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第十三章 生えたのなら刈り取りましょう!

さっさと始めよう!

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[夢乃視点]

    ディー君のせいで皆と死んで、ガイア様の口添えもあってディー君の創った世界を丸々一つ四人で管理しつつ、ディー君の眷属としてフォローをする日々。

    ブラック企業と変わんない……。

    次から次へとディー君が色々やらかしてくれて、毎回大騒ぎになるけども、何だかんだと一番面倒見のいいナナちゃんが、采配ふるってくれるお陰で、何とかフォロー出来てる。

    人間だったらとっくに過労死してるぐらいの状況だけどね……。

「すぐに継承スキルから外して!今回限りのスキルにするのと、創造回数に制限かける方向で行くよ!!」

    今も《スキル創造》なんて、とんでもないスキルの発生で、これだけの指示出してくれてる。
    ディー君はソファで置物になってるけど…………。

「ディー!あんたはこっちに来なさいっ!!」

    警戒モードに入りつつあるナナちゃんに、放置されたままなわけが無い訳で……。

「転生特典って言ってたわよね?どうやって与えてたのか、話しなさいっ!」

「はいいっ!!」
  
    ディー君は急いでナナちゃんの前に駆けつけた。
    指示の来なかったゆーは、お客様の相手をしてろって事だろうから、お代わりのジュースを用意して席に戻った。

「とりあえず、ここで待ってようねぇ♪」


※※※※※※※※

[御影視点]

「えっと……。転生する魂をここに呼んでから、選べるスキルを教えて選ばせてました……」

    目の前で正座しながら、ディーが説明する。

    魂を呼んでから……。神界ここに既に来てるから、呼ぶ必要は無いかな?
    でも、教えて選ばせるって、前回は勝手に選んでたわけだから…。

     幾つもある仮定を考え、一番可能性の高いものを選んでいく。

「……お腹の中の子と話すことは可能?」

「あ、うん。大丈夫だと思うよ?だって転生した人達はみんな、生まれた時から記憶あるから…」

    ゴトン…。

    その音に振り返れば、アリスティリアさんの手から、ジュースの入ったグラスがテーブルの上に倒れていました。
    隣りのラフィンさんは、口元にグラスを近づけたまま微動だにしません。

    ああ、そうか……。そうなるよね……。

    彼女達の子供達ー特にアリスティリアさんの産んだ双子は、事ある事に周りの人を振り回してたもんね。
    子供のすることだからなんて考えで許せてたことも、最初から記憶あるんだから、話が変わってくるよねぇ……。

    特にこの二人は、巻き込まれ体質とも言うべきか、こちらの面倒を補う形でも使わせて・・・・もらってるだけに、かなり申し訳ないわけで………。

「…………」

    ユメも気まずそうな顔で、倒れたグラスの片付けしてる。

「えっと……。話せるようにしようか?」

   恐る恐る声をかけてきたディーに頷くと、彼は掌をアリスティリアさん達に向けた。

「「っ!?」」

    二人のお腹から、真ん丸な光の玉が一つずつ抜け出ると、テーブルの上に浮いていた。

「……話しても大丈夫なの?」

「うん。魂だけだけど、色がついてるでしょ?記憶を持たない魂は真っ白なんだ…」

   今浮いている光の玉は、パステルピンクと、ミントグリーンの二つ。どちらも色がしっかり付いてます。

   記憶持ちという事なので、普通に話してもいいよね?

「それじゃあ、さっさと話を始めましょうか…」

   ここからが正念場になるだろうからーーーー。
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