618 / 711
外伝 その王子と恋に落ちたら大変です 第八章 永遠の王の統べる王国
第十六話 帰国(中)
しおりを挟む
ルドガーは、ラウデシア王国にあるバンクール家の屋敷に転移した。
ルドガーが帰国する話を事前に聞いていたのだろう。ルドガーが転移すると、すぐさま顔なじみの召使が近寄ってくる。
「お帰りなさいませ、ルドガー様」
この屋敷では、ルドガーがゴルティニア王国の王子であることは伏せられ、ルドガーは「ルドガー様」と呼ばれていた。
ルドガーは、「ただいま」と答える。毎日、この屋敷にやってくるルドガーのことを、屋敷の人々はいつも歓迎して、良くしてくれる。
言葉に出さなくてもルドガーの行きたい場所が分かっているように、召使はルドガーの前を歩いて、ジャクセンの仕事場まで案内してくれる。
時刻は夕方近く。
空は暗くなり始めていた。
ラウデシア王国は、ゴルティニア王国よりも北方に位置しており、ルドガーは転移してすぐに、空気の変化を感じた。空気がシンとした冷たさを感じた。ラウデシア王国の都より、更に北方に竜達の暮らす場所がある。そこはこんもりと雪に覆われた場所で、非常に寒い。そんな場所で竜達は暮らしている。
いつか、ルドガー、そこに君を連れていこう
親のユーリスはそんなことを言っていた。
別にそんな寒くて雪だらけの場所へ行く必要など、ルドガーは感じたことなかった。
この王国で一番大事な場所は、おじいさまのいる、この都だけだ。
ジャクセンの仕事場の扉が、召使の手で押し開けられる。
その扉が開いた瞬間、ルドガーは我慢することを忘れて、飛び出して、デスクの椅子に座るジャクセンに向かって駆け出していた。
言葉もなく、ぎゅっとジャクセンの体に抱きついてくるルドガーの背に、ジャクセンが触れる。
「無事に帰ってきたようだな」
「はい」
ジャクセンを抱きしめるルドガー。勿論、加減はしている。
人の子の姿をとりながらも、その実、強力を持つ竜なのである。本気で抱きついたなら、ジャクセンの身体中の骨が折れてしまう。そうならないように、ルドガーは考えて、ジャクセンに抱きついている。
ルドガーにとってジャクセンはとても大切な存在だからだ。
この旅行中、離れていて分かったが、ジャクセンと会えないことは、ルドガーにとって耐えきれないほど辛かった。
我慢に我慢を重ねた日々だった。
「ユーリスが、お前を褒めていた」
事前に遠話魔道具で、ユーリスはジャクセンに、ハルヴェラ王国で幼くとも王子としての仕事をきちんと果たしたルドガーのことを報告していた。王子らしいふるまいで立派だったという言葉に、ジャクセンも満足していた。
ジャクセンに持ち上げられ、彼の膝の上に座らされ、ルドガーはその頭をジャクセンに撫でられる。
ルドガーは満面に笑みを浮かべていた。
「よくやったな、ルドガー」
「はい」
ずっと頭を撫でられて、ニコニコ顔のルドガー。
そこに、扉がノックされて、ジャクセンの娘の一人であるコレットが入って来た。
「お父様、用意が出来ました」
わざわざ召使ではなくコレット自身が、ジャクセンとルドガーを呼びにくる役目を引き受けていた。それも、コレットが帰ってきたばかりのルドガーに会いたいがためである。
「お帰りなさい、ルドガー」
「ただいま、コレット」
コレットも嬉しそうな顔をしている。彼女も黄金竜の化身である少年姿のルドガーを可愛がっていた。
ジャクセンは立ち上がると、食堂へ行こうとルドガーに声をかける。
確かにそろそろ夕食時ではあるが、少し早い時刻である。
ルドガーの手を、コレットが引いた。
「ルドガーが無事に帰ってくることを、みんな祈っていたわ」
「ありがとう」
すれ違う召使達も、恭しく頭を下げながら「お帰りなさいませ」とルドガーに声をかけてくれる。
そして、バンクールの屋敷の大きな食堂に入った時、ルドガーは目を開いた。
その食堂の中央にある大きな楕円形のテーブルの上に、それは大きなひと抱え以上もあるケーキが置いてあったからだ。白いクリームで綺麗に飾りつけられたケーキの中央には、砂糖やチョコレートで、立派な城が作られ、てっぺんにはゴルティニア王国の旗が立っている。そして城のそばにちょこんと黄色い竜の像が置かれていた。竜の像は陶器で作られていた。
「ルドガーが戻ってきたら、貴方にお祝いをしてあげたいと思っていたの」
コレットが笑いながら言う。
「でも、貴方はなんでも持っているという話じゃない。だから、ベアトリスと二人でどうしようと考えたの。美味しいケーキなら、貴方も嬉しいのじゃないかと思ったの」
「竜も砂糖で作ってもらおうかと思ったのだけど、ルドガーが初めてちゃんとお仕事を果たしたお祝いだから、記念になるように、陶器のお人形にした方がいいとお父様が言って」
