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EP:13 彼と彼の情事

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「っんン゛ん!」

 ずるっと。
 セスナのペニスが、ゲイリーの中から引き抜かれた。その排泄感に、溜まらずゲイリーも、息を漏らした。

「ったく。使えねェ、孔してんな! おら! 汚れちまったからよ」
 
 セスナは抜き取った茎を、ゲイリーの頬に押し当てた。

 そして。

「口でキレイにしろよ! キレイにだぞ!」
 
 ゲイリーの口端に指を差し入れ、強引に大きく開かせた。

「っふ、ふざけんなよ! もういい加げ――」
「うるせェよ! ゲイが!」

 バッシーーン!

「!? っつあ゛‼」
 
 セスナは勢いよく安住の頬を引っ叩くのだった。

 ゴン! 

 その突然の衝撃に、安住の頭はすぐ後ろの壁に、衝突してしまう。

「あ、ズーーッッ‼」

 思いがけないことに、思わず見ていたフロイの声が上がってしまうも、そこはフレディが口を覆うというアシストして未然に防いだ。

(っし! フロイさん‼ 今は何もされないはずですから!)

(叩いた! アズミの頬をだぞっ‼ 許さないっっ‼)

 暗視スコープゴーグルの奥の目が、獰猛に吊り上がっている。蛍光色に鈍く光るのが見えた。

(――…フロイさん。怒ることってあるんだなぁ。初めて見たかも)
 フロイの激情に、フレディは息を飲んだ。
 驚きに、微笑みながら。
(それにしても、今日のセスナさん…なんか、変、かな??)
 そして、セスナの方に視線を向けた。
 フロイの口を覆ったまま。

「ん。舐めるよー」

「手前に選択権があるなんざ思うんじゃねェよ! おい! フレディ‼」
「!? っふぇ??」
「来いよ!」
「っあ! …っは、はい~~」
 弱々しくも伺うように。

 フレディは、フロイから離れた。

「フロイ。どうせ手前はインポだから、しねェんだろ?!」
 少し強張った口調で、フロイも。

「ああ!」

 短く答えた。
「っち。面白くねェ野郎だな…っふん!」
 じゅぽ、じゅぽ!
 ゲイリーは、言われるままにセスナの茎を頬張り舐め誉めていた。
 時折当たる歯にセスナはゲイリーの短い髪を引っ張った。

「歯ァ、当ててんじゃねェよ! 淫乱のくせに口も、ド下手くそかよ!」

「っふ、っは…ご、メンー」

 ゲイリーも、一生懸命におずおず、と茎に舌を這わせた。

(ンんン゛ー…大きいよーえずいちゃうしーもーどうしたらいいのー??)
 
 涙目のゲイリーをセスナを見下ろし。

「俺様の精液ザーメンで濡れてる孔に、手前のチンポを突っ込んでやれよ!」

「!? っは、はい…」
 肩で息を吐き、ゲイリーは目だけをフレディへと向けた。
 そこには、青ざめた表情があった。
 怯えた小動物の眼差しだ。

(…いい、かも)

 むら。

 フレディは舌なめずりをし、自身のベルトに手をかけた。
 そんな彼に、

(――…男の顔だ。る気の。こいつも、こんな顔すんのか)
 
 セスナの胸がざわついた。

 ズクン。

 ずっくん!

(こんな淫乱野郎に、欲情してんのかよ)
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