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おみくじ(理人視点)
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「……あの」
茉白のおばあさんに話しかけると、彼女は笑った瞳のまま、こちらを見た。
「合格、でしたか? 俺は」
「? 合格?」
ものすごくキョトンとされた。そのあと大きく破顔して、「いやね!」と立ったままの俺の足をたたく。
「まぁ、お座りなさいな」
金屏風の前では、まだ大仏と馬が躍り狂っている。どうやら泣いているようで、ゴム面の隙間から汗とも涙ともつかない謎の液体がこぼれ落ちていた。
……だからこいつら、なんなんだ?
俺は茉白のおばあさんの横に座る。茉白は不思議そうに、俺の横に座った。
「別に大したことはないのよ。なんとなく、楽しそうじゃない?」
「な、なんとなく……」
「それはそうよ。あたしが可愛い孫の恋路を邪魔するわけないじゃない」
おばあさんはそう言って、錫のお猪口から冷酒をひとくち、口に含む。
「でも──あんなに真剣になってくださるとはね」
「……当たり前です」
「まぁ、それくらい想ってもらわなくてはね」
ふ、とおばあさんは唇から笑みを消した。
「あたしだっていつまでも、茉白を守れるわけじゃない」
「……」
頭を下げる。おばあさんは鷹揚に頷いた。
「……? あの、なんの話ですか?」
茉白がぐい、と体を乗り出す。俺は茉白を抱き寄せて、こめかみにキスをした。
「俺が茉白のことが大好きって話」
「ひゃあ!?」
茉白が叫んで、なぜだか大仏と馬も低く雄叫びを上げた。そうしていっそう激しく躍り狂う。酔っぱらった招待客たちは、彼らにやんやと手拍子を送る。
人前でこんなことをされて、茉白は真っ赤だ。可愛い。今日くらいは勘弁してほしい。ほんとに、もう……。
(もう、本気で会えなくなるのかと)
心臓に冷水をぶちまけられた気分だった。
「邪魔なんかはしないわよー。さっさと幸せにしてやって頂戴な」
「……は」
「茉白」
おばあさんは、茉白に向き直る。
「すてきな方じゃない。幸せにおなりなさい」
「……うん」
茉白はモジモジと返事をする。可愛い。俺は茉白と手を繋いだ。握り返してくれるその細い指先が、何より愛おしい。
汗がひいて、俺と茉白は店を出た。
こんちきちん、の鉦と笛の祇園囃子を聞きながら、そぞろ歩く。
「蟷螂山?」
「からくりのカマキリが、クジを引いてくれる」
「ええっ」
なんですかそれ、楽しそう! と茉白は満面の笑み。
手を繋いで、雑踏を歩く。
茉白は物珍しげに、屋台の食べ物をよくよく吟味して歩く。
「これくらい奢るから、好きなもの食べたらいい」
「んんー、でも、ええと、悩みますねぇ」
困ったように、でも幸せそうに茉白が笑って俺を見上げるから──俺は幸せで胸が痛くなる。
「茉白」
「なんですか?」
「あとで、キスしてもいい?」
茉白はぱちりぱちり、とそのくりんとした瞳を瞬かせて、小さくうなずく。
「あの、その、今でも」
「こんなとこで」
そっと耳に唇を寄せる。
「やぁらしくなる、つもり?」
「っ、ゃあんっ」
たったこれくらいで──耳に息を感じたくらいで、感じて真っ赤になる茉白。
頬を朱に染めたまま、茉白は言う。
「理人くん」
「うん」
「今日、今日……」
茉白の目が潤む。
宵山の、朱と白の駒形提灯の灯が、その潤んだ瞳でチラチラと瞬いた。
「今日、理人くんのものになりたいです」
「? 茉白はもう俺のだよ」
誰にも渡さない。
「俺が茉白のものであるのと、同等に」
心臓がぐちゃぐちゃになるくらいに、君が好き。
けれど、茉白は首を振る。
「そうじゃ、なくて──」
茉白のその表情が何のことを言ってるかなんて、考えなくても分かる。
俺だって──そうしたい。
でも、けれど……。
「け、経験不足ですからっ」
茉白はきゅ、と俺の服の裾を掴む。
「はっきりとは、言えないですけれど、でも、でも……死んじゃったり、しませんから」
「茉白」
「お願い、理人くん」
酷く無自覚な、おとこを煽る表情で、茉白は続ける。
「シて──」
「ばか茉白」
思わず抱きしめた。
ああ、もう、本当に俺の茉白は可愛すぎるんだ。
照れまくってる茉白の手を引いて、カマキリのおみくじを引く。
「大吉でした!」
満面の笑みでおみくじを見せてくれる茉白。
「ねがいごと、叶う、です」
見せ付けるように──そうして俺のを、ふたりで覗き込む。俺もまた、大吉で。
そのおみくじの「ねがいごと」の欄には──「思うようにせよ」、とひとこと。
「理人くん」
茉白が小さく、言う。
「理人くんの、思うように、して欲しい……」
俺はさすがに、覚悟を決める。
好きな女性にここまで言わせてしまった。
いやもう、それは茉白を思うゆえではあったのだけれど──。
「茉白」
そっと髪を撫でた。
「後悔しない?」
「するわけがありません」
なぜか鼻息荒く、挑戦的な目で見上げられそう言われた。
その仕草が可愛らしくて笑うと、茉白も笑う。
ふ、と茉白が目線を近くにずらす。
ひと組のカップルが、ビールの入った透明なプラスチックの容器を持ったまま、空を見上げていた。
つられて、俺たちもぽかんと空を見上げた。
不思議に思ってつられて見上げる。
天上には、金の月。
「きれいな月ですね」
頷いて笑う。
茉白の唇も、優しく笑っていて──俺は触れるだけのキスをした。
「好きだ、茉白」
そう、そうだった──。
あのときも、それだけが伝えたかったんだ。
きみが好きで、愛おしくて仕方ない、って。
茉白のおばあさんに話しかけると、彼女は笑った瞳のまま、こちらを見た。
「合格、でしたか? 俺は」
「? 合格?」
ものすごくキョトンとされた。そのあと大きく破顔して、「いやね!」と立ったままの俺の足をたたく。
「まぁ、お座りなさいな」
金屏風の前では、まだ大仏と馬が躍り狂っている。どうやら泣いているようで、ゴム面の隙間から汗とも涙ともつかない謎の液体がこぼれ落ちていた。
……だからこいつら、なんなんだ?
俺は茉白のおばあさんの横に座る。茉白は不思議そうに、俺の横に座った。
「別に大したことはないのよ。なんとなく、楽しそうじゃない?」
「な、なんとなく……」
「それはそうよ。あたしが可愛い孫の恋路を邪魔するわけないじゃない」
おばあさんはそう言って、錫のお猪口から冷酒をひとくち、口に含む。
「でも──あんなに真剣になってくださるとはね」
「……当たり前です」
「まぁ、それくらい想ってもらわなくてはね」
ふ、とおばあさんは唇から笑みを消した。
「あたしだっていつまでも、茉白を守れるわけじゃない」
「……」
頭を下げる。おばあさんは鷹揚に頷いた。
「……? あの、なんの話ですか?」
茉白がぐい、と体を乗り出す。俺は茉白を抱き寄せて、こめかみにキスをした。
「俺が茉白のことが大好きって話」
「ひゃあ!?」
茉白が叫んで、なぜだか大仏と馬も低く雄叫びを上げた。そうしていっそう激しく躍り狂う。酔っぱらった招待客たちは、彼らにやんやと手拍子を送る。
人前でこんなことをされて、茉白は真っ赤だ。可愛い。今日くらいは勘弁してほしい。ほんとに、もう……。
(もう、本気で会えなくなるのかと)
心臓に冷水をぶちまけられた気分だった。
「邪魔なんかはしないわよー。さっさと幸せにしてやって頂戴な」
「……は」
「茉白」
おばあさんは、茉白に向き直る。
「すてきな方じゃない。幸せにおなりなさい」
「……うん」
茉白はモジモジと返事をする。可愛い。俺は茉白と手を繋いだ。握り返してくれるその細い指先が、何より愛おしい。
汗がひいて、俺と茉白は店を出た。
こんちきちん、の鉦と笛の祇園囃子を聞きながら、そぞろ歩く。
「蟷螂山?」
「からくりのカマキリが、クジを引いてくれる」
「ええっ」
なんですかそれ、楽しそう! と茉白は満面の笑み。
手を繋いで、雑踏を歩く。
茉白は物珍しげに、屋台の食べ物をよくよく吟味して歩く。
「これくらい奢るから、好きなもの食べたらいい」
「んんー、でも、ええと、悩みますねぇ」
困ったように、でも幸せそうに茉白が笑って俺を見上げるから──俺は幸せで胸が痛くなる。
「茉白」
「なんですか?」
「あとで、キスしてもいい?」
茉白はぱちりぱちり、とそのくりんとした瞳を瞬かせて、小さくうなずく。
「あの、その、今でも」
「こんなとこで」
そっと耳に唇を寄せる。
「やぁらしくなる、つもり?」
「っ、ゃあんっ」
たったこれくらいで──耳に息を感じたくらいで、感じて真っ赤になる茉白。
頬を朱に染めたまま、茉白は言う。
「理人くん」
「うん」
「今日、今日……」
茉白の目が潤む。
宵山の、朱と白の駒形提灯の灯が、その潤んだ瞳でチラチラと瞬いた。
「今日、理人くんのものになりたいです」
「? 茉白はもう俺のだよ」
誰にも渡さない。
「俺が茉白のものであるのと、同等に」
心臓がぐちゃぐちゃになるくらいに、君が好き。
けれど、茉白は首を振る。
「そうじゃ、なくて──」
茉白のその表情が何のことを言ってるかなんて、考えなくても分かる。
俺だって──そうしたい。
でも、けれど……。
「け、経験不足ですからっ」
茉白はきゅ、と俺の服の裾を掴む。
「はっきりとは、言えないですけれど、でも、でも……死んじゃったり、しませんから」
「茉白」
「お願い、理人くん」
酷く無自覚な、おとこを煽る表情で、茉白は続ける。
「シて──」
「ばか茉白」
思わず抱きしめた。
ああ、もう、本当に俺の茉白は可愛すぎるんだ。
照れまくってる茉白の手を引いて、カマキリのおみくじを引く。
「大吉でした!」
満面の笑みでおみくじを見せてくれる茉白。
「ねがいごと、叶う、です」
見せ付けるように──そうして俺のを、ふたりで覗き込む。俺もまた、大吉で。
そのおみくじの「ねがいごと」の欄には──「思うようにせよ」、とひとこと。
「理人くん」
茉白が小さく、言う。
「理人くんの、思うように、して欲しい……」
俺はさすがに、覚悟を決める。
好きな女性にここまで言わせてしまった。
いやもう、それは茉白を思うゆえではあったのだけれど──。
「茉白」
そっと髪を撫でた。
「後悔しない?」
「するわけがありません」
なぜか鼻息荒く、挑戦的な目で見上げられそう言われた。
その仕草が可愛らしくて笑うと、茉白も笑う。
ふ、と茉白が目線を近くにずらす。
ひと組のカップルが、ビールの入った透明なプラスチックの容器を持ったまま、空を見上げていた。
つられて、俺たちもぽかんと空を見上げた。
不思議に思ってつられて見上げる。
天上には、金の月。
「きれいな月ですね」
頷いて笑う。
茉白の唇も、優しく笑っていて──俺は触れるだけのキスをした。
「好きだ、茉白」
そう、そうだった──。
あのときも、それだけが伝えたかったんだ。
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