21 / 702
2
悪役令嬢、お祭りに参加する
しおりを挟む
「しばらく部屋にいてって、どういうこと?」
「さぁ、でもそう言われたから」
樹くんが遊びに来る、と言った当日。
19時頃に、私は敦子さんによって自室に軟禁された。樹くんの指示らしい。
「やだやだ、やです、お腹空いてるし、説明くらいしてくれたって。敦子さん何か知ってるんでしょ」
「ホラ大人しくしなさい。これあげるから」
そう言って渡されたお盆に載っていたのは、可愛らしいマカロン数個と、良い香りの紅茶。
「こっこれは……先日表参道に日本初出店したお店のマカロンに、お紅茶は……プリンスオブウェールズ」
「マカロンは正解だけど、お紅茶はいつものセイロン」
「あは」
「しばらくお部屋にいれるわね?」
「ワタクシはしばらくお部屋におられます」
謎の日本語と共に、自室のドアをパタリと閉めた。
樹くんが何をしようとしているかは謎だが、食べたかったマカロンが手に入ったので無問題だ。
はぁ、雑に言うなれば、メレンゲを焼いただけといえばだけなのに、何故こんなに美味しくなるのか……。
夢中になって、そのパステルカラーのマカロンたちをゆっくりと味わう。
(一気に食べちゃうなんてもったいない……ああマカロン、なぜあなたはマカロンなの)
全て食べ終わり、うっとりとしているうちに、コンコン、と部屋をノックされた。
「待たせたな、華。もう出ていいぞ」
樹くんの声だった。
「えっ」
思わず時計に目をやると、もう30分ほど経過していた。
(マジか。マカロンっ、このっ、時間泥棒め)
部屋を出ると、別段いつもと変わりないリビングのように感じた。
「こっちだ」
樹くんに手を引かれて、向かったのはサンルーム。
扉を開けると。
「わぁ」
小さな、手作り感満載の、縁日会場のようだった。
本当に小規模だけど。
提灯も飾られていて、小さな屋台まである。おままごとのような大きさだけど。
その屋台には白いホットプレートが置かれていて(IHなのが、また室内感を際立たせている)その上では、焼きそばがじゅうじゅうと美味しそうな音を立てていた。
横のテーブルには、お祭りで買ってきてくれたと思しき、透明の容器に入った焼き鳥やはしまき、その他色々。
「ここなら、夜景も見えるが室内だから大丈夫かと思ったのだが……どうだろうか?」
「大丈夫、リビングと繋がってるし」
私は小さな縁日を見回す。
「えー、これどうしたの?」
「ホームセンターやなんかで色々揃えた」
綿あめメーカーもあるぞ、と樹くんはちょっと自慢気だ。
「……屋台も手作り?」
「うむ」
(き、器用か!)
日曜大工系攻略対象。
「ほえ~」
紅白の飾りなんかもついている。
樹くんは気恥ずかしそうに、りんご飴を渡して来た。
「これは買った方が美味しそうだったからな」
赤くて、つやつやの可愛らしいりんご飴。
「あ、ありがとう」
ちょっと感動しながら受け取る。
さっそく、舐めてみる。甘い。
「おいしい」
にこりと笑って樹くんを見上げると、口を押さえて目線をそらされた。
「そ、そうか」
(照れてるのかな?)
「そういえば敦子さんは?」
「誘ったのだが、なんだか良く分からないことを言いながらどこかへ行ったぞ」
「……?」
なんだよく分からないことって。
(どうせ敦子さんのことだから、あとはお若いおふたりで~、とかそんなことかな)
想像して、苦笑いする。
「あ、あれ」
一番窓側に、ビニールプールが置かれていた。中には、水に浮かぶたくさんのヨーヨー風船。
「ヨーヨーつり!」
「カラフルでいいだろう。金魚すくいも、と考えたのだが、華、100匹も金魚いらないだろう」
「う、うん、飼いきれない」
「うちに持って帰っても鯉の餌になるたけだしな」
「生き餌」
「そもそも餌金だぞ、あの手の金魚は」
「餌用なの!?」
「まぁお店によって色々だろうとは……しかし用途のひとつとして、というか、そういう言い方は生き物に対して、あまり良くないのかもしれないがな」
「へぇ」
「ウチではウーパールーパーの調子が悪い時にも、与えたりもするな」
「えっ、ウーパールーパー飼ってるの?」
「ああ」
(ちょっと見てみたいかも……)
ウーパールーパーに思いを馳せつつ、私はりんご飴ちゃんを舐めながら、ヨーヨーつりに挑戦する。
「む、これきっちりコヨリだ」
「フッ、簡単には取らせん」
不敵に笑う樹くん。
(ほう! このヨーヨー釣り歴戦の猛者たる私に挑戦とは!)
前世の話だけど。
わたしもにやりと笑い返した。
「ぜーんぶ釣り上げて見せるからね!」
「いいだろう、ならば勝負だ」
樹くんもすっかりやる気である。
1時間近くに及ぶ激闘の末(途中、焼きそばを食べたりもしたけど)僅差で私の勝ち!
「うっふっふっ、やったー!」
「くっ、いいところまで追い上げたのだが」
普通に悔しそうな樹くんをチラリと見る。
樹くんは最初こそ苦戦していたものの、徐々にコツを掴んできていて、実際、あと10個風船があれば勝負は分からなかった……。
「しかし、本当に華のコヨリ捌きは素晴らしかった。故事成語にできるレベルだ」
コヨリ捌きってなんだ。
樹くんは、いつものように(謎の例えで)私を褒めた後に「次は負けない」と口を尖らせた。
(負けず嫌いだなぁ……あ、そうだ)
「ねぇ樹くん、私、何かお礼がしたい」
「礼?」
「うん、こんなにしてもらって。すごく楽しかった!」
私は樹くんの手を握る。
「ありがとう!」
感謝が伝わりますように、と精一杯の笑顔でお礼を言う。
樹くんはさすがに照れたのか、少ししかめっ面で目線を逸らす。
(樹くんって、本気で照れてる時、ちょっと怖い顔になるのよね)
結構、そういうのにも慣れて来た。
「なにか、樹くんお礼にしてほしいこととか、欲しいものとか、ない?」
樹くんは一瞬首をひねったが、すぐに「ない。俺は華が喜んでくれたのが一番嬉しかった」と答えた。
「うーん、それじゃ私の気が済まないからなぁ」
「しかし、俺が勝手に企画・実行したことだ。華が気に病むことはない」
「違うの、本当に嬉しかったから。何かないかな」
「……」
樹くんは無言のまま耳たぶを赤くして、しかめ面を深くした。
少し上目遣い気味になったからだろうか?
(そ、そんなに照れなくても)
「な、なら」
「ん?」
「なら、……、嫌なら、いいんだが」
樹くんは言い渋る。なんだろう。
「うーん、言ってみて」
「……その、頰に、」
「うん」
「き」
「き?」
「きす、を」
「鱚?」
「違うその発音だと魚だ」
「そう聞こえたよ」
「済まない、緊張して」
「緊張しなくていいじゃん」
「……、キス、だ」
「? ほっぺたに?」
「ああ」
樹くんは「言ってやったぞ!」という顔をしているが、いまいち意図が読めない。
(んんん? ほっぺにちゅー?)
なんでだろう。親愛の印的なイメージだけど。
「……樹くんって、外国暮らししてたことあるっけ?」
「? ああ、小さい頃だが」
「なるほどねっ」
納得。
(私はイマイチ外国の慣習よく分かんないけど、きっとアレよね、友達から親友への進化的な? そんな感じ?)
私は微笑んで、すぐに背伸びして、ちゅっ、と樹くんの頬に口付けた。
(こんなんでいいのかな)
「……樹くん?」
樹くんは完全に固まっていた。
「ちょ、え、どうしたの樹くん!?」
「……はっ、済まない、意識が……俺はもう顔を洗わない」
「いや洗おうよ」
お肌荒れちゃうよ。
その後は「録画しておくべきだった」「華の唇はあれだな、うん、あれだ」「両親に国際電話をかける」などとよく分からないことを言っている樹くんと、綿あめを大量生産して遊んだ。
どれくらい作ったって、その後帰宅した敦子さんがさすがに絶句して、その日は羊の群れに追われる夢を見たくらいには作っちゃったのだ。
綿あめ作るのって、楽しいね。
「さぁ、でもそう言われたから」
樹くんが遊びに来る、と言った当日。
19時頃に、私は敦子さんによって自室に軟禁された。樹くんの指示らしい。
「やだやだ、やです、お腹空いてるし、説明くらいしてくれたって。敦子さん何か知ってるんでしょ」
「ホラ大人しくしなさい。これあげるから」
そう言って渡されたお盆に載っていたのは、可愛らしいマカロン数個と、良い香りの紅茶。
「こっこれは……先日表参道に日本初出店したお店のマカロンに、お紅茶は……プリンスオブウェールズ」
「マカロンは正解だけど、お紅茶はいつものセイロン」
「あは」
「しばらくお部屋にいれるわね?」
「ワタクシはしばらくお部屋におられます」
謎の日本語と共に、自室のドアをパタリと閉めた。
樹くんが何をしようとしているかは謎だが、食べたかったマカロンが手に入ったので無問題だ。
はぁ、雑に言うなれば、メレンゲを焼いただけといえばだけなのに、何故こんなに美味しくなるのか……。
夢中になって、そのパステルカラーのマカロンたちをゆっくりと味わう。
(一気に食べちゃうなんてもったいない……ああマカロン、なぜあなたはマカロンなの)
全て食べ終わり、うっとりとしているうちに、コンコン、と部屋をノックされた。
「待たせたな、華。もう出ていいぞ」
樹くんの声だった。
「えっ」
思わず時計に目をやると、もう30分ほど経過していた。
(マジか。マカロンっ、このっ、時間泥棒め)
部屋を出ると、別段いつもと変わりないリビングのように感じた。
「こっちだ」
樹くんに手を引かれて、向かったのはサンルーム。
扉を開けると。
「わぁ」
小さな、手作り感満載の、縁日会場のようだった。
本当に小規模だけど。
提灯も飾られていて、小さな屋台まである。おままごとのような大きさだけど。
その屋台には白いホットプレートが置かれていて(IHなのが、また室内感を際立たせている)その上では、焼きそばがじゅうじゅうと美味しそうな音を立てていた。
横のテーブルには、お祭りで買ってきてくれたと思しき、透明の容器に入った焼き鳥やはしまき、その他色々。
「ここなら、夜景も見えるが室内だから大丈夫かと思ったのだが……どうだろうか?」
「大丈夫、リビングと繋がってるし」
私は小さな縁日を見回す。
「えー、これどうしたの?」
「ホームセンターやなんかで色々揃えた」
綿あめメーカーもあるぞ、と樹くんはちょっと自慢気だ。
「……屋台も手作り?」
「うむ」
(き、器用か!)
日曜大工系攻略対象。
「ほえ~」
紅白の飾りなんかもついている。
樹くんは気恥ずかしそうに、りんご飴を渡して来た。
「これは買った方が美味しそうだったからな」
赤くて、つやつやの可愛らしいりんご飴。
「あ、ありがとう」
ちょっと感動しながら受け取る。
さっそく、舐めてみる。甘い。
「おいしい」
にこりと笑って樹くんを見上げると、口を押さえて目線をそらされた。
「そ、そうか」
(照れてるのかな?)
「そういえば敦子さんは?」
「誘ったのだが、なんだか良く分からないことを言いながらどこかへ行ったぞ」
「……?」
なんだよく分からないことって。
(どうせ敦子さんのことだから、あとはお若いおふたりで~、とかそんなことかな)
想像して、苦笑いする。
「あ、あれ」
一番窓側に、ビニールプールが置かれていた。中には、水に浮かぶたくさんのヨーヨー風船。
「ヨーヨーつり!」
「カラフルでいいだろう。金魚すくいも、と考えたのだが、華、100匹も金魚いらないだろう」
「う、うん、飼いきれない」
「うちに持って帰っても鯉の餌になるたけだしな」
「生き餌」
「そもそも餌金だぞ、あの手の金魚は」
「餌用なの!?」
「まぁお店によって色々だろうとは……しかし用途のひとつとして、というか、そういう言い方は生き物に対して、あまり良くないのかもしれないがな」
「へぇ」
「ウチではウーパールーパーの調子が悪い時にも、与えたりもするな」
「えっ、ウーパールーパー飼ってるの?」
「ああ」
(ちょっと見てみたいかも……)
ウーパールーパーに思いを馳せつつ、私はりんご飴ちゃんを舐めながら、ヨーヨーつりに挑戦する。
「む、これきっちりコヨリだ」
「フッ、簡単には取らせん」
不敵に笑う樹くん。
(ほう! このヨーヨー釣り歴戦の猛者たる私に挑戦とは!)
