かに竜倒したことありますけど、別に俺一人でやったわけじゃ……」
「うむ。なればこそ、じゃろ? 竜を退けられるならば、人の戦も止められるじゃろうて」
``竜殺``と呼ばれた少年は、天然パーマでボサボサな髪を無造作に掻きむしる。
少年の表情は非常にめんどくさげだったが、巫女服姿の少女から放たれる、言い訳を許さない目を見ると、途端に降参と言わんばかりの溜息を吐いた。
「では、わっちは次の地へ行く。この地の統治、精進するのじゃぞ!」
「はいはい。余計なお世……じゃなくて、激励のお言葉、ありがとうございますー」
少年と別れた少女は、道端に倒れる魔導師や戦士たちなど気に留めず、悠々自適に背伸びをする。懐から饅頭を一つ取り出すと、それを美味しそうに満面の笑みで頬張った。
「さへ、ふひはひほほへのほほろへひはへはは」
リスが如く口一杯に饅頭を頬張ったために何を言っているのかよく分からないが、彼女の見つめる先は、武市の遥か南の方角を指している。
「あの女です! あの女が俺らの仲間を全員ボコボコに……」
上威区民と中威区民との間の抗争が絶えない中威区最悪の治安の都市で、ただ一人饅頭を可愛く頬張る少女は、ただそれだけで異彩を放っていると言えるだろう。周囲の注目を集めてしまうのも、また道理であった。
「こ、この人数をあの女が一人でだと? 笑わせんじゃねぇ!!」
「とりあえず目立つから殺す!!」
「ぶちのめしちまえ!!」
少女の背後から迫り寄る、数十人の男たち。魔導師っぽい輩もいれば、鈍器や銃器を持っているだけの輩まで様々だが、全員がハゲだったり変な色のモヒカン頭だったりと似たり寄ったりの顔ぶれが揃っていた。
少女は南の方角を見たまま、微動だにしない。黙々と饅頭を美味しそうな顔で食べ続けるだけである。
「ふむ。ほへはほうき? んくっ」
口に頬張っていた饅頭をごくりと飲み込む。喉を通る饅頭で食道の形が一瞬変わるほどの量を飲み込んだが、彼女は平然としていた。
「待っとれ。今行くぞ一年!」
「まちやがれ!!」
「テメェ俺らを舐めてくれたな!! 中威区三大ギャングと名高い``堕阿愚砲王捨``に楯突いたオトシマエ、ここでつけさせてやるぜ!!」
「ボコしちゃっていいんすよね、ボス?」
「亜ァ、殺っチまいなァ!!」
他と明らかに体格が大きい、デブでハゲの男の一声で、周りのモヒカン頭のハゲ頭が一斉に少女へ迫る。
ボスと呼ばれた大男の一声により、彼らの理性は瓦解した。一人一人の目が血走っていることが、なによりの証拠だ。
彼らはギャング。上威区侵略を目論む中位暴閥に雇われ、彼らに代わって戦闘行為を執り行う者たち。
今いる中威区西部の治安が最悪なのも、暴閥に雇われたギャングたちが、この辺り一帯を武力制圧しているからだ。
ボスの一声で、彼らは欲望をむき出しにする。ギャングとは本来、己の欲望に忠実な獣の如き者たち。私利私欲を満たすためならば、婦女暴行も厭わない。今日もまた、哀れな小娘が一人、そんな私利私欲に塗れた外道によって傷者にされる。そうなるはずだった。
「むぉぉぉぉ!?」
己の巨体を駆使し、体格にそぐわぬ速さでタックルをしてきた、ボスと思わしきデブのハゲ男は何故か宙を舞っていた。だが勝手に舞い上がったわけではなく、彼に飛行魔法や飛行能力が使えるわけでもない。
正しくは、吹き飛ばされたのだ。彼が従える兵隊たちもろとも、巫女服姿の少女を中心にして放たれた、謎の衝撃波によって―――。
「武波ァ!? な、何ガァ……!?」
ボスと思わしきハゲのデブ男以外、全員が吹き飛ばされて気絶していた。ハゲデブ男も半ば昏倒していたが、少女一人に叩きのめされたと思ったのか、茹で蛸のように顔を赤くする。
気合いで立ち上がり「ぶもおおおおおおおお!!」と叫びながら少女に突進するが、その薄汚い殺意は、彼女の真後ろに張られていた、見えない壁によって完璧に阻まれた。
「わっちと仕合したくば、この下らぬ争いをやめることじゃな」
見えない壁にべったりと張り付き、今度こそ倒れたハゲデブ男。少女は彼らを一瞥すらせず、懐から次は焼鳥を取りだして、それをまた美味しそうに頬張る。そして「とおッ」という一声で、ロケットの如く空高く舞い上がった。
その後、ギャングの残党が彼女を血眼になって探したが、その足取りを掴むことは誰一人として叶わなかったという。
場所は変わって、武市西部。そこは武市の中でも内陸に属し、最も上威区に近い場所。高層ビルの過密度は最も高く、それゆえ人口も中威区では最大と言われている都市。中威区西部都心である。
