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第39話 約束
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「君のレジェンドスキルの事なんだけど――」
俺が本題を切り出すと――
「100億なら用意できます!ですからどうか突破方法の伝授をお願いします!!」
――十文字はそう言って大きく頭を下げた。
100億用意して来たのかよ……
流石Sランクダンジョンを単独攻略している世界二位のプレイヤーだけはある。
「ああいや、悪いけどお金は受け取れない」
「え?百億じゃだめって事ですか?ネットの記事で見たんですけど……あの、時間はかかりますけど頑張ればもっと出せますんでどうか……」
「いや、金額の問題じゃないんだ」
俺はレジェンドスキルのデメリットを突破する方法なんて知らない。
なのでいくら金を積まれても、その事を教えようがない。
「え、じゃあ何が……」
「根本的に勘違いしている様だけど、俺は君の求める情報を持っていない」
「へ?え?」
「突破できる云々や、100億って金額はカイザーギルドのばら撒いたデマだ」
「……冗談抜きで……ですか?」
「ああ、本当の話だ。だから突破方法なんてのは教えようがない」
「そんな……」
俺の言葉に、十文字がその場に膝から崩れ落ちてしまう。
人が膝から崩れ落ちるのなんか初めて見たわ。
「ふむ、随分と意地悪な話し方をするな」
アングラウスに意地悪だと指摘されてしまった。
「いや、そんなつもりは……」
俺としては別に他意や悪意などは全くなく、単に根本的な勘違いを先に訂正したかっただけなんだが……
どうやら失敗だった様だ。
「おい小娘。悠ならお前の短い寿命を延ばす事が出来るから安心しろ」
「え……ほ、本当ですか?」
「ああ。でなければお前を態々此処に呼び出したりはしないだろう?」
「た、確かに!断るだけなら電話だけでいいですもんね!」
アングラウスの言葉に、十文字が生気を取り戻して勢いよく立ち上がる。
まあ元気を取り戻してくれたのは良い事だが――
「おいおい、可能性があるってだけで確定してる訳じゃないだろ。その言い方だと、絶対助かるみたいに聞こえるぞ」
俺はしゃがんでアングラウスの耳元に口を寄せ、小声でそう言う。
命を分ければ寿命が延びるかどうかは、まだ確定している訳ではない。
なのでぬか喜びに終わる可能性も十分考えられるのだ。
「安心しろ。小娘の状態を確認したが、肉体に老化現象は起こっていない。単に生命力が極端に減っているだけだ。つまり、命さえ分ければ寿命は延ばせる」
こいつ、いつの間にそんな物を確認したんだ?
だがまあ肉体が老化して死ぬ訳でないのなら、アングラウスの言う通り俺の命を分ければ十文字の寿命を延ばす事は出来るだろう。
「あのー」
「ああ、悪い。実は俺には、命をコントロールする技術があるんだ」
「そ、そうなんですか。凄いですね」
「その技術で命を爆発させると身体能力を引き上げられるんだけど、カイザーギルドの奴らはそれを見て俺がレジェンドスキルのデメリットを突破したと思い込んだんだろう。まあそんな事はどうでもいいか。実はこの技術を使うと、命を増やす事が出来る」
「なるほど!その技術を習って命を増やせば私の寿命も伸ばせるって事ですね!」
「いや、それを君がやると多分死ぬから」
命を裂くという行為は非常に危険だ。
大抵の場合、その過程でショック死する事になる。
俺は不死身だから大丈夫だけど。
まあそもそも二つに裂いても俺以外は総量は変わらないので、上手く行っても寿命は延びない。
「え?じゃあどうやって……」
「まあそうだな……取り敢えず、ここから話す事を口外しない事をまず約束してくれないか?」
俺の命を分けるって行為は、言ってみれば死者の蘇生に当たる能力だ。
なので周囲に知られるのは余り宜しくない。
もし知られれば、欲深い奴らがわんさか寄って来るのは目に見えているからな。
裂命を数秒とかで出来るなら多少はばら撒いても構わないんだが、ポンポン増やすには時間がかかりすぎる。
俺は正義の味方じゃないので、赤の他人の為に裂命するだけのマシーンになってやるつもりはなかった。
「それが約束できないなら――」
「誓います!!私こと十文字昴はこれから聞く事を誰にも話さないと身命にかけて誓います!!」
十文字が片手をピンと空に向かって真っすぐに上げ、食い気味に大声で宣誓する。
余り人気のない公園とは言え、これから秘密の話をするのに目立つ行動をするのは如何な物かと思わなくもないが……まあ大丈夫か。
普通は馬鹿な事やってる様な奴らには、好んで近づかないものだからな。
「わかった。じゃあ話を続けよう」
え?
十文字の宣誓をあっさり信じるのか?
まあ彼女は真面目っぽいし、何よりこっちは命を助けてやるのだ。
約束は守るだろう。
そもそも約束を求めたのだって、話されたら困るって事をアピールしたに過ぎないし。
「俺の場合、裂いた命はレジェンドスキルの効果で両方とも完全回復するんだけど……まあ要はその増やした命を他人に分ける事が出来るんだ。そしてそれは死んだ際の予備の命になる」
「それってつまり……私の寿命が尽きた時にその命が私を蘇生させてくれるって事ですか!?やばくないですかそれ!?」
「だから他言無用でお願いするよ」
「もちろんです!」
十文字が自分の胸元を掌でバンと叩く。
その際、胸が結構大きく揺れる。
どうやら厚手のシャツの下はノーブラの様だ
……まあそんな事はどうでもいいか。
俺が本題を切り出すと――
「100億なら用意できます!ですからどうか突破方法の伝授をお願いします!!」
――十文字はそう言って大きく頭を下げた。
100億用意して来たのかよ……
流石Sランクダンジョンを単独攻略している世界二位のプレイヤーだけはある。
「ああいや、悪いけどお金は受け取れない」
「え?百億じゃだめって事ですか?ネットの記事で見たんですけど……あの、時間はかかりますけど頑張ればもっと出せますんでどうか……」
「いや、金額の問題じゃないんだ」
俺はレジェンドスキルのデメリットを突破する方法なんて知らない。
なのでいくら金を積まれても、その事を教えようがない。
「え、じゃあ何が……」
「根本的に勘違いしている様だけど、俺は君の求める情報を持っていない」
「へ?え?」
「突破できる云々や、100億って金額はカイザーギルドのばら撒いたデマだ」
「……冗談抜きで……ですか?」
「ああ、本当の話だ。だから突破方法なんてのは教えようがない」
「そんな……」
俺の言葉に、十文字がその場に膝から崩れ落ちてしまう。
人が膝から崩れ落ちるのなんか初めて見たわ。
「ふむ、随分と意地悪な話し方をするな」
アングラウスに意地悪だと指摘されてしまった。
「いや、そんなつもりは……」
俺としては別に他意や悪意などは全くなく、単に根本的な勘違いを先に訂正したかっただけなんだが……
どうやら失敗だった様だ。
「おい小娘。悠ならお前の短い寿命を延ばす事が出来るから安心しろ」
「え……ほ、本当ですか?」
「ああ。でなければお前を態々此処に呼び出したりはしないだろう?」
「た、確かに!断るだけなら電話だけでいいですもんね!」
アングラウスの言葉に、十文字が生気を取り戻して勢いよく立ち上がる。
まあ元気を取り戻してくれたのは良い事だが――
「おいおい、可能性があるってだけで確定してる訳じゃないだろ。その言い方だと、絶対助かるみたいに聞こえるぞ」
俺はしゃがんでアングラウスの耳元に口を寄せ、小声でそう言う。
命を分ければ寿命が延びるかどうかは、まだ確定している訳ではない。
なのでぬか喜びに終わる可能性も十分考えられるのだ。
「安心しろ。小娘の状態を確認したが、肉体に老化現象は起こっていない。単に生命力が極端に減っているだけだ。つまり、命さえ分ければ寿命は延ばせる」
こいつ、いつの間にそんな物を確認したんだ?
だがまあ肉体が老化して死ぬ訳でないのなら、アングラウスの言う通り俺の命を分ければ十文字の寿命を延ばす事は出来るだろう。
「あのー」
「ああ、悪い。実は俺には、命をコントロールする技術があるんだ」
「そ、そうなんですか。凄いですね」
「その技術で命を爆発させると身体能力を引き上げられるんだけど、カイザーギルドの奴らはそれを見て俺がレジェンドスキルのデメリットを突破したと思い込んだんだろう。まあそんな事はどうでもいいか。実はこの技術を使うと、命を増やす事が出来る」
「なるほど!その技術を習って命を増やせば私の寿命も伸ばせるって事ですね!」
「いや、それを君がやると多分死ぬから」
命を裂くという行為は非常に危険だ。
大抵の場合、その過程でショック死する事になる。
俺は不死身だから大丈夫だけど。
まあそもそも二つに裂いても俺以外は総量は変わらないので、上手く行っても寿命は延びない。
「え?じゃあどうやって……」
「まあそうだな……取り敢えず、ここから話す事を口外しない事をまず約束してくれないか?」
俺の命を分けるって行為は、言ってみれば死者の蘇生に当たる能力だ。
なので周囲に知られるのは余り宜しくない。
もし知られれば、欲深い奴らがわんさか寄って来るのは目に見えているからな。
裂命を数秒とかで出来るなら多少はばら撒いても構わないんだが、ポンポン増やすには時間がかかりすぎる。
俺は正義の味方じゃないので、赤の他人の為に裂命するだけのマシーンになってやるつもりはなかった。
「それが約束できないなら――」
「誓います!!私こと十文字昴はこれから聞く事を誰にも話さないと身命にかけて誓います!!」
十文字が片手をピンと空に向かって真っすぐに上げ、食い気味に大声で宣誓する。
余り人気のない公園とは言え、これから秘密の話をするのに目立つ行動をするのは如何な物かと思わなくもないが……まあ大丈夫か。
普通は馬鹿な事やってる様な奴らには、好んで近づかないものだからな。
「わかった。じゃあ話を続けよう」
え?
十文字の宣誓をあっさり信じるのか?
まあ彼女は真面目っぽいし、何よりこっちは命を助けてやるのだ。
約束は守るだろう。
そもそも約束を求めたのだって、話されたら困るって事をアピールしたに過ぎないし。
「俺の場合、裂いた命はレジェンドスキルの効果で両方とも完全回復するんだけど……まあ要はその増やした命を他人に分ける事が出来るんだ。そしてそれは死んだ際の予備の命になる」
「それってつまり……私の寿命が尽きた時にその命が私を蘇生させてくれるって事ですか!?やばくないですかそれ!?」
「だから他言無用でお願いするよ」
「もちろんです!」
十文字が自分の胸元を掌でバンと叩く。
その際、胸が結構大きく揺れる。
どうやら厚手のシャツの下はノーブラの様だ
……まあそんな事はどうでもいいか。
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