625 / 702
【高校編】分岐・鹿王院樹
悪い微笑み
しおりを挟む
樹くんは強くテーブルを叩いた。そして無言で真さんを睨みつける。真さんは軽く眉を上げて、それから片肘をついてその上に頬を乗せた。にっこり。余裕っぽい微笑み。
(えーと、えーと?)
どうしよう、とオロオロしていると、樹くんが低く言う。
「行こう、華」
ほとんど強引に手を引かれ、立ち上がらされた。
「あの、ええと」
ちょっと痛くて、樹くんも怖くて、私は上手く話せない。そのまま引っ張られ、カフェの出口まで、とそこで樹くんはふと立ち止まった。
「真さん」
樹くんが振り返る。相変わらずの険しい目つき。もともと鋭い感じの目なので、ほんとに怖い、と思う。でも真さんは全く動じてなかった。
「会計はしておくので、ごゆっくり」
「いーや、大丈夫。華チャン、ケーキいただくね?」
真さんはヒラヒラと手を振った。
樹くんはまた、私の手を引く。
「い、樹くん、樹くん」
カフェを出てしばらくして、なんとかそう口にする。そこまでずっと樹くんは無言だった。
樹くんはぴたり、と立ち止まり、そこで私の手を離した。そして私と向き合う。
「あの、」
「華に」
樹くんはぽつりと呟くように言う。けれどとても怒った声で。私を見下ろすようにーーそんな表情をされたのは、初めてで戸惑う。
「華に怒りをぶつけるのは筋違いだとは分かっている」
「えっと」
「だが、あまりに警戒心が無さすぎる」
「け、警戒心?」
「何かされたらどうするんだ」
「何かって」
私は少し呆れながら言う。
「何もされないよ、されたことないし」
樹くんは無言で私を見下ろした。
通りすがる近くの人たちも、チラチラとこっちを見ている。まぁ異様な雰囲気ですよね……。
樹くんは、やっぱり無言で私の手を引いた。ずんずん進む。
「? どこいくの」
やっぱり無言。無視だ。
着いたのは、……カード会社と提携してる、ゴールドカード会員専用のラウンジ。現金でも使えるみたいだけど、カードを持ってると無料のはず。
そういえば、私も敦子さんにカード持たされてるのだ。使ったことなかったけど。ちょっとキョロキョロしてしまう。
コンシェルジュの人は、樹くんの顔を見ただけで頭を下げた。
(か、顔パス!?)
すごいんだなぁ、なんてぼーっとしてると、更に奥の部屋にすすむ。
(んー?)
もうひとり、コンシェルジュさん。樹くんの顔を見て、またにっこりと頭を下げた。そして、重厚そうな扉を開けてくれる。
赤くてふかふかの絨毯の上を突き進む。照明とかも、さっきのラウンジとはさらに格が上がる感じ……なんて、思ってたら部屋の1つにぐいっと押し込まれた。
「? ここどこ?」
「カード会社と提携してるラウンジだ」
端的に答えられるけど、多分これ、扉の手前までがゴールドだよね?
てことは、ここはプラチナとかブラックカード……とか、でしょうか? え、そんなシステムあったの?
