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其の38 提案*提案
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恵比寿の提案に、とらも快く返答した。
「いいよー当たり前じゃないかー」
「ぇ、あ……」
三好が顔を逸らした。
「そ、っすかぁ」
そんな彼の様子に、
「?? 何ーどうかしたのー~~?? 大樹ー」
とらが三好に聞く。
「え゛?! ゃ、なんでもないですよ??」
思わず上擦った声が漏れた。
そのやり取りを恵比寿も見ていた。
(なんか、いいなァ~~)
彼らの関係も契約も知らずいる恵比須は、にこやかに微笑んでいる。
ピンポーン。
「あ。俺、出て来るよ!」
恵比寿は立ち上がり、部屋から出て行く。
残された三好ととらは沈黙してしまう。
「で。どうかしたのー? なんか、警戒されているみたいだけど」
ギク! 三好の身体が揺れた。
「し、てませんよ?! ゃ、だなぁ~~」
「してるでしょ。えい!」
「?! ぉ、じさん??」
「うるさー~~いー~~」
何を思ったのか、三好の身体を抱きかかえた。
そして。
ばっふん!
ベッドの上に投げ下ろした。
「ぅ、あ!」
とらよりは体格のいい三好を軽々と抱えたことに。
三好も驚きを隠せない。
(お、おじさん。やっぱ、宇宙人なんだなぁ……)
真っ直ぐに見つめると、とらと視線がかち合った。
不機嫌だった表情が変わる。いつものにこやかな表情に。
「んー大樹―w」
迫って来る顔に思わず三好も。
「?!」
ベシ!
未然に、それを防いだ。
その行為にとらも苛立ちの声を上げた。
「何? 大樹ー」
硬い言葉が聞いてくる。
「この手、なんなの??」
指の隙間から、とらが三好を見つめた。
凶暴に目をギラつかせながら。
(う゛?!)
腕がビクついてしまい、どうにも出来きなくなってしまう。
戻したら――……。
ごきゅ!
「この手は何なの?」
「ぁ゛、その、あー~~ぅん」
ギクシャクと腕を引っ込めたと同時に。
三好はとらに腕を掴まれ、
「?! え??」
頭の上に括られてしまう。
「お、おじさん?!」
「言ってくんないなら、おしおきしなきゃねー」
「?! はぁ??」
「従業員が、上司に秘密ごとなんてー」
シュル――……。
とらは髪を束ねていたリボンを、三好の手首に巻きつけた。
「許されないでしょおー~~??」
とらが荒く息を吐いた。
三好も生唾を飲み込む。
「ゃ、あの、本当に……何もないんだって、ばっ!」
ようやく、そう言うも。
とらは聞く耳もなかった。
「いいから。黙って」
とらは三好の額に唇をつけた。
頬と首へ――そして唇に。
「はぁ。大樹」
◆
ピンポーン!
「はいはい! っと」
ピーンポ――ン!
「よっと! はい、どちらさ――……」
ガチャリ――開けた扉の先には。
「ビトー」
「入ってもいいかな? タカラ」
恵比寿の顔がにこやかになった。
「ビトー!」
「?!」
恵比寿がビトーに飛びつくように抱きついた。
あまりのことにビトーも体勢を崩しそうにもなるものの。
それを押し留め恵比須の背中に腕を回した。
「急に。どうかしたのかい? タカラ」
カタカタ――……。
「タカラ、震えているね」
「うん」
ビトーは二階を伺い、三好ととらを確認する。
(上は取り込み中のようだな)
恵比寿の頭を撫ぜた。
「少し、外に出ようか?」
「やだ。誰かに見られちゃうし、リビングに行こ」
背中に回した恵比寿の指先が、シャツを硬く掴む。
「うん。そうしょうか」
バタン。
「いいよー当たり前じゃないかー」
「ぇ、あ……」
三好が顔を逸らした。
「そ、っすかぁ」
そんな彼の様子に、
「?? 何ーどうかしたのー~~?? 大樹ー」
とらが三好に聞く。
「え゛?! ゃ、なんでもないですよ??」
思わず上擦った声が漏れた。
そのやり取りを恵比寿も見ていた。
(なんか、いいなァ~~)
彼らの関係も契約も知らずいる恵比須は、にこやかに微笑んでいる。
ピンポーン。
「あ。俺、出て来るよ!」
恵比寿は立ち上がり、部屋から出て行く。
残された三好ととらは沈黙してしまう。
「で。どうかしたのー? なんか、警戒されているみたいだけど」
ギク! 三好の身体が揺れた。
「し、てませんよ?! ゃ、だなぁ~~」
「してるでしょ。えい!」
「?! ぉ、じさん??」
「うるさー~~いー~~」
何を思ったのか、三好の身体を抱きかかえた。
そして。
ばっふん!
ベッドの上に投げ下ろした。
「ぅ、あ!」
とらよりは体格のいい三好を軽々と抱えたことに。
三好も驚きを隠せない。
(お、おじさん。やっぱ、宇宙人なんだなぁ……)
真っ直ぐに見つめると、とらと視線がかち合った。
不機嫌だった表情が変わる。いつものにこやかな表情に。
「んー大樹―w」
迫って来る顔に思わず三好も。
「?!」
ベシ!
未然に、それを防いだ。
その行為にとらも苛立ちの声を上げた。
「何? 大樹ー」
硬い言葉が聞いてくる。
「この手、なんなの??」
指の隙間から、とらが三好を見つめた。
凶暴に目をギラつかせながら。
(う゛?!)
腕がビクついてしまい、どうにも出来きなくなってしまう。
戻したら――……。
ごきゅ!
「この手は何なの?」
「ぁ゛、その、あー~~ぅん」
ギクシャクと腕を引っ込めたと同時に。
三好はとらに腕を掴まれ、
「?! え??」
頭の上に括られてしまう。
「お、おじさん?!」
「言ってくんないなら、おしおきしなきゃねー」
「?! はぁ??」
「従業員が、上司に秘密ごとなんてー」
シュル――……。
とらは髪を束ねていたリボンを、三好の手首に巻きつけた。
「許されないでしょおー~~??」
とらが荒く息を吐いた。
三好も生唾を飲み込む。
「ゃ、あの、本当に……何もないんだって、ばっ!」
ようやく、そう言うも。
とらは聞く耳もなかった。
「いいから。黙って」
とらは三好の額に唇をつけた。
頬と首へ――そして唇に。
「はぁ。大樹」
◆
ピンポーン!
「はいはい! っと」
ピーンポ――ン!
「よっと! はい、どちらさ――……」
ガチャリ――開けた扉の先には。
「ビトー」
「入ってもいいかな? タカラ」
恵比寿の顔がにこやかになった。
「ビトー!」
「?!」
恵比寿がビトーに飛びつくように抱きついた。
あまりのことにビトーも体勢を崩しそうにもなるものの。
それを押し留め恵比須の背中に腕を回した。
「急に。どうかしたのかい? タカラ」
カタカタ――……。
「タカラ、震えているね」
「うん」
ビトーは二階を伺い、三好ととらを確認する。
(上は取り込み中のようだな)
恵比寿の頭を撫ぜた。
「少し、外に出ようか?」
「やだ。誰かに見られちゃうし、リビングに行こ」
背中に回した恵比寿の指先が、シャツを硬く掴む。
「うん。そうしょうか」
バタン。
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