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EP:52 どうにもならない愛
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「アズミー~~」
ゲイリーが泣き声に近い声で何度も、安住の名前を呼ぶ。
それに、安住も困ってしまう。
「???? ゲイリーどうかしたの??」
優しくゲイリーの頭を撫ぜながら、
「俺は何ともないから? ね? 大丈夫だから」
優しく言う。
「本当に?!」
ぎく!
「…ああ。もちろんだよ」
ドキドキ。
バクバク。
バクバクバク、バックン!
「じゃあさー何で、腰かばってるのさー」
「!? ゃ、え?? っそ、そんな真似は…」
「アーズーミー~~っ?!」
目を細めて睨み。
口を前に突き出しながら。
安住に、詰め寄る。
詰め寄られた安住も、ついには陥落してしまう。
言い難いことなのに、と渋々と。
「わ、分かったから! 言う! 言うから!」
「うん! 言ってよー‼」
頬を膨らませながら。
ゲイリーは安住をお姫様だっこをした。
そして、ベッドに優しく降ろすのだった。
ギシ!
「腰、痛いでしょ?」
「…ん。痛い…」
「で!? 誰なの?? 安住の孔に挿入れた囚人は‼」
鼻息荒く訊くゲイリーの迫力負けしながら。
なし崩しに、
「っこ、この間…外の露天風呂で会った…イトウって。囚人を覚えてる?」
その言葉に、ゲイリーも、思い出したくない男たちを思い出した。
フレディと、セスナをだ。
「あー居たねーそんな囚人もさー」
ゲイリーもつっけんどんに言う。
余程、思い出したくないようで。
「っそ、その囚人に、…っこ、告白された」
「…そんなに格好よかったーかなー??」
腕を組みながら、ゲイリーは目を瞑った。
「ぅんーカッコイイとかは、二の次だし。お、俺は…じゃないし」
「あーそっかぁーだよねー」
そして、ゲイリーが安住の胸倉を掴んだ。
「何でそんな男の茎を受け入れたの?!」
「げ、ィリー…ぅぐ!」
「ねェー教えろよぉー?」
「ぁ、ぐ! っく、るし…ゲ、ぃりー~~‼」
「何でだってんだよォー~~っっ‼」
圧迫される首に。
安住の顔も、真っ青になっていく。
「――って、ぃわれた、ンだ…」
「? 聞こえねェよ」
ゲイリーは安住の口元に耳を寄せた。
掠れた安住の言葉を聞いた途端に、安住の首元からゲイリーも手を離した。
そして、大粒の涙を流すのだった。
◆◇
『お前を守って貰えるかもしれないじゃないか』
◇◆
「っが! っは! ぃ、息! すぅー~~‼ がは! げへ‼」
激しく息を整えながら安住も息を吐いた。
横で項垂れるゲイリーに、言葉を続ける。
「何かさ。看守とは知り合いら…しいんだ。だから」
「…もっと。もっとー自分を大事にしなよーアズミー」
ベッドのマットに顔を埋めるゲイリー。
「それは。お互いさまでしょ? ゲイリーも、どっこいどっこいだって」
安住は壁に背中を預けた。
足を伸ばしながら。
背伸びをしたーー瞬間。
ズッキ!
「!?」
ズクズクズク!
「っひ! ぃいい~~‼」
腰の余りの痛さに、ゲイリーとは別の方向に。
身体を倒した。
安住の様子に、ゲイリーも顔を上げた。
「っだ! 大丈夫じゃ…ないよねー~~」
「ぅ゛、う゛うう゛」
「中はー? 出したのー??」
安住も、中の違和感がないことに気がついた。
どうやら。
彼が処理をしてくれたのだろうと。
嬉しくなってしまう。
「ぅ、うん♡」
「ふぅー~~ん」
面白くないと頬を膨らませる。
「でもさー彼が休暇から戻るまでは、他の看守に慣らされるんでしょー?」
足で安住の膝を蹴飛ばす。
「ぃ、いや。それをーー看守に言ってさせないって…」
「本当にー? 嘘くさいなァー~~」
「ゲイリー? 何で、そんなに噛みつくんだよ…」
少し、眉を潜めて聞く。
そんな安住にゲイリーが、
「し、してもらえなかったんだよォ~~‼」
頬を真っ赤に染め上げ。
そう再び、安住に泣きついた。
「寸止め! 寸止めされたんだよォ~~う‼」
安住は首を傾げながら。
「寸止め…????」
意味が分からない様子で、ゲイリーに抱きしめられていた。
ゲイリーが泣き声に近い声で何度も、安住の名前を呼ぶ。
それに、安住も困ってしまう。
「???? ゲイリーどうかしたの??」
優しくゲイリーの頭を撫ぜながら、
「俺は何ともないから? ね? 大丈夫だから」
優しく言う。
「本当に?!」
ぎく!
「…ああ。もちろんだよ」
ドキドキ。
バクバク。
バクバクバク、バックン!
「じゃあさー何で、腰かばってるのさー」
「!? ゃ、え?? っそ、そんな真似は…」
「アーズーミー~~っ?!」
目を細めて睨み。
口を前に突き出しながら。
安住に、詰め寄る。
詰め寄られた安住も、ついには陥落してしまう。
言い難いことなのに、と渋々と。
「わ、分かったから! 言う! 言うから!」
「うん! 言ってよー‼」
頬を膨らませながら。
ゲイリーは安住をお姫様だっこをした。
そして、ベッドに優しく降ろすのだった。
ギシ!
「腰、痛いでしょ?」
「…ん。痛い…」
「で!? 誰なの?? 安住の孔に挿入れた囚人は‼」
鼻息荒く訊くゲイリーの迫力負けしながら。
なし崩しに、
「っこ、この間…外の露天風呂で会った…イトウって。囚人を覚えてる?」
その言葉に、ゲイリーも、思い出したくない男たちを思い出した。
フレディと、セスナをだ。
「あー居たねーそんな囚人もさー」
ゲイリーもつっけんどんに言う。
余程、思い出したくないようで。
「っそ、その囚人に、…っこ、告白された」
「…そんなに格好よかったーかなー??」
腕を組みながら、ゲイリーは目を瞑った。
「ぅんーカッコイイとかは、二の次だし。お、俺は…じゃないし」
「あーそっかぁーだよねー」
そして、ゲイリーが安住の胸倉を掴んだ。
「何でそんな男の茎を受け入れたの?!」
「げ、ィリー…ぅぐ!」
「ねェー教えろよぉー?」
「ぁ、ぐ! っく、るし…ゲ、ぃりー~~‼」
「何でだってんだよォー~~っっ‼」
圧迫される首に。
安住の顔も、真っ青になっていく。
「――って、ぃわれた、ンだ…」
「? 聞こえねェよ」
ゲイリーは安住の口元に耳を寄せた。
掠れた安住の言葉を聞いた途端に、安住の首元からゲイリーも手を離した。
そして、大粒の涙を流すのだった。
◆◇
『お前を守って貰えるかもしれないじゃないか』
◇◆
「っが! っは! ぃ、息! すぅー~~‼ がは! げへ‼」
激しく息を整えながら安住も息を吐いた。
横で項垂れるゲイリーに、言葉を続ける。
「何かさ。看守とは知り合いら…しいんだ。だから」
「…もっと。もっとー自分を大事にしなよーアズミー」
ベッドのマットに顔を埋めるゲイリー。
「それは。お互いさまでしょ? ゲイリーも、どっこいどっこいだって」
安住は壁に背中を預けた。
足を伸ばしながら。
背伸びをしたーー瞬間。
ズッキ!
「!?」
ズクズクズク!
「っひ! ぃいい~~‼」
腰の余りの痛さに、ゲイリーとは別の方向に。
身体を倒した。
安住の様子に、ゲイリーも顔を上げた。
「っだ! 大丈夫じゃ…ないよねー~~」
「ぅ゛、う゛うう゛」
「中はー? 出したのー??」
安住も、中の違和感がないことに気がついた。
どうやら。
彼が処理をしてくれたのだろうと。
嬉しくなってしまう。
「ぅ、うん♡」
「ふぅー~~ん」
面白くないと頬を膨らませる。
「でもさー彼が休暇から戻るまでは、他の看守に慣らされるんでしょー?」
足で安住の膝を蹴飛ばす。
「ぃ、いや。それをーー看守に言ってさせないって…」
「本当にー? 嘘くさいなァー~~」
「ゲイリー? 何で、そんなに噛みつくんだよ…」
少し、眉を潜めて聞く。
そんな安住にゲイリーが、
「し、してもらえなかったんだよォ~~‼」
頬を真っ赤に染め上げ。
そう再び、安住に泣きついた。
「寸止め! 寸止めされたんだよォ~~う‼」
安住は首を傾げながら。
「寸止め…????」
意味が分からない様子で、ゲイリーに抱きしめられていた。
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