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分岐・黒田健
突入(一部共通)
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許婚、だから?
(責任感の強い樹くん、らしい)
そう思って樹くんを見上げて、ぺこりと頭を下げた。
ふと真さんを見ると、少し意味深な表情で私を見ている。
「……華チャンは行かないほうがいいかもね?」
「、え」
真さんを見ると、肩をすくめられた。
「だって、あいつら華チャンさらおうとしてたんデショ? 飛んで火に入る夏の虫じゃん」
「あ」
私はぽん、と手を叩いた。
「それなら余計、私が行った方が。私が行けば門を開けてくれるかもでしょう?」
「設楽」
「華」
「設楽さん」
黒田くん、樹くん、相良先生にすごい顔で見られた。真さんは「予想してました」って顔……。まさか、最初から私にそう言わせるつもりだったりして……。
「やはり危険だ。俺と真さんで様子を見てくるから、華は帰宅していろ」
樹くんが言う。
「でもっ」
「危険なことはしない。どんな様子が見てくるだけだ」
ふ、と笑う樹くん。
その時、私のお子様ケータイが震えた。発信元は、秋月くん。
「あれ?」
電話に出る。
『あ、ごめん華ちゃん、タケちゃんのスマホ繋がんなかったから』
「ううん、どうしたの?」
『石宮さん、いなくなった』
「え?」
『昼休みになんか慌てた感じで出てっちゃったみたい。一応知らせとこうと思って……あ、ごめん人くる、切るね』
隠れて電話してくれたんだろう。スマホの持ち込みは原則禁止されているから。
「あ、ありがと!」
私は電話を切ってみんなを見つめた。
「石宮さん、いなくなったって」
「は!?」
黒田くんが眉を寄せた。
「どーゆーことだ」
「わかんない、でも……もしかしたら"教団"に行ったのかも」
私たちが、千晶ちゃんの失踪と石宮瑠璃を結びつけたことを知らせに行った、のかもしれない……。
真さんは無表情で口を動かす。
「……僕は先に行く」
「ま、真さん」
「ここまで至ってしまった以上、君たちは関係ない」
ぴしゃり、と言った。
「巻き込むつもりはないよ。僕の妹のことだ。僕だけで行く」
「関係、ありますっ!」
私は強く言う。
「友達のことですもん! 警察は期待できないんでしょ!? なら尚更! ……止めても行くよ? 家に連れて帰ってもこっそり行くよ?」
3人にそう言い放つと、3人は揃いも揃ってため息をついた。
「俺だって鍋島は友達だしな」
「俺もだ」
「生徒さんほっとくわけにもね……確実に1人はそこにいるっぽいし」
私はむん、と気合をいれる。何が何でも千晶ちゃんを助けださなきゃだ!
「なるほど石宮瑠璃さんが」
"教団"の案内係だ、という男の人は微笑んで言った。
実のところ、私たちは案外、すんなりと招き入れられた。正門から建物へ向かう。敷地内には、四階建てのビル一棟と、その横に教会。
相良先生は別行動。「作戦」があるのだ。成功するかは分からないけれど。
「来られていますよ」
「そうですか」
真さんがにこりと微笑む。案内係の人は、ほんの少し赤面した。相変わらず、男女関係なく「そう」させる何かがこの人にはあるんだよなぁ。こわい……。
「彼女は、この教団について、何か?」
「いえ、詳しくはなにも」
「では簡単に」
そう言って案内係さんは、私たちを応接室みたいなことに通した後、勝手に説明を始めた。
「じきに破滅が来るのはご存知ですね? ハルマゲドン」
(し、しらないよっ)
そんなのは20世紀末に終わったのだ。しらないのか! まったく。
「ヨハネの黙示録に、こうあります……"日の出る方から来る王たち"と。"東方の日出づる国"は、ヘブライ語で"ミズホラ"と呼ぶのです。日本の古名は、豊葦原瑞穂の国。さらに"大和"は"ヤ・マト"であり、神の民をあらわすのです」
……ほとんど何言ってるか分かんない。
「このように、日本とは選ばれた地なのです。さらに、禁教時代に耐え忍び信仰を守った隠れキリシタンの裔たる我々の教祖さまは」
延々と喋る。
(せんせー、まだかな)
この人、話の内容もアレだけど、目が。目が完全に座っていて、ほんとに怖いんだよね……。
と思っていると、やっと火災報知器らしきベルが鳴り響いた。
「え、あれ、なんでしょうか」
「……火事、ですかねぇ」
真さんが言うと「ちょっと見てきます」と男は部屋を出て行った。
「防災意識がなってないよね」
「正常性バイアス、でしたっけ」
樹くんはそう返す。
「正常性バイアス?」
私が聞くと、真さんが答えてくれた。
「こういう火災報知器とか鳴ってもさ、まぁ自分は大丈夫だろうとか、今回は大丈夫だろうとか、そんな風に思っちゃうことだね」
「ああ」
黒田くんが話を引き取る。
「あれっすね、デパート火災なんかで避難が遅れる原因になるっていう」
「そうそう。それそれ」
真さんは笑って言って、それから立ち上がった。
「本来なら僕たちを避難誘導すべきじゃない? なのにしてくれないからさ、僕たちは勝手に避難しだしましたよーって感じで、さ、行こうか」
部屋の外に出ると、白い煙が広がっていた。
「本当にこれ無害なヤツなんですかねぇ」
私は顔をしかめた。けっこうちゃんとした煙感あるんだけど、大丈夫……?
「まー、キミの担任さんが言うんだからそうなんじゃない?」
そう言われて、うーん、と私は首を傾げた。そういえば本当に、あの人一介の社会科教諭なんだろうか?
「しかし、思ってたより広いね、ここは?」
「どの辺にいるのかな、千晶ちゃん……」
私たちは施設内をウロウロするけど、なかなか見つからない。
時折、そこかしこから「火元見つかったか!?」なんて声が聞こえてくる。
「119を」
「バカなことを、羊達が見つかっていいのか」
信者たちの声に、私たちは顔を見合わせる。
(羊……?)
嫌な予感がするし、そんな呼称だ。
やっぱり、ここのどこかに、千晶ちゃんたちは監禁されてる、っぽい。
(どこに?)
「……あ」
私は思わず呟いた。
3人が訝しげにこちらを見る。
「そうだ、……教会」
石宮さんは言っていた。千晶ちゃんはは「悪役令嬢」なのだと。罪は償わなければならないと。
罪を懺悔するのは、教会だ。
建物の外に出て、教会へ走る。
「こっちには何もないみたいだね」
相良先生がいつのまにか合流してた。
「残るはあそこ、だよ」
「言われなくても」
真さんがそう答えて、教会の重厚な扉を押し開ける。
荘厳な教会。天井近くはステンドグラスがはめ込まれていて、木製のベンチがまっすぐに並べられている。その先の祭壇に、千晶ちゃんがいるのを見つけて、私は叫んだ。
「千晶ちゃんっ!」
私は転がり込むように走って入って、千晶ちゃんを抱きしめる。
「は、華ちゃん?」
千晶ちゃんは足こそ自由だったものの、目隠しをされて、さらに両手を縛られていた。
そしてぽつん、と祭壇に座り込んでいた。ステンドグラスから差し込む光で輝く、聖母マリア像、そのすぐ下に。
私が目隠しを取ると、千晶ちゃんは目を見開いた。
「……お兄様」
「やあ千晶、少し顔色が悪いね」
真さんは肩をすくめる。
(あ)
ほっとしてる。ほんとに意外な表情をよく見る日かも、今日は。
「ご心配を……って、華ちゃん! 助けて!」
千晶ちゃんが言い募る。
「千晶ちゃん、もう大丈夫だよ。すぐに逃げるよ?」
「違うの、石宮さんが危ないの!」
千晶ちゃんは首を振った。
「え?」
「このままだとあの子、殺されちゃう!」
(責任感の強い樹くん、らしい)
そう思って樹くんを見上げて、ぺこりと頭を下げた。
ふと真さんを見ると、少し意味深な表情で私を見ている。
「……華チャンは行かないほうがいいかもね?」
「、え」
真さんを見ると、肩をすくめられた。
「だって、あいつら華チャンさらおうとしてたんデショ? 飛んで火に入る夏の虫じゃん」
「あ」
私はぽん、と手を叩いた。
「それなら余計、私が行った方が。私が行けば門を開けてくれるかもでしょう?」
「設楽」
「華」
「設楽さん」
黒田くん、樹くん、相良先生にすごい顔で見られた。真さんは「予想してました」って顔……。まさか、最初から私にそう言わせるつもりだったりして……。
「やはり危険だ。俺と真さんで様子を見てくるから、華は帰宅していろ」
樹くんが言う。
「でもっ」
「危険なことはしない。どんな様子が見てくるだけだ」
ふ、と笑う樹くん。
その時、私のお子様ケータイが震えた。発信元は、秋月くん。
「あれ?」
電話に出る。
『あ、ごめん華ちゃん、タケちゃんのスマホ繋がんなかったから』
「ううん、どうしたの?」
『石宮さん、いなくなった』
「え?」
『昼休みになんか慌てた感じで出てっちゃったみたい。一応知らせとこうと思って……あ、ごめん人くる、切るね』
隠れて電話してくれたんだろう。スマホの持ち込みは原則禁止されているから。
「あ、ありがと!」
私は電話を切ってみんなを見つめた。
「石宮さん、いなくなったって」
「は!?」
黒田くんが眉を寄せた。
「どーゆーことだ」
「わかんない、でも……もしかしたら"教団"に行ったのかも」
私たちが、千晶ちゃんの失踪と石宮瑠璃を結びつけたことを知らせに行った、のかもしれない……。
真さんは無表情で口を動かす。
「……僕は先に行く」
「ま、真さん」
「ここまで至ってしまった以上、君たちは関係ない」
ぴしゃり、と言った。
「巻き込むつもりはないよ。僕の妹のことだ。僕だけで行く」
「関係、ありますっ!」
私は強く言う。
「友達のことですもん! 警察は期待できないんでしょ!? なら尚更! ……止めても行くよ? 家に連れて帰ってもこっそり行くよ?」
3人にそう言い放つと、3人は揃いも揃ってため息をついた。
「俺だって鍋島は友達だしな」
「俺もだ」
「生徒さんほっとくわけにもね……確実に1人はそこにいるっぽいし」
私はむん、と気合をいれる。何が何でも千晶ちゃんを助けださなきゃだ!
「なるほど石宮瑠璃さんが」
"教団"の案内係だ、という男の人は微笑んで言った。
実のところ、私たちは案外、すんなりと招き入れられた。正門から建物へ向かう。敷地内には、四階建てのビル一棟と、その横に教会。
相良先生は別行動。「作戦」があるのだ。成功するかは分からないけれど。
「来られていますよ」
「そうですか」
真さんがにこりと微笑む。案内係の人は、ほんの少し赤面した。相変わらず、男女関係なく「そう」させる何かがこの人にはあるんだよなぁ。こわい……。
「彼女は、この教団について、何か?」
「いえ、詳しくはなにも」
「では簡単に」
そう言って案内係さんは、私たちを応接室みたいなことに通した後、勝手に説明を始めた。
「じきに破滅が来るのはご存知ですね? ハルマゲドン」
(し、しらないよっ)
そんなのは20世紀末に終わったのだ。しらないのか! まったく。
「ヨハネの黙示録に、こうあります……"日の出る方から来る王たち"と。"東方の日出づる国"は、ヘブライ語で"ミズホラ"と呼ぶのです。日本の古名は、豊葦原瑞穂の国。さらに"大和"は"ヤ・マト"であり、神の民をあらわすのです」
……ほとんど何言ってるか分かんない。
「このように、日本とは選ばれた地なのです。さらに、禁教時代に耐え忍び信仰を守った隠れキリシタンの裔たる我々の教祖さまは」
延々と喋る。
(せんせー、まだかな)
この人、話の内容もアレだけど、目が。目が完全に座っていて、ほんとに怖いんだよね……。
と思っていると、やっと火災報知器らしきベルが鳴り響いた。
「え、あれ、なんでしょうか」
「……火事、ですかねぇ」
真さんが言うと「ちょっと見てきます」と男は部屋を出て行った。
「防災意識がなってないよね」
「正常性バイアス、でしたっけ」
樹くんはそう返す。
「正常性バイアス?」
私が聞くと、真さんが答えてくれた。
「こういう火災報知器とか鳴ってもさ、まぁ自分は大丈夫だろうとか、今回は大丈夫だろうとか、そんな風に思っちゃうことだね」
「ああ」
黒田くんが話を引き取る。
「あれっすね、デパート火災なんかで避難が遅れる原因になるっていう」
「そうそう。それそれ」
真さんは笑って言って、それから立ち上がった。
「本来なら僕たちを避難誘導すべきじゃない? なのにしてくれないからさ、僕たちは勝手に避難しだしましたよーって感じで、さ、行こうか」
部屋の外に出ると、白い煙が広がっていた。
「本当にこれ無害なヤツなんですかねぇ」
私は顔をしかめた。けっこうちゃんとした煙感あるんだけど、大丈夫……?
「まー、キミの担任さんが言うんだからそうなんじゃない?」
そう言われて、うーん、と私は首を傾げた。そういえば本当に、あの人一介の社会科教諭なんだろうか?
「しかし、思ってたより広いね、ここは?」
「どの辺にいるのかな、千晶ちゃん……」
私たちは施設内をウロウロするけど、なかなか見つからない。
時折、そこかしこから「火元見つかったか!?」なんて声が聞こえてくる。
「119を」
「バカなことを、羊達が見つかっていいのか」
信者たちの声に、私たちは顔を見合わせる。
(羊……?)
嫌な予感がするし、そんな呼称だ。
やっぱり、ここのどこかに、千晶ちゃんたちは監禁されてる、っぽい。
(どこに?)
「……あ」
私は思わず呟いた。
3人が訝しげにこちらを見る。
「そうだ、……教会」
石宮さんは言っていた。千晶ちゃんはは「悪役令嬢」なのだと。罪は償わなければならないと。
罪を懺悔するのは、教会だ。
建物の外に出て、教会へ走る。
「こっちには何もないみたいだね」
相良先生がいつのまにか合流してた。
「残るはあそこ、だよ」
「言われなくても」
真さんがそう答えて、教会の重厚な扉を押し開ける。
荘厳な教会。天井近くはステンドグラスがはめ込まれていて、木製のベンチがまっすぐに並べられている。その先の祭壇に、千晶ちゃんがいるのを見つけて、私は叫んだ。
「千晶ちゃんっ!」
私は転がり込むように走って入って、千晶ちゃんを抱きしめる。
「は、華ちゃん?」
千晶ちゃんは足こそ自由だったものの、目隠しをされて、さらに両手を縛られていた。
そしてぽつん、と祭壇に座り込んでいた。ステンドグラスから差し込む光で輝く、聖母マリア像、そのすぐ下に。
私が目隠しを取ると、千晶ちゃんは目を見開いた。
「……お兄様」
「やあ千晶、少し顔色が悪いね」
真さんは肩をすくめる。
(あ)
ほっとしてる。ほんとに意外な表情をよく見る日かも、今日は。
「ご心配を……って、華ちゃん! 助けて!」
千晶ちゃんが言い募る。
「千晶ちゃん、もう大丈夫だよ。すぐに逃げるよ?」
「違うの、石宮さんが危ないの!」
千晶ちゃんは首を振った。
「え?」
「このままだとあの子、殺されちゃう!」
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※この作品は小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
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