その言葉に、ルドガーは瞬間、ジャンセンの顔を見上げた。
自分のために、ジャクセンがお祝いを考えてくれた。
その喜びに包まれながらも、ルドガーはジャクセンの顔を見つめて気が付いた。
ジャクセンがルドガーから視線を逸らして、少しだけ頬を赤く染めていた。彼は、照れている。その様子を見て、らしくないジャクセンの姿を見てしまったことに、ルドガーの目は更に大きく開かれていた。嬉しい驚きと喜びだった。
食堂内の召使やコック、護衛達がケーキに置かれているテーブルの周りに立つ。皆、笑っている。
食堂内には他にもテーブルが並べられ、たくさんの軽食、酒、お菓子が用意され、その食堂内にいる人々のための飲み物まであった。どうやらここでは無礼講のように、召使達も食事を楽しめるようだ。それも、屋敷の主人ジャクセンの配慮なのだろう。
主役から一言と促され、背中を押されて皆の前に出たルドガーは、感激に少し声を詰まらせながら言った。
「その……僕のために、こんな会を開いてくれるなんて思ってもみませんでした。本当に、嬉しいです。皆さん、ありがとうございました」
本当に、考えてもいなかった。
もしかしたら、ユーリスは随分前から、ジャクセンと遠話魔道具を使って連絡を取り合っていたのかも知れない。そうでなければ、すぐに準備できることじゃないだろう。
そういえばユーリスは、バンクールの屋敷で働く人たちへのお土産も買っていきなさいと言っていた。それも、こうなることを知っていたから言ったのかも知れない。
ルドガーの手に、ジュースの入ったグラスが握らされる。
ジャクセンが、乾杯の音頭をとる。
「ルドガーの無事の帰国を祝って」
食堂の皆が声を合わせて、乾杯を言い、皆、楽しそうに杯をあおったのだった。
ケーキを切り分ける前に、ケーキの上に飾ってあった黄色い竜の陶器の人形が、ルドガーに手渡される。人形はクリームがついていたのを綺麗に拭き取られていた。掌に載るほどの小さな人形。彩色されている黄色い色は、きっと黄金竜の色のつもりなのだろう。嬉しくて、竜の人形を握っているルドガーの瞳が潤む。
ジャクセンの手がルドガーの金色の頭を優しく撫でた。
ルドガーが帰国する話を事前に聞いていたのだろう。ルドガーが転移すると、すぐさま顔なじみの召使が近寄ってくる。
「お帰りなさいませ、ルドガー様」
この屋敷では、ルドガーがゴルティニア王国の王子であることは伏せられ、ルドガーは「ルドガー様」と呼ばれていた。
ルドガーは、「ただいま」と答える。毎日、この屋敷にやってくるルドガーのことを、屋敷の人々はいつも歓迎して、良くしてくれる。
言葉に出さなくてもルドガーの行きたい場所が分かっているように、召使はルドガーの前を歩いて、ジャクセンの仕事場まで案内してくれる。
時刻は夕方近く。
空は暗くなり始めていた。
ラウデシア王国は、ゴルティニア王国よりも北方に位置しており、ルドガーは転移してすぐに、空気の変化を感じた。空気がシンとした冷たさを感じた。ラウデシア王国の都より、更に北方に竜達の暮らす場所がある。そこはこんもりと雪に覆われた場所で、非常に寒い。そんな場所で竜達は暮らしている。
いつか、ルドガー、そこに君を連れていこう
親のユーリスはそんなことを言っていた。
別にそんな寒くて雪だらけの場所へ行く必要など、ルドガーは感じたことなかった。
この王国で一番大事な場所は、おじいさまのいる、この都だけだ。
ジャクセンの仕事場の扉が、召使の手で押し開けられる。
その扉が開いた瞬間、ルドガーは我慢することを忘れて、飛び出して、デスクの椅子に座るジャクセンに向かって駆け出していた。
言葉もなく、ぎゅっとジャクセンの体に抱きついてくるルドガーの背に、ジャクセンが触れる。
「無事に帰ってきたようだな」
「はい」
ジャクセンを抱きしめるルドガー。勿論、加減はしている。
人の子の姿をとりながらも、その実、強力を持つ竜なのである。本気で抱きついたなら、ジャクセンの身体中の骨が折れてしまう。そうならないように、ルドガーは考えて、ジャクセンに抱きついている。
ルドガーにとってジャクセンはとても大切な存在だからだ。
この旅行中、離れていて分かったが、ジャクセンと会えないことは、ルドガーにとって耐えきれないほど辛かった。
我慢に我慢を重ねた日々だった。
「ユーリスが、お前を褒めていた」
事前に遠話魔道具で、ユーリスはジャクセンに、ハルヴェラ王国で幼くとも王子としての仕事をきちんと果たしたルドガーのことを報告していた。王子らしいふるまいで立派だったという言葉に、ジャクセンも満足していた。
ジャクセンに持ち上げられ、彼の膝の上に座らされ、ルドガーはその頭をジャクセンに撫でられる。
ルドガーは満面に笑みを浮かべていた。
「よくやったな、ルドガー」
「はい」
ずっと頭を撫でられて、ニコニコ顔のルドガー。
そこに、扉がノックされて、ジャクセンの娘の一人であるコレットが入って来た。
「お父様、用意が出来ました」
わざわざ召使ではなくコレット自身が、ジャクセンとルドガーを呼びにくる役目を引き受けていた。それも、コレットが帰ってきたばかりのルドガーに会いたいがためである。
「お帰りなさい、ルドガー」
「ただいま、コレット」
コレットも嬉しそうな顔をしている。彼女も黄金竜の化身である少年姿のルドガーを可愛がっていた。
ジャクセンは立ち上がると、食堂へ行こうとルドガーに声をかける。
確かにそろそろ夕食時ではあるが、少し早い時刻である。
ルドガーの手を、コレットが引いた。
「ルドガーが無事に帰ってくることを、みんな祈っていたわ」
「ありがとう」
すれ違う召使達も、恭しく頭を下げながら「お帰りなさいませ」とルドガーに声をかけてくれる。
そして、バンクールの屋敷の大きな食堂に入った時、ルドガーは目を開いた。
その食堂の中央にある大きな楕円形のテーブルの上に、それは大きなひと抱え以上もあるケーキが置いてあったからだ。白いクリームで綺麗に飾りつけられたケーキの中央には、砂糖やチョコレートで、立派な城が作られ、てっぺんにはゴルティニア王国の旗が立っている。そして城のそばにちょこんと黄色い竜の像が置かれていた。竜の像は陶器で作られていた。
「ルドガーが戻ってきたら、貴方にお祝いをしてあげたいと思っていたの」
コレットが笑いながら言う。
「でも、貴方はなんでも持っているという話じゃない。だから、ベアトリスと二人でどうしようと考えたの。美味しいケーキなら、貴方も嬉しいのじゃないかと思ったの」
「竜も砂糖で作ってもらおうかと思ったのだけど、ルドガーが初めてちゃんとお仕事を果たしたお祝いだから、記念になるように、陶器のお人形にした方がいいとお父様が言って」
その言葉に、ルドガーは瞬間、ジャンセンの顔を見上げた。
自分のために、ジャクセンがお祝いを考えてくれた。
その喜びに包まれながらも、ルドガーはジャクセンの顔を見つめて気が付いた。
ジャクセンがルドガーから視線を逸らして、少しだけ頬を赤く染めていた。彼は、照れている。その様子を見て、らしくないジャクセンの姿を見てしまったことに、ルドガーの目は更に大きく開かれていた。嬉しい驚きと喜びだった。
食堂内の召使やコック、護衛達がケーキに置かれているテーブルの周りに立つ。皆、笑っている。
食堂内には他にもテーブルが並べられ、たくさんの軽食、酒、お菓子が用意され、その食堂内にいる人々のための飲み物まであった。どうやらここでは無礼講のように、召使達も食事を楽しめるようだ。それも、屋敷の主人ジャクセンの配慮なのだろう。
主役から一言と促され、背中を押されて皆の前に出たルドガーは、感激に少し声を詰まらせながら言った。
「その……僕のために、こんな会を開いてくれるなんて思ってもみませんでした。本当に、嬉しいです。皆さん、ありがとうございました」
本当に、考えてもいなかった。
もしかしたら、ユーリスは随分前から、ジャクセンと遠話魔道具を使って連絡を取り合っていたのかも知れない。そうでなければ、すぐに準備できることじゃないだろう。
そういえばユーリスは、バンクールの屋敷で働く人たちへのお土産も買っていきなさいと言っていた。それも、こうなることを知っていたから言ったのかも知れない。
ルドガーの手に、ジュースの入ったグラスが握らされる。
ジャクセンが、乾杯の音頭をとる。
「ルドガーの無事の帰国を祝って」
食堂の皆が声を合わせて、乾杯を言い、皆、楽しそうに杯をあおったのだった。
ケーキを切り分ける前に、ケーキの上に飾ってあった黄色い竜の陶器の人形が、ルドガーに手渡される。人形はクリームがついていたのを綺麗に拭き取られていた。掌に載るほどの小さな人形。彩色されている黄色い色は、きっと黄金竜の色のつもりなのだろう。嬉しくて、竜の人形を握っているルドガーの瞳が潤む。
ジャクセンの手がルドガーの金色の頭を優しく撫でた。
11
お気に入りに追加
3,602
あなたにおすすめの小説
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福論。〜飯作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
西園寺若葉
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる