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銀行強盗
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10分もありゃ充分だ!
おれはいま、ミニケーキ型爆弾を手に持っている。
発火装置はドイツ製。
煙の少ない星火花のミニスパーク花火だ。
だが、その威力は凄まじい。
ビルひとつ爆発させることなんて朝飯前だ。
どうせやるなら銀行強盗にかぎる!
成功すりゃおれは億万長者だ!
おれは銀行に押しいった。
「いらっしゃいませ」
「金をだせ!」
「あら、色男さん」
「これは爆弾だぞ! 恐ろしくないのか?」
「ちっとも」
女は細身で美しかった。
「くそっ、覚悟しやがれ」
おれは発火装置に火を灯した。
つぎの瞬間だった。
パチパチと火花が散る花火を素手でぎゅっと握りしめた。「あなたとなら死んでもいいわ」
なんたる奇跡――!
おれは彼女と初めて出会って10分で合体した。
「こんどは、あたしのお口のなかで大爆発させて、あ・げ・る」
くすっと微笑んだ彼女はおもむろに総入れ歯をはずした。
口角をあげる。
みるみる彼女の顔は、
異生物のようにくしゃくしゃに……
おれはいま、ミニケーキ型爆弾を手に持っている。
発火装置はドイツ製。
煙の少ない星火花のミニスパーク花火だ。
だが、その威力は凄まじい。
ビルひとつ爆発させることなんて朝飯前だ。
どうせやるなら銀行強盗にかぎる!
成功すりゃおれは億万長者だ!
おれは銀行に押しいった。
「いらっしゃいませ」
「金をだせ!」
「あら、色男さん」
「これは爆弾だぞ! 恐ろしくないのか?」
「ちっとも」
女は細身で美しかった。
「くそっ、覚悟しやがれ」
おれは発火装置に火を灯した。
つぎの瞬間だった。
パチパチと火花が散る花火を素手でぎゅっと握りしめた。「あなたとなら死んでもいいわ」
なんたる奇跡――!
おれは彼女と初めて出会って10分で合体した。
「こんどは、あたしのお口のなかで大爆発させて、あ・げ・る」
くすっと微笑んだ彼女はおもむろに総入れ歯をはずした。
口角をあげる。
みるみる彼女の顔は、
異生物のようにくしゃくしゃに……
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