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痛みと、喜びと
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服を脱いだ理人くんが、ベッド横のサイドボードから見たことのある箱を取り出す。
浴衣も脱いで、ベッド下に。
裸になってはずかしくて、小さく身体を縮めた。
「……あれ? それって、この間」
大仏さんと馬さん(今日会ったけれど、結果的にはいいひとたちだったみたい。おばあちゃんの友達?)を追い払ってくれたお兄さんから貰ってた──箱?
「……と、種類おなじだけど」
あれはさすがに捨てたよ、と理人くんは苦笑した。首をかしげる。
「なんでですか?」
「いや、最初あの人、得体がしれなかったから……」
その赤い箱から取り出された、白いギザギザのついた四角いパッケージ。
なんだろう、と思っている間に、理人くんはそれを開けて、ええと、ええと、り、理人くんのおっきく、なってるのに……!
「ひゃぁぁあ」
今更ながら恥ずかしくなる。
こ、こ、コンドームの箱だったんですか、あれ!!!
「あ、……うん」
理人くんもなぜか照れていた。
2人して照れて──目があってなんだか笑ってしまう。
笑ったところで、おでこにキスをされた。優しいキス。えっちくないキス。
「痛かったら、言って」
「はい」
と答えたものの──痛くないと思うんだよ、ね。多分。
──と、思っていたのに。
「……っ、あ!」
入り口にあてがわれる、指とは全然違う質量の、「にく!」ってかんじの、やつ……。それの、先端の膨らんでるのが入ったところで、ぽろりと涙が溢れた。
「い、たい」
「……っ、ごめん」
理人くんが困ったように言う。
「ほぐしたつもりだったんだけれど……」
「う、ふう、うぅ……」
入り口がじんじんする。
たぶん先っぽだけしか入ってないのに、異物感で満杯。
「茉白、ごめん。今日は──」
「や、やめないで、ください……」
私は理人くんの腰に、足を絡めた。逃さないぞ! っていう、気持ち。
「茉白!」
「お願、いれ、て……」
多分、ぐちゃぐちゃな顔してる。
けど、欲しい。このひとが欲しい。
「全部、いれて」
理人くんは深く、深く息をついた。
「ゆっくり、するから」
こくこくと頷く。
「ほんとに、痛かったら──」
私は理人くんの頬に手を伸ばす。
なんでこんなに、このひと辛そうなんだろう。
「理人くん──私とえっちするの、イヤ、でした……?」
「そ、んなわけない!」
理人くんは苦しそうに、ほんの少しだけ、腰を動かした。
「茉白が欲しくて仕方なかった。もう理性なんか捨てて、茉白のことめちゃくちゃにしてしまいたい」
「じゃ、あ……そう、して?」
「けど」
理人くんがゆっくり、と私を抱きしめる。
それと一緒に、ゆっくり、ゆっくり、もどかしいくらいに理人くんのが奥に進んできて、私の喉から、勝手に声が溢れた。
「ぁ、はう、……っ、は、」
みちみちと開かれていく、ナカ。
溢れる涙を、理人くんの親指が拭う。
「茉白が痛かったりとか、辛かったりとか、それは……いやだ」
「理人くん」
「茉白、……愛してる」
理人くんがはぁ、と息を吐いて──それからそこからほんの少し、腰を進めた。
「っ、……あ!」
「痛い?」
「だい、じょうぶ……」
私がそう答えて、理人くんは小さく頷いた。
「全部、……入った。茉白」
その言葉に、私はほう、と息を吐く。
「よ、かったぁ……」
痛いけど、痛いんだけど──嬉しくて、また涙が出た。
胸がいっぱいになる。
こういうのって、なんて言えばいいんだろう。すき、とかじゃ足りない。
「……ん」
理人くんは何度も、私の髪を撫でた。何回も、何回も。
「初めてだから──多分、気持ちよくないと思う、茉白。俺だけ気持ちよくて」
「あ、えっと、理人くん気持ちいい、んですか?」
理人くんは少し驚いたような顔をして、それからはにかむように笑う。
「うん。……ヤバイくらい、気持ちいい」
「わぁ」
思わず笑う。
「良かったぁ……」
理人くんが気持ちいいのが、嬉しい。
私で気持ちよくなってくれてるのが、嬉しくて仕方ない。
「茉白」
「じゃあ、理人くん、あの」
痛いけれど……それ以上に、やっぱり嬉しくて。
「たくさん、理人くんが気持ちいいように……して、ください」
理人くんは息を飲む。
それからなんだか、ヘニャリって顔で笑う。
「……俺は茉白が気持ちいいほうが、嬉しいよ」
それから、ほんの少しずつ、腰を動かし始める。
「……っ、ふ、ぅ……」
とくに入り口のほうが痛くて、じんじんした。
(……奥の方は、いたくない、かも)
痛くない、って、いうか……ええと、あれ?
「あっ、は、ぁっ、理人、くんっ」
理人くんはすぐに動くのをやめて、私の頬を撫でる。
「ん?」
「あの、あのね、おくっ」
「痛い?」
「ち、違って、っ」
奥がぐちゅぐちゅと疼く。
え、なに、これ……。
理人くんは、理人くんは「最初だから気持ちよくない」って言っていたけれど、そ、そんなこと……ないっ!
「ちょお、だい?」
「茉白?」
「奥にあたるのっ、気持ちいい……!」
理人くんは一瞬きょとんとしたあと、掠れた声で、私の名前を呼んだ。
浴衣も脱いで、ベッド下に。
裸になってはずかしくて、小さく身体を縮めた。
「……あれ? それって、この間」
大仏さんと馬さん(今日会ったけれど、結果的にはいいひとたちだったみたい。おばあちゃんの友達?)を追い払ってくれたお兄さんから貰ってた──箱?
「……と、種類おなじだけど」
あれはさすがに捨てたよ、と理人くんは苦笑した。首をかしげる。
「なんでですか?」
「いや、最初あの人、得体がしれなかったから……」
その赤い箱から取り出された、白いギザギザのついた四角いパッケージ。
なんだろう、と思っている間に、理人くんはそれを開けて、ええと、ええと、り、理人くんのおっきく、なってるのに……!
「ひゃぁぁあ」
今更ながら恥ずかしくなる。
こ、こ、コンドームの箱だったんですか、あれ!!!
「あ、……うん」
理人くんもなぜか照れていた。
2人して照れて──目があってなんだか笑ってしまう。
笑ったところで、おでこにキスをされた。優しいキス。えっちくないキス。
「痛かったら、言って」
「はい」
と答えたものの──痛くないと思うんだよ、ね。多分。
──と、思っていたのに。
「……っ、あ!」
入り口にあてがわれる、指とは全然違う質量の、「にく!」ってかんじの、やつ……。それの、先端の膨らんでるのが入ったところで、ぽろりと涙が溢れた。
「い、たい」
「……っ、ごめん」
理人くんが困ったように言う。
「ほぐしたつもりだったんだけれど……」
「う、ふう、うぅ……」
入り口がじんじんする。
たぶん先っぽだけしか入ってないのに、異物感で満杯。
「茉白、ごめん。今日は──」
「や、やめないで、ください……」
私は理人くんの腰に、足を絡めた。逃さないぞ! っていう、気持ち。
「茉白!」
「お願、いれ、て……」
多分、ぐちゃぐちゃな顔してる。
けど、欲しい。このひとが欲しい。
「全部、いれて」
理人くんは深く、深く息をついた。
「ゆっくり、するから」
こくこくと頷く。
「ほんとに、痛かったら──」
私は理人くんの頬に手を伸ばす。
なんでこんなに、このひと辛そうなんだろう。
「理人くん──私とえっちするの、イヤ、でした……?」
「そ、んなわけない!」
理人くんは苦しそうに、ほんの少しだけ、腰を動かした。
「茉白が欲しくて仕方なかった。もう理性なんか捨てて、茉白のことめちゃくちゃにしてしまいたい」
「じゃ、あ……そう、して?」
「けど」
理人くんがゆっくり、と私を抱きしめる。
それと一緒に、ゆっくり、ゆっくり、もどかしいくらいに理人くんのが奥に進んできて、私の喉から、勝手に声が溢れた。
「ぁ、はう、……っ、は、」
みちみちと開かれていく、ナカ。
溢れる涙を、理人くんの親指が拭う。
「茉白が痛かったりとか、辛かったりとか、それは……いやだ」
「理人くん」
「茉白、……愛してる」
理人くんがはぁ、と息を吐いて──それからそこからほんの少し、腰を進めた。
「っ、……あ!」
「痛い?」
「だい、じょうぶ……」
私がそう答えて、理人くんは小さく頷いた。
「全部、……入った。茉白」
その言葉に、私はほう、と息を吐く。
「よ、かったぁ……」
痛いけど、痛いんだけど──嬉しくて、また涙が出た。
胸がいっぱいになる。
こういうのって、なんて言えばいいんだろう。すき、とかじゃ足りない。
「……ん」
理人くんは何度も、私の髪を撫でた。何回も、何回も。
「初めてだから──多分、気持ちよくないと思う、茉白。俺だけ気持ちよくて」
「あ、えっと、理人くん気持ちいい、んですか?」
理人くんは少し驚いたような顔をして、それからはにかむように笑う。
「うん。……ヤバイくらい、気持ちいい」
「わぁ」
思わず笑う。
「良かったぁ……」
理人くんが気持ちいいのが、嬉しい。
私で気持ちよくなってくれてるのが、嬉しくて仕方ない。
「茉白」
「じゃあ、理人くん、あの」
痛いけれど……それ以上に、やっぱり嬉しくて。
「たくさん、理人くんが気持ちいいように……して、ください」
理人くんは息を飲む。
それからなんだか、ヘニャリって顔で笑う。
「……俺は茉白が気持ちいいほうが、嬉しいよ」
それから、ほんの少しずつ、腰を動かし始める。
「……っ、ふ、ぅ……」
とくに入り口のほうが痛くて、じんじんした。
(……奥の方は、いたくない、かも)
痛くない、って、いうか……ええと、あれ?
「あっ、は、ぁっ、理人、くんっ」
理人くんはすぐに動くのをやめて、私の頬を撫でる。
「ん?」
「あの、あのね、おくっ」
「痛い?」
「ち、違って、っ」
奥がぐちゅぐちゅと疼く。
え、なに、これ……。
理人くんは、理人くんは「最初だから気持ちよくない」って言っていたけれど、そ、そんなこと……ないっ!
「ちょお、だい?」
「茉白?」
「奥にあたるのっ、気持ちいい……!」
理人くんは一瞬きょとんとしたあと、掠れた声で、私の名前を呼んだ。
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