しかし、そこは決して健全に栄えているというわけではなかった。
最も上威区に近いということは、上威区侵略を狙う中威区民が多く住んでいることを意味し、彼らは虎視眈々と上流階級国民である上威区民から利権を強奪するべく、日夜血で血を洗う抗争を繰り広げているのである。
ここ中威区西部都心は、中威区において最悪の治安を誇る闇都市。任務請負機関の司法が中々行き届かない、戦争上等の無法地帯である。
今日も魔法や銃器を使った銃撃、魔法戦が各所で繰り広げられており、高層ビルが立ち並ぶ大都市である反面、建物や舗装された道路の傷み具合は尋常ではない惨状と化している。
そんな中、何故か傷一つない、漆黒の堅牢な装甲に守られた、一際目立つ高層ビルの入り口から、巫女服を着こなす一人の少女が姿を現した。
「まったく、なんじゃこやつらは! わっちはただ、西支部の手伝いをしにきただけだというに、何の脈絡もなく襲ってきおって!」
ビルの正門前には、ボロボロになった武市民が、死体のように道路を埋め尽くしている。
「いやぁ……ホント、マジすんません。ここら一帯は上威区民反抗戦線とかなんとかで、最近物騒なんで……」
巫女服姿の少女を送りに来たのか、Tシャツとジャージという適当な組み合わせの服を着た、天然パーマの少年が申し訳なさげに頭を下げる。死んだ魚のような目が、一瞬だけ見え隠れした。
「頭を下げるのはわっちではない! よいか、そなたはここの主。なればこそ、ここら一帯をきちんと仕切らんと、無法者で溢れることとなる! そもそもじゃな―――」
くどくどと、少年に向かって説教くさいことをつらつらと並べ立て、反論の余地を許さない。流石に少年の顔は、彼女が語る度、徐々にげっそりとしたものへ変わる。
「そう言われてましてもね……俺一人でどうこうなるようなもんじゃ……俺、言っちゃなんですけど、そこまで影響力ないですし」
「だから捨ておくと申すか?」
「いやぁ、そういうわけじゃないですけど!! 俺も、その……目の前の仲間で精一杯っつーかなんつーか、分かるでしょ? アンタみたいに強かったら話は別ですけど!」
「なればこそ、その仲間とやらと力を合わせれば良かろう。この戦、そなたが止めず誰が止める? ``竜殺``よ」
「その二つ名やめてくれません!? 確かに竜倒したことありますけど、別に俺一人でやったわけじゃ……」
「うむ。なればこそ、じゃろ? 竜を退けられるならば、人の戦も止められるじゃろうて」
``竜殺``と呼ばれた少年は、天然パーマでボサボサな髪を無造作に掻きむしる。
少年の表情は非常にめんどくさげだったが、巫女服姿の少女から放たれる、言い訳を許さない目を見ると、途端に降参と言わんばかりの溜息を吐いた。
「では、わっちは次の地へ行く。この地の統治、精進するのじゃぞ!」
「はいはい。余計なお世……じゃなくて、激励のお言葉、ありがとうございますー」
少年と別れた少女は、道端に倒れる魔導師や戦士たちなど気に留めず、悠々自適に背伸びをする。懐から饅頭を一つ取り出すと、それを美味しそうに満面の笑みで頬張った。
「さへ、ふひはひほほへのほほろへひはへはは」
リスが如く口一杯に饅頭を頬張ったために何を言っているのかよく分からないが、彼女の見つめる先は、武市の遥か南の方角を指している。
「あの女です! あの女が俺らの仲間を全員ボコボコに……」
上威区民と中威区民との間の抗争が絶えない中威区最悪の治安の都市で、ただ一人饅頭を可愛く頬張る少女は、ただそれだけで異彩を放っていると言えるだろう。周囲の注目を集めてしまうのも、また道理であった。
「こ、この人数をあの女が一人でだと? 笑わせんじゃねぇ!!」
「とりあえず目立つから殺す!!」
「ぶちのめしちまえ!!」
少女の背後から迫り寄る、数十人の男たち。魔導師っぽい輩もいれば、鈍器や銃器を持っているだけの輩まで様々だが、全員がハゲだったり変な色のモヒカン頭だったりと似たり寄ったりの顔ぶれが揃っていた。
少女は南の方角を見たまま、微動だにしない。黙々と饅頭を美味しそうな顔で食べ続けるだけである。
「ふむ。ほへはほうき? んくっ」
口に頬張っていた饅頭をごくりと飲み込む。喉を通る饅頭で食道の形が一瞬変わるほどの量を飲み込んだが、彼女は平然としていた。
「待っとれ。今行くぞ一年!」
「まちやがれ!!」
「テメェ俺らを舐めてくれたな!! 中威区三大ギャングと名高い``堕阿愚砲王捨``に楯突いたオトシマエ、ここでつけさせてやるぜ!!」
「ボコしちゃっていいんすよね、ボス?」
「亜ァ、殺っチまいなァ!!」
他と明らかに体格が大きい、デブでハゲの男の一声で、周りのモヒカン頭のハゲ頭が一斉に少女へ迫る。
ボスと呼ばれた大男の一声により、彼らの理性は瓦解した。一人一人の目が血走っていることが、なによりの証拠だ。
彼らはギャング。上威区侵略を目論む中位暴閥に雇われ、彼らに代わって戦闘行為を執り行う者たち。
今いる中威区西部の治安が最悪なのも、暴閥に雇われたギャングたちが、この辺り一帯を武力制圧しているからだ。
ボスの一声で、彼らは欲望をむき出しにする。ギャングとは本来、己の欲望に忠実な獣の如き者たち。私利私欲を満たすためならば、婦女暴行も厭わない。今日もまた、哀れな小娘が一人、そんな私利私欲に塗れた外道によって傷者にされる。そうなるはずだった。
「むぉぉぉぉ!?」
己の巨体を駆使し、体格にそぐわぬ速さでタックルをしてきた、ボスと思わしきデブのハゲ男は何故か宙を舞っていた。だが勝手に舞い上がったわけではなく、彼に飛行魔法や飛行能力が使えるわけでもない。
正しくは、吹き飛ばされたのだ。彼が従える兵隊たちもろとも、巫女服姿の少女を中心にして放たれた、謎の衝撃波によって―――。
「武波ァ!? な、何ガァ……!?」
ボスと思わしきハゲのデブ男以外、全員が吹き飛ばされて気絶していた。ハゲデブ男も半ば昏倒していたが、少女一人に叩きのめされたと思ったのか、茹で蛸のように顔を赤くする。
気合いで立ち上がり「ぶもおおおおおおおお!!」と叫びながら少女に突進するが、その薄汚い殺意は、彼女の真後ろに張られていた、見えない壁によって完璧に阻まれた。
「わっちと仕合したくば、この下らぬ争いをやめることじゃな」
見えない壁にべったりと張り付き、今度こそ倒れたハゲデブ男。少女は彼らを一瞥すらせず、懐から次は焼鳥を取りだして、それをまた美味しそうに頬張る。そして「とおッ」という一声で、ロケットの如く空高く舞い上がった。
その後、ギャングの残党が彼女を血眼になって探したが、その足取りを掴むことは誰一人として叶わなかったという。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
データワールド(DataWorld)
大斗ダイソン
SF
あらすじ
現代日本、高校生の神夜蒼麻は、親友の玄芳暁斗と共に日常を送っていた。しかし、ある日、不可解な現象に遭遇し、二人は突如として仮想世界(データワールド)に転送されてしまう。
その仮想世界は、かつて禁止された「人体粒子化」実験の結果として生まれた場所だった。そこでは、現実世界から転送された人々がNPC化し、記憶を失った状態で存在していた。
一方、霧咲祇那という少女は、長らくNPCとして機能していたが、謎の白髪の男によって記憶を取り戻す。彼女は自分が仮想世界にいることを再認識し、過去の出来事を思い出す。白髪の男は彼女に協力を求めるが、その真意は不明瞭なままだ。
物語は、現実世界での「人体粒子化」実験の真相、仮想世界の本質、そして登場人物たちの過去と未来が絡み合う。神夜と暁斗は新たな環境に適応しながら、この世界の謎を解き明かそうとする。一方、霧咲祇那は復讐の念に駆られながらも、白髪の男の提案に悩む。
仮想世界では200年もの時が流れ、独特の文化や秩序が形成されていた。発光する星空や、現実とは異なる物理法則など、幻想的な要素が日常に溶け込んでいる。
登場人物たちは、自分たちの存在意義や、現実世界との関係性を模索しながら、仮想世界を揺るがす大きな陰謀に巻き込まれていく。果たして彼らは真実にたどり着き、自由を手に入れることができるのか。そして、現実世界と仮想世界の境界線は、どのように変化していくのか。
この物語は、SFとファンタジーの要素を融合させながら、人間の記憶、感情、そしてアイデンティティの本質に迫る壮大な冒険譚である。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第三部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』は法術の新たな可能性を追求する司法局の要請により『05式広域制圧砲』と言う新兵器の実験に駆り出される。その兵器は法術の特性を生かして敵を殺傷せずにその意識を奪うと言う兵器で、対ゲリラ戦等の『特殊な部隊』と呼ばれる司法局実働部隊に適した兵器だった。
一方、遼州系第二惑星の大国『甲武』では、国家の意思決定最高機関『殿上会』が開かれようとしていた。それに出席するために殿上貴族である『特殊な部隊』の部隊長、嵯峨惟基は甲武へと向かった。
その間隙を縫ったかのように『修羅の国』と呼ばれる紛争の巣窟、ベルルカン大陸のバルキスタン共和国で行われる予定だった選挙合意を反政府勢力が破棄し機動兵器を使った大規模攻勢に打って出て停戦合意が破綻したとの報が『特殊な部隊』に届く。
この停戦合意の破棄を理由に甲武とアメリカは合同で介入を企てようとしていた。その阻止のため、神前誠以下『特殊な部隊』の面々は輸送機でバルキスタン共和国へ向かった。切り札は『05式広域鎮圧砲』とそれを操る誠。『特殊な部隊』の制式シュツルム・パンツァー05式の機動性の無さが作戦を難しいものに変える。
そんな時間との戦いの中、『特殊な部隊』を見守る影があった。
『廃帝ハド』、『ビッグブラザー』、そしてネオナチ。
誠は反政府勢力の攻勢を『05式広域鎮圧砲』を使用して止めることが出来るのか?それとも……。
SFお仕事ギャグロマン小説。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
セルリアン
吉谷新次
SF
銀河連邦軍の上官と拗れたことをキッカケに銀河連邦から離れて、
賞金稼ぎをすることとなったセルリアン・リップルは、
希少な資源を手に入れることに成功する。
しかし、突如として現れたカッツィ団という
魔界から独立を試みる団体によって襲撃を受け、資源の強奪をされたうえ、
賞金稼ぎの相棒を暗殺されてしまう。
人界の銀河連邦と魔界が一触即発となっている時代。
各星団から独立を試みる団体が増える傾向にあり、
無所属の団体や個人が無法地帯で衝突する事件も多発し始めていた。
リップルは強靭な身体と念力を持ち合わせていたため、
生きたままカッツィ団のゴミと一緒に魔界の惑星に捨てられてしまう。
その惑星で出会ったランスという見習い魔術師の少女に助けられ、
次第に会話が弾み、意気投合する。
だが、またしても、
カッツィ団の襲撃とランスの誘拐を目の当たりにしてしまう。
リップルにとってカッツィ団に対する敵対心が強まり、
賞金稼ぎとしてではなく、一個人として、
カッツィ団の頭首ジャンに会いに行くことを決意する。
カッツィ団のいる惑星に侵入するためには、
ブーチという女性操縦士がいる輸送船が必要となり、
彼女を説得することから始まる。
また、その輸送船は、
魔術師から見つからないように隠す迷彩妖術が必要となるため、
妖精の住む惑星で同行ができる妖精を募集する。
加えて、魔界が人界科学の真似事をしている、ということで、
警備システムを弱体化できるハッキング技術の習得者を探すことになる。
リップルは強引な手段を使ってでも、
ランスの救出とカッツィ団の頭首に会うことを目的に行動を起こす。
世紀末ゾンビ世界でスローライフ【解説付】
しおじろう
SF
時は世紀末、地球は宇宙人襲来を受け
壊滅状態となった。
地球外からもたされたのは破壊のみならず、
ゾンビウイルスが蔓延した。
1人のおとぼけハク青年は、それでも
のんびり性格は変わらない、疲れようが
疲れまいがのほほん生活
いつか貴方の生きるバイブルになるかも
知れない貴重なサバイバル術!
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
電子世界のフォルトゥーナ
有永 ナギサ
SF
人工知能を搭載した量子コンピュータセフィロトが自身の電子ネットワークと、その中にあるすべてのデータを物質化して創りだした電子による世界。通称、エデン。2075年の現在この場所はある事件をきっかけに、企業や国が管理されているデータを奪い合う戦場に成り果てていた。
そんな中かつて狩猟兵団に属していた十六歳の少年久遠レイジは、エデンの治安維持を任されている組織エデン協会アイギスで、パートナーと共に仕事に明け暮れる日々を過ごしていた。しかし新しく加入してきた少女をきっかけに、世界の命運を決める戦いへと巻き込まれていく。
かつての仲間たちの襲来、世界の裏側で暗躍する様々な組織の思惑、エデンの神になれるという鍵の存在。そして世界はレイジにある選択をせまる。彼が選ぶ答えは秩序か混沌か、それとも……。これは女神に愛された少年の物語。
<注意>①この物語は学園モノですが、実際に学園に通う学園編は中盤からになります。②世界観を強化するため、設定や世界観説明に少し修正が入る場合があります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる