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酷い母親
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「か、かあちゃん、お、おで、い、いままでの、お、おとしだまを、か、かあちゃんに、ぜ、ぜんぶ、あ、あずけた」
「そうだったかしら……」
「も、もしかして、か、かあちゃん、ね、ねこばばした。か、かちゃんわるいひと?」
「かあちゃんがそんなことするはずないだろう。昔、おまえとよく歌を歌ったもんさ――覚えてるかい?」
「ちょ、ちょっとだけ」
「おやすみベイビー 風が吹いて 三輪ベビーカー後ろに倒れる」
「た、たおれる! 」
「いや、倒しちゃいないよ!」
「お、おでの、あ、あたまが、わ、わるくなったのは、か、かあちゃんのせい?」
「そっ、そんなことより、ほら、おまえの大好物のカツ丼ができたよ」
「わあーい、か、かつどんだ」
「さあ、たあ~んと召しあがれ」
「か、かあちゃん、す、すき、だ、だいすき!」
この酷い母親は息子に黙って、こっそり真新しいミンクのコートを購入していた。
「そうだったかしら……」
「も、もしかして、か、かあちゃん、ね、ねこばばした。か、かちゃんわるいひと?」
「かあちゃんがそんなことするはずないだろう。昔、おまえとよく歌を歌ったもんさ――覚えてるかい?」
「ちょ、ちょっとだけ」
「おやすみベイビー 風が吹いて 三輪ベビーカー後ろに倒れる」
「た、たおれる! 」
「いや、倒しちゃいないよ!」
「お、おでの、あ、あたまが、わ、わるくなったのは、か、かあちゃんのせい?」
「そっ、そんなことより、ほら、おまえの大好物のカツ丼ができたよ」
「わあーい、か、かつどんだ」
「さあ、たあ~んと召しあがれ」
「か、かあちゃん、す、すき、だ、だいすき!」
この酷い母親は息子に黙って、こっそり真新しいミンクのコートを購入していた。
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