前世の話だけど。
わたしもにやりと笑い返した。
「ぜーんぶ釣り上げて見せるからね!」
「いいだろう、ならば勝負だ」
樹くんもすっかりやる気である。
1時間近くに及ぶ激闘の末(途中、焼きそばを食べたりもしたけど)僅差で私の勝ち!
「うっふっふっ、やったー!」
「くっ、いいところまで追い上げたのだが」
普通に悔しそうな樹くんをチラリと見る。
樹くんは最初こそ苦戦していたものの、徐々にコツを掴んできていて、実際、あと10個風船があれば勝負は分からなかった……。
「しかし、本当に華のコヨリ捌きは素晴らしかった。故事成語にできるレベルだ」
コヨリ捌きってなんだ。
樹くんは、いつものように(謎の例えで)私を褒めた後に「次は負けない」と口を尖らせた。
(負けず嫌いだなぁ……あ、そうだ)
「ねぇ樹くん、私、何かお礼がしたい」
「礼?」
「うん、こんなにしてもらって。すごく楽しかった!」
私は樹くんの手を握る。
「ありがとう!」
感謝が伝わりますように、と精一杯の笑顔でお礼を言う。
樹くんはさすがに照れたのか、少ししかめっ面で目線を逸らす。
(樹くんって、本気で照れてる時、ちょっと怖い顔になるのよね)
結構、そういうのにも慣れて来た。
「なにか、樹くんお礼にしてほしいこととか、欲しいものとか、ない?」
樹くんは一瞬首をひねったが、すぐに「ない。俺は華が喜んでくれたのが一番嬉しかった」と答えた。
「うーん、それじゃ私の気が済まないからなぁ」
「しかし、俺が勝手に企画・実行したことだ。華が気に病むことはない」
「違うの、本当に嬉しかったから。何かないかな」
「……」
樹くんは無言のまま耳たぶを赤くして、しかめ面を深くした。
少し上目遣い気味になったからだろうか?
(そ、そんなに照れなくても)
「な、なら」
「ん?」
「なら、……、嫌なら、いいんだが」
樹くんは言い渋る。なんだろう。
「うーん、言ってみて」
「……その、頰に、」
「うん」
「き」
「き?」
「きす、を」
「鱚?」
「違うその発音だと魚だ」
「そう聞こえたよ」
「済まない、緊張して」
「緊張しなくていいじゃん」
「……、キス、だ」
「? ほっぺたに?」
「ああ」
樹くんは「言ってやったぞ!」という顔をしているが、いまいち意図が読めない。
(んんん? ほっぺにちゅー?)
なんでだろう。親愛の印的なイメージだけど。
「……樹くんって、外国暮らししてたことあるっけ?」
「? ああ、小さい頃だが」
「なるほどねっ」
納得。
(私はイマイチ外国の慣習よく分かんないけど、きっとアレよね、友達から親友への進化的な? そんな感じ?)
私は微笑んで、すぐに背伸びして、ちゅっ、と樹くんの頬に口付けた。
(こんなんでいいのかな)
「……樹くん?」
樹くんは完全に固まっていた。
「ちょ、え、どうしたの樹くん!?」
「……はっ、済まない、意識が……俺はもう顔を洗わない」
「いや洗おうよ」
お肌荒れちゃうよ。
その後は「録画しておくべきだった」「華の唇はあれだな、うん、あれだ」「両親に国際電話をかける」などとよく分からないことを言っている樹くんと、綿あめを大量生産して遊んだ。
どれくらい作ったって、その後帰宅した敦子さんがさすがに絶句して、その日は羊の群れに追われる夢を見たくらいには作っちゃったのだ。
綿あめ作るのって、楽しいね。
10
お気に入りに追加
3,083
あなたにおすすめの小説
モブ令嬢ですが、悪役令嬢の妹です。
霜月零
恋愛
私は、ある日思い出した。
ヒロインに、悪役令嬢たるお姉様が言った一言で。
「どうして、このお茶会に平民がまぎれているのかしら」
その瞬間、私はこの世界が、前世やってた乙女ゲームに酷似した世界だと気が付いた。
思い出した私がとった行動は、ヒロインをこの場から逃がさない事。
だってここで走り出されたら、婚約者のいる攻略対象とヒロインのフラグが立っちゃうんだもの!!!
略奪愛ダメ絶対。
そんなことをしたら国が滅ぶのよ。
バッドエンド回避の為に、クリスティーナ=ローエンガルデ。
悪役令嬢の妹だけど、前世の知識総動員で、破滅の運命回避して見せます。
※他サイト様にも掲載中です。
ヒロインを虐めなくても死亡エンドしかない悪役令嬢に転生してしまった!
青星 みづ
恋愛
【第Ⅰ章完結】『イケメン達と乙女ゲームの様な甘くてせつない恋模様を描く。少しシリアスな悪役令嬢の物語』
なんで今、前世を思い出したかな?!ルクレツィアは顔を真っ青に染めた。目の前には前世の押しである超絶イケメンのクレイが憎悪の表情でこちらを睨んでいた。
それもそのはず、ルクレツィアは固い扇子を振りかざして目の前のクレイの頬を引っぱたこうとしていたのだから。でもそれはクレイの手によって阻まれていた。
そしてその瞬間に前世を思い出した。
この世界は前世で遊んでいた乙女ゲームの世界であり、自分が悪役令嬢だという事を。
や、やばい……。
何故なら既にゲームは開始されている。
そのゲームでは悪役令嬢である私はどのルートでも必ず死を迎えてしまう末路だった!
しかもそれはヒロインを虐めても虐めなくても全く関係ない死に方だし!
どうしよう、どうしよう……。
どうやったら生き延びる事ができる?!
何とか生き延びる為に頑張ります!
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
どう頑張っても死亡ルートしかない悪役令嬢に転生したので、一切頑張らないことにしました
小倉みち
恋愛
7歳の誕生日、突然雷に打たれ、そのショックで前世を思い出した公爵令嬢のレティシア。
前世では夥しいほどの仕事に追われる社畜だった彼女。
唯一の楽しみだった乙女ゲームの新作を発売日当日に買いに行こうとしたその日、交通事故で命を落としたこと。
そして――。
この世界が、その乙女ゲームの設定とそっくりそのままであり、自分自身が悪役令嬢であるレティシアに転生してしまったことを。
この悪役令嬢、自分に関心のない家族を振り向かせるために、死に物狂いで努力し、第一王子の婚約者という地位を勝ち取った。
しかしその第一王子の心がぽっと出の主人公に奪われ、嫉妬に狂い主人公に毒を盛る。
それがバレてしまい、最終的に死刑に処される役となっている。
しかも、第一王子ではなくどの攻略対象ルートでも、必ず主人公を虐め、処刑されてしまう噛ませ犬的キャラクター。
レティシアは考えた。
どれだけ努力をしても、どれだけ頑張っても、最終的に自分は死んでしまう。
――ということは。
これから先どんな努力もせず、ただの馬鹿な一般令嬢として生きれば、一切攻略対象と関わらなければ、そもそもその土俵に乗ることさえしなければ。
私はこの恐ろしい世界で、生き残ることが出来るのではないだろうか。
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前
見ず知らずの(たぶん)乙女ゲーに(おそらく)悪役令嬢として転生したので(とりあえず)破滅回避をめざします!
すな子
恋愛
ステラフィッサ王国公爵家令嬢ルクレツィア・ガラッシアが、前世の記憶を思い出したのは5歳のとき。
現代ニホンの枯れ果てたアラサーOLから、異世界の高位貴族の令嬢として天使の容貌を持って生まれ変わった自分は、昨今流行りの(?)「乙女ゲーム」の「悪役令嬢」に「転生」したのだと確信したものの、前世であれほどプレイした乙女ゲームのどんな設定にも、今の自分もその環境も、思い当たるものがなにひとつない!
それでもいつか訪れるはずの「破滅」を「回避」するために、前世の記憶を総動員、乙女ゲームや転生悪役令嬢がざまぁする物語からあらゆる事態を想定し、今世は幸せに生きようと奮闘するお話。
───エンディミオン様、あなたいったい、どこのどなたなんですの?
********
できるだけストレスフリーに読めるようご都合展開を陽気に突き進んでおりますので予めご了承くださいませ。
また、【閑話】には死ネタが含まれますので、苦手な方はご注意ください。
☆「小説家になろう」様にも常羽名義で投稿しております。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる