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【異常】兄:戦略RPG 僕:歴史SLG
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帝国歴416年、晩夏――
誕生日を迎えるたびに、病を患ってしまったあの日を思い出す。
これまで親切だった人が急に冷たくなり、将来を感じられなくなった皇族の少年を切り捨てていった、あの頃のことを。
世間の冷たさを9歳で突き付けられるとか、いや僕じゃなかったら悪堕ちしていたね。
隣に憧れの【ミュラー元帥】がいなかったら、皇族の地位まで失っちゃったりして、本気で帝国への復讐ルートを選んじゃっていたかもしれない。
けど立派な兄さんを尊敬して止まない一方で、時々顔を合わせていると胸が苦しくなる。
僕は兄さんに寄生するダニだ。せっかく好きなゲームの世界に転生したのに、やっていることは読書と家の仕事ばかり。現状、僕はなんの助けにもなれていない。
将来の不安と、自分自身のあまりの頼りなさに、複雑な想いが少年の胸に渦巻いていた。
「え…………?」
ところが16歳の誕生日の朝、またもや異変が起きた。
もはや風景と同じ物となっていたあの黒い影が、影ではなく、明瞭な映像となって僕の前に現れた。
っていうか、これ、まんま――
「え、なにそれ……。今日まで映ってたこれって…………ええええっ、これっ、ウィンドウ画面だったのっ!?」
それは透過度0%の古めかしいウィンドウ画面だった。
――――――――――――――――――――
【羽毛掛け布団】
耐久:87/200 保温性能:41度
備考:羽毛の交換を要推奨
――――――――――――――――――――
要推奨って、余計なお世話だよ……!
穀潰しの僕の立場で、ミュラー兄さんに枕の羽毛を打ち直したいなんてわがまま言えるわけないしっ! ダニにはねっ、ダニの立場があるんだよ、ダニなりの立場がっ!
「あ、え…………消えた…………」
こんな余計なお世話なんて見たくない。
そう思ったら、ウィンドウ画面が目の前から消えた。
50年は使われていそうな古いタンスを見る。別にタンスなんて【鑑定】したくなかった僕の目には、黒い影もウィンドウも現れなかった。
「これって、つまり……え……っ、治っ、た……?」
夜道で人に腰を抜かされること100人斬り。100人から数えるのを止め申した。またつまらぬ者に悲鳴を上げさせてしまった、南無三。
僕はベッドから飛び上がり、立派な鏡の前に立った。
鏡を見ても僕の目は光らない。
試しに鏡に【鑑定】の力を使うと、僕は元のジメピカリャーに戻った。
――――――――――――――――――――
【皇帝家の鏡】
耐久:287/500 反射率:69%
備考:かなり汚れている。お手入れ推奨
――――――――――――――――――――
「ああもうっ、余計なお世話だよーっ!」
鑑定を解除すると、瞳から銀の輝きが消えた。
少し脱線するけど『掃除しなさい!』って言われると、かえって掃除する気なくなるのってあると思う。
僕は嫌だね! 向こう3ヶ月はこの鏡を磨いてやらない! そう、困るのは僕だけど!
「でもこれで、なんとなくわかってきたぞ……! 僕を苦しめ続けてきたこの病気は、病気なんかじゃなかったんだ! やったっ、やったぁっ!」
これは希望的な推測だけど、これまでずっと、僕の目は鑑定の力が常に暴走していた状態にあったのだと思う。
9歳の誕生日に発症し、16歳の誕生日に力の制御が可能になった。
どうしてそうなったかはおいといて、とにかくそういうことになった、と受け止めよう。どうせ理屈は後から付いてくる。付いてこなかったら理屈が僕に付いてこい。
「アルト、さっきから何を大騒ぎしている」
「あ、兄さんっ!!」
廊下からノックが響くと、すぐにミュラー兄さんを中に招いた。
「フ、そんなに喜んでどうし――ア、アル……ト……?」
ミュラー兄さんはすぐに気付いた。僕の目が銀色に光っていないことに。
「治ったんだ!! 治ったんだよ!!」
「お……おぉ……っっ」
弟の顔をのぞき込み、兄は何も言わずに静かな涙を流した。確かめるようにいつまでも、社会生活を行えるようになった弟の姿を見つめていた。
「ちょっと、兄さんを『鑑定』してみてもいい?」
「私を、鑑定……?」
「僕のこれは病気じゃなかったんだ。神様が僕にくれた贈り物か何かだったんだよ」
鑑定の力を使って兄ミュラーを観察した。
――――――――――――――――
【名前】ミュラー・ネビュラート
【クラス】元帥
【ATK】 5900
【MATK】2400
【DEF】 4100
【MDEF】4500
【命中補正】 10
【回避補正】 5
【MOV】 12
【特性】
元帥
(状態異常無効 ZOC・強)
――――――――――――――――
えっ、元帥!?
ステータスも高っ!? さすがはラスボス勢力前に戦う終盤の大ボスだ……。
鑑定を解除すると、ミュラー兄さんはホッとした様子だ。
「いつの間に出世したの?」
「……ほぅ、なぜわかった、アルト?」
「この目の力で兄さんを鑑定したからだよ。元帥就任、おめでとう、ミュラー兄さん」
兄さんは言葉を失って驚いていた。
「このことは現職の元帥と皇帝陛下しか知らないことだ……。驚いた……本当に、その目の力なのか?」
「そうだよ」
「おお、アルト……。よかった……本当に、よかった……」
ミュラー兄さんは何度も弟の肩を叩き、また涙を流して完治を喜んでくれた。
落ち着くと照れくさそうに兄さんは『予定がある』と言って屋敷を出て行った。
クールでカッコイイ憧れのミュラー元帥に、こんな家族想いな一面があるなんて、ますますファンになってしまいそうだった。
「ふっ、ここから僕の逆転物語が始まる! といいんだけど……。一応自分自身も鑑定してみようかな……結果は見えてるけど……」
どれだけミュラー元帥がすごいキャラクターだったかを確かめるために、俺は鏡の前に立って、クソザコナメクジ確定な自分を鑑定にかけた。
――――――――――――――――――――――
【名前】アルト・ネビュラート
【統率】56
【武勇】32
【知略】60
【政務】99
【忠誠】 0
【戦法】挑発
【特性1】開墾
兵糧に影響する建築物のコストが半額になる
【特性2】魔導兵工房
箱庭に『魔導兵工房』を建設可能
【特性3】人たらし
大名・領主などのときに民の忠誠が自然上昇する
――――――――――――――――――――――
「へ…………?」
あの、忠誠0って……仲間にして大丈夫、この人?
てか嘘っ、僕の武勇低すぎっ!?
そもそも大名ってなんだよ、大名ってっ!?
「てか、これ、俺だけ、ゲーム違わない……? というかまんま【戦国の野望】シリーズじゃない……っ!?」
戦国の野望。それはパソコンにウィンドウズOSがなかった頃から存在する、国民的歴史シミュレーションだ。
俺の推しは断然『姉小路家』。どの年代から始めても強国に囲まれたハードモードが楽しめる。史実では三木城干殺しが有名。
「えっと…………どうしよ、これ……。戦略RPGの世界で、僕一人だけ歴史シミュレーションして、いいのかな……?」
僕は激しく戸惑った。
だってここは【ラングリシュエル】の世界のはずなのに……なして……??
よし……取り合えず忍者、忍者を雇おう。
探せばどこかにきっと、忍者コマンドがきっとある。
それを使って忍者汚いをするんだ。
誕生日を迎えるたびに、病を患ってしまったあの日を思い出す。
これまで親切だった人が急に冷たくなり、将来を感じられなくなった皇族の少年を切り捨てていった、あの頃のことを。
世間の冷たさを9歳で突き付けられるとか、いや僕じゃなかったら悪堕ちしていたね。
隣に憧れの【ミュラー元帥】がいなかったら、皇族の地位まで失っちゃったりして、本気で帝国への復讐ルートを選んじゃっていたかもしれない。
けど立派な兄さんを尊敬して止まない一方で、時々顔を合わせていると胸が苦しくなる。
僕は兄さんに寄生するダニだ。せっかく好きなゲームの世界に転生したのに、やっていることは読書と家の仕事ばかり。現状、僕はなんの助けにもなれていない。
将来の不安と、自分自身のあまりの頼りなさに、複雑な想いが少年の胸に渦巻いていた。
「え…………?」
ところが16歳の誕生日の朝、またもや異変が起きた。
もはや風景と同じ物となっていたあの黒い影が、影ではなく、明瞭な映像となって僕の前に現れた。
っていうか、これ、まんま――
「え、なにそれ……。今日まで映ってたこれって…………ええええっ、これっ、ウィンドウ画面だったのっ!?」
それは透過度0%の古めかしいウィンドウ画面だった。
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【羽毛掛け布団】
耐久:87/200 保温性能:41度
備考:羽毛の交換を要推奨
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要推奨って、余計なお世話だよ……!
穀潰しの僕の立場で、ミュラー兄さんに枕の羽毛を打ち直したいなんてわがまま言えるわけないしっ! ダニにはねっ、ダニの立場があるんだよ、ダニなりの立場がっ!
「あ、え…………消えた…………」
こんな余計なお世話なんて見たくない。
そう思ったら、ウィンドウ画面が目の前から消えた。
50年は使われていそうな古いタンスを見る。別にタンスなんて【鑑定】したくなかった僕の目には、黒い影もウィンドウも現れなかった。
「これって、つまり……え……っ、治っ、た……?」
夜道で人に腰を抜かされること100人斬り。100人から数えるのを止め申した。またつまらぬ者に悲鳴を上げさせてしまった、南無三。
僕はベッドから飛び上がり、立派な鏡の前に立った。
鏡を見ても僕の目は光らない。
試しに鏡に【鑑定】の力を使うと、僕は元のジメピカリャーに戻った。
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【皇帝家の鏡】
耐久:287/500 反射率:69%
備考:かなり汚れている。お手入れ推奨
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「ああもうっ、余計なお世話だよーっ!」
鑑定を解除すると、瞳から銀の輝きが消えた。
少し脱線するけど『掃除しなさい!』って言われると、かえって掃除する気なくなるのってあると思う。
僕は嫌だね! 向こう3ヶ月はこの鏡を磨いてやらない! そう、困るのは僕だけど!
「でもこれで、なんとなくわかってきたぞ……! 僕を苦しめ続けてきたこの病気は、病気なんかじゃなかったんだ! やったっ、やったぁっ!」
これは希望的な推測だけど、これまでずっと、僕の目は鑑定の力が常に暴走していた状態にあったのだと思う。
9歳の誕生日に発症し、16歳の誕生日に力の制御が可能になった。
どうしてそうなったかはおいといて、とにかくそういうことになった、と受け止めよう。どうせ理屈は後から付いてくる。付いてこなかったら理屈が僕に付いてこい。
「アルト、さっきから何を大騒ぎしている」
「あ、兄さんっ!!」
廊下からノックが響くと、すぐにミュラー兄さんを中に招いた。
「フ、そんなに喜んでどうし――ア、アル……ト……?」
ミュラー兄さんはすぐに気付いた。僕の目が銀色に光っていないことに。
「治ったんだ!! 治ったんだよ!!」
「お……おぉ……っっ」
弟の顔をのぞき込み、兄は何も言わずに静かな涙を流した。確かめるようにいつまでも、社会生活を行えるようになった弟の姿を見つめていた。
「ちょっと、兄さんを『鑑定』してみてもいい?」
「私を、鑑定……?」
「僕のこれは病気じゃなかったんだ。神様が僕にくれた贈り物か何かだったんだよ」
鑑定の力を使って兄ミュラーを観察した。
――――――――――――――――
【名前】ミュラー・ネビュラート
【クラス】元帥
【ATK】 5900
【MATK】2400
【DEF】 4100
【MDEF】4500
【命中補正】 10
【回避補正】 5
【MOV】 12
【特性】
元帥
(状態異常無効 ZOC・強)
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えっ、元帥!?
ステータスも高っ!? さすがはラスボス勢力前に戦う終盤の大ボスだ……。
鑑定を解除すると、ミュラー兄さんはホッとした様子だ。
「いつの間に出世したの?」
「……ほぅ、なぜわかった、アルト?」
「この目の力で兄さんを鑑定したからだよ。元帥就任、おめでとう、ミュラー兄さん」
兄さんは言葉を失って驚いていた。
「このことは現職の元帥と皇帝陛下しか知らないことだ……。驚いた……本当に、その目の力なのか?」
「そうだよ」
「おお、アルト……。よかった……本当に、よかった……」
ミュラー兄さんは何度も弟の肩を叩き、また涙を流して完治を喜んでくれた。
落ち着くと照れくさそうに兄さんは『予定がある』と言って屋敷を出て行った。
クールでカッコイイ憧れのミュラー元帥に、こんな家族想いな一面があるなんて、ますますファンになってしまいそうだった。
「ふっ、ここから僕の逆転物語が始まる! といいんだけど……。一応自分自身も鑑定してみようかな……結果は見えてるけど……」
どれだけミュラー元帥がすごいキャラクターだったかを確かめるために、俺は鏡の前に立って、クソザコナメクジ確定な自分を鑑定にかけた。
――――――――――――――――――――――
【名前】アルト・ネビュラート
【統率】56
【武勇】32
【知略】60
【政務】99
【忠誠】 0
【戦法】挑発
【特性1】開墾
兵糧に影響する建築物のコストが半額になる
【特性2】魔導兵工房
箱庭に『魔導兵工房』を建設可能
【特性3】人たらし
大名・領主などのときに民の忠誠が自然上昇する
――――――――――――――――――――――
「へ…………?」
あの、忠誠0って……仲間にして大丈夫、この人?
てか嘘っ、僕の武勇低すぎっ!?
そもそも大名ってなんだよ、大名ってっ!?
「てか、これ、俺だけ、ゲーム違わない……? というかまんま【戦国の野望】シリーズじゃない……っ!?」
戦国の野望。それはパソコンにウィンドウズOSがなかった頃から存在する、国民的歴史シミュレーションだ。
俺の推しは断然『姉小路家』。どの年代から始めても強国に囲まれたハードモードが楽しめる。史実では三木城干殺しが有名。
「えっと…………どうしよ、これ……。戦略RPGの世界で、僕一人だけ歴史シミュレーションして、いいのかな……?」
僕は激しく戸惑った。
だってここは【ラングリシュエル】の世界のはずなのに……なして……??
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