「ラウンジ、というか」
個室だ。テレビ、小型冷蔵庫、ソファ、ローテーブル。どれもお高そー。よくわかんないけど。絨毯ふかふか。
「華は」
「うん」
樹くんを見上げるけど、樹くんは相変わらずの無表情。怖い。
「何もされてない、何もされないと言うが」
ぽすり、とソファに座らされ、というか、押し倒された。
「い、いいい樹くん!?」
大混乱の私をよそに、両手を頭の上に掴み上げられた。片手で。
「逃げられるか? 男にこんなことをされて」
「えっと、樹くん?」
「あのひとだって男だ、」
樹くんの顔が苦しそうに歪む。
「無理やりに手に入れようとすれば、……できるんだ」
私は何度か瞬きをしてーーまぁ真さんがそんなに私に対してなんていうか、そんな欲求を抱くとは思えないんだけど、まぁそれはそれで置いておいて。
(心配させてしまった)
当たり前だ。真さんの今までの所業(言い過ぎ?)を考えたら。
「……ごめんなさい」
少し眉を下げていう。ちょっと涙ぐんでしまった。そんなに心配かけてたなんて、自分が情けなくて。
「いや、……済まない、華」
樹くんはハッとした表情で、私の手から力を抜く。
「その、本当に、すまん」
目がおろおろと泳いだ。
「いいよ」
びっくりしたけど、と微笑んだ。
「でもね」
私の言葉に、樹くんはびくりと顔を強張らせた。
「……謝るから、なんでもするから、嫌いにだけは」
ならないでくれ、と弱々しく樹くんは言う。
「ならないよ」
あは、と笑う。
「華」
少しホッとした様子の樹くん。
「でもね、樹くん以外の人にこんなことされたら、私、舌噛み切って死ぬけど」
「いや命の方が大事だろう……!」
樹くんの顔が青くなった。
「いや例え話だから」
「……華、」
ぎゅう、と抱きしめられた。
単なる、例え話だったのに。
「死ぬなんて言うな」
「ごめん」
「何があろうと華の命の方が大事だ」
「うん」
ぽんぽん、と背中を撫でた。
「すまん、俺の方こそ変な例え話を、……心配で。たとえ、」
何かいいかけて、樹くんはやめた。不思議に思いながらも、きちんと謝る。
「うん、それはごめんね。でね、樹くん以外の人からこんな風に触られるのは、とても嫌なんだろうなぁと思うんだけど」
「?」
「樹くんなら、何されてもいいよ?」
ぎゅう、と抱きしめた手に力を入れる。
「特別に大切なお友達だもの」
嫌いになんかなならない。
なにをされたって。
「……ほんとうに、お前は」
はぁ、と樹くんは一瞬、私を抱きしめる腕に力をいれて、それから上半身を起こし、ソファにポスリと座り直す。
「負けだ。俺の負けだ」
「勝ち負けじゃないよ」
言いながら、私も起き上がる。
「惚れた弱みだ」
「え、私の方こそ」
好きすぎるんですけど、そう言った瞬間にはもう唇が塞がれていた。やがてゆっくりと離れる。
「……防犯ブザーをプレゼントしよう」
「防犯?」
「鳴らすと、警備会社と俺に連絡が来る」
大げさな、と言おうとしたけれど、樹くんはそれだけ心配してくれてるんだ。
私は黙って頷いた。
それからふと、樹くんは私の手を取った。
「すまない、強く握りすぎた」
ほんとうにシュンとした顔をして、私の手首にキスをする。ほんの少し、握られたところが赤くなっていた。カフェから出たときか、今掴み上げられた時かな?
「大丈夫だよ、別にいたくないし」
ムダに色白だから、ちょっと擦れただけでも赤みが目立っちゃうんだよね。
樹くんはやっぱり申し訳なさそうな顔をして手首に触れるけど、その優しい触れ方が、うん、こんな個室に連れ込む方が悪いと思わない?
「……華?」
「ふっふっふ」
「なんだその悪そうな笑い方は」
私は遠慮なしに樹くんの足の間に割って入って、その首に抱きついた。ついでに鼻先を首に寄せちゃったりして。
「は、華?」
「煩悩が勝ってます。こんな個室になんか連れ込むから」
「ちょっと待て、済まなかった、しかし人がいるところでこんな話できないだろう!?」
「かもしれないけど~」
樹くんはおデコに手を当てた。
「友達じゃなかったのか」
「樹くんは私のこと友達だと思ってるの」
「いやそれは思ってない、思ってないが……頑張れ俺」
「頑張んなくていいのに」
素直に陥落されちゃえばいいのに。
私はやっぱり少し悪そうに笑って、樹くんの上着、白いジャージのファスナーを掴む。
「華?」
戸惑う樹くんは無視。
私はにこりと微笑んだ。
(えーと、えーと?)
どうしよう、とオロオロしていると、樹くんが低く言う。
「行こう、華」
ほとんど強引に手を引かれ、立ち上がらされた。
「あの、ええと」
ちょっと痛くて、樹くんも怖くて、私は上手く話せない。そのまま引っ張られ、カフェの出口まで、とそこで樹くんはふと立ち止まった。
「真さん」
樹くんが振り返る。相変わらずの険しい目つき。もともと鋭い感じの目なので、ほんとに怖い、と思う。でも真さんは全く動じてなかった。
「会計はしておくので、ごゆっくり」
「いーや、大丈夫。華チャン、ケーキいただくね?」
真さんはヒラヒラと手を振った。
樹くんはまた、私の手を引く。
「い、樹くん、樹くん」
カフェを出てしばらくして、なんとかそう口にする。そこまでずっと樹くんは無言だった。
樹くんはぴたり、と立ち止まり、そこで私の手を離した。そして私と向き合う。
「あの、」
「華に」
樹くんはぽつりと呟くように言う。けれどとても怒った声で。私を見下ろすようにーーそんな表情をされたのは、初めてで戸惑う。
「華に怒りをぶつけるのは筋違いだとは分かっている」
「えっと」
「だが、あまりに警戒心が無さすぎる」
「け、警戒心?」
「何かされたらどうするんだ」
「何かって」
私は少し呆れながら言う。
「何もされないよ、されたことないし」
樹くんは無言で私を見下ろした。
通りすがる近くの人たちも、チラチラとこっちを見ている。まぁ異様な雰囲気ですよね……。
樹くんは、やっぱり無言で私の手を引いた。ずんずん進む。
「? どこいくの」
やっぱり無言。無視だ。
着いたのは、……カード会社と提携してる、ゴールドカード会員専用のラウンジ。現金でも使えるみたいだけど、カードを持ってると無料のはず。
そういえば、私も敦子さんにカード持たされてるのだ。使ったことなかったけど。ちょっとキョロキョロしてしまう。
コンシェルジュの人は、樹くんの顔を見ただけで頭を下げた。
(か、顔パス!?)
すごいんだなぁ、なんてぼーっとしてると、更に奥の部屋にすすむ。
(んー?)
もうひとり、コンシェルジュさん。樹くんの顔を見て、またにっこりと頭を下げた。そして、重厚そうな扉を開けてくれる。
赤くてふかふかの絨毯の上を突き進む。照明とかも、さっきのラウンジとはさらに格が上がる感じ……なんて、思ってたら部屋の1つにぐいっと押し込まれた。
「? ここどこ?」
「カード会社と提携してるラウンジだ」
端的に答えられるけど、多分これ、扉の手前までがゴールドだよね?
てことは、ここはプラチナとかブラックカード……とか、でしょうか? え、そんなシステムあったの?
「ラウンジ、というか」
個室だ。テレビ、小型冷蔵庫、ソファ、ローテーブル。どれもお高そー。よくわかんないけど。絨毯ふかふか。
「華は」
「うん」
樹くんを見上げるけど、樹くんは相変わらずの無表情。怖い。
「何もされてない、何もされないと言うが」
ぽすり、とソファに座らされ、というか、押し倒された。
「い、いいい樹くん!?」
大混乱の私をよそに、両手を頭の上に掴み上げられた。片手で。
「逃げられるか? 男にこんなことをされて」
「えっと、樹くん?」
「あのひとだって男だ、」
樹くんの顔が苦しそうに歪む。
「無理やりに手に入れようとすれば、……できるんだ」
私は何度か瞬きをしてーーまぁ真さんがそんなに私に対してなんていうか、そんな欲求を抱くとは思えないんだけど、まぁそれはそれで置いておいて。
(心配させてしまった)
当たり前だ。真さんの今までの所業(言い過ぎ?)を考えたら。
「……ごめんなさい」
少し眉を下げていう。ちょっと涙ぐんでしまった。そんなに心配かけてたなんて、自分が情けなくて。
「いや、……済まない、華」
樹くんはハッとした表情で、私の手から力を抜く。
「その、本当に、すまん」
目がおろおろと泳いだ。
「いいよ」
びっくりしたけど、と微笑んだ。
「でもね」
私の言葉に、樹くんはびくりと顔を強張らせた。
「……謝るから、なんでもするから、嫌いにだけは」
ならないでくれ、と弱々しく樹くんは言う。
「ならないよ」
あは、と笑う。
「華」
少しホッとした様子の樹くん。
「でもね、樹くん以外の人にこんなことされたら、私、舌噛み切って死ぬけど」
「いや命の方が大事だろう……!」
樹くんの顔が青くなった。
「いや例え話だから」
「……華、」
ぎゅう、と抱きしめられた。
単なる、例え話だったのに。
「死ぬなんて言うな」
「ごめん」
「何があろうと華の命の方が大事だ」
「うん」
ぽんぽん、と背中を撫でた。
「すまん、俺の方こそ変な例え話を、……心配で。たとえ、」
何かいいかけて、樹くんはやめた。不思議に思いながらも、きちんと謝る。
「うん、それはごめんね。でね、樹くん以外の人からこんな風に触られるのは、とても嫌なんだろうなぁと思うんだけど」
「?」
「樹くんなら、何されてもいいよ?」
ぎゅう、と抱きしめた手に力を入れる。
「特別に大切なお友達だもの」
嫌いになんかなならない。
なにをされたって。
「……ほんとうに、お前は」
はぁ、と樹くんは一瞬、私を抱きしめる腕に力をいれて、それから上半身を起こし、ソファにポスリと座り直す。
「負けだ。俺の負けだ」
「勝ち負けじゃないよ」
言いながら、私も起き上がる。
「惚れた弱みだ」
「え、私の方こそ」
好きすぎるんですけど、そう言った瞬間にはもう唇が塞がれていた。やがてゆっくりと離れる。
「……防犯ブザーをプレゼントしよう」
「防犯?」
「鳴らすと、警備会社と俺に連絡が来る」
大げさな、と言おうとしたけれど、樹くんはそれだけ心配してくれてるんだ。
私は黙って頷いた。
それからふと、樹くんは私の手を取った。
「すまない、強く握りすぎた」
ほんとうにシュンとした顔をして、私の手首にキスをする。ほんの少し、握られたところが赤くなっていた。カフェから出たときか、今掴み上げられた時かな?
「大丈夫だよ、別にいたくないし」
ムダに色白だから、ちょっと擦れただけでも赤みが目立っちゃうんだよね。
樹くんはやっぱり申し訳なさそうな顔をして手首に触れるけど、その優しい触れ方が、うん、こんな個室に連れ込む方が悪いと思わない?
「……華?」
「ふっふっふ」
「なんだその悪そうな笑い方は」
私は遠慮なしに樹くんの足の間に割って入って、その首に抱きついた。ついでに鼻先を首に寄せちゃったりして。
「は、華?」
「煩悩が勝ってます。こんな個室になんか連れ込むから」
「ちょっと待て、済まなかった、しかし人がいるところでこんな話できないだろう!?」
「かもしれないけど~」
樹くんはおデコに手を当てた。
「友達じゃなかったのか」
「樹くんは私のこと友達だと思ってるの」
「いやそれは思ってない、思ってないが……頑張れ俺」
「頑張んなくていいのに」
素直に陥落されちゃえばいいのに。
私はやっぱり少し悪そうに笑って、樹くんの上着、白いジャージのファスナーを掴む。
「華?」
戸惑う樹くんは無視。
私はにこりと微笑んだ。
10
お気に入りに追加
3,083
あなたにおすすめの小説
モブ令嬢ですが、悪役令嬢の妹です。
霜月零
恋愛
私は、ある日思い出した。
ヒロインに、悪役令嬢たるお姉様が言った一言で。
「どうして、このお茶会に平民がまぎれているのかしら」
その瞬間、私はこの世界が、前世やってた乙女ゲームに酷似した世界だと気が付いた。
思い出した私がとった行動は、ヒロインをこの場から逃がさない事。
だってここで走り出されたら、婚約者のいる攻略対象とヒロインのフラグが立っちゃうんだもの!!!
略奪愛ダメ絶対。
そんなことをしたら国が滅ぶのよ。
バッドエンド回避の為に、クリスティーナ=ローエンガルデ。
悪役令嬢の妹だけど、前世の知識総動員で、破滅の運命回避して見せます。
※他サイト様にも掲載中です。
ヒロインを虐めなくても死亡エンドしかない悪役令嬢に転生してしまった!
青星 みづ
恋愛
【第Ⅰ章完結】『イケメン達と乙女ゲームの様な甘くてせつない恋模様を描く。少しシリアスな悪役令嬢の物語』
なんで今、前世を思い出したかな?!ルクレツィアは顔を真っ青に染めた。目の前には前世の押しである超絶イケメンのクレイが憎悪の表情でこちらを睨んでいた。
それもそのはず、ルクレツィアは固い扇子を振りかざして目の前のクレイの頬を引っぱたこうとしていたのだから。でもそれはクレイの手によって阻まれていた。
そしてその瞬間に前世を思い出した。
この世界は前世で遊んでいた乙女ゲームの世界であり、自分が悪役令嬢だという事を。
や、やばい……。
何故なら既にゲームは開始されている。
そのゲームでは悪役令嬢である私はどのルートでも必ず死を迎えてしまう末路だった!
しかもそれはヒロインを虐めても虐めなくても全く関係ない死に方だし!
どうしよう、どうしよう……。
どうやったら生き延びる事ができる?!
何とか生き延びる為に頑張ります!
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
どう頑張っても死亡ルートしかない悪役令嬢に転生したので、一切頑張らないことにしました
小倉みち
恋愛
7歳の誕生日、突然雷に打たれ、そのショックで前世を思い出した公爵令嬢のレティシア。
前世では夥しいほどの仕事に追われる社畜だった彼女。
唯一の楽しみだった乙女ゲームの新作を発売日当日に買いに行こうとしたその日、交通事故で命を落としたこと。
そして――。
この世界が、その乙女ゲームの設定とそっくりそのままであり、自分自身が悪役令嬢であるレティシアに転生してしまったことを。
この悪役令嬢、自分に関心のない家族を振り向かせるために、死に物狂いで努力し、第一王子の婚約者という地位を勝ち取った。
しかしその第一王子の心がぽっと出の主人公に奪われ、嫉妬に狂い主人公に毒を盛る。
それがバレてしまい、最終的に死刑に処される役となっている。
しかも、第一王子ではなくどの攻略対象ルートでも、必ず主人公を虐め、処刑されてしまう噛ませ犬的キャラクター。
レティシアは考えた。
どれだけ努力をしても、どれだけ頑張っても、最終的に自分は死んでしまう。
――ということは。
これから先どんな努力もせず、ただの馬鹿な一般令嬢として生きれば、一切攻略対象と関わらなければ、そもそもその土俵に乗ることさえしなければ。
私はこの恐ろしい世界で、生き残ることが出来るのではないだろうか。
見ず知らずの(たぶん)乙女ゲーに(おそらく)悪役令嬢として転生したので(とりあえず)破滅回避をめざします!
すな子
恋愛
ステラフィッサ王国公爵家令嬢ルクレツィア・ガラッシアが、前世の記憶を思い出したのは5歳のとき。
現代ニホンの枯れ果てたアラサーOLから、異世界の高位貴族の令嬢として天使の容貌を持って生まれ変わった自分は、昨今流行りの(?)「乙女ゲーム」の「悪役令嬢」に「転生」したのだと確信したものの、前世であれほどプレイした乙女ゲームのどんな設定にも、今の自分もその環境も、思い当たるものがなにひとつない!
それでもいつか訪れるはずの「破滅」を「回避」するために、前世の記憶を総動員、乙女ゲームや転生悪役令嬢がざまぁする物語からあらゆる事態を想定し、今世は幸せに生きようと奮闘するお話。
───エンディミオン様、あなたいったい、どこのどなたなんですの?
********
できるだけストレスフリーに読めるようご都合展開を陽気に突き進んでおりますので予めご了承くださいませ。
また、【閑話】には死ネタが含まれますので、苦手な方はご注意ください。
☆「小説家になろう」様にも常羽名義で投稿しております